男たちの苦悩

透明くん

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【小我慢】エレベーターにて、エリートサラリーマンの苦悩

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時刻は深夜2時。
冬へ向けて本格的に寒くなってきたこの時期に、とあるマンションのエレベーターに乗っているのは、弱冠25歳ながらにして会社で営業部のエースとして活躍している堺遊真だった。
ワックスをつけた短い黒髪は、清潔感を醸し出すように綺麗に整えられていて、気の強そうな顔立ちながら、まだどこか幼さを残した顔は、昔も今も数々の女性を虜にしている。
細身ながら鍛えられたその肉体で紺色のスーツをピシッと着こなし、取引先の人に好感を抱かせる笑顔と巧みな話術を駆使し、現在出世街道まっしぐらな遊真。
そんな一般男性の理想的な人生を歩んでいる遊真は、会社終わりにバーでナンパした女性とホテルで一戦交え、朝まで一緒にいたいとゴネる女性に淡々と『明日も会社があるから』と言い放ち、無理やり別れてきたところだ。
決して自慢にはならないが、学生時代も含め、遊真が本気で付き合った女性は一人としていない。
顔は良くても性格はクズ男という分類に含まれるのが、堺遊真という男の本性だった。
今も、仕事モードの仮面を外した遊真は、自分の部屋がある8階に向かうため、イライラした表情でエレベーターのボタンを押す。
すると、7階にあったエレベーターが、ゆっくりと1階に向けて下降してきた。
それを待っている間にも、遊真の苛立ちは収まらない様子で、貧乏揺すりをしながら、ゆっくり下の階に向かってくるエレベーターの階数表示ランプを睨みつけ、ブツブツと呟いている。

「ったく、顔がいいから声かけただけなのに、何が付き合ってだよ。お前みたいな尻軽に興味ねぇっての」

先程の女性に別れ際ゴネられ、無駄な時間を使ってしまったことに苛ついているらしい。
自分から声を掛けたのに、やることをやったらそれで用済みという思考は、最早晴れ晴れしいほどのクズっぷりだ。
しかし、言葉では女性に対しての文句ばかりを言っている遊真だが、そんな彼が苛ついているのには実はもう一つの理由があった……。

苛立つ遊真を焦らすだけ焦らして1階に到着したエレベーターの箱。
それに乗り込んだ遊真は、ゆっくりとドアが閉まり、自分がいる空間が完全な個室となった瞬間、今まで意識してポケットに入れていた手で、パッと股間を押さえた。
そう。遊真が苛ついていたもう一つの理由は、それなりに切羽詰まっている『尿意』だった。
というのも、会社で1時間ほど残業をしていた遊真は、眠気覚ましにと缶コーヒーを2つ飲んでいた。
そしてさらにその後バーに行き、カクテルを3杯ほど飲んでいる。
量としてはそれほど多くはないが、コーヒーもアルコールも利尿作用というものがあるのだ。
それらを飲んでから、ホテルに行き、風呂に入り、一戦交え、そこからタクシーで数十分掛けて家まで帰ってきた遊真の膀胱には、既に危機感を感じるほどの尿が生成されていた。

「っ……はぁ……早くしょんべんしてぇ……」

自分の周りに誰もいないという状況で気が緩んだのか、遊真の口から焦りの色を滲ませた言葉が漏れる。
遊真としてもここまで我慢するつもりはなかったのだが、想像以上に寒い気温のせいで、いつもより早く尿が生成されてしまったようだ。
とは言え、遊真もいい大人である。
右足で忙しなく貧乏揺すりをしてはいるものの、股間に伸ばされている手は、軽く陰部を撫でるくらいだし、彼の中に部屋まで我慢できないかもという考えはなく、ただ溜まっているものを解放して楽になりたいという気持ちがあるだけだった。
のだが。


ガコンッ!!!

