#歌は世界を救う?~異世界おっさん探訪記~

takashi4649

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プロローグ

#12 おっさん、訳を知る。

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/* 前回のあらすじ */

おっさん精霊さんがかなり強いことに気付く
おっさん目と目で通じ合う
おっさんの初めての共同作業= DOGEZA

/* あらすじここまで */



担い手様のためなら、力を行使するというエル。

「担い手様のためなら、とエルは言うけれど、『担い手』ってのはそんなに偉いのかい?」

「そもそも、『担い手』ってのは何なのさ?」


[こんなこともあろうかと、まとめておいたっす]


と応えるヤク。


いつも、になってきているウィンドウ(極上の手触り)をチェックするとヤクからメッセージが届いているのが解る。



【担い手様についてのまとめ [作成者:ジャクリーン] 】

【神様(滓野郎)により、世界にまともな音楽をもたらす担い手として、日本から召喚された存在っす】
【担い手様からもたらされた音楽は、とても刺激的で、精霊・人問わず皆を虜にしたっす】
【丁寧に教導することで音痴(呪い)の解呪にも一部成功した例もあったっす】
【担い手様の音楽は、精霊たちの足りなかった何かを埋めてくれたっす】
【1000年前に呼ばれた担い手様は女性であいぶ えり、33歳っす】
【本人曰く、ウタッタッタ?とやらでウタイテってのをやっていたらしいっす】
【オウケイイケメンキンニクムッハー(クンカクンカ)とかセンジョウノタシナミトウトイ(ジョバッ)とか、良く訳の解らない事を言っていたっす】
【一部の好事家たちと怪しい付き合いがあったとも聞いて居るっす】
【日本と比べて環境が悪すぎたからか、なるべく日本の環境に近づける努力もしてたっす】
【お陰で、この世界何処に行っても最低限の上下水道は完備してるっす】
【日本食とかも、再現していたので4大都市に行けば食えるはずっすよ】
【音楽と文化が世界に広がりきった、と思ったらいつの間にか担い手様が居なくなってたっす】
【きっと神様(滓野郎)がまた何かしたに違いないっす! 間違いないっす!】
【精霊たちは担い手様レスに陥って、ついにはユニオン主体でストライキが何度も起こったっす】
【だから今回、ようやく神様(滓野郎)が重い腰を上げて担い手様を召喚する運びとなったっす】

【前の担い手様が居なくなって、世界は何だかしょんぼりとしたっす】
【このままじゃいけない、と、世界は芽生えた音楽の芽を育てることにしたっす】
【具体的には、音痴(呪い)の効き目が薄い人を担い手として担ぎ上げたっす】
【でも、担い手様と違い担い手では人々の音痴(呪い)の解呪は出来ず、広がりを見せることはなかったっす】
【お偉いさんが聞くための音楽会を開くくらいしかないっす】
【どうしても歌が聞きたくてこっそり行くっすけど、無いよりマシ程度っす】
【今の担い手はサー様とか呼ばれてチヤホヤされてるっすけど、主に頭が残念すぎて見ていてつらいっす】
【以上っす】



ふむふむ、なるほどな。

まぁ、アレだ。取り敢えず、だ。













すっすすっすうるせえーーーーーーーーー!!!!!

文章にまで入れんでもいいだろう!!!!!!!

あ、さり気なく中身を見たエルからヤクが再提出する様お叱り食らってる。





所で神様……一体あんた何やったの?

何やったらこんなにまで被使用者に嫌われるのさ。

音痴(呪い)の所為なのか? 音痴(呪い)の所為なのか!?



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