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第8章 収束への道のり
304. 入ってはいけない所と繋がってはいけない所
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僕たちはお祖父様と一緒に皆で温室に行った。
この屋敷の敷地内には強い結界がかけられていて、現在妖精たちがやって来られるのは妖精が道を開いた温室の中だけだ。しかも道も薬草の温室と花の温室、そして果物の温室の三つ開かれていない。
妖精の「影に隠れる」という力を奪い取る為に彼らを使い潰すような事件があって、「おおきいひと」と呼ばれている、おそらく高位の妖精から遊びに来ることを制限されていたんだけど下位の妖精たちは、第二の『首』の事件も終息して再び姿を見せるようになった。呪術師を操っていた第二の『首』<死>は二重に封印をされた箱の中で揺り籠に抱きかかえられながら深い眠りについたのである。
けれどそれからまだひと月ほどで、またこんな騒ぎになるとは思ってもいなかった。
「お待たせしてごめんね。エディ兄様とカルロスお祖父様を呼んできたよ。誰かお話をしてくれる子はいるかな? お願いハリーにお返事して」
温室の中はシンとしていた。
けれど次の瞬間。
『えでぃー!』
「ティオ!?」
聞き覚えのある声が聞こえて、目の前に緑の髪の小さな妖精が姿を見せた。
『たいへんなんだよ、えでぃー! くろいこわいのが、はいったらいけないところにはいったんだよ! あけたらいけないところなんだよ! そしたらつながったらだめなところがつながったの!』
泣きながらそう言って来るティオの言葉は先ほどハリーが言っていた内容とほとんど同じだった。
「ティオ、泣かないで。エディにお話をして? 黒い怖いのが入ったらいけない所に入っちゃったんだよね?」
『そうだよ! あけたらいけないとびらをあけたんだよ!』
「ティオ、入ったらいけない所ってどこなんだろう? 開けたらいけない扉はどこにあったのか分かる?」
『う~~~ん』
僕とティオの会話をお祖父様がそばで聞いていた。
『王様の森に繋がる扉だよ』
すると青い髪の妖精リロイが横から話しかけてきた。
「え! 妖精の王様は森に住んでいるの?」
『人の王様も森に居るでしょう?』
ちょっと待ってどういう事だろう。僕が考えるようにした途端お祖父様が「なるほど」と言っていくつかの地図を持って来させると、始めに王都が大きく描かれている地図を広げた。
「リロイ、ティオ、カルロスに教えてくれないか。ここが人の王様のいる城だ。この後ろに森が広がっている。この森の中に妖精の王がいるのかな?」
『そうだよ! おおさまのもりだよ!』
『でもここは僕たちには簡単には行かれないんだ。守りの森だから』
「守りの森か。王を守る森ということか」
『王様を守っているんじゃないよ。王様は森を守っているんだ。ここで沢山の妖精たちが生まれるから。王様が居るから王様の森って言っている』
「ふむ、では王様の森には何の為に扉があるのだろう」
『繋がらないためだよ。道は運ぶのに必要だったんだ』
リロイが何を言っているのか僕にはよく分からなかっったけれど、お祖父様は考える様な顔をしてじっとリロイを見ていた。
ティオもリロイとお祖父様の話を真剣に聞いている。
「黒い怖いのは魔人かな。新しい魔人がモーリスの島の先の島で生まれたって聞いたよ。それが来たのかな」
独り言のようにそう言うと小さな声が聞こえてきた。
『えでぃー、はなす、セームル』
「うん? せーむる?」
『セームル、カルロス、友達。えでぃ、ともだちなる?』
「!! なるよ。セームル、エドワード・フィンレーだよ。エディって呼んで? セームル」
『エディ、セームル、友達』
