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第9章 幸せになります
332. 久しぶりの学園
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久しぶりに学園に行った。
少し早い時間だったけれど教室の中にはもう何人かの学生たちがいて、スティーブ君の姿も見えた。
「おはよう、スティーブ」
「おはようございます。エディ。もう身体の方は大丈夫ですか」
「うん。沢山休んだよ。色々とありがとう」
僕がそう言うとスティーブ君は「元気になって良かったです」と言って笑った。
結局スティーブ君は僕が意識を失っている間に王城の森の中の扉をお祖父様たちと一緒に閉じて、その後、お祖父様とハワード先生とフィンレーの魔導騎士達と一緒に、モーリスの守塚に行ってくれて、ダンジョンに繋がる扉も修復して閉じてくれたんだ。お願いをしただけで全部お任せになってしまった。
「モーリスの守塚の事をお祖父様から聞いたんだ。ごめんね、僕が言い出したのに、結局何も出来なかった」
「そんな事ないよ。修復出来るかもしれないって言ったのは私だし。役に立てて嬉しいって思っている。こんな機会を与えてもらえて感謝しているんだ。カルロス様にも色々とお話をしていただいたし。自分のスキルの事を改めて見直す機会にもなったよ」
そう言ってくれたスティーブ君に、僕は改めて感謝しながら、今回の事が彼にとって何か考えるきっかけになったのなら良かったって思った。
でも空間を繋げている所はそのままになっているからやっぱりちゃんと考えないといけないってお祖父様とも改めてお話をしたんだ。ハワード先生が空間を直接繋げてしまった魔法の解除について調べてくれる事になったんだけど、今は西の国との調印があるから、本格的に調べるのはその後になりそう。
「あの道とダンジョンとの繫がりがなくなったのは正直ほっとしているんだ。モーリスのダンジョンはその後どうなったのか知っている?」
モーリスのダンジョン自体もスタンピードを起こして冒険者たちの間では色々と被害も出ていたと聞いた。収まったと聞いたけれど、どんな状態なのか気にはなっていたんだ。僕が訊ねるとスティーブ君はコクリと頷いた。
「オックスのお祖父様の話だと魔物が外に出てくる事はなくて、ダンジョンの中の魔物の出現は以前とほとんど変わらないっていう報告が入っているらしいよ」
「そうなんだ。あんなに凄いスタンピードだったから、魔物がいなくなってしまうかと思ったんだけど、ちゃんと元通りになっちゃうなんてダンジョンって面白いね」
「そうだね」
僕がそう言うとスティーブ君は笑いながら頷いた。
「おはよう。エディ! 来られたんだね。調子はどう?」
そこに元気のよい声が聞こえてきた。ミッチェル君とルシルだ。ミッチェル君は相変わらず元気だった。
「おはよう、ミッチェル。心配かけてごめんね。もう大丈夫」
「それなら良かった」
「 おはよう、エディ」
「 おはよう、ルシル。えっと、だいぶ遅くなっちゃったけど、治癒魔法をありがとう」
ルシルは忙しくてフィンレーでは会えなかったから、あのスタンピードの日以来だ。
「エディが元気になって嬉しい。役に立てて良かったよ」
ルシルの言葉を聞きながら、僕は何だかあの日の事がものすごく前の事みたいに思えた。あんなに沢山の魔物たちと戦ったなんて、今思うと信じられないような気持ちになる。
「ルシルは大丈夫だったの? ハッキリとは覚えていないんだけど、顔色が悪かった気がするんだ。それなのに僕に治癒魔法をかけたなんて。聞いた時はルシルの方が心配だったよ」
僕の言葉にルシルは「 大丈夫だよ」と笑った。でもその顔が何だか元気がないように思えて、更に言葉を続けようとした途端、トーマス君とユージーン君がやってきた。
「 エディ! もう身体は大丈夫?」
「 ありがとう。もう大丈夫だよ」
「 良かった。『首』の封印も終わったし、魔人もいなくなったし、壊れてしまった扉も閉じられたって言うし、本当にホッとしたよ」
トーマス君が嬉しそうにそう言った。その後ろでユージーン君も笑っている。
「 ねぇ、ところでエディ。決まったの?」
「 え? 何が?」
ミッチェル君がニコニコしながら尋ねてきた。
「 ふふふ、まだ内緒なのかな。でも報告はしたんでしょ?」
「 報告……あっ……」
思わず顔が赤くなった。そこでタイミング良く講義が開始される時間になって、「久しぶりに皆でお昼を一緒に食べない?」って話をして席についた。
ミッチェル君が小さな声で「ふふふ、楽しみ」って言うから、余計に顔が熱くなったよ。
