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5.まるごとしあわせの

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「そりゃなんだ?」
マンションのドアを開けて迎え入れてくれた先輩が、ぼくが腕に抱えてるものを見て眉をしかめた。
けれども、そんな不機嫌顔にはとっくに慣れっこなので、ぼくは挨拶もそこそこに、勝手知ったる先輩の部屋にさっさと上がりこんだ。
「ミニトマトの苗木だよ。これで野菜代がちょっとは浮くよね」
「・・・・・・」
先輩はディスカウント・ストアで最安値の日用品を買わないといけないぐらいのビンボーさんなんだから、節約しないとね。
「ベランダに置いておくからさあ、2日に1回、水やってね」
玄関を上がって、廊下を挟んで右手にお風呂、左手にトイレがある。
そのまま廊下を3歩すすんだ左っかわにキッチン。右っかわには納戸。
そして、すぐ正面がもうメインルーム。8畳くらいの広さのフローリングだ。
部屋の右の壁際には、作り付けのクローゼットと整理棚がある。
左の壁際にぴったりと寄せられているセミダブルのベッドは、つやのあるこげ茶色だ。なんでも、強度のあるオーク材とかいうので作られているらしい。
(先輩、ビンボーさんのわりには家具やファブリックはしっかりしたいい物を使ってるよな)
って、なんだか矛盾を感じながらも、ぼくはそのメインの部屋をまっすぐにつっきってベランダに出た。
わりと広いそこに、ぼくは手に持っていたプラスチック製の植木鉢を置いた。端っこには洗濯機が置かれている。
「なんかねー、お米のとぎ汁とかも栄養があっていいんだって」
ベランダは南向きで日当たりがいいから、元気に育ってくれそうだ。
「めんどくせーな」
ぼくのあとを着いて来てた先輩が、そう言った。
「カンタンだよー。朝、起きたときにさ、水を飲んだついでに、あげればいいし」
家でも、かーさんが鉢で育てている。毎年、ぎっしり<ruby><rb>生</rb><rp>(</rp><rt>な</rt><rp>)</rp></ruby>るミニトマトは甘くてジューシーでおいしいんだ。
黒い土からちょっこり顔を出している新緑の双葉が、ちゃんとお日様にあたるように鉢の置き位置を調節していると、視界の隅で先輩が整理棚の引き出しを何やらゴソゴソしているのが見えた。
きっちり、いい感じにミニトマトの鉢を置きおえて立ち上がると、
「ああ、ほら」
と、先輩が、なんか、小さな金属をぼくに放ってきた。
ゆるやかな放物線を描いて飛んできたものを、身体の前でお椀の形にすぼめ合わせた両手でキャッチした。
手のひらの中には、
・・・かぎ?
「お前が持ってきたんだから、お前が面倒をみろ。勝手に水でもなんでもやっておけ」
うわーうわーうわー!!
先輩の部屋の合鍵だあ!!!