「うわっ……!な、なんだ?」

突然、順調に動いていたエレベーターが荒々しい音を立てて停止した。
辛うじて電気はついたままだが、4階と5階の間にいるエレベーターはうんともすんとも言わず、静止したまま。
一瞬の出来事に驚いていただけだった遊真だが、次第に状況を理解し始めたのか、彼の顔に焦りの色が浮かぶ。

「おい……待てよ。……嘘だろ。まさか……」

現実を受け止めたくない。
しかし、しばらく待ってみてもエレベーターは動き出さない。

「おいおい、冗談じゃねぇよ……」

震える声で悪態をつきながら、緊急通話ボタンを押す遊真。
しかし、理由は分からないがそのボタンすら反応していない様子。
遊真もすぐそれに気付いたようで、ダン!と苛立ちのまま壁を殴ると、小脇に抱えていた鞄を投げ捨て、狭いエレベータ内を忙しなく歩き始めた。

「くそっ……こんな時に……何でだよ……」

先程までの強気な態度はどこへ行ったのか、遊真は弱々しい声でうわ言のように悪態をつく。
そして、左手を腰に当て右手で陰部を撫で、苛立ちを表現するかのように、忙しなくエレベータ内を歩き回り始めた。
しかし、そんな状態は5分も続かず、不意に箱の中心で立ち止まった遊真は、眉間に皺を寄せ、激しく貧乏揺すりを始めた。
更にそれだけでは足りなくなったのか、腰をくねくねと忙しなく揺らし始め、本格的に焦りを顔に出し始める。

「はぁっ……はぁ………ちょっと…やばい…」

そんな弱音が彼の口から漏れた時には、彼の右手は既に自らの股間をしっかりと掴んでいて、スラックスにくしゃっと皺が広がっていた。
何人もの女性を満足させてきた自慢の肉棒を、揉み込むように握る遊真の額には、気温が理由ではない汗が滲んでいる。

「……くっ………ふざけんなよっ…」

人よりプライドの高い遊真は、勝ち組である自分が、お漏らしなどという情けない醜態を晒すことなど絶対許せないだろう。
が、そんな精神的な砦は、圧倒的な尿意の前に崩壊の一途を辿り始める。

「あぁっ……はぁ、はぁっ…」

右手で股間を揉みしだく遊真の身体は、徐々にくの字に曲がっていき、パンパンに膨れ上がっているであろう膀胱という貯水池に、どうにかゆとりをもたせようとする。
しかしそんな行為は何の解決にもならず、刻一刻と生成される尿は、鍛えられた遊真の下腹部を徐々に膨らませていく。

「……ぐ……んっ…んんっ…」

5分が過ぎ、10分が過ぎ。
右手だけでは抑えられなくなってきたのか、両手で股間を押さえる遊真は、唇を噛み締め必死に尿の出口を閉める。
本当ならこんな、いかにもおしっこを我慢していますという恥ずかしい姿などしたくない。
余裕があれば今すぐにでも止めている。
が、今の遊真にはその余裕が一切ないのだ。
彼の頭にあるのは、早くこのはち切れそうな膀胱から溜まりに溜まった黄金の液体を一気に解放したいという欲望だけ。

「やばい…!ほんとにっ……ほんとにヤバい…!」

少し前まで激しく貧乏揺すりをしていた遊真だが、その振動すら致命傷になりかねない現在の状況では、情けなく内股になりもじもじと太ももを擦り合わせることで精一杯だ。
すでにもみくちゃにされ皺々になったスラックスは、汗によりじっとりと湿っている。
そしてその湿りが、今の彼を苛んでいる黄金の液体によって広がってしまうのは時間の問題。
しかしそんな大人としてあるまじき姿を、遊真が簡単に許すわけもなく、彼の限界我慢は未だに続いて行く。
グッ、グッと両手で力任せに抑え込まれている股間部分には、激しく揉まれ半勃ちになった極太ペニスが、湿って皺々になったスラックスの上にくっきりと浮かび上がっている。
さらに、引き締まった遊真の小尻は八の字を描くように忙しなく上下左右に動かされ、そんな一見しておしっこを我慢していると分かる恥ずかしい姿に自分がなっているという事実が、遊真の顔を恥辱に染めている。
が、時間が経つに連れ、恥じらいなどという理性的な感情を感じられないほどに遊真は追い詰められていく。

