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第三十九話 無重力空間(宇宙)での戦い
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「私は行くぞ!!」
爆破は戦闘体勢に入った。
「スマシさん……!」
トランシーバーで主人公が話し掛ける。
「同胞殺しは私の仕事でな。ツトム、お前が手を汚さなくて良い。私に任せろ。フライトデッキの隊員、聞いているか? ゾムビーを弱らせる電波が送れる機器があったはずだ。それを用意し――、!」
刹那、
先程高速でやってきたゾムビーが爆破の20メートル手前へやってきた。
「言ってる間も無さそうだな……まぁいい、バースト!」
「ボッ!!」
手前に来たゾムビーをバーストで爆破させる爆破。
(……石、ですらないか……次はあのアホウだな)
「キッ」
fireを睨む。
「ゾ……ゾ……」
小型のジェット機で飛んでいる、fireであった者。
瞬間――、
「バースト!」
「ボボン!!」
fireであった者は爆破され塵も残らず消し飛んだ。主人公は静かに思う。
(N州支部のエース……でも、宇宙では力を全く発揮できない……)
「フライトデッキ!」
「!!」
爆破は声を上げる。
「例の電波だ、頼む」
「ラジャー」
身体が答える。ロケットから何か機器が出て来た。そして、
「ゆんゆんゆんゆんゆんゆん」
謎の怪電波が放射された。
「ゾ……ゾゾォ」
怪電波はゾムビーの集団に効いている様子だった。
更に――、
「サッ」
例の宝石をかざす爆破。
「コォオー」
ゾムビーの集団の、一部の体内が光る。
「石の……それに壁、も数体居る……(これが最期の戦いになるかも知れないな)」
爆破は思いながら口にはしなかった。
そう、弱音は決して吐かない。
そして、
「ツトム! 援護を頼む!! 殲滅戦だ……!!」
主人公に呼びかける。
「ハッ、ハイ!!(う……動きづらい……)」
主人公は答えるも、宇宙空間にまだ不慣れであった。
「ボッ」
爆破は自分の後方を爆撃して、それを推進力にして進んだ。
「ゾゾォ」
ゾムビーの内の一体がゆっくりと近付いてきた。
「小癪な! バースト……」
「ボッ」
バーストで攻撃する。
しかし、――
「ドムゥン」
衝撃は吸収された。
「! 石、か?」
爆破は例の宝石をかざす。
「カッ」
ゾムビーの体に一つ、光り輝くモノがあった。
「石、だな……」
ふーと溜息をつく爆破。
そして、
「あの頃は冷静でいられなかったが、今は違う! バースト!!」
「ボッ」
爆破はゾムビーの内側、その宝石付近に攻撃をした。
「内側からの攻撃なら、衝撃を吸収できまい……」
「ゾゾォ!!」
ゾムビーと宝石は分断された。
「仕上げだ……」
「ボボン!!!!」
ゾムビーを爆破する爆破。
そして――、
「ボン!!」
宝石付近を爆発させ、その衝撃で宝石を移動させる。
「パシッ」
新たに宝石を手にする。
「お次だ……」
キッとゾムビーの群れを睨む爆破。
「バースト!」
「ボッ!!!!」
群れの中心にバーストを喰らわせる。爆発により煙に包まれるゾムビーの群れ。煙が消えた、
その時――、
「ブワッ」
おびただしい数のゾムビーの群れが、中心から更に発生した。
「!」
「!! そんな、あんな数……」
主人公は意気消沈した。
しかし爆破は怯まない。
怯む事無く、攻撃を続けた。
「バースト……」
「ガギィン!」
「!」
攻撃が効かないゾムビーが現れ、こちらへと近付いて来た。宝石をかざす爆破。そのゾムビーの体内には二カ所、光る部分が存在した。
「壁、だ。頼むぞツトム」
「ハッ……ハイ!!」
