三日坊主の幸せごっこ

悲観の無駄

　無駄に悲観視しても、思い描いた通りの悲観ストーリーになるとは限らないし、真面目に筋道立てて悲観したって、なんの良いこともない。無駄に楽観視すべきか。

　とはいえ「誰かが何とかしてくれるっしょ」みたいな態度では怒られるもので。楽観は、自分に対してでなければいけない。あるいは「技術」「未来」「世界」などと、個人視点ではなく壮大ぶらなければいけない。


　なぁに、そのうち私の作品がひとつ大バズりして、ついでに他の作品も発掘されて、そこそこ食っていけるようになって余裕ができて、創作時間もできて面白いアイデアもとめどなく沸いてきて、その流れに身を任せるうちに、無理なくゆったり楽しく生きていけるようになるさ。私だけじゃなく世界も変わって、みんなほんわか暮らせるようになるに違いない。

　今は見渡す限り、みんな忙しくて、真面目にちゃんと生きていて、自分だけ夢だの幸せだの言うのがはばかられる感じに見えるけど。実際はそうじゃない時間の流れで生きている世界もある。

　大丈夫、大丈夫。そのうち視力だって回復できるようになるかもしれないし、病気なんかなくなっちゃうよ。死んだところで消えやしない。誰かに勝つゲームじゃなく、みんなが遊んで暮らせればいい。


　楽観視すれば何か良いことあるだろうか。
　でも悲観しても疲れるし、無気力が増すだけ。言葉のすべてが面白くなくなるだけ。
　まだ楽観を貫くことを試していないならば、やってみる価値はあるのだろう。楽観にはすごいパワーがあるかもしれない。人類を大物にさせるようなパワーが。

　とは思っていつつ、悲観と無気力に舞い戻る、万年ネガティブな月澄狸。たまに「ポジティブになろう！」と自己ムーブ（？）を起こすものの、長続きしないのである。

　三日坊主の幸せごっこ……。