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19、フィルトと密偵の仕事
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第二回選考会から二日後。
朝からウィンリーナはいつもより念入りにおめかしをしていた。
「ねぇ、アニス。わたくしの格好、大丈夫かしら?」
「ええ、もちろんです。いつもどおりリナ様は可愛らしいですわ」
鏡台の前でくるりと身をひるがえして、ウィンリーナは自分の格好を観察する。
今日の格好は、白い頭巾をかぶりショールを肩からかけた庶民風なワンピースだ。
「お嬢様。セングレー卿がお越しになりました」
「分かったわ。メルシルン」
ウィンリーナが扉に向かうと、同じようにシンプルな格好をしたフィルトがいた。
彼も髪の色を隠すために布を巻いている。
シャツとズボンとチュニックというシンプルな装いは、見慣れないので新鮮に映る。彼の引き締まった体格が際立っているので、つい見とれてしまう。
「今日の装いも可愛らしいですね」
お世辞だと分かっていてもフィルトに言われると、体温が一気に上昇してしまう。
「ありがとうございます。フィル様も素敵ですわ」
改めて言葉に出すと、照れくさくなり、ますます顔が熱くなってくる。
「ありがとう」
そう言うフィルトの笑顔が、キラキラとまぶしく、とても破壊力があるので、思わず視線をそらしてしまった。
「さぁ、行きましょうか」
「はい」
ウィンリーナがうなずいて彼のあとに続いて歩き始めた。
今日はフィルトにお忍びで王都を一緒に回ろうと誘われたのだ。
ウィンリーナはアグニス国出身なので、まだ王都スマルトリコに全然慣れていない事情を彼は知っている。だから、案内役を買って出てくれたのだ。
「遠方から来てくださった応募者の方に王都をご案内するように殿下から仰せつかっております」
殿下のお墨付きだから、後ろめたいこともない。
しかも、お昼をご一緒しましょうと提案されたので、約束していたお礼も兼ねている。
これは、デートではない。密偵の仕事だ。ウィンリーナはそう自分に言い聞かせていた。
「確か市場をご覧になりたいんですよね。まずはそこに行きましょうか」
「はい、お願いします!」
ウィンリーナが即答すると、フィルトは目を細めて微笑んだ。
観光でどこに行きたいかと尋ねられたとき、市場を希望したのだ。
密偵として来ている以上、スーリア国の台所事情を知りたかった。だから、今日の格好は貴族らしさを避け、裕福な庶民をイメージした。
王宮から市場の近くまで馬車で送ってもらい、そこからフィルトと二人で歩く。
昼前の市場は多くの人で賑わい、うっかり迷子になりそうな勢いだ。
「お手をいいですか? はぐれたら大変ですので」
「はい」
彼と離れたら人垣ですぐに見失ってしまいそうだ。ウィンリーナは素直に従った。
フィルトがエスコートするように腕を差し出すので、彼の腕にそっと手を通して絡める。胸がドキドキと激しく高鳴る。意識が彼と接する体に向いてしまいそうになる。まるで恋人や婚約者みたいな触れ方だ。
そう思ったとき、彼の身辺が急に気になりだした。
「あの、大丈夫ですか? わたくしと二人きりで出かけても。今さら気づいたんですが、フィル様に婚約者がいらしたら、その方に申し訳ないですわ」
「そのご心配は無用ですよ。私にはそういう女性はいないので」
速攻で否定したフィルトが、苦笑いしている。
「まぁ、そうなんですか? 意外です……」
ウィンリーナは目を丸くして驚いた。
彼はかなりの好条件に見える。こんなに見た目も素敵で身分も悪くない。
「まぁ、ちょっと色々と事情がありまして……」
フィルトが言いにくそうに言葉を濁すので、ウィンリーナはこれ以上は触れないことにした。話せない理由として、殿下が絡んでいる可能性もある。主を差し置いて結婚を遠慮しているのかもしれない。