するとリロイと同じくらいの赤い髪の妖精がポンと姿を現した。
『エディ、さっき言ってた。こわいの、モーリスの遠い島から来た』
「ああ、そうだったのか。オルドリッジ元侯爵が魔人になったのは本当だったんだね。魔素の中を渡って公爵はこちらへやって来ていたんだ」
『モーリス、魔物、昔生まれたの。そこと繋がらないように扉閉めたの。でも黒い怖いの開いて繋げた。入ってはいけない所に入って、森の扉も開けた。魔物、行けるようになる。王様、助けて』
「……お祖父様!」
セームルやリロイ、そしてティオが言わんとしていた事が何となく判るような気がして僕は思わず顔を強張らせた。
ハリーの方でも妖精とのやりとりを説明しながら皆に聞かせていて、僕たちは同じような結論に辿り着いていた。
どうやら途中から、姿は見えなくてもハリーと話をしている妖精の声が皆に聞こえるようになったらしい。びっくりしているとティオがドヤ顔で「おおきいひと」が手伝ってくれたと言っていた。
さらにびっくりしたのはこちらでリロイ達と話しながら、僕とセームルの話も聞いていたお祖父様がハリー達の話も聞いていた事だよ。お祖父様ってすごい。僕はセームルと話しながらお祖父様とリロイの話をなんとなく追いかけるだけで精いっぱいだった。
「うむ。まとめよう。墓廟と王宮神殿の近くから王城の裏手に広がっている森はモーリスの守塚に繋がっている。モーリスの守塚はモーリスのダンジョンに繋がっている。第三の『首』はモーリスで封じられる際に魔物を喚び出し、今のダンジョンの元を作る。王は『首』とダンジョンと離すべく扉を作った」
お祖父様は王都の地図の隣に王国の地図も並べた。
「おそらく、ダンジョンに近い所に『首』を封じ込める事に不安があったのだろう。王はできるだけダンジョンから離すために『首』を王都まで運ぶ道を魔法で作った」
「お祖父様、モーリスから王都までのそのような長い道を地中に作る事は可能なのでしょうか」
僕は地図を見ながら思わず訊ねてしまった。
「うむ。おそらくは空間魔法を使ったのだろう。転送陣と似ているが、組んだ陣に魔力を流すのではなく、空間と空間を直接繋げてしまう魔法だ。強い魔力とそのような加護があれば出来ない事はない。陣に魔力が流れる中で『首』がどこかへ行ってしまう事がないように空間を繋げてしまっておけばと考えたのかもしれん。しかし、運び込んだそこで『首』が分裂した。王達は南の森と北の森で『首』を封じ込めた。分裂をした際に残った欠片が本体だったのかもしれんがそれはもう分からんだろう。残った『首』はそのまま王城の裏手に広がる「王様の森」の中に封じ込めた。おそらくは「王様の森」にあるだろう守塚は王宮神殿とどこかで繋がっているように思える。墓廟で魔素が湧いていると言うが、王家の墓廟に『首』を封じる事は考えられんからな」
そしてお祖父様はモーリスの守塚があると言われている場所と、王城の裏手の森、妖精たちが王様の森と呼んでいる場所の王宮神殿の近くをトントンと指さした。
「扉はモーリスの守塚とダンジョン切り離す扉。そして、『首』を運んだ空間の道と王様の森の守塚とを区切る所に付けられたのではないだろうか。今回おそらくはオルドリッジの魔人と思われる「黒い怖いの」が壊したのはモーリスの守塚とダンジョンとを切り離した扉だろう。この為モーリスのダンジョンのバランスが崩れて小規模なスタンピードが起きる事になったと推察する。だが、今、王様の森に魔物が溢れ出すと言うのであれば、第三の『首』本体の封印が解け始めているか、モーリスのダンジョンと繋がった事で空間の道を封じた扉が壊されるかのどちらかだ」
『カルロ、すごい、カルロ!』
『だから助けてほしいんだ。仲間も王様もいるあの森を守ってほしい。僕たちはあそこに行く力はないんだ。大きい人達もそんなに沢山の魔物と戦う事はできない