意気消沈していた主人公だが、爆破の一声で、自分が今、何をすべきか把握し、行動に移すことができた。
「グングニル……!!」
こちらへ向かっていた壁のゾムビーにグングニルを喰らわせる。
「カッ!! シュゥゥゥーッ!」
ゾムビーは徐々に蒸発するように消えて行った。
「さて、……(爆破スマシよ、慢心するな、邁進しろ!)」
直ぐに次の攻撃に準備する爆破。それを見ていた主人公。
(スゴイ……さすが、スマシさんだ。僕が怯んでいても、臆することなく、次の攻撃次の攻撃に備え、しかも冷静に的確な指示をくれる……)
「バースト!」
「ボッ!!」
爆破を眺めている主人公。
「ホント……(隊長だけは敵に回したくないなぁ)」
また一体こちらへ向かって進んでくる。
「バースト!」
「ドムゥン……」
「! また石、か……」
身構える爆破。
「!」
「ボン!!」
また内側から攻撃を喰らわす。
「ゾ……」
(石、の処理はこれで良さそうだな、さて……)
ゾムビーの集団を見つめる爆破。
「(近付けば高威力で攻撃できるが、範囲が狭まる。距離を置けば全体を攻撃できるが、威力に欠ける……)あちらを立てればこちらは立たず、か……ならば!」
「ボッ!!」
爆発を推進力にしてゾムビーの群れに近付く爆破。
「高威力で、全体攻撃だ!!!!」
手をかざす爆破。
「はッ!!!」
「ボッ!!!!!!」
辺りは眩い光に包まれた。
地上――、
主人公が入院していた病院。排便タレオが隔離室から空を眺めていた。謎の光に包まれる空。
「……ツトム? ツトム?」
再び宇宙――、
「ハァ……ハァ……やったか?」
爆破は体力を大幅に消耗した様だった。爆煙が消え、視界がはっきりとしてきた。石、壁のゾムビー達はバーストで吹き飛ばされて、ゾムビーの群れが居た中心部分よりだいぶ離れた場所へ移動させられていた。通常のゾムビー達はバーストをまともに喰らい、粉微塵になっていた。
「ハァ……ハァ……概ね、成功だな……」
「スマシさん!」
主人公が叫ぶ。
「どうした? ツトム」
「あ、あれ……」
主人公は前方を指差した。
確認する爆破。数キロ先に、おぞましい雰囲気をした球体が存在していた。
「アレは……?」
球体を見つめる爆破。すると、
「パカ……」
球体に亀裂が入り、球体が開いた。
そして、
「ブワッ」
球体の中からおびただしい数のゾムビー達が現れた。
「! あちらも本気という事だな……分かった。ツトム!」
「はい!」
「周りに散らばっている石、並びに壁のゾムビーを確実に倒していってくれ!」
「分かりました!」
会話を交わす爆破と主人公。
「私はアイツ等をやる……」
「ボッ!」
新たに発生したゾムビーの群れに向かって移動する爆破。すると、
「ブワァああ」
高速で移動してきたゾムビー達、爆破を取り囲む。
「何⁉ バース……」
「ブワッ」
バーストを放とうとする最中、爆破はゾムビーの群れの中に取り込まれてしまう。
「スマシさん!」
叫ぶ主人公。
「ドガアッ」
リジェクトで移動し、爆破が居る方向へ近付く。
「心配、無用だ」
爆破の声がトランシーバーから聞こえた。
「ボボン!!」
爆破を取り囲んでいたゾムビーの群れは、
一点から弾け、
飛ばされ、
爆破された。
群れから脱出する爆破。群れの居る方向へ振り向く。
「爆ぜろ……」
「ボッ!!!!」
再び、爆破の全力が、ゾムビー達を襲った。
「ゾォオオオオ!!」
消し飛ぶゾムビー達。
(スマシさんが無事だ。僕も頑張らないと……)
狙いを定める主人公。
「グングニル!」
「カッ!!!!」
主人公は、石と壁のゾムビー達を三体同時に葬った。
「壁、は任せた! 私は石、や、倒し損ねた奴等を倒す!」
「ハイ!」
会話を交わす爆破と主人公。