「分かりました。フィル様がわたくしと一緒でも、気にする人がいないなら良かったですわ」
今はそれだけ分かれば十分だった。
彼に婚約者がいない。その事実に密かに喜んでいることを悟られたくなかった。
市場で売られている商品に視線を向けて、本来の目的を思い出す。
「美味しそうな果物がたくさんありますね」
「ええ、夏によく見かけるものです」
カラフルな色をした大きな丸い実が、いくつも売り台にのっている。値段を見て、相場を頭の中に入れて覚えていく。
店のテントの下にいくつも大袋が置かれて売られている。茶色の硬そうな実がみっしり入っていた。
「あら、小麦だわ」
アグニス国でも見かける。それがここには豊富にある。
話には聞いていた。これが大帝国の胃袋を支えていると。
涼しい場所でとれ、スーリアの北部が名産地と言われている。アグニスでも食べるが、作付面積が小さいため限りがある。
「アグニスでも小麦を食べるんですね」
フィルトの口からなにげなく故郷の名前が出てきたので、彼の前では特に隠す必要がないのだと思うと嬉しくなった。
「ええ。でも、小麦以外にも、とうもろこしも食べます」
「とうもろこし、ですか? それはどんな食べ物なんですか?」
フィルトが不思議そうな顔をしている。どうやら彼は知らなかったようだ。
「長い棒のような形をして、周りに小指の爪くらいの実がいっぱいついているんですよ。採れたてを塩で茹でても美味しいですし、実をほぐして乾燥させたものを粉にして練って焼いても美味しいんです」
思い出しながら、思わず涎が込み上げてきた。
そういえば、もうすぐ収穫の時期だったのに、今年は食べられなくて残念だ。
「アグニスは山に囲まれた土地ですので雨が少なく、朝晩の気温の寒暖差が結構大きいんですけど、そのおかげで甘みが増える野菜なんですよ」
好物なので、つい手を握りしめて熱心に説明すると、フィルトが楽しそうに目を細めて微笑んでいた。
「リナ様は本当に感情豊かで、可愛らしいですね」
「いえ、あの」
まさかとうもろこしを説明しただけで、可愛がられるとは思わなくて、恥ずかしくて茹で上がりそうになった。
朝からウィンリーナはいつもより念入りにおめかしをしていた。
「ねぇ、アニス。わたくしの格好、大丈夫かしら?」
「ええ、もちろんです。いつもどおりリナ様は可愛らしいですわ」
鏡台の前でくるりと身をひるがえして、ウィンリーナは自分の格好を観察する。
今日の格好は、白い頭巾をかぶりショールを肩からかけた庶民風なワンピースだ。
「お嬢様。セングレー卿がお越しになりました」
「分かったわ。メルシルン」
ウィンリーナが扉に向かうと、同じようにシンプルな格好をしたフィルトがいた。
彼も髪の色を隠すために布を巻いている。
シャツとズボンとチュニックというシンプルな装いは、見慣れないので新鮮に映る。彼の引き締まった体格が際立っているので、つい見とれてしまう。
「今日の装いも可愛らしいですね」
お世辞だと分かっていてもフィルトに言われると、体温が一気に上昇してしまう。
「ありがとうございます。フィル様も素敵ですわ」
改めて言葉に出すと、照れくさくなり、ますます顔が熱くなってくる。
「ありがとう」
そう言うフィルトの笑顔が、キラキラとまぶしく、とても破壊力があるので、思わず視線をそらしてしまった。
「さぁ、行きましょうか」
「はい」
ウィンリーナがうなずいて彼のあとに続いて歩き始めた。
今日はフィルトにお忍びで王都を一緒に回ろうと誘われたのだ。
ウィンリーナはアグニス国出身なので、まだ王都スマルトリコに全然慣れていない事情を彼は知っている。だから、案内役を買って出てくれたのだ。
「遠方から来てくださった応募者の方に王都をご案内するように殿下から仰せつかっております」
殿下のお墨付きだから、後ろめたいこともない。
しかも、お昼をご一緒しましょうと提案されたので、約束していたお礼も兼ねている。
これは、デートではない。密偵の仕事だ。ウィンリーナはそう自分に言い聞かせていた。