『森が無くなってしまったら、新しい妖精が生まれなくなってしまうの』
「そうだ、さっき届いていた、兄様からの書簡を……」
妖精たちとの話を途切れさせることが出来ずにそのままにしていた書簡を僕は恐る恐る開いた。緊急の連絡は触れただけで声が聞こえるようになっているけれど、これは普通の書簡だった。でもとても、嫌な予感がする。
<王城の裏の森で異変があると報告が入った。森の動物たちが一斉に逃げ出している。何が起きているのか確認して分かったらまた連絡をするよ>
「……ほんとに……スタンピードが起きる」
言葉が、漏れ落ちた。
王城の裏手の森の奥、モーリスのダンジョンと繋がった道からやって来る魔物たちが王城から王都の街に溢れ出す。
「兄様に、アル兄様に知らせないと」
けれど知らせはそれだけではなかった。
「カルロス様、エドワード様! レイモンド様より至急の書簡でございます」
チェスター自らが温室に駆け込んでくるのを僕は呆然と見つめてしまった。
「……南の守塚の封印が危うい。至急封印をしなおさなければなるまい」
「………………」
何を、どうやって、優先させたらいいんだろう。
---------------
この屋敷の敷地内には強い結界がかけられていて、現在妖精たちがやって来られるのは妖精が道を開いた温室の中だけだ。しかも道も薬草の温室と花の温室、そして果物の温室の三つ開かれていない。
妖精の「影に隠れる」という力を奪い取る為に彼らを使い潰すような事件があって、「おおきいひと」と呼ばれている、おそらく高位の妖精から遊びに来ることを制限されていたんだけど下位の妖精たちは、第二の『首』の事件も終息して再び姿を見せるようになった。呪術師を操っていた第二の『首』<死>は二重に封印をされた箱の中で揺り籠に抱きかかえられながら深い眠りについたのである。
けれどそれからまだひと月ほどで、またこんな騒ぎになるとは思ってもいなかった。
「お待たせしてごめんね。エディ兄様とカルロスお祖父様を呼んできたよ。誰かお話をしてくれる子はいるかな? お願いハリーにお返事して」
温室の中はシンとしていた。
けれど次の瞬間。
『えでぃー!』
「ティオ!?」
聞き覚えのある声が聞こえて、目の前に緑の髪の小さな妖精が姿を見せた。
『たいへんなんだよ、えでぃー! くろいこわいのが、はいったらいけないところにはいったんだよ! あけたらいけないところなんだよ! そしたらつながったらだめなところがつながったの!』
泣きながらそう言って来るティオの言葉は先ほどハリーが言っていた内容とほとんど同じだった。
「ティオ、泣かないで。エディにお話をして? 黒い怖いのが入ったらいけない所に入っちゃったんだよね?」
『そうだよ! あけたらいけないとびらをあけたんだよ!』
「ティオ、入ったらいけない所ってどこなんだろう? 開けたらいけない扉はどこにあったのか分かる?」
『う~~~ん』
僕とティオの会話をお祖父様がそばで聞いていた。
『王様の森に繋がる扉だよ』
すると青い髪の妖精リロイが横から話しかけてきた。
「え! 妖精の王様は森に住んでいるの?」
『人の王様も森に居るでしょう?』
ちょっと待ってどういう事だろう。僕が考えるようにした途端お祖父様が「なるほど」と言っていくつかの地図を持って来させると、始めに王都が大きく描かれている地図を広げた。
「リロイ、ティオ、カルロスに教えてくれないか。ここが人の王様のいる城だ。この後ろに森が広がっている。この森の中に妖精の王がいるのかな?」
『そうだよ! おおさまのもりだよ!』
『でもここは僕たちには簡単には行かれないんだ。守りの森だから』
「守りの森か。王を守る森ということか」
『王様を守っているんじゃないよ。王様は森を守っているんだ。ここで沢山の妖精たちが生まれるから。王様が居るから王様の森って言っている』