先っぽを口に含んだまま、
ぬるぬるが出始めた先端を集中的にちゅうちゅうしながらも、
唾液でぬらした手をまるめて、長い部分を上下にこする。
先輩がぼくにしてくれるときのを真似て、ときどき、根元の膨らみもぐにぐにと揉んで、裏っかわの筋に沿って、弾力のある筋肉を舌でぺろぺろしていくと、
硬さと大きさが増してきた。
(・・熱い、)
なんでか、先輩のをこうしていると、顔が火照ってきて、
頭がのぼせたみたいになってくる。
まだ、そういうこと始まってないのに、リアルな形や硬さを口で感じて、中がきゅんと、なるし・・。
一生懸命、ちくちく吸ってると、髪の毛をやわらかく撫でられた。気持ちいい。とくに頭のてっぺんから後頭部を、なでおろしてもらうと、うっとりする。
(・・、でも先輩はどうなんだろう?)
教えてもらったとおりやってみてるけど、
これ以上ないくらい反り返って、根元の膨らみもギュンっとなって、
血管もどくんどくん、してるけど、
ぼくみたいに、先輩は口のなかでイったりしない。
舐めるとこを移動するたびに、先輩の内腿や腹筋にグッと力が入ったりするから、
ちょっとは気持ちいいのかな・・・、って思うけど。
さきっぽの割れ目のところを、舌でれるれるしてると、
水っぽいのからあお苦いのにかわってきた。
あ、――――・・・ちょっと、もうゲンカイ、かも。
「アゴ、つかれた」
ベッドヘッドに寄りかかっている先輩を見上げてそう言うと、
口のはしから、てろっとこぼれてた唾液を先輩がぬぐってくれた。
「もう、いい。ほら、こっちきて脚を広げろ」
先輩が眉間にくっきりとシワを寄せている。
「気持ちよくなかった? ぼく、全然、下手?」
真っ青なシーツは海みたいだ。さらさらしていて肌ざわりが気持ちいいコットンの海に、ぼくは背中をあずけた。
「・・まあまあ、だ」
「・・・・・ゴメン」
「自分で脚を抱えとけ」
恥ずかしいから、いつもだったら絶対やんないけど、今日は、しおしおと先輩の命令に従った。
「俺の口に咥えてるだけで、こんなになってんのか」
言われて、顔がカァっとあつくなった。先輩の視線から逃げるように顔を横向けた。
―――― 頭の中で、先輩にされてるところを思い出しながら・・・、してたから。身体が先に先に興奮してしまっていた。
「・・・っぁ、」
つんと尖った胸の先をつままれた。
びりっとするのに、ぞくんと甘い。
脚の間で、とっくに勃ちあがっていたものも、
先端のトロトロと蜜があふれてるところを指の腹でグリグリされて、
「んっ・・・、んぅ、」
快感にびくんびくんとふるえた。
「ここも、真っ赤になってる」
先輩の指が、ぼくの奥の場所にふれた。さっき、散々、指でいじられて放っておかれたから、ウズウズしてる。
それで、また、指が入ってくるんだ、と思っていたら、
「とろとろにしてやるからな」
先輩が身体を下にずらして、
ひろげていたぼくの脚の間に顔を埋めてきた。
「やっ」
ぬめった感触に、
とっさに、抱えていた脚から手が離れた。
それを先輩がつかんでさらに押し上げてきた。
そうして、もっとあらわになったトコに ――――。
「・・やぁ、」
入り口を、くすぐってくる。
生温かくて柔らかな舌が、ぼくの奥の場所を解きほぐす。
ぬるぬるで内側をぐりんぐりんされたら絶対どうにかなっちゃう ――。
「い、いれちゃダメ、舌、入れないで・・、ヘンになるから」
「いやなのか」
先輩のしゃべる息でさえ、淡い刺激になる。
「・・ぅん」
「しかたねぇな」
って言ったのに、先輩はぐいっとぼくのそこを左右に開いた。
「あ!」
「ハルは正直じゃねぇからな」
「ち、ちが、―――― ぁや・・・んーぅ!」
ぬるんとやわらかくてあたたかい先輩の舌がぼくの中に入ってきた。
身体の内側をぬるぬるされて、
イヤなのに恥ずかしいのに身体の芯がゆるん、となってく。
(じんじん、する・・)
先輩が、
微細な動きで過敏な粘膜をくすぐる。
とくに、入り口の窄まっている筋肉のところを舌先で擦り上げられるようにされると、
身体が甘くはねた。
あんまり暴れると先輩のこと蹴ってしまいそうで、ぼくは投げ出していた手で青い海色のシーツをにぎりしめて、ジダバタしだしてしまいそうになるのをガマンした。
くちゅ、くちゅ、という湿った音が耳を打つ。
先輩が、両手で狭間をつかんで、さらに左右に割り開いた。
「あ、ウソっ、・・・っン、ん・・!」
もっとオクに侵入してきたものにぞろり、と舐めあげられて、
揺れる身体が、熱を上げてゆく。
肌に浮いていた汗が、たらり、と流れて、
身体中の血管がどくどくしてる。指のさきまで、それで、むずむずして、なんか、おちつかないよぉ。
「もっ、ゃダ・・」
(――― 欲しい。・・熱くて、硬いので、ぼくの中に入ってきてほしい)
先輩が顔をずらして、内腿を強く噛んだ。
「<ruby><rb>晴</rb><rp>(</rp><rt>はる</rt><rp>)</rp></ruby>、」
いたい。
でも、感じる。すごく。
フトモモの内側が・・・、こんなに敏感な場所だって、先輩とこういうことするまで知らなかった。
きっと、ぼくは今日そこに残ったアトをあとで何度も何度も指でなぞる。
「――――、・・った」
ふるえる声で伝えた、
必死で言ったのに、
「聞こえねーよ」
容赦ない返事。
そして、噛んだアトを強く吸い上げてくる。
「も、・・・った。と、とろとろに、なった ――― から、」
きて、
という言葉はかすれて、ただの吐息のようだったのに、
先輩は、ちゃんとそのとおりにしてくれた。














「ハル、何してんだこんなとこで」
夕焼け小焼けの唄が、ついつい口をついて出そうなオレンジの夕焼けの下、
ぼくは先輩の部屋の前の通路に、くちびるをとがらせてすわりこんでいた。
「先輩のウソツキ、バカ、ぼけなす、死んじまえぇ」
ようやく帰ってきた、先輩に言葉を投げつけた。
「お前、熱でもあんのか」
伸びてくる手を振り払って、ぼくは立ち上がった。
「カギ、・・・開かなかった。先輩、ぼくのことからかったんだ」






