三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

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人外萌え、ファンタジー依存症

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 自分で何でも作れる創作者でさえ、イメージによってか無難にか、無意識にイメージを作っていそう。
 たとえばゴキブリは、めちゃくちゃ悪意を持ったモンスターみたいに描かれがち。実際には怯えて逃げ回っているだけだと思うんだけど。

 で、「鬼が悪いとは限らない」みたいな話はいっぱい。「かつて悪者扱いだった」狼とかもそういう位置づけが多い。


「かつて悪者だった」は創作しやすい。「今悪者」の害獣・害虫とかは、時代が変わるまで扱いづらいんだろう。
 だって下手に「ジビエが流行っているけど、鹿や猪が可哀想。そうだ、日本の山を舞台に、鹿や猪を主人公にして悲劇を描こう。日本版バンビみたいな」なんてことをすれば、世の中にどういった影響を与えるだろう。農家さんも実際困っているのに。「動物は正義で人間は悪」といったイメージを増長させる。しかも自分も批判に晒されそう。

 だから創作も自由じゃなくて、忖度なんだろう、おそらく。
 だって売らなきゃいけないし。社会に媚び、「需要」に合わせねば。言いたいことだけ言ってたって売れないんだろう。


 宮崎駿監督は上手だね。ナウシカの「蟲」なんかまるっきりファンタジーだし。もののけ姫の鹿や猪もファンタジー。現代とは違う。

 だからそう、ファンタジーに喜びを求める。違う世界に現代の縮図を投影する。

「可愛いモンスターを味方にして、悪くて醜いモンスターを倒しまくる」「人間が大活躍」なんかは個人的に興味ない(例外あり)。

 物語の中だけでも、生き物に救いを。そういう話は「ドラえもん」に多そう。藤子・F・不二雄さんはやっぱり「のび太」なんだなぁ(優しさという意味において)。

 高畑監督はぽんぽこ、狸のまんまよくやったなぁ。


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