三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

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ディストピアなう

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 以前は戦争の話を聞くと、悲しかったり恐ろしかったりしたが、ずーっと争っている人類を見ると、もう怒りさえ沸く。

 何度同じことを繰り返したら気が済むのか。
 私たちの「平和」な暮らしだって、所詮ストレス社会だし。大してユートピアでもない。

 少子化対策、少子化対策、と聞くと、さらにうっとおしくなってきて、半出生主義に傾いていく。

 もう人類は他の生き物たちのために、滅びればいいんじゃないの。「子育てなんかより、自分らしく楽しく生きる方が幸せだよ」と悪魔のように囁いて、面白いゲームでもばらまいてあげれば、そっちへ向かうんじゃないの。

 でもそれって、自分が老いたときに介護サービスを頼ろうと思っても、介護サービスなんてものは崩壊して存在しないかもしれないってことだ。社会が崩壊するってことは、何も頼れなくなるってことだ。

 何か過激な意見を唱えるということ、社会に反抗的であるということは、いつか総スカンを食らい、野垂れ死ぬであろうという覚悟を決めるということ。かもしれない。

 ……覚悟、できてなかった。
 私が悪かったです、すみません。

 もうちょっと丸くなろう。分からないことはもうちょっと棚上げしよう。泳がせよう。

 かたや「子どもを産め」。かたや戦争で人が死ぬ。国がどうのこうの。生産性だの経済がどうの。環境破壊。
 こんなくだらない世界じゃない世界があるかもしれない。突然、想像もつかなかったような一すじの光が差すかもしれない。

 ……イマジン……。


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