「・・・・・・これは、実家のほうのカギだったな、」
投げつけた鍵は先輩の身体に当たって、コンクリの通路にキンという金属質な音をたてて落ちた。
それを拾い上げた先輩がまるで日に透かすみたいにしてマジマジと見ると、ぼそり、とそう言った。そして、「悪かった」とつづけた。
「あー・・、ほら、こっちをやる。これは、ちゃんとこの部屋のカギだ。な、こうやって、ちゃんと鍵穴に入るだろう」
ジーンズのポケットからキーリングを取り出した先輩が、いちばん手前にあったカギをリングから取り外して、マンションのドアカギを廻した。
「もぉ、いい。そんなの要らないもんね。ミニトマトも持ってかえる」
カギ、うれしくて。
もらった日、天にも昇る、ってこんな気持ちなんだ、って思ったのに。
「ただの間違いだろ。―――― お前、こんなことでいちいち怒るなよ」
全然、反省してない。
ぼくがどんだけショックだったかわかってない。
今日、学校が終わって、まっすぐに先輩のマンションへ来た。駅からここまで歩くのがすきっぷになりそうなくらい幸せな気持ちだったのに。
ぼくが持っていたカギじゃあ、先輩の部屋のドアを開けることが出来なかった ――――。
待ってるあいだの2時間、すごく淋しかった。
ケータイも通じなかったし。
何回リダイヤルしても、「電源が切られているか、電波の届かない所に ――――」っていう、アナウンスが流れるばっかりだった。
授業中とか図書館で調べ物してるときとか、先輩がケータイの電源切ってるのは知ってるけど・・・、でも、もしかしたら、わざと出ないのかも、とか不安になった。
ぼくに部屋の鍵をくれたってことは、先輩の部屋に自由に出入りしていいってことだよねーとか浮かれてたのに・・・。
ぼくじゃ開くことの出来なかったドアを ―――― 先輩が開いたドアを、ぐいっとあけると、靴を玄関に脱ぎ捨てて、まっすぐベランダに向かった。
そして、
プラスチックの鉢をつかんで、そのまま、即、玄関にもどった。
鉢の中では、緑色の双葉が可愛らしく黒い土から顔を出している。もっと大きくなって、ツルが出始めたら、添え木が必要になるんだ。それも、ちゃんと、調べた。
ミニトマト、半分に切ってオリーブオイルで炒めて、バジルをちらした目玉焼きといっしょに食べるとおいしいんだから、
でも、先輩なんか、そのおいしいのを一生、知らないでいればいいんだ!
「あー、なんか食べに行くか?」
玄関に突っ立ったままだった先輩が、気まずそうに聞いてきた。
「お腹空いてない」
ぼくは、革靴に足を入れた。
「――――、お前、今月出た新譜に欲しいCD があるっつってたよな。俺、今週、バイト代が入ったから、」
「もう、八津から借りた」
「・・・――― そうだ、俺とプリクラ撮りたいって言ってたな、お前」
先輩は、ぼくが持っていたミニトマトの鉢を無理やり奪って玄関に置くと、
「撮りに行こうぜ」
って言って、ぼくを押し出すようにして部屋の外へを出た。
「―――― あんなもん、死んでも撮らねぇ、って言ってたくせに」
カチャリ、とシルバーに光るカギでドアに鍵を掛けると、先輩はそれをそのままぼくの高校の制服のポケットに滑り込ませた。
「心境の変化だ」
「・・・ゲーセンのプリクラコーナーは、お、女の子とかいっぱい居るんだからね。ぼくと先輩なんて、すっごい、目立つんだからね!」
「それがどうしたよ?」
外でデートしてるとき、やたらくっつくなって言うクセに。
「――――・・・・・・、ホントは、ぼくになんか部屋のカギを渡したくなかったんだ、って思った」
カギ、使えなくて、
始めは、「なんだよ先輩、これじゃ開かないよっ」って、違うの渡すなよー! って怒ってたけど、
でも、
だんだんと、
本当は、先輩はぼくに勝手に部屋に入って欲しくなかったのかも、って思えてきて・・・・・・。
「バーカ」
ぱこん、と頭をはたかれた。
ぼくが振りあおぐ前に、
先輩は片腕をぼくの首に巻きつけて、ぐっと顔を近づけてくると、
水滴がもりあがってたぼくの目じりに、くちびるをくっつけてきた。










