三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

文字の大きさ
上 下
11 / 398

差別したりされたり

しおりを挟む
「ゆとり」という言葉を久々に聞いて、そういえばそんなん言われてたなーとなった。
「ゆとりはワガママに育てられてワガママになってるから嫌」って、そりゃワガママに育てたらワガママになるでしょう……。育て方、土台、人格、根本から全否定か。失敗作扱いである。

 日本国内では日本人は「原爆を落とされた被害者」みたいな意識が強いが、国外では加害者扱いされている節もありそう。国から出たことないから知らないけど。認識のズレか、教育の仕方のせいか。日本人はもっと加害者意識を持った方が良いのかもよ、という意見も見た。

 ゆとり。日本人。ただ生まれて生きているだけなのに、今更どうにもならないことで概念が攻めかかってくるのが辛い。ゆとりとか日本人とかじゃなく、私を見てくれ。ってその「私」がそういう、時代とか空気とかに染まっているわけだが。


 でも自分がそう思うなら。「男性が怖い」と言うのも差別じゃないの、と。
 それでも実際男性が怖かったシーンはいっぱいあったわけで。今だって当たり前のように納得いかない表現が広告で流れてくる。

 だったら「ゆとりは……」とか「日本人が……」とか思われるのもしょうがないんじゃない。こちらから見たら何がいけないのか残念ながら分からないが、「あのゆとりが!」とか「日本人が!」とか外部の人たちが愚痴り合うことで、ちょっとでも気が晴れるなら。それもしょうがないんじゃない。


 こんなに差別して、差別されて。何のために生きているんだろう。

 私は何らかの理由で「自殺だけはしない」と決めた。「自殺したら魂にペナルティーが付く」「やり直しさせられる」「逃げても逃れられない」だったか。

 自殺をしないと決めると今度は、この世がある意味って何だろうと考え出す。こんな辛い世界で「子どもを産め」みたいに圧をかけられて。滅びた方がいいと思えてくる。

 しかし世界にはたくさんの人がいるのに、その世界を滅ぼすというのはおこがましい。だから人は自殺するのか。
 暴れて「死刑になりたい」とか言う人に比べて、自殺する人は愛がある。偉いなと思ってしまう。でもそんな、自殺を尊敬するような言い方、変だとも思う。でも死んで解放されたいというのも分かるような。


 これからも私は差別したりされたりして生きていくのだろう。
 傷つけないよう、うまく言語化できれば良いんだろうけど、そもそも何か伝えれば「ああそうか!」と分かってくれるような人は、既にたくさん学んで視野が広がっている。

 改善されていない、視野が狭いヤツは私のような話を聞かない人間であり、話を聞かない人には言っても無駄。
 世界に溢れるメッセージは、繊細な人しか拾わない。二分化されていく。


 そっか……。私自身が差別主義者で、同族嫌悪または自分の保身のために「差別をなくそう」と言っていたのか。
 いじめられたり、辛い目にも遭ったのに、自分が持つべきスタイルも分からないなんて。「傷ついた分だけ人に優しくなる」を実践できないなんて。ダメだなぁ。


 人との関わりを避け、思い込みの中だけで生き、机上の空論とやらを繰り返しているから、生身の思いやりを持てていないんだろうなぁ。私の現在のリアルの人間関係とは関係ない、過去とか、ネットとか、どこか遠くの話ばかりしているのだ。今関わっている人の相手だけを全力ですればいいのに。

 もっと多くの人とプライベートで関わるべきなんだろう。でもそれやるとお金も時間もかかるし。体力と気力もない。時間とお金があったら勉強より、好きなことをしたいし。
 とりあえずもっと働かなきゃ。いやー、キツいな……。


 働いて生きて……。嫌な人に出会ったり、嫌な人だと思われたり。
 私は多分、子孫を残さず消える。本当に、人生って何だろうと思う。


しおりを挟む
感想 40

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

だましだましの入院生活

だましだまし
エッセイ・ノンフィクション
ひょんなことから子宮を取ることになった私。 地域で昔からある病院に入院することに。 その時の体験記。

「声劇台本置き場」

きとまるまる
エッセイ・ノンフィクション
きとまるまるが書いた「声劇台本」が投稿されている場所です。 ーーー利用規約↓↓ーーー ・ここに置いてある台本は自由に使っていただいて構いません。どこで使っていただいても構いません。 ・使用する際の許可は必要ありません。報告していただけたら、時間があれば聴きに行きます。 ・録画や録音を残していただいても構いませんが、どこかにアップロードする場合はお手数ですが一言ください。 ・使用する場合、「台本名」「作者名」をどこかしらに記載してください。広めてください。 ・「自作発言」とか「過度な改変」などはしないでください。 ・舞台やドラマCD等で台本を使用する場合は、一度ご相談ください。(有料公演やイベント販売等、利用後に利益が発生する場合は、台本使用料をいただく場合がございます。あらかじめご了承ください。 ※投げ銭で利益が発生するアプリなどで使用する場合は、利用規約を守っていただけるのであればご相談なく使用していただいてかまいません。台本使用料も、今のところいただく予定はありません。 ・男性キャラを女性が演じるなど、違う性別で演じることはOKです。ただし、必ずキャラクターの性別で演じ切ってください。キャラの性別転換はNGです。(不問キャラは性別転換OK) ・「アドリブ」に関しては、使用してる台本の世界観が壊れない程度のものでお願いします。過度にやられると自分の作品をぶち壊されてる感じがして聞いてて悲しくなります。 ・連絡は、作者のTwitterのDMまでよろしくお願いします(@kitomarumaru) ーーーーー

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

毎日がカルチャーショック

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
 違う星、違う時代に来たように、驚きの連続。それもきっとお互い様なのだ。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...