「確か市場をご覧になりたいんですよね。まずはそこに行きましょうか」
「はい、お願いします!」
ウィンリーナが即答すると、フィルトは目を細めて微笑んだ。
観光でどこに行きたいかと尋ねられたとき、市場を希望したのだ。
密偵として来ている以上、スーリア国の台所事情を知りたかった。だから、今日の格好は貴族らしさを避け、裕福な庶民をイメージした。
王宮から市場の近くまで馬車で送ってもらい、そこからフィルトと二人で歩く。
昼前の市場は多くの人で賑わい、うっかり迷子になりそうな勢いだ。
「お手をいいですか? はぐれたら大変ですので」
「はい」
彼と離れたら人垣ですぐに見失ってしまいそうだ。ウィンリーナは素直に従った。
フィルトがエスコートするように腕を差し出すので、彼の腕にそっと手を通して絡める。胸がドキドキと激しく高鳴る。意識が彼と接する体に向いてしまいそうになる。まるで恋人や婚約者みたいな触れ方だ。
そう思ったとき、彼の身辺が急に気になりだした。
「あの、大丈夫ですか? わたくしと二人きりで出かけても。今さら気づいたんですが、フィル様に婚約者がいらしたら、その方に申し訳ないですわ」
「そのご心配は無用ですよ。私にはそういう女性はいないので」
速攻で否定したフィルトが、苦笑いしている。
「まぁ、そうなんですか? 意外です……」
ウィンリーナは目を丸くして驚いた。
彼はかなりの好条件に見える。こんなに見た目も素敵で身分も悪くない。
「まぁ、ちょっと色々と事情がありまして……」
フィルトが言いにくそうに言葉を濁すので、ウィンリーナはこれ以上は触れないことにした。話せない理由として、殿下が絡んでいる可能性もある。主を差し置いて結婚を遠慮しているのかもしれない。
「分かりました。フィル様がわたくしと一緒でも、気にする人がいないなら良かったですわ」
今はそれだけ分かれば十分だった。
彼に婚約者がいない。その事実に密かに喜んでいることを悟られたくなかった。
市場で売られている商品に視線を向けて、本来の目的を思い出す。
「美味しそうな果物がたくさんありますね」
「ええ、夏によく見かけるものです」
カラフルな色をした大きな丸い実が、いくつも売り台にのっている。値段を見て、相場を頭の中に入れて覚えていく。
店のテントの下にいくつも大袋が置かれて売られている。茶色の硬そうな実がみっしり入っていた。
「あら、小麦だわ」
アグニス国でも見かける。それがここには豊富にある。
話には聞いていた。これが大帝国の胃袋を支えていると。
涼しい場所でとれ、スーリアの北部が名産地と言われている。アグニスでも食べるが、作付面積が小さいため限りがある。
「アグニスでも小麦を食べるんですね」
フィルトの口からなにげなく故郷の名前が出てきたので、彼の前では特に隠す必要がないのだと思うと嬉しくなった。
「ええ。でも、小麦以外にも、とうもろこしも食べます」
「とうもろこし、ですか? それはどんな食べ物なんですか?」
フィルトが不思議そうな顔をしている。どうやら彼は知らなかったようだ。
「長い棒のような形をして、周りに小指の爪くらいの実がいっぱいついているんですよ。採れたてを塩で茹でても美味しいですし、実をほぐして乾燥させたものを粉にして練って焼いても美味しいんです」
思い出しながら、思わず涎が込み上げてきた。
そういえば、もうすぐ収穫の時期だったのに、今年は食べられなくて残念だ。
「アグニスは山に囲まれた土地ですので雨が少なく、朝晩の気温の寒暖差が結構大きいんですけど、そのおかげで甘みが増える野菜なんですよ」
好物なので、つい手を握りしめて熱心に説明すると、フィルトが楽しそうに目を細めて微笑んでいた。
「リナ様は本当に感情豊かで、可愛らしいですね」
「いえ、あの」
まさかとうもろこしを説明しただけで、可愛がられるとは思わなくて、恥ずかしくて茹で上がりそうになった。
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