三日坊主の幸せごっこ

最前線

　あの国がどう、この国がどう、聞くことが増えた。
　国とか。国境とか。そんなのどうでもいいんじゃないかなって、個人的には思う。
　地球人は地球人だ。それ以外に何があるのだろう。日本がヤバいだの、アメリカがどうの中国がどうの韓国がどうの。リスペクトじゃなく罵りや不安ばかり。人間ってつまらないなって。

　けど、何らかの意見が沸き上がるのは「最前線」にいる人が感じることがあるからだと思う。
「えっ、なんでそんな風に思うの？」って意見が沸き上がってくるとき。たとえば私のような田舎民と、東京の人では、見ている世界、感じる空気が違うのかもしれない。
　視点が違う。男視点か、女視点か。結婚しているか、子どもはいるか。どんな仕事をしているか。

　人間って自分の視点からの感覚、感情、意見、要望しか持てないもんだ。基本的に。
　自分が今、まぁまぁ必死で生きているのに、どこかの誰かのためになど祈れない。そういうことできるのは余裕がある人だけだ……ってことは余裕がなくなったのかな。

　とにかく。理解不能な風潮が沸いてきたとき。それは、私がまだ接していない「何か」が元で、あとで私もその現実を思い知ることになるかもしれない。
　だから、「私はそうは思わないけどなぁ」ってときも。多分、私の知らない「何か」が現実としてあるのだ、と。一応ぼんやり認識しておいた方がいいのかな。