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第十九節 戦果報告
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会議室のような部屋。爆破の他に、10人程度の人物がいる。大体が爆破よりも年上のように見える。
「前回の戦果を報告します」
爆破が話し出す。
「まず、被害報告から……一般人の被害者数0名。狩人隊員の死者16名」
「今度は狩人から死者が出たのか」
「おいおい、ただでさえこの支部は100人程度の場所なのに、多すぎやしないか?」
部屋の中はざわつき始めた。
「申し訳ございません。全て私の不注意が原因です。ここで陳謝させて頂きます。しかし、ゾムビーについて分かったことがあります」
「ほほう、それはどんな?」
爆破の言葉に興味を示す一人の男性。
「はい、ゾムビー化した人間ですが、ゾムビー化する前の能力をゾムビーに引き継ぐことが分かりました。今回で言うと、抜群の射撃能力を誇る狩人の隊員がゾムビー化し、銃を撃つゾムビーが発生しました」
「なんと!」
「信じられん」
爆破の言葉に、再び部屋の中がざわつく。
「はい、ですので今回はそのゾムビーに対してはまず、銃器の破壊を優先して戦いに挑みました。戦いを順を追って振り返りますと……」
爆破は現場に到着してから戦いが終わるまでを順に説明していった。
――シャワー室、入り口には女性用とある。
「シャ――――」
シャワーを浴びるスレンダーな女性が一人、爆破スマシである。肢体には傷跡一つ無く、如何に今までの戦いを無傷でくぐり抜けてきたかが分かる。
「ふぅ。理事会への報告、毎度ながら疲れるな」
「キュ」
シャワーを止め、シャワー室を出て、バスタオルで体を拭く。
(今回の戦い、大事な隊員を16名も死なせてしまった。済まない。……これで戦力は減る一方だ。ツトムの加入が本当にありがたい限りだな)
下着を着ながら、考える爆破。
「さて、特訓の方、そろそろ大詰めになるな」
服を着て、第2訓練場へ歩き出す爆破。
爆破が訓練場に着いた時には、もう既に主人公が来ていた。
「スマシさん、今日は遅かったですけど、何かあったのですか?」
主人公が問う。
「ああ、理事会への戦果報告があってな。理事会の連中の前で話すのは気苦労が絶えないよ」
爆破が答える。
「そうなんですか。お疲れ様です。サケル君と副隊長は? 見当たりませんが」
キョロキョロと周りを見渡す主人公。
「ああ、あいつらなら第1訓練場で組手を行っている。サケルが自ら志願して申し出たんだ。せっかくだから身体副隊長にお願いして、相手してもらっている」
「へぇ。サケル君も頑張ってるんだ」
爆破の言葉を聞き、顔がほころぶ主人公。
「じゃあ特訓を開始するぞ、ツトム。お前のこれまでの全力をぶつけていけ!」
「ハイ‼」
配置に着く主人公。いつものように手袋をはめる。両手をサンドバックに向ける。
(集中……集中だ……この町で、ゾムビー達の好き勝手にはさせない‼)
「リジェクトォオオ‼」
「ドッガァアア‼」
物凄い勢いで吹き飛ばされるサンドバック。
「威力は⁉」
表示記を見る主人公。
「ピピピピピピ……ピ」
502kgの表示。
「やった! 目標の500kg!」
喜ぶ主人公。
「パン、パン、パン」
手を叩く爆破。
「よくやってくれた、ツトム。この短い期間での特訓、ゾムビー討伐の中でよく成長してくれた。3週間にまけてやると以前言ったが、本日をもって特訓を修了とする」
「スマシさん……」
目を潤ませる主人公。
「どうしたツトム? そんなに嬉しいのか」
爆破が問う。
「はい、だって……これで、やっと宿題ができる」
「……切実なんだな」
主人公の言葉に、呆気にとられる爆破。
「まあいい、ともあれこれで今日から自由の身だ。荷物の整理をして、忘れ物の無いようにな」
「ハイ……スマシさん、ちょっとお願いがあるのですが……」
「ん?」
――研究室、尾坦子がいつもの場所に座っている。
「ウィ――ン」
研究室の扉が開く。
「尾坦子さん!」
主人公が叫ぶ。
「あら、ツトム君!」
尾坦子が主人公に気付く。
「特訓の方、無事に終わりました。目標の500kg、達成したんですよ」
「へぇ、それはすごいわ!」
会話を交わす二人。
「それで、今日から実家に戻ることになりました。これからは夏休みの宿題で必死です」
「あら、まぁ」
笑う二人。
「休み中、時間があれば会いに来ます。休みが終わっても、土日なら暇なんで、ちょくちょく会いに来ると思います。いいですか?」
「いいわよ。楽しみに待ってます」
笑顔の尾坦子。
「じゃあ、今日はこの辺で。尾坦子さん! お元気で!」
研究室を後にする主人公。手を振って見送る尾坦子。
主人公ツトム。特訓、無事終了!
