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共依存
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私を気にかけてくれる友達は
私を養ってはくれない
挨拶しても私を無視するお客様は
私たち従業員にお金をくれる
友情はお金では買えないから
お金になりもしない
お客様はサービスが気に入らなかったら
「こんな店二度と来ん」と漏らしつつも
大抵お金は払ってくれる
愛がある人にお金は求めたくない
私に友好的な人は私の収益源ではない
収益源として見られない
私をあまり何とも思っていない人は
私にお金をくれる
私をあまり何とも思っていない人に
お金をもらいたい
この場にいたのが私であろうがなかろうが
私がいようがいまいがどうでもいいが
決まった額みんなの分
お金を払ってくれるお客様
そこに完成されたシステムがあるからか
愛や友情では食っていけない
ある程度の無関心が私を養う
想い想われすぎれば妨げになるのか
友達と会ったって
お金は使う一方
減る一方
どこそこで待ち合わせ
おいしい料理を食べ
おいしいお酒を飲み
アミューズメントとやらで遊び
誕生日プレゼントを考えないと
友達400人いたら
毎日誕生日のお祝いに頭を悩ませるのか
一度祝い始めた記念日
なかったことにはできないだろう
それが付き合いってものだ
付き合いをやめるなら
距離を置いて疎遠になるか
プチ失踪するか
嫌われ者キャラになるくらいかな
得るものに比べて絆はとても重そうで
私はいっそ嫌われ慣れてしまいたい
人の誕生日に頭を悩ませるのは面倒くさい
おめでとうと言われたければ
先におめでとうと言ってあげる
自分がされて嬉しいことを人にする
「されたい」量が増えるほど
良い人となり
良い人に囲まれたいのではないか?
種や水をまいても人は
思い通りに動くとは限らないぞ
時に足手まといだ
人間関係 選択失敗しても
一度作った関係からは逃げられない
与える手間と時間が惜しいなら
求めないことが一番か
私も求めないからそっちも求めるなと
お金が欲しいなら
友達と付き合う時間はない
お客様は私の人間性なんてどうでもいい
ニコニコ気持ちよくテキパキ働いて
サービス全体が概ね整っていて
お客様の邪魔さえしなければそれで良い
ああお客様
私は私の生まれた意味を
やりたいことを追求する時間も少なく
あなたの足にすがりついて生きているよ
お客様もそうなのかな
お客様
溜まりに溜まった金袋の中身を
私どもにぶちまけていってくださいまし
私どもはパンに群がるハトのように
キョロキョロ首を振り
仲間同士つつき合いながら
せっせとお金を拾い集めてまいります
ああお客様
私に跪いてくれないかね
乳房に吸いつく獣の子のように
私がお客様にすがりつくのではなく
お客様が私の「才能」を求めて
群がり
すがりつき
金を出すと言ってくださりませんかね
無理だわ
才能なんてものないの
そんなに求められていないの
私は社会に転がる
珍しくもない一粒の石ころ
誰が何のために私を欲しがったか
いいや
私たちを真に欲しがる人などいなくても
私たちは生まれ
這い上がらねばならんのだ
求められずに私たちは生まれる
いいや
労働者として社会に求められ
その要求に反逆するのだ
私たちが発揮したいのは
人間性や創造性だ
言いなりになるんじゃなく
毎日発信したいのだ
友達なら何も多くは求められない
息抜きできる相手であればいい
趣味が合う部分で合わせればいい
喋れればいい
会えればいい
非常識すぎなければいい
無神経すぎなければいい
孤独が嫌いな人が多いから
寂しがり屋が多いから
結婚相手には多くを求めるだろうが
友達ならばわりと簡単になれる
友達は何人いてもいい
つまり誰でもいいのだろう
一人になりたくないだけ
一人になりたくない人のために
時間を捧げ
一人になりたくない自分の本能に
すがりついて一生終えるのか?
