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33 あなたの仕事
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「あ………っ」
起きて直ぐの、私の感想……服が脱げる……全てが大きくてブカブカで。立ち上がったらきっと下着も落ちる………
「ラント……」
ここまで来たらもう笑うしかないくらいの劇的変化にラントはなんと言うだろう?隣で穏やかな寝息を立てているラントの腕をゆすゆすと揺すってラントを起こしてみる。自分でどうにかしようにもどうにもならないものはこの世にあるんだ。
「ん……?ラーシャ?」
「そう。おはよう?」
声も高くてなんだか自分がおかしい。そんな私を見て、驚くこともなくフッと嬉しそうにラントは笑う。
「これは久しぶりだね?ラーシャ。」
寝ぼけているのかそのまま抱きしめてスッポリと包まれてしまったわ。ラント、お父さん見たいよ?子供達が小さかった時こうやって胸に閉じ込めてはギュウ~と抱きしめてキャーキャー言わせていたっけ?
「私、子供じゃないのよ?」
明らかに子供の外観と声で、それでも敢えて子供否定…
「ふふっ分かっているよ?君は僕の妻だ。さて、必要な物を出そうか?」
取り敢えず、着る物かしらね?このサイズにまで直せる様な服、あったかしら?サラのだってもう大人サイズだし……
ん~~と考え込む私を尻目に何やらラントがゴソゴソとこの部屋の荷物入れを漁っている?
「ん?ラント?何を出すの?」
「あぁ、君の服だよ?確かここら辺に……あ!これかな?」
「服…??服なら私の部屋にある物でしょう?なぜラントの部屋にあるの?」
私が知らない間に買って来ていたの?驚かそうとでも思ったのかしら?
「ん~~?昔ね君が来ていた物だよ……」
穏やかなラントの顔からは他意は感じられない…いつもの仕事をいつもの様にごく普通にこなしている…
待ってラント、慌てているのって私だけ?一体あなたは何を知っているの?
「さぁ、どうぞ?多分サイズも合うと思うんだがどうだろう?着てみて?」
更に下の方で何やらゴソゴソと…見物しててもしょうがないからラントの出してきた服を見てみる。下着から何から今の私にちょうど良い感じ?丈やらウエストを確認してたらラントが革靴を出してくれたわ。これも私のサイズね?
「あ、しまったな…少しカビちゃってる…やっぱり皮は時折干してやらないとダメだったか…」
申し分ない位のピッタリ感で私としては文句のつけようもないのだけど、ラント…一体これはどの位しまっておいた物かしら?
そして、あなたはどれくらい私が知らない私のことを知っているの?
起きて直ぐの、私の感想……服が脱げる……全てが大きくてブカブカで。立ち上がったらきっと下着も落ちる………
「ラント……」
ここまで来たらもう笑うしかないくらいの劇的変化にラントはなんと言うだろう?隣で穏やかな寝息を立てているラントの腕をゆすゆすと揺すってラントを起こしてみる。自分でどうにかしようにもどうにもならないものはこの世にあるんだ。
「ん……?ラーシャ?」
「そう。おはよう?」
声も高くてなんだか自分がおかしい。そんな私を見て、驚くこともなくフッと嬉しそうにラントは笑う。
「これは久しぶりだね?ラーシャ。」
寝ぼけているのかそのまま抱きしめてスッポリと包まれてしまったわ。ラント、お父さん見たいよ?子供達が小さかった時こうやって胸に閉じ込めてはギュウ~と抱きしめてキャーキャー言わせていたっけ?
「私、子供じゃないのよ?」
明らかに子供の外観と声で、それでも敢えて子供否定…
「ふふっ分かっているよ?君は僕の妻だ。さて、必要な物を出そうか?」
取り敢えず、着る物かしらね?このサイズにまで直せる様な服、あったかしら?サラのだってもう大人サイズだし……
ん~~と考え込む私を尻目に何やらラントがゴソゴソとこの部屋の荷物入れを漁っている?
「ん?ラント?何を出すの?」
「あぁ、君の服だよ?確かここら辺に……あ!これかな?」
「服…??服なら私の部屋にある物でしょう?なぜラントの部屋にあるの?」
私が知らない間に買って来ていたの?驚かそうとでも思ったのかしら?
「ん~~?昔ね君が来ていた物だよ……」
穏やかなラントの顔からは他意は感じられない…いつもの仕事をいつもの様にごく普通にこなしている…
待ってラント、慌てているのって私だけ?一体あなたは何を知っているの?
「さぁ、どうぞ?多分サイズも合うと思うんだがどうだろう?着てみて?」
更に下の方で何やらゴソゴソと…見物しててもしょうがないからラントの出してきた服を見てみる。下着から何から今の私にちょうど良い感じ?丈やらウエストを確認してたらラントが革靴を出してくれたわ。これも私のサイズね?
「あ、しまったな…少しカビちゃってる…やっぱり皮は時折干してやらないとダメだったか…」
申し分ない位のピッタリ感で私としては文句のつけようもないのだけど、ラント…一体これはどの位しまっておいた物かしら?
そして、あなたはどれくらい私が知らない私のことを知っているの?
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