--------
年相応に戻るチームエディ(笑)
少し早い時間だったけれど教室の中にはもう何人かの学生たちがいて、スティーブ君の姿も見えた。
「おはよう、スティーブ」
「おはようございます。エディ。もう身体の方は大丈夫ですか」
「うん。沢山休んだよ。色々とありがとう」
僕がそう言うとスティーブ君は「元気になって良かったです」と言って笑った。
結局スティーブ君は僕が意識を失っている間に王城の森の中の扉をお祖父様たちと一緒に閉じて、その後、お祖父様とハワード先生とフィンレーの魔導騎士達と一緒に、モーリスの守塚に行ってくれて、ダンジョンに繋がる扉も修復して閉じてくれたんだ。お願いをしただけで全部お任せになってしまった。
「モーリスの守塚の事をお祖父様から聞いたんだ。ごめんね、僕が言い出したのに、結局何も出来なかった」
「そんな事ないよ。修復出来るかもしれないって言ったのは私だし。役に立てて嬉しいって思っている。こんな機会を与えてもらえて感謝しているんだ。カルロス様にも色々とお話をしていただいたし。自分のスキルの事を改めて見直す機会にもなったよ」
そう言ってくれたスティーブ君に、僕は改めて感謝しながら、今回の事が彼にとって何か考えるきっかけになったのなら良かったって思った。
でも空間を繋げている所はそのままになっているからやっぱりちゃんと考えないといけないってお祖父様とも改めてお話をしたんだ。ハワード先生が空間を直接繋げてしまった魔法の解除について調べてくれる事になったんだけど、今は西の国との調印があるから、本格的に調べるのはその後になりそう。
「あの道とダンジョンとの繫がりがなくなったのは正直ほっとしているんだ。モーリスのダンジョンはその後どうなったのか知っている?」
モーリスのダンジョン自体もスタンピードを起こして冒険者たちの間では色々と被害も出ていたと聞いた。収まったと聞いたけれど、どんな状態なのか気にはなっていたんだ。僕が訊ねるとスティーブ君はコクリと頷いた。
「オックスのお祖父様の話だと魔物が外に出てくる事はなくて、ダンジョンの中の魔物の出現は以前とほとんど変わらないっていう報告が入っているらしいよ」
「そうなんだ。あんなに凄いスタンピードだったから、魔物がいなくなってしまうかと思ったんだけど、ちゃんと元通りになっちゃうなんてダンジョンって面白いね」
「そうだね」
僕がそう言うとスティーブ君は笑いながら頷いた。
「おはよう。エディ! 来られたんだね。調子はどう?」
そこに元気のよい声が聞こえてきた。ミッチェル君とルシルだ。ミッチェル君は相変わらず元気だった。
「おはよう、ミッチェル。心配かけてごめんね。もう大丈夫」
「それなら良かった」
「 おはよう、エディ」
「 おはよう、ルシル。えっと、だいぶ遅くなっちゃったけど、治癒魔法をありがとう」
ルシルは忙しくてフィンレーでは会えなかったから、あのスタンピードの日以来だ。
「エディが元気になって嬉しい。役に立てて良かったよ」
ルシルの言葉を聞きながら、僕は何だかあの日の事がものすごく前の事みたいに思えた。あんなに沢山の魔物たちと戦ったなんて、今思うと信じられないような気持ちになる。
「ルシルは大丈夫だったの? ハッキリとは覚えていないんだけど、顔色が悪かった気がするんだ。それなのに僕に治癒魔法をかけたなんて。聞いた時はルシルの方が心配だったよ」
僕の言葉にルシルは「 大丈夫だよ」と笑った。でもその顔が何だか元気がないように思えて、更に言葉を続けようとした途端、トーマス君とユージーン君がやってきた。
「 エディ! もう身体は大丈夫?」
「 ありがとう。もう大丈夫だよ」
「 良かった。『首』の封印も終わったし、魔人もいなくなったし、壊れてしまった扉も閉じられたって言うし、本当にホッとしたよ」
トーマス君が嬉しそうにそう言った。その後ろでユージーン君も笑っている。
「 ねぇ、ところでエディ。決まったの?」
「 え? 何が?」
ミッチェル君がニコニコしながら尋ねてきた。
「 ふふふ、まだ内緒なのかな。でも報告はしたんでしょ?」
「 報告……あっ……」
思わず顔が赤くなった。そこでタイミング良く講義が開始される時間になって、「久しぶりに皆でお昼を一緒に食べない?」って話をして席についた。
ミッチェル君が小さな声で「ふふふ、楽しみ」って言うから、余計に顔が熱くなったよ。
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年相応に戻るチームエディ(笑)
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