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二人の関係
第十五話
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塔の窓から見える彼女の姿はあまりにも眩しすぎる。
月明かりに照らされながら俺が作った庭園を歩いている姿はまさに月の女神のよう。
その眩しさが俺には辛いと思ってしまう時がある。
彼女が自分の呪いについて語っている時、あまりにも寂しそうに言うものだから。
あまりにも縋るように語るものだから。
彼女ならと、、、期待をしてしまったんだ。
でも改めてこの姿を鏡で見た時、、、変わらないその醜さに反吐が出そうだった。
彼女を愛することでこの姿が変化すると思ったんだ。
でも何も変わらない、、、
何も、、、何も何も何も。
なのにこの心は彼女に恋焦がれるばかり。
俺の心は何も変わっていないのか、、、、
それともこの想いは全て嘘なのか。
呪いを解きたい一心で彼女に縋ってしまった俺への罰なのか。
呪いが解けたところで、、、ローズの呪いが解ける訳じゃない。
俺は何を考えていたんだ。
俺だけ助かって何をしようとしていたんだ。
ダメだ。
ここに来るといつもこんな考えばかり頭を巡ってしまう。
俺は、、、お前だけを見ることが出来るのなら。
どんなことでも。
お前の方が、、、恐ろしい呪いをかけられたろうに。
美しい姿も醜い姿も、、、どちらも煩わしい。
見た目で寄ったり避けたり。
かくも人の心というものは残酷なほどまでに素直である。
女に煩わしさを感じていたのではなく、、
全ての人間に俺はその感情を向けていたのだ。
そんな俺が一目惚れに近い恋情を抱いたのはたったひとりだけ。
然るべき時が来たとき。
俺はその手を離してやることが出来るのだろうか。
今この時だけ、、、俺のそばにいて欲しいと。
今はただ、ただそれだけを願う。
ヴェルグラ城の離れにある塔の天辺。
一部屋しかない真っ暗なそこに血より紅く剣より鋭いふたつの瞳だけが光っていた。
その塔を月明かりが照らしている。
次回につづく!
月明かりに照らされながら俺が作った庭園を歩いている姿はまさに月の女神のよう。
その眩しさが俺には辛いと思ってしまう時がある。
彼女が自分の呪いについて語っている時、あまりにも寂しそうに言うものだから。
あまりにも縋るように語るものだから。
彼女ならと、、、期待をしてしまったんだ。
でも改めてこの姿を鏡で見た時、、、変わらないその醜さに反吐が出そうだった。
彼女を愛することでこの姿が変化すると思ったんだ。
でも何も変わらない、、、
何も、、、何も何も何も。
なのにこの心は彼女に恋焦がれるばかり。
俺の心は何も変わっていないのか、、、、
それともこの想いは全て嘘なのか。
呪いを解きたい一心で彼女に縋ってしまった俺への罰なのか。
呪いが解けたところで、、、ローズの呪いが解ける訳じゃない。
俺は何を考えていたんだ。
俺だけ助かって何をしようとしていたんだ。
ダメだ。
ここに来るといつもこんな考えばかり頭を巡ってしまう。
俺は、、、お前だけを見ることが出来るのなら。
どんなことでも。
お前の方が、、、恐ろしい呪いをかけられたろうに。
美しい姿も醜い姿も、、、どちらも煩わしい。
見た目で寄ったり避けたり。
かくも人の心というものは残酷なほどまでに素直である。
女に煩わしさを感じていたのではなく、、
全ての人間に俺はその感情を向けていたのだ。
そんな俺が一目惚れに近い恋情を抱いたのはたったひとりだけ。
然るべき時が来たとき。
俺はその手を離してやることが出来るのだろうか。
今この時だけ、、、俺のそばにいて欲しいと。
今はただ、ただそれだけを願う。
ヴェルグラ城の離れにある塔の天辺。
一部屋しかない真っ暗なそこに血より紅く剣より鋭いふたつの瞳だけが光っていた。
その塔を月明かりが照らしている。
次回につづく!
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