【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】

第182回『田舎のおばちゃんにも分かるように』

今でも心に刻んでいる、脚本教室で学んでいた時の教え。
「田舎のおばちゃんにでも分かるように」

先生がおっしゃっていたのは、正確には「田舎」ではなく、具体的な地名でしたが。
そして、これはテレビドラマの脚本に関してでした。
だけど、テレビだけでなく映画も舞台も小説も同じだと思っています。
お客さんにちゃんと伝わるように。

ワタクシは「面白い・つまらない」よりも、「分からない」と監督やプロデューサーに言われることを怖れています。
「面白い・つまらない」は感性だけれども、「分かる・分からない」は知性。
こちらが伝える技術を持っていないか。
あるいは相手が理解する力を持っていないか。
相手に理解力がなければ、理解できるように分かりやすく書いてあげないと。
監督やプロデューサーがワタクシにとっての最初のお客さんですから。

分かる人にだけ分かればいい、という考え方はしないように気をつけています。
できているかどうか分かりませんが……。