「前回の戦果を報告します」
爆破が話し出す。
「まず、被害報告から……一般人の被害者数0名。狩人隊員の死者16名」
「今度は狩人から死者が出たのか」
「おいおい、ただでさえこの支部は100人程度の場所なのに、多すぎやしないか?」
部屋の中はざわつき始めた。
「申し訳ございません。全て私の不注意が原因です。ここで陳謝させて頂きます。しかし、ゾムビーについて分かったことがあります」
「ほほう、それはどんな?」
爆破の言葉に興味を示す一人の男性。
「はい、ゾムビー化した人間ですが、ゾムビー化する前の能力をゾムビーに引き継ぐことが分かりました。今回で言うと、抜群の射撃能力を誇る狩人の隊員がゾムビー化し、銃を撃つゾムビーが発生しました」
「なんと!」
「信じられん」
爆破の言葉に、再び部屋の中がざわつく。
「はい、ですので今回はそのゾムビーに対してはまず、銃器の破壊を優先して戦いに挑みました。戦いを順を追って振り返りますと……」
爆破は現場に到着してから戦いが終わるまでを順に説明していった。
――シャワー室、入り口には女性用とある。
「シャ――――」
シャワーを浴びるスレンダーな女性が一人、爆破スマシである。肢体には傷跡一つ無く、如何に今までの戦いを無傷でくぐり抜けてきたかが分かる。
「ふぅ。理事会への報告、毎度ながら疲れるな」
「キュ」
シャワーを止め、シャワー室を出て、バスタオルで体を拭く。
(今回の戦い、大事な隊員を16名も死なせてしまった。済まない。……これで戦力は減る一方だ。ツトムの加入が本当にありがたい限りだな)
下着を着ながら、考える爆破。
「さて、特訓の方、そろそろ大詰めになるな」
服を着て、第2訓練場へ歩き出す爆破。
爆破が訓練場に着いた時には、もう既に主人公が来ていた。
「スマシさん、今日は遅かったですけど、何かあったのですか?」
主人公が問う。
「ああ、理事会への戦果報告があってな。理事会の連中の前で話すのは気苦労が絶えないよ」
爆破が答える。
「そうなんですか。お疲れ様です。サケル君と副隊長は? 見当たりませんが」
キョロキョロと周りを見渡す主人公。
「ああ、あいつらなら第1訓練場で組手を行っている。サケルが自ら志願して申し出たんだ。せっかくだから身体副隊長にお願いして、相手してもらっている」
「へぇ。サケル君も頑張ってるんだ」
爆破の言葉を聞き、顔がほころぶ主人公。
「じゃあ特訓を開始するぞ、ツトム。お前のこれまでの全力をぶつけていけ!」
「ハイ‼」
配置に着く主人公。いつものように手袋をはめる。両手をサンドバックに向ける。
(集中……集中だ……この町で、ゾムビー達の好き勝手にはさせない‼)
「リジェクトォオオ‼」
「ドッガァアア‼」
物凄い勢いで吹き飛ばされるサンドバック。
「威力は⁉」
表示記を見る主人公。
「ピピピピピピ……ピ」
502kgの表示。
「やった! 目標の500kg!」
喜ぶ主人公。
「パン、パン、パン」
手を叩く爆破。
「よくやってくれた、ツトム。この短い期間での特訓、ゾムビー討伐の中でよく成長してくれた。3週間にまけてやると以前言ったが、本日をもって特訓を修了とする」
「スマシさん……」
目を潤ませる主人公。
「どうしたツトム? そんなに嬉しいのか」
爆破が問う。
「はい、だって……これで、やっと宿題ができる」
「……切実なんだな」
主人公の言葉に、呆気にとられる爆破。
「まあいい、ともあれこれで今日から自由の身だ。荷物の整理をして、忘れ物の無いようにな」
「ハイ……スマシさん、ちょっとお願いがあるのですが……」
「ん?」
――研究室、尾坦子がいつもの場所に座っている。
「ウィ――ン」
研究室の扉が開く。
「尾坦子さん!」
主人公が叫ぶ。
「あら、ツトム君!」
尾坦子が主人公に気付く。
「特訓の方、無事に終わりました。目標の500kg、達成したんですよ」
「へぇ、それはすごいわ!」
会話を交わす二人。
「それで、今日から実家に戻ることになりました。これからは夏休みの宿題で必死です」
「あら、まぁ」
笑う二人。
「休み中、時間があれば会いに来ます。休みが終わっても、土日なら暇なんで、ちょくちょく会いに来ると思います。いいですか?」
「いいわよ。楽しみに待ってます」
笑顔の尾坦子。
「じゃあ、今日はこの辺で。尾坦子さん! お元気で!」
研究室を後にする主人公。手を振って見送る尾坦子。
主人公ツトム。特訓、無事終了!
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