「はぁっ…!!はぁっ…っうぅ……もれるっ…やばいっ……」

静かなエレベータの中に遊真の荒い息遣いが響く。
既に遊真の膀胱はパンパンで、いつもはペッタンコな遊真の腹にぽっこりとした膨らみを作っている。
ほんの少しの刺激にも耐えられそうもないその膨らみに絶対に触れないよう気をつけながら、遊真は自らの性器を必死に押さえつける。
ギュッと目を瞑って、激しい呼吸を繰り返しながら、遊真はこの地獄から解放されるのをただ待つことしかできない。
が、人間には限界というものがある。
どれだけ心を強く持とうと、長時間緊張を強いられている尿道括約筋は時間経過に伴い疲弊していく。
そしてそれは、人間にはどうしようもできないことなのだ。
そんな事実を遊真に示すかのごとく、両手で思いっきり押さえつけられたペニスの先端から、じゅっ…と熱い液が漏れた。

「あっ…!!…や、ばい……ちょっと…で、たっ…」

かぁっ…!と遊真の顔に赤みが増す。
恥ずかしさと苦しさから目に涙が滲む。

「はぁっ…あぁっ…やばいやばいやばいっ……あっ!…くぅ…」

一度出てしまった尿を止めるのは難しいのか、また少しおチビリをしてしまった遊真は、切羽詰まった表情でグッグッと力任せにペニスを押し込む。
しかし、閉じ込められてから1時間経過している現在、既に遊真の尿意は限界に達していた。
どれだけ一生懸命押さえても、膀胱に入り切らなくなった尿が、押し出されるように勝手にじゅ、じゅっと滲み出て下着にシミを作る。
遊真が穿いているグレーのボクサーパンツには、チビッたことを言い訳できない程度の大きさのシミができているが、今の遊真はそれに恥じらいを感じる余裕もない。

「もうむりっ…もうむりだっ……!はやくっ、はやくうごいてくれよぉっ…!」

半泣きでがむしゃらに股間を押さえつける遊真だが、不意にしょろっ…と、多めの尿が漏れてしまった。

「っあ!!あっ、あぁっ、やだっ、むりっ、もうっ………!」

このままだと決壊してしまうと本能的に悟った遊真は、慌ててカチャカチャとベルトを外し、スラックスのチャックを下ろしたかと思うと、パンツの中に左手を突っ込み、直にペニスを握りしめた。
湿度の高いパンツの中で、物理的に尿を押し留めようと、痛みを感じるくらい強く自らの性器を握りしめる遊真。
彼の頭の中では、既に何度も、自分が着衣のまま尿を垂れ流してしまっている姿を明確に想像してしまっており、それをなんとかプライドだけで消し去っての繰り返し。
しかし、元々限界に近い尿意を感じていたところから、1時間以上も我慢を強いられている現在。
流石の遊真も心が折れかけてしまっているようで、もう全身の力を抜いて全てを解放してしまおうかという欲望がちらちら頭をかすめ始める。
長時間気を張り続けた遊真の意識は、徐々に朦朧としてきて、目の奥がチカチカと光る。

「……もう、げんかい、もう……むり…おしっこ…がまんできない…」

魂が抜けたかのような虚ろな表情で、全てを諦めたかのような言葉を呟く遊真。
ぼーっとする頭からは恥じらいなどという感情は消え去り、遊真は、もうどうにでもなれと全身から力を抜こうとした。
その時。


ガコン!!

「あぐっ………え?」

突如大きな音を立てて動き出したエレベーター。
その衝撃に驚き、しょろっ…とおチビリしてしまった遊真が、ハッと我に返る。
そんな彼の目には何事もなかったかのように、4階から5階へ上昇を始めた階数表示が映っていた。
それをしばらく呆然と眺めていた遊真だが、すぐに現実を理解できたようだ。

「あ……あっ、う、動いたっ?動いた!トイレっ!トイレ行けるっ……頼む!早くっ…!」

希望の光が見えた遊真は、諦めに染まっていた脳を叱咤し、残された力を総動員させて膀胱から出ないよう尿を押し止める。
もはや、性器を直に掴んだ左手は絶対に離せないほど限界で、肉棒を握り込んで抑えてもなお、じゅ…じゅ…と滲み出てくる尿は、遊真自身の手を濡らしている。
おチビリと言うには些か量が多い気もするが、それでもお漏らしというほどではない。
お漏らしだけはしたくない。
そんな一人の大人としてのプライドが、今の遊真を立ち上がらせている。