孤独に耐えうる力が欲しい
何とも思わない強さが欲しい
「私も誕生日を祝われたい」
「人に褒められたい」などと
寂しがったり羨ましがったり
「嫌われたのでは」と涙を流したり
友を欲したりしないようになりたい
友達に甘く
友達を贔屓する
友達でない者は眼中にない
友達でない者に厳しい
友達にはキツいこと言えない
あんな連中と一緒になってたまるか
群れてたまるか
関係性じゃなく私の本質を評価してくれ
って本質はクズだった
お客様
私を求めるお客様
時間が空けば私を追い
それでいて邪魔はせず
いつも見守り
自分を知られようともせず
押し付けようとも奪おうともせず
個人情報だの正体だの年齢だの
変に興味を持たず
探ろうともせず
惜しみなく私の作家性にお金を払い
私の作品だけを心待ちにするお客様
どこにいるのだお客様
私を養ってはくれない
挨拶しても私を無視するお客様は
私たち従業員にお金をくれる
友情はお金では買えないから
お金になりもしない
お客様はサービスが気に入らなかったら
「こんな店二度と来ん」と漏らしつつも
大抵お金は払ってくれる
愛がある人にお金は求めたくない
私に友好的な人は私の収益源ではない
収益源として見られない
私をあまり何とも思っていない人は
私にお金をくれる
私をあまり何とも思っていない人に
お金をもらいたい
この場にいたのが私であろうがなかろうが
私がいようがいまいがどうでもいいが
決まった額みんなの分
お金を払ってくれるお客様
そこに完成されたシステムがあるからか
愛や友情では食っていけない
ある程度の無関心が私を養う
想い想われすぎれば妨げになるのか
友達と会ったって
お金は使う一方
減る一方
どこそこで待ち合わせ
おいしい料理を食べ
おいしいお酒を飲み
アミューズメントとやらで遊び
誕生日プレゼントを考えないと
友達400人いたら
毎日誕生日のお祝いに頭を悩ませるのか
一度祝い始めた記念日
なかったことにはできないだろう
それが付き合いってものだ
付き合いをやめるなら
距離を置いて疎遠になるか
プチ失踪するか
嫌われ者キャラになるくらいかな
得るものに比べて絆はとても重そうで
私はいっそ嫌われ慣れてしまいたい
人の誕生日に頭を悩ませるのは面倒くさい
おめでとうと言われたければ
先におめでとうと言ってあげる
自分がされて嬉しいことを人にする
「されたい」量が増えるほど
良い人となり
良い人に囲まれたいのではないか?
種や水をまいても人は
思い通りに動くとは限らないぞ
時に足手まといだ
人間関係 選択失敗しても
一度作った関係からは逃げられない
与える手間と時間が惜しいなら
求めないことが一番か
私も求めないからそっちも求めるなと
お金が欲しいなら
友達と付き合う時間はない
お客様は私の人間性なんてどうでもいい
ニコニコ気持ちよくテキパキ働いて
サービス全体が概ね整っていて
お客様の邪魔さえしなければそれで良い
ああお客様
私は私の生まれた意味を
やりたいことを追求する時間も少なく
あなたの足にすがりついて生きているよ
お客様もそうなのかな
お客様
溜まりに溜まった金袋の中身を
私どもにぶちまけていってくださいまし
私どもはパンに群がるハトのように
キョロキョロ首を振り
仲間同士つつき合いながら
せっせとお金を拾い集めてまいります
ああお客様
私に跪いてくれないかね
乳房に吸いつく獣の子のように
私がお客様にすがりつくのではなく
お客様が私の「才能」を求めて
群がり
すがりつき
金を出すと言ってくださりませんかね
無理だわ
才能なんてものないの
そんなに求められていないの
私は社会に転がる
珍しくもない一粒の石ころ
誰が何のために私を欲しがったか
いいや
私たちを真に欲しがる人などいなくても
私たちは生まれ
這い上がらねばならんのだ
求められずに私たちは生まれる
いいや
労働者として社会に求められ
その要求に反逆するのだ
私たちが発揮したいのは
人間性や創造性だ
言いなりになるんじゃなく
毎日発信したいのだ
友達なら何も多くは求められない
息抜きできる相手であればいい
趣味が合う部分で合わせればいい
喋れればいい
会えればいい
非常識すぎなければいい
無神経すぎなければいい
孤独が嫌いな人が多いから
寂しがり屋が多いから
結婚相手には多くを求めるだろうが
友達ならばわりと簡単になれる
友達は何人いてもいい
つまり誰でもいいのだろう
一人になりたくないだけ
一人になりたくない人のために
時間を捧げ
一人になりたくない自分の本能に
すがりついて一生終えるのか?
孤独に耐えうる力が欲しい
何とも思わない強さが欲しい
「私も誕生日を祝われたい」
「人に褒められたい」などと
寂しがったり羨ましがったり
「嫌われたのでは」と涙を流したり
友を欲したりしないようになりたい
友達に甘く
友達を贔屓する
友達でない者は眼中にない
友達でない者に厳しい
友達にはキツいこと言えない
あんな連中と一緒になってたまるか
群れてたまるか
関係性じゃなく私の本質を評価してくれ
って本質はクズだった
お客様
私を求めるお客様
時間が空けば私を追い
それでいて邪魔はせず
いつも見守り
自分を知られようともせず
押し付けようとも奪おうともせず
個人情報だの正体だの年齢だの
変に興味を持たず
探ろうともせず
惜しみなく私の作家性にお金を払い
私の作品だけを心待ちにするお客様
どこにいるのだお客様
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