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9 そうだったの?
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「え、何がチャンス?」
「だから、晴と二人きりになれるチャンス…」
「あの状況で?」
驚くより何より先にそっちなわけ?生きるか死ぬか、かも知れなかったのに?脱出よりも二人になれたことの喜びが大きかったと?
「はぁぁ…お前さ、知らんかったから悪かったけど、そっちの気のある人なん?」
「さぁ?他の誰かにこんな事思った事もないからなぁ?」
呑気に、のほほんと答える様な事?これ…
「そんなに、仲良かったっけ?」
まぁ、幼馴染だし、小さい頃は他の友達を交えて良く遊んでいたのは覚えてるし良い思い出だが…特別二人でどうとか、俺の印象が強く翔に残る様な事もなかったはず?良くも悪くもただの幼馴染だし…
首を傾げて、ハテナを飛ばしまくっている俺の頭をゆっくり嬉しそうに撫でてやんの…
「いつだったかなぁ。晴が凄い輝いて見えた…」
ブゥゥ!!やっばい!!何を語り出すんだこいつは!思わず目を開いてガン見しちゃったよ…
「ふ…まだ教えてあげない…でも惹かれていたのは本当だ…」
「そうか…まぁ世の中にはいろんな奴がいるもんな、うん。そうであってもおかしくはないか…」
はっきり言って自分の身に降りかかってくれば全力で回避しようとする件だが、あんまりにも優しく嬉しそうに白状してる翔を見たら、真っ向から拒絶なんて出来なかった。こいつ、根は本当にいい奴だからな…
「昔から、その好きになるのって同性?」
「ん?どうかな?俺は晴が始めてだったんだから。他は知らない…」
がはぁ!!そうなの?お前、初恋なの?お前の初恋がこんな凹凸ない男でいいのかよ?女の子可愛いぞ?柔らかそうだし、いい匂いもするし。華奢で守ってあげたくなるし…っておれは女子の方が好みなんだけどなぁ。
翔の奴、はにかみながら何を告白してきやがるのか…そんな顔されたら俺の方が無理やり聞き出しているみたいで居心地が悪い…
「俺、お前のそういう所知らなかったからな。女子が好きだし…」
俺も何言ってるんだか…
「知ってるよ、晴。小学生の時から、誰ちゃんが良いとか良く言ってたから。」
「良く覚えてんな…」
「だからここに来て全く別の所にいると思ったら……絶対に手に入らないとも思ってたけど、思わず手を伸ばしちゃったんだよ…」
言うなり翔は人の頭を自分に引き寄せて、肩に乗せる。
こういう格好は他の友達にもしたことがあるし、スキンシップのうちの一つだろ?
「で、お前は俺とこういう風にしたいと?」
「当たり!俺の妻になって…?晴……」
うぎゃぁぁぁ!!カミングアウトしてきたと思ったら、付き合って?は飛ばすのか!?
「待て!!待てったら!お前の事はまぁ分かった。だけど帰れるかどうかも分からんのに、妻がどうこうと言ってられないだろ!」
ここで過ごす分あっちでは行方不明とかにでもなってるだろうし、家の事とか心配じゃないのかよ?
「帰れるよ?」
「はい?」
間の抜けた声で返事した…そう言えばあのおっちゃん達そんなこと言ってたな…?
「こう言うのって帰れなくなるのが定番なんじゃ?」
「ううん。帰れるって。その話聞きに行く?」
「行く!」
ガバッとベッドから出て風呂に入って身支度を整える。疲労は残ってるけど、翔の言う様に風呂広くてゆっくり出来たし、新しい衣類も用意されている。至れり尽せりの対応である。
風呂から出たら食事も運ばれてて言うことなしのもてなし方だ。食事内容にも違和感なく、俺達は全部平らげて昨日の係官に会いに行った。
とりあえず翔の事は横に置いといて…
「だから、晴と二人きりになれるチャンス…」
「あの状況で?」
驚くより何より先にそっちなわけ?生きるか死ぬか、かも知れなかったのに?脱出よりも二人になれたことの喜びが大きかったと?
「はぁぁ…お前さ、知らんかったから悪かったけど、そっちの気のある人なん?」
「さぁ?他の誰かにこんな事思った事もないからなぁ?」
呑気に、のほほんと答える様な事?これ…
「そんなに、仲良かったっけ?」
まぁ、幼馴染だし、小さい頃は他の友達を交えて良く遊んでいたのは覚えてるし良い思い出だが…特別二人でどうとか、俺の印象が強く翔に残る様な事もなかったはず?良くも悪くもただの幼馴染だし…
首を傾げて、ハテナを飛ばしまくっている俺の頭をゆっくり嬉しそうに撫でてやんの…
「いつだったかなぁ。晴が凄い輝いて見えた…」
ブゥゥ!!やっばい!!何を語り出すんだこいつは!思わず目を開いてガン見しちゃったよ…
「ふ…まだ教えてあげない…でも惹かれていたのは本当だ…」
「そうか…まぁ世の中にはいろんな奴がいるもんな、うん。そうであってもおかしくはないか…」
はっきり言って自分の身に降りかかってくれば全力で回避しようとする件だが、あんまりにも優しく嬉しそうに白状してる翔を見たら、真っ向から拒絶なんて出来なかった。こいつ、根は本当にいい奴だからな…
「昔から、その好きになるのって同性?」
「ん?どうかな?俺は晴が始めてだったんだから。他は知らない…」
がはぁ!!そうなの?お前、初恋なの?お前の初恋がこんな凹凸ない男でいいのかよ?女の子可愛いぞ?柔らかそうだし、いい匂いもするし。華奢で守ってあげたくなるし…っておれは女子の方が好みなんだけどなぁ。
翔の奴、はにかみながら何を告白してきやがるのか…そんな顔されたら俺の方が無理やり聞き出しているみたいで居心地が悪い…
「俺、お前のそういう所知らなかったからな。女子が好きだし…」
俺も何言ってるんだか…
「知ってるよ、晴。小学生の時から、誰ちゃんが良いとか良く言ってたから。」
「良く覚えてんな…」
「だからここに来て全く別の所にいると思ったら……絶対に手に入らないとも思ってたけど、思わず手を伸ばしちゃったんだよ…」
言うなり翔は人の頭を自分に引き寄せて、肩に乗せる。
こういう格好は他の友達にもしたことがあるし、スキンシップのうちの一つだろ?
「で、お前は俺とこういう風にしたいと?」
「当たり!俺の妻になって…?晴……」
うぎゃぁぁぁ!!カミングアウトしてきたと思ったら、付き合って?は飛ばすのか!?
「待て!!待てったら!お前の事はまぁ分かった。だけど帰れるかどうかも分からんのに、妻がどうこうと言ってられないだろ!」
ここで過ごす分あっちでは行方不明とかにでもなってるだろうし、家の事とか心配じゃないのかよ?
「帰れるよ?」
「はい?」
間の抜けた声で返事した…そう言えばあのおっちゃん達そんなこと言ってたな…?
「こう言うのって帰れなくなるのが定番なんじゃ?」
「ううん。帰れるって。その話聞きに行く?」
「行く!」
ガバッとベッドから出て風呂に入って身支度を整える。疲労は残ってるけど、翔の言う様に風呂広くてゆっくり出来たし、新しい衣類も用意されている。至れり尽せりの対応である。
風呂から出たら食事も運ばれてて言うことなしのもてなし方だ。食事内容にも違和感なく、俺達は全部平らげて昨日の係官に会いに行った。
とりあえず翔の事は横に置いといて…
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