彼女はまだ知らなかった。
自らの左脚にゾムビーの体液が掛かっていたことを――。
爆破は戦闘体勢に入った。
「スマシさん……!」
トランシーバーで主人公が話し掛ける。
「同胞殺しは私の仕事でな。ツトム、お前が手を汚さなくて良い。私に任せろ。フライトデッキの隊員、聞いているか? ゾムビーを弱らせる電波が送れる機器があったはずだ。それを用意し――、!」
刹那、
先程高速でやってきたゾムビーが爆破の20メートル手前へやってきた。
「言ってる間も無さそうだな……まぁいい、バースト!」
「ボッ!!」
手前に来たゾムビーをバーストで爆破させる爆破。
(……石、ですらないか……次はあのアホウだな)
「キッ」
fireを睨む。
「ゾ……ゾ……」
小型のジェット機で飛んでいる、fireであった者。
瞬間――、
「バースト!」
「ボボン!!」
fireであった者は爆破され塵も残らず消し飛んだ。主人公は静かに思う。
(N州支部のエース……でも、宇宙では力を全く発揮できない……)
「フライトデッキ!」
「!!」
爆破は声を上げる。
「例の電波だ、頼む」
「ラジャー」
身体が答える。ロケットから何か機器が出て来た。そして、
「ゆんゆんゆんゆんゆんゆん」
謎の怪電波が放射された。
「ゾ……ゾゾォ」
怪電波はゾムビーの集団に効いている様子だった。
更に――、
「サッ」
例の宝石をかざす爆破。
「コォオー」
ゾムビーの集団の、一部の体内が光る。
「石の……それに壁、も数体居る……(これが最期の戦いになるかも知れないな)」
爆破は思いながら口にはしなかった。
そう、弱音は決して吐かない。
そして、
「ツトム! 援護を頼む!! 殲滅戦だ……!!」
主人公に呼びかける。
「ハッ、ハイ!!(う……動きづらい……)」
主人公は答えるも、宇宙空間にまだ不慣れであった。
「ボッ」
爆破は自分の後方を爆撃して、それを推進力にして進んだ。
「ゾゾォ」
ゾムビーの内の一体がゆっくりと近付いてきた。
「小癪な! バースト……」
「ボッ」
バーストで攻撃する。
しかし、――
「ドムゥン」
衝撃は吸収された。
「! 石、か?」
爆破は例の宝石をかざす。
「カッ」
ゾムビーの体に一つ、光り輝くモノがあった。
「石、だな……」
ふーと溜息をつく爆破。
そして、
「あの頃は冷静でいられなかったが、今は違う! バースト!!」
「ボッ」
爆破はゾムビーの内側、その宝石付近に攻撃をした。
「内側からの攻撃なら、衝撃を吸収できまい……」
「ゾゾォ!!」
ゾムビーと宝石は分断された。
「仕上げだ……」
「ボボン!!!!」
ゾムビーを爆破する爆破。
そして――、
「ボン!!」
宝石付近を爆発させ、その衝撃で宝石を移動させる。
「パシッ」
新たに宝石を手にする。
「お次だ……」
キッとゾムビーの群れを睨む爆破。
「バースト!」
「ボッ!!!!」
群れの中心にバーストを喰らわせる。爆発により煙に包まれるゾムビーの群れ。煙が消えた、
その時――、
「ブワッ」
おびただしい数のゾムビーの群れが、中心から更に発生した。
「!」
「!! そんな、あんな数……」
主人公は意気消沈した。
しかし爆破は怯まない。
怯む事無く、攻撃を続けた。
「バースト……」
「ガギィン!」
「!」
攻撃が効かないゾムビーが現れ、こちらへと近付いて来た。宝石をかざす爆破。そのゾムビーの体内には二カ所、光る部分が存在した。
「壁、だ。頼むぞツトム」
「ハッ……ハイ!!」
意気消沈していた主人公だが、爆破の一声で、自分が今、何をすべきか把握し、行動に移すことができた。
「グングニル……!!」
こちらへ向かっていた壁のゾムビーにグングニルを喰らわせる。
「カッ!! シュゥゥゥーッ!」