「はぁ、はぁっ、はやくっ、はやくっ…はやくしてくれっ…」

荒い呼吸を繰り返し、もじもじくねくねと忙しなく腰を揺らしている遊真とは対象的に、のんびりと目的階へ上がっていくエレベーター。
30秒もないその時間でも遊真にとっては永遠とも感じられる苦痛の時間で。

「もうむりっ…でちゃう、でちゃうからはやくっっ…」

苛立ちで叫びたくても叫べない。
感情に任せて大声をあげようものなら、腹に力が入り尿が押し出されてしまう。
そんな、一瞬の気の緩みも命取りになる地獄の時間を耐えた遊真は、ようやく目的の階にたどり着いた。
無意識に、床に転がっている鞄を掴み上げると、これまたゆっくりと開く扉をこじ開けるように転がり出た遊真は、汗と涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら、自分の部屋へと出来る限り早い小走りで走る。
そして部屋の前に着くと、部屋のドアを開けようと鍵を探すが、左手はペニスを締め付けるので使われているため、右手のみしか使えない。

「かぎっ!鍵どこだよ!!早くっ、もうほんとにっ……おしっこ、もれるっ、もれるもれるもれるっ」

恥も外聞もなく、恥ずかしい言葉を連呼しながらガサガサと地面に置いた鞄の中を掻き回す。
すると、ようやく天が味方したのか、遊真の手の中にころっと鍵が転がった。

「っ……!!」

感触で鍵だと分かった遊真は、ガクガクと震える足を叱咤し立ち上がり、泣きながらガチャガチャと震える手で扉を解錠した。
それを抜き取る余裕もなく部屋の中に駆け込んだ遊真は、そのまま靴も脱がず土足のままバタバタとトイレへ走り、扉を荒々しく開ける。
扉は全開のままくねくねと身体を捩らせながら、苦悶の表情でなんとか便器の蓋を上げたまでは良かった。
が、普段用を足すときにしているその行為が、脳に『もう出していいぞ』と伝えてしまったのか、ゾクゾクと震えを走らせた遊真の体は、勝手に排尿を始めてしまう。

「あっあっあっ、待って、待って!!あ!あー!あぁっ!!」

が、その直前に、遊真の右手がパンツごとスラックスを引きずり下ろし、同時に左手が、掴んでいたペニスをぶるんと便器に向けた。

次の瞬間。


ぶしゅぅうううううううううううううううううううううううううううううしゃあああああああああああああああああああああああああ



「あっあぁ……あ……あぁ……」




直線に近い線を描いて便器に向かって放射される黄金の液体。
我慢に我慢を重ねたそれを放出した快感により、遊真は恍惚な表情で呆けている。
膀胱の中に溜まった尿を押し止めるため酷使されていた筋肉が緩み、たぽんと重く下腹部に居座っていた膨らみが見る見るうちに萎んでいく。
その気持ちよさは遊真の想像を超えており、エクスタシーを感じた時のように一瞬意識が飛んでしまったくらいだ。
そんな解放感に遊真が浸っている間も、未だに太い線を描いて流れ続ける尿は止まることを知らない。




ジョロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロジョボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボ



便器に溜まった水の水面を叩くように放射される尿。
量が多すぎたせいか、貯めた時間の割には薄い黄色をしているその液は、一直線に便器に向かって流れ出ていく。
そうして、太い尿線を描くこと1分以上。
ようやく、尿の勢いが収まり、ちょろろっと吐き出されたのを最後に、長い長い戦いが終わったのだった。
見事戦いに勝利した遊真は、排尿が終わってもその場に立ち尽くし、斜め上へ視線を向け呆然としている。
そんな彼はまだ気付いていない。
我慢し続けたおしっこを出した快感で、自らの性器が完全に勃ってしまっているということを。

そしてこの後、我に返った遊真は、恥辱で真っ赤になりながらも、勃ってしまったペニスをしごき、未だ流されずに便器に残っている尿の上に射精してしまうのだった。

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