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25、ナーセルンの誤算
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「お待ちください! バーサイド公はリナの婚約者ではありませんか!」
「つい先日、婚約を白紙に戻してもらったばかりだ。彼の相手をこれから探そうと思っていたが、其方の婚約がなくなったので、ちょうどよかったな」
「酷いですわ! あんな男に嫁がせるなんて! お母様には情がないのですか!?」
そう責めると、王妃はきつくナーセルンを睨んできた。
「私とて、あの男との婚姻はどうかと思うが、王族の掟だから仕方がない。ところで其方、以前ウィンリーナとバーサイド公との婚約が決まったとき、お似合いだと祝福していたではないか。そんなに酷いと思う相手なら、なぜ妹の婚約が決まったときに同じように文句を言わなかったのだ。それに、私の話を全然聞かなかった者の話をなぜ私が聞かなければならないのだ? 以前会ったときに忠告したはずだ。サーバーク公との付き合いは、あまり度が過ぎぬようにとな。なぜ無視したのだ」
ナーセルンは、何も言い返せなかった。確かにウィンリーナの婚約が決まったとき、ざまぁみろと思いながら祝福していたのだから。
しかも、サーバーク公との関係をあのとき既に王妃には全て見抜かれていたようだ。自分の考えの甘さに気づき、背筋が寒くなった。
「ウィンリーナの養家であるバートン家からも、また苦情が来たぞ。ウィンリーナのドレスがみすぼらしい物ばかりだったから、新しく購入したと。支度もろくにできないのかと笑われたぞ。ウィンリーナから新しいドレスを奪った挙句、下げ渡しもしなかったようだな。ウィンリーナが普段地味な格好をしていたのは、己の立場を理解して目立たないように配慮していたのかと思ったのだが、まさか姉から虐められて晴れのドレス一着も持っていなかったとは思わなんだ」
王妃は苦渋の表情を浮かべる。
「兄妹みな同じように育てたはずなのに本当に情けない。ウィンリーナは無事役目を成功させてスーリア国の第二王子から求婚されたというのに」
王妃から告げられた事実にナーセルンは耳を疑った。もっとも聞きたくない言葉だったかもしれない。
「……まさか、リナがですか!?」
なぜなのだ。あんな禍つ色の妹が。自分よりも劣っているはずの妹が。なぜ。
しかも、手紙ですぐに帰ってくるように命令したはずなのに。
「そうだ。もうすぐ開催される建国祭で国民に婚約を発表されると報告書に書かれていた」
「そ、そんな……」
王妃の言葉を聞いても、ウィンリーナが王子妃の地位を勝ち取ったなんて信じられなかった。
「実は、リナの話なんですが」
横から兄ルンフィードが口を挟んできた。
「彼女の担当した農地では、長雨だったにもかかわらず、作物は元気に育ち、病気や害虫の影響もなく、例年よりも収穫量の増加が見込まれるそうです。農夫がたびたび魔法を使うウィンリーナの姿を目撃していたので、何かしていたようです。だからなのか、黒色だからとウィンリーナを忌み嫌っていた農夫たちが、申し訳なさそうにしていたと部下から聞きました」
「ほう、ウィンリーナは自ら悪い印象を払拭していたのか。感心だな」
「なんですって……!?」
妹には何もするなと命じていたのに、それに逆らった事実を知って、怒りを通り越して憎しみの感情が湧いて出た。
ウィンリーナのせいで、こんな惨めな思いをしなくてはいけないなんて、到底許せるものではなかった。かつてないほどの憎しみが胸中を渦巻いていた。
「祝福もできぬとは、本当に性根が腐っておるな。なぜ、そこまでウィンリーナを目の敵にするのだ? ウィンリーナが其方に何かしたわけではあるまい」
「……だって、リナは不吉な存在ではないですか。黒い目だけではなく、髪まで黒いんですよ! カツラをかぶって今までみんなを騙していたんですよ!」
ナーセルンはついに切り札を使った。これで母も妹を見放すしかなくなる。妹も遂にお終いだ。
「それがどうした」
ところが、母は顔色を何一つ変えなかった。特に意に返さず、普段どおり平然としていた。その予想外の反応にナーセルンは大きく戸惑い、あてが大きく外れたことを悟った。
「……お母様?」
「もうよい。後継者はルンフィードとする。用はもうない、下がれ」
ナーセルンは自室に戻った記憶がなかった。気が付いたら、部屋の中が暗くなっていた。
ナーセルンは、自分の身に起きたことをまだ理解できていなかった。
婚約破棄、廃嫡、冴えない中年男との結婚。死んだ方がマシな最悪な状況だ。
それに比べて、ウィンリーナは大国の第二王子との華やかな結婚が待っている。
