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18、遭遇 3 *

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 僕の大切な小さい子達は本当にいい仕事をする。両手を縛られて牢屋に投げ込まれたけれども、すぐに僕の手の縄を焼き切ってくれたようだ。だから横向きに転がされていた王子を上に向かせて、もう一度ちゃんと話したさ。

 子供を作ろうって!!

「う~ん。王子?目を瞑っていても良いよ?全部僕がやるから。」

 そう、王子は女性の方がいいのかもしれない。そこはもう変える事が出来ないから許して欲しいのだけど、やる事は同じで、子供ができればそれで良い。後はここから王子を出して、次の王を育ててもらって…

 リシュリーは仰向けにした王子のベルトに手をかける。まずは服を脱がさなければ何も出来ないのだから。

「おい、ちょ、待て!」

「あ、大丈夫!僕一通り学んできたから。だから王子は目を瞑ってて!僕女性じゃないから難しいかもしれないでしょう?だから目を瞑って、好きな人の事でも考えておいて?」

 好きな人…?そんな者はいない!!物心ついた時から王家の呪いはついて回って、そんな所に嫁に来るような令嬢などほぼ皆無だ。その内に宰相をはじめとする役職者どもが適当な娘でも連れて………

「おい!!」

 考え事をしている間にもリシュリーの手は止まらず。何とか止めたいのだが、動けない為に足で蹴り飛ばすことさえできない。

「何?まさか、初めて?」

 娼館には初めてのお客も来ると言う。それはまだ若いお客さんで、早く一人前の大人になりたいとかで…

「何を言うか!?そうではない!なぜ、子なのだ!?」

 リシュリーの容姿を見ていたら嫌でも人間でない事くらい王太子にもわかるのだ。理屈ではなくて、魂の深い部分で懐かしいとか、力が呼び起こされるような、嫌ではないが変な感覚がある。
 リシュリーが件の精霊だ、と言われても十分に納得してしまえるほどにリシュリーの存在が王太子を引きつけてもいる。しかし精霊信仰が薄れ始めて、人前に精霊自体現れなくなって何年経つ?目の前に幻の様な者を見せつけられて、尚且つ子を作ろうと宣言されても納得なんてできないだろう。

「だから、約束だよ?本当に人間は忘れちゃったの?人間界で精霊の力が弱まった時には、新しい精霊の血を入れる為に子供を作るって……」

「そんな……」

「そうしないと、精霊界も危ないんだよ。精霊を愛する人間を作らなきゃ、精霊界に力は流れない。ねぇ、王子。人間界と精霊界は繋がっているんだ…だから、助けて…?」

「助ける…?待て!…お前はそれで良いのか?」

 下衣を脱がしにかかるリシュリーに王太子はまだ待ったをかける。

「あ、王子はやっぱり男は嫌?」

「こう言う事はだな…!」

 王族である王太子が言うのも些かおかしな事ではあるが、女とか男とかそんな事よりも、政略結婚でもなく伴侶でもない相手と…

「あ、僕の事なら気にしなくて良いよ?無事に子供を産んだら!」

「は?」

「それだけ、僕にも力が残ってないんだ…ここの牢の人全員出してあげたいけど…そこまで手が回らないかな…ごめんね?」

 だから風の精霊に頼んで、一人一人に水が飲める様にだけしてもらっている。ここにいる皆カラカラになりそうだし…

「あ、王子もどうぞ?」

 リシュリーも下衣を脱ぎ出すのと同時に王太子の口の中には甘い水の感覚が……口渇に苦しんでいた身としては願ったり叶ったり…急いで飲み下して息を吐く…

「ね?僕、人間ではないでしょう?」

 一目見た瞬間にそんな事はわかっていた。

 そっとリシュリーは王太子の陰部へと手を伸ばす。

 ここを、あげれば準備万端…

 温かくまだ柔らかい王太子の陰茎を優しくゆっくりと握りしめる。

「本気か…?」

「そう…あ、安心してね?人間の様に愛とか何とか欲しいわけではないので。」

 欲しいのは子供、自分とこの国の王族の血を引き、精霊の力を宿した子供だ。

「あ、硬くなってきた……」

 お姉さん達が言ってたっけ。男の人はここを舐めてもらうのも好きだって…

「くっ…!」

「ん……っ……ぅふ……っふ…」

 娼館で見ていたお姉さん達のテクニックを今こそ使う時!手と口で刺激し出せば、柔らかな王太子が硬く張り詰め、そそり立ってくる。硬く大きくなれば、咥えている方が苦しくなって、リシュリーの鼻から吐息が漏れてしまう。

「で…殿下……?」

 何故こうなってしまったのか、ちっとも理解できない側近中の側近は、地下牢に投獄と言う非常事態に、主君が性的に襲われているという異常事態に陥っている現状を受け止めきれないでいる。
 
「ふっ…大っきいし、硬い…不思議だね?もう、良いかな?」

 息が上がってきた王太子も頬が紅潮していて、娼館に来ているお客さん達と同じ様な反応だ。

「僕の方もか…女性の身体じゃないからなぁ…あ、見なくて良いよ?」

 萎えてもらってはとっても困るのだ。
 
 リシュリーは優しく王太子の目を塞いだ。












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