「キスプリとか、絶対、先輩、イヤがるかと思った」
アメリカンなカフェで、
ぼくはウキウキしながら先輩のケータイを裏っ返して電池カヴァーのフタを外して、
充電電池に、ちゅーしてるプリクラを貼り付けた。
「ああ、前のが欲しがってたからな。よくわかんねーけど、うれしいもんなんだろ」
・・・、
!!!
ぼくがウサギだったら、今、絶対に耳がピキン、と立った。
「前のって何? 前のって!」
「きんきん、うるさいなお前。前につきあってたヤツだよ。お前だって、俺が誰ともつきあってなかったなんて思ってねぇだろ」
余裕の開き直りの表情に、お前は誰ともつきあったことなかっただろうけどな、みたいな空気を感じた。
「ぼ、ぼくだって!」
「ああ?」
「ぼくだって、コイビト、居たもんねっ!!」
店内に流れている陽気なふぃふてぃーず(1950年代に流行った洋楽のことをそういうらしい)に、負けないくらいに、ぼくは精一杯、明るく言った。
今日、先輩が連れてきてくれたのは、クラシカルアメリカンな内装の食事メインのカフェだった。
木目調の壁や床に、ビビッドな黄色や赤のテーブルと椅子の組み合わせは、たしかに、たまに映画で観る昔のアメリカみたいな感じだ。
壁のポスターの中では、やたらでかい車の前で、リーゼント頭とポニーテール頭のアメリカ人が楽しそうに踊っている。
注文したハンバーガーは白いお皿にのってやってきた。厚切りのフライドポテトはケチャップをつけて食べるのらしい。
「へー、そうか」
ぼくにも恋人が居たって言ったのに、先輩は平然とそうこたえると皿の上のでっかいアメリカンバーガーを上からぎゅっと押しつぶして、両手でもって口に運んだ。
うめぇ、とか言って、全然、ぼくの話し真剣に聞いてないし!
「すっごいすっごいすっごい、かっこよかったんだから。すごくすごく愛し合っていたけど、ぼくたちははなればなれにならないといけない運命だったからっ! それで、しようがなく別れたんだからっっ!!」
「ハル、顔あかいぞ。ちゃんと息継ぎをしろ。そんなに力入れてしゃべんなくても聞こえてっから」
「それで、毎晩、夢で会おうね、って約束したんだから!!!」
「そうか、お前がぶつぶつ言ってる寝言はソイツと話してんのか」
え? ぼく、寝言なんか言ってるの?
「ま、今度、そいつの写真でもあったら見せてくれ」
うっ・・・。
「―――― しゃ、写真わ! み、見ると、哀しくなるから、ぜ、全部、海に捨てたっ」
「わかったわかった。バナナシェイク飲むか?」
「あ、飲む」
「注文してくっから、待ってろ」
「うん」
先輩が、立ち上がってカウンターへ歩いていった。
となりのとなりのテーブルで大学生っぽい女の人が飲んでいるバナナシェイクがおいしそうだったから、素直にうなずいたんだけど、・・・・・・、
ねぇ、先輩、ぼくの話し、ちゃんと聞いてたーーー?!







店を出ると、外はすっかり暗くなっていた。天上では、きらっきら、と星がウィンクをしている。
ハンバーガーおいしかったけど、
バナナシェイクもおいしかったけど、
胸のこのもやもやをどうしてくれよう ――――。
ぼくは、身体にぎゅっと力を入れると、
先輩がぼくにくれたカギを制服のポケットの中で握りしめた。
「・・ぼくと前の人とどっちが好きなんだよ」
「お前」
・・・っえ?
「ほら、行くぞ」
びっくりして、立ち止まったぼくを先輩が促した。
「う、・・うん」
今、ものすごい即答だった。
夜の街、
外灯に照らし出されているぼくと先輩の影が前方に長く伸びている。
その影がくっつくように、ぼくは先輩のすぐ斜め後ろを歩きながら、
(即答すぎて、なんか、信じられないカモ・・)
って、思ったら、
「・・ハル、」
先輩が急に立ち止まった。
「なんて言った、今、」
その、ドスのきいた声に、
ええ?! と、先輩を見上げると、
ものっすごい怖い顔してぼくのことを睨んでいる。通常バージョンも怖いけど、更にその上をいく恐ろしい形相だ。
「やっぱ、お前にはカギ、やらねーよ。返しやがれ」
(うぁ・・・、もしかして、)
心の中でつぶやいたつもりが、うっかり声に出てた・・・?




「あー、ウソウソウソ! 信じてる、本当っっ! すっごい信じてるから、カギ、取り上げないでよー」
長身の先輩にまとわりついて、
ぼくがぴょんぴょんと飛び跳ねるたびに、
道路にうつるぼくたちの影は、仲良さそうにぴったりとかさなっていた。





( おわり )




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