「なぜ、なぜなの……!? 最上色のわたくしのほうが、優れているはずなのに!」
でも、いつも勉強の先生から褒められるのは、ウィンリーナだった。
魔法の習得も、いつも妹が早くて、とても目障りだった。
顔立ちも可愛らしくて、ナーセルンよりも優れていると知られたくなくて、嫌がらせのように彼女の黒目を嘲笑っていた。
だから、妹の不吉な黒髪の秘密を知ったとき、これでようやく自分が完全に妹よりも優位に立てると安心したのだ。
それなのに、ナーセルンを出し抜いて、また結果を出したことを許せなかった。
このまま何もせずにいられなかった。妹に一泡吹かせて、同じようにひどい目に遭わせたかった。
何か良い案はないだろうか。そう考えたとき、一つ思い浮かんだ。
「そうだわ。密偵として養子に出されるのは、わたくしでも良かったはずだから、今からでもウィンリーナと代わってもらえばいいわ。あの子はわたくしに黒髪の弱味を握られているから、表立って逆らえない。だから、きっと言うとおりになるわ」
なんなら、母である王妃の命令だと嘘をついてもいい。
「それにきっと、王子もわたくしのことを気に入ってくださるはずよ」
なぜならナーセルンは、金髪碧眼の最上色だから。
サーバーク公とネルソンを一瞬で篭絡したこともある。この豊かな胸と鍛え上げられた寝床のテクニックで、相手を満足させられる自信があった。
「ふふふ、このままあの男との結婚を待つばかりよりはマシよね。さぁ、今からスーリアに行くわよ!」
こうしてウィンリーナの知らないところで、恐ろしい計画が実行されようとしていた。
それからのナーセルンの行動は早かった。ありったけの資金をカバンに詰めて御者に馬車を出すように命令させ、王妃のバーサイド公との結婚の命に逆らって国を出奔したのである。
国境付近の魔物は、前回スーリアの精鋭部隊とウィンリーナのおかげで駆逐されて間もなかったので、まだ通りやすい状態を維持されていた。そのおかげで、ナーセルンは運よく無事に隣国スーリアまでたどり着くことができた。
「国境越えは危険っていうけど、言うほど怖くなかったわね」
残念ながらナーセルンは勘違いしたままだったが。
さらにスーリア国の王都に向かって猛進するが、盗賊たちはフィリアンク殿下のおかげで捕まっていたので何も被害に遭うこともなく、さらに建国祭に向けて人通りも多かったので、安全な旅路のままナーセルンは王都に到着することができた。
「ふふふ、女一人でも全然問題なかったわ」
まさにナーセルンはスーリアの王宮の目の前まで来ていた。
「つい先日、婚約を白紙に戻してもらったばかりだ。彼の相手をこれから探そうと思っていたが、其方の婚約がなくなったので、ちょうどよかったな」
「酷いですわ! あんな男に嫁がせるなんて! お母様には情がないのですか!?」
そう責めると、王妃はきつくナーセルンを睨んできた。
「私とて、あの男との婚姻はどうかと思うが、王族の掟だから仕方がない。ところで其方、以前ウィンリーナとバーサイド公との婚約が決まったとき、お似合いだと祝福していたではないか。そんなに酷いと思う相手なら、なぜ妹の婚約が決まったときに同じように文句を言わなかったのだ。それに、私の話を全然聞かなかった者の話をなぜ私が聞かなければならないのだ? 以前会ったときに忠告したはずだ。サーバーク公との付き合いは、あまり度が過ぎぬようにとな。なぜ無視したのだ」
ナーセルンは、何も言い返せなかった。確かにウィンリーナの婚約が決まったとき、ざまぁみろと思いながら祝福していたのだから。
しかも、サーバーク公との関係をあのとき既に王妃には全て見抜かれていたようだ。自分の考えの甘さに気づき、背筋が寒くなった。
「ウィンリーナの養家であるバートン家からも、また苦情が来たぞ。ウィンリーナのドレスがみすぼらしい物ばかりだったから、新しく購入したと。支度もろくにできないのかと笑われたぞ。ウィンリーナから新しいドレスを奪った挙句、下げ渡しもしなかったようだな。ウィンリーナが普段地味な格好をしていたのは、己の立場を理解して目立たないように配慮していたのかと思ったのだが、まさか姉から虐められて晴れのドレス一着も持っていなかったとは思わなんだ」
王妃は苦渋の表情を浮かべる。
「兄妹みな同じように育てたはずなのに本当に情けない。ウィンリーナは無事役目を成功させてスーリア国の第二王子から求婚されたというのに」
王妃から告げられた事実にナーセルンは耳を疑った。もっとも聞きたくない言葉だったかもしれない。
「……まさか、リナがですか!?」
なぜなのだ。あんな禍つ色の妹が。自分よりも劣っているはずの妹が。なぜ。
しかも、手紙ですぐに帰ってくるように命令したはずなのに。