ゾムビーは徐々に蒸発するように消えて行った。
「さて、……(爆破スマシよ、慢心するな、邁進しろ!)」
直ぐに次の攻撃に準備する爆破。それを見ていた主人公。
(スゴイ……さすが、スマシさんだ。僕が怯んでいても、臆することなく、次の攻撃次の攻撃に備え、しかも冷静に的確な指示をくれる……)
「バースト!」
「ボッ!!」
爆破を眺めている主人公。
「ホント……(隊長だけは敵に回したくないなぁ)」
また一体こちらへ向かって進んでくる。
「バースト!」
「ドムゥン……」
「! また石、か……」
身構える爆破。
「!」
「ボン!!」
また内側から攻撃を喰らわす。
「ゾ……」
(石、の処理はこれで良さそうだな、さて……)
ゾムビーの集団を見つめる爆破。
「(近付けば高威力で攻撃できるが、範囲が狭まる。距離を置けば全体を攻撃できるが、威力に欠ける……)あちらを立てればこちらは立たず、か……ならば!」
「ボッ!!」
爆発を推進力にしてゾムビーの群れに近付く爆破。
「高威力で、全体攻撃だ!!!!」
手をかざす爆破。
「はッ!!!」
「ボッ!!!!!!」
辺りは眩い光に包まれた。
地上――、
主人公が入院していた病院。排便タレオが隔離室から空を眺めていた。謎の光に包まれる空。
「……ツトム? ツトム?」
再び宇宙――、
「ハァ……ハァ……やったか?」
爆破は体力を大幅に消耗した様だった。爆煙が消え、視界がはっきりとしてきた。石、壁のゾムビー達はバーストで吹き飛ばされて、ゾムビーの群れが居た中心部分よりだいぶ離れた場所へ移動させられていた。通常のゾムビー達はバーストをまともに喰らい、粉微塵になっていた。
「ハァ……ハァ……概ね、成功だな……」
「スマシさん!」
主人公が叫ぶ。
「どうした? ツトム」
「あ、あれ……」
主人公は前方を指差した。
確認する爆破。数キロ先に、おぞましい雰囲気をした球体が存在していた。
「アレは……?」
球体を見つめる爆破。すると、
「パカ……」
球体に亀裂が入り、球体が開いた。
そして、
「ブワッ」
球体の中からおびただしい数のゾムビー達が現れた。
「! あちらも本気という事だな……分かった。ツトム!」
「はい!」
「周りに散らばっている石、並びに壁のゾムビーを確実に倒していってくれ!」
「分かりました!」
会話を交わす爆破と主人公。
「私はアイツ等をやる……」
「ボッ!」
新たに発生したゾムビーの群れに向かって移動する爆破。すると、
「ブワァああ」
高速で移動してきたゾムビー達、爆破を取り囲む。
「何⁉ バース……」
「ブワッ」
バーストを放とうとする最中、爆破はゾムビーの群れの中に取り込まれてしまう。
「スマシさん!」
叫ぶ主人公。
「ドガアッ」
リジェクトで移動し、爆破が居る方向へ近付く。
「心配、無用だ」
爆破の声がトランシーバーから聞こえた。
「ボボン!!」
爆破を取り囲んでいたゾムビーの群れは、
一点から弾け、
飛ばされ、
爆破された。
群れから脱出する爆破。群れの居る方向へ振り向く。
「爆ぜろ……」
「ボッ!!!!」
再び、爆破の全力が、ゾムビー達を襲った。
「ゾォオオオオ!!」
消し飛ぶゾムビー達。
(スマシさんが無事だ。僕も頑張らないと……)
狙いを定める主人公。
「グングニル!」
「カッ!!!!」
主人公は、石と壁のゾムビー達を三体同時に葬った。
「壁、は任せた! 私は石、や、倒し損ねた奴等を倒す!」
「ハイ!」
会話を交わす爆破と主人公。
彼女はまだ知らなかった。
自らの左脚にゾムビーの体液が掛かっていたことを――。
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