「そうだ。もうすぐ開催される建国祭で国民に婚約を発表されると報告書に書かれていた」
「そ、そんな……」
王妃の言葉を聞いても、ウィンリーナが王子妃の地位を勝ち取ったなんて信じられなかった。
「実は、リナの話なんですが」
横から兄ルンフィードが口を挟んできた。
「彼女の担当した農地では、長雨だったにもかかわらず、作物は元気に育ち、病気や害虫の影響もなく、例年よりも収穫量の増加が見込まれるそうです。農夫がたびたび魔法を使うウィンリーナの姿を目撃していたので、何かしていたようです。だからなのか、黒色だからとウィンリーナを忌み嫌っていた農夫たちが、申し訳なさそうにしていたと部下から聞きました」
「ほう、ウィンリーナは自ら悪い印象を払拭していたのか。感心だな」
「なんですって……!?」
妹には何もするなと命じていたのに、それに逆らった事実を知って、怒りを通り越して憎しみの感情が湧いて出た。
ウィンリーナのせいで、こんな惨めな思いをしなくてはいけないなんて、到底許せるものではなかった。かつてないほどの憎しみが胸中を渦巻いていた。
「祝福もできぬとは、本当に性根が腐っておるな。なぜ、そこまでウィンリーナを目の敵にするのだ? ウィンリーナが其方に何かしたわけではあるまい」
「……だって、リナは不吉な存在ではないですか。黒い目だけではなく、髪まで黒いんですよ! カツラをかぶって今までみんなを騙していたんですよ!」
ナーセルンはついに切り札を使った。これで母も妹を見放すしかなくなる。妹も遂にお終いだ。
「それがどうした」
ところが、母は顔色を何一つ変えなかった。特に意に返さず、普段どおり平然としていた。その予想外の反応にナーセルンは大きく戸惑い、あてが大きく外れたことを悟った。
「……お母様?」
「もうよい。後継者はルンフィードとする。用はもうない、下がれ」
ナーセルンは自室に戻った記憶がなかった。気が付いたら、部屋の中が暗くなっていた。
ナーセルンは、自分の身に起きたことをまだ理解できていなかった。
婚約破棄、廃嫡、冴えない中年男との結婚。死んだ方がマシな最悪な状況だ。
それに比べて、ウィンリーナは大国の第二王子との華やかな結婚が待っている。
「なぜ、なぜなの……!? 最上色のわたくしのほうが、優れているはずなのに!」
でも、いつも勉強の先生から褒められるのは、ウィンリーナだった。
魔法の習得も、いつも妹が早くて、とても目障りだった。
顔立ちも可愛らしくて、ナーセルンよりも優れていると知られたくなくて、嫌がらせのように彼女の黒目を嘲笑っていた。
だから、妹の不吉な黒髪の秘密を知ったとき、これでようやく自分が完全に妹よりも優位に立てると安心したのだ。
それなのに、ナーセルンを出し抜いて、また結果を出したことを許せなかった。
このまま何もせずにいられなかった。妹に一泡吹かせて、同じようにひどい目に遭わせたかった。
何か良い案はないだろうか。そう考えたとき、一つ思い浮かんだ。
「そうだわ。密偵として養子に出されるのは、わたくしでも良かったはずだから、今からでもウィンリーナと代わってもらえばいいわ。あの子はわたくしに黒髪の弱味を握られているから、表立って逆らえない。だから、きっと言うとおりになるわ」
なんなら、母である王妃の命令だと嘘をついてもいい。
「それにきっと、王子もわたくしのことを気に入ってくださるはずよ」
なぜならナーセルンは、金髪碧眼の最上色だから。
サーバーク公とネルソンを一瞬で篭絡したこともある。この豊かな胸と鍛え上げられた寝床のテクニックで、相手を満足させられる自信があった。
「ふふふ、このままあの男との結婚を待つばかりよりはマシよね。さぁ、今からスーリアに行くわよ!」
こうしてウィンリーナの知らないところで、恐ろしい計画が実行されようとしていた。
それからのナーセルンの行動は早かった。ありったけの資金をカバンに詰めて御者に馬車を出すように命令させ、王妃のバーサイド公との結婚の命に逆らって国を出奔したのである。
国境付近の魔物は、前回スーリアの精鋭部隊とウィンリーナのおかげで駆逐されて間もなかったので、まだ通りやすい状態を維持されていた。そのおかげで、ナーセルンは運よく無事に隣国スーリアまでたどり着くことができた。
「国境越えは危険っていうけど、言うほど怖くなかったわね」
残念ながらナーセルンは勘違いしたままだったが。
さらにスーリア国の王都に向かって猛進するが、盗賊たちはフィリアンク殿下のおかげで捕まっていたので何も被害に遭うこともなく、さらに建国祭に向けて人通りも多かったので、安全な旅路のままナーセルンは王都に到着することができた。
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