「ふむ、では王様の森には何の為に扉があるのだろう」
『繋がらないためだよ。道は運ぶのに必要だったんだ』
リロイが何を言っているのか僕にはよく分からなかっったけれど、お祖父様は考える様な顔をしてじっとリロイを見ていた。
ティオもリロイとお祖父様の話を真剣に聞いている。
「黒い怖いのは魔人かな。新しい魔人がモーリスの島の先の島で生まれたって聞いたよ。それが来たのかな」
独り言のようにそう言うと小さな声が聞こえてきた。
『えでぃー、はなす、セームル』
「うん? せーむる?」
『セームル、カルロス、友達。えでぃ、ともだちなる?』
「!! なるよ。セームル、エドワード・フィンレーだよ。エディって呼んで? セームル」
『エディ、セームル、友達』
するとリロイと同じくらいの赤い髪の妖精がポンと姿を現した。
『エディ、さっき言ってた。こわいの、モーリスの遠い島から来た』
「ああ、そうだったのか。オルドリッジ元侯爵が魔人になったのは本当だったんだね。魔素の中を渡って公爵はこちらへやって来ていたんだ」
『モーリス、魔物、昔生まれたの。そこと繋がらないように扉閉めたの。でも黒い怖いの開いて繋げた。入ってはいけない所に入って、森の扉も開けた。魔物、行けるようになる。王様、助けて』
「……お祖父様!」
セームルやリロイ、そしてティオが言わんとしていた事が何となく判るような気がして僕は思わず顔を強張らせた。
ハリーの方でも妖精とのやりとりを説明しながら皆に聞かせていて、僕たちは同じような結論に辿り着いていた。
どうやら途中から、姿は見えなくてもハリーと話をしている妖精の声が皆に聞こえるようになったらしい。びっくりしているとティオがドヤ顔で「おおきいひと」が手伝ってくれたと言っていた。
さらにびっくりしたのはこちらでリロイ達と話しながら、僕とセームルの話も聞いていたお祖父様がハリー達の話も聞いていた事だよ。お祖父様ってすごい。僕はセームルと話しながらお祖父様とリロイの話をなんとなく追いかけるだけで精いっぱいだった。
「うむ。まとめよう。墓廟と王宮神殿の近くから王城の裏手に広がっている森はモーリスの守塚に繋がっている。モーリスの守塚はモーリスのダンジョンに繋がっている。第三の『首』はモーリスで封じられる際に魔物を喚び出し、今のダンジョンの元を作る。王は『首』とダンジョンと離すべく扉を作った」
お祖父様は王都の地図の隣に王国の地図も並べた。
「おそらく、ダンジョンに近い所に『首』を封じ込める事に不安があったのだろう。王はできるだけダンジョンから離すために『首』を王都まで運ぶ道を魔法で作った」
「お祖父様、モーリスから王都までのそのような長い道を地中に作る事は可能なのでしょうか」
僕は地図を見ながら思わず訊ねてしまった。
「うむ。おそらくは空間魔法を使ったのだろう。転送陣と似ているが、組んだ陣に魔力を流すのではなく、空間と空間を直接繋げてしまう魔法だ。強い魔力とそのような加護があれば出来ない事はない。陣に魔力が流れる中で『首』がどこかへ行ってしまう事がないように空間を繋げてしまっておけばと考えたのかもしれん。しかし、運び込んだそこで『首』が分裂した。王達は南の森と北の森で『首』を封じ込めた。分裂をした際に残った欠片が本体だったのかもしれんがそれはもう分からんだろう。残った『首』はそのまま王城の裏手に広がる「王様の森」の中に封じ込めた。おそらくは「王様の森」にあるだろう守塚は王宮神殿とどこかで繋がっているように思える。墓廟で魔素が湧いていると言うが、王家の墓廟に『首』を封じる事は考えられんからな」
そしてお祖父様はモーリスの守塚があると言われている場所と、王城の裏手の森、妖精たちが王様の森と呼んでいる場所の王宮神殿の近くをトントンと指さした。
「扉はモーリスの守塚とダンジョン切り離す扉。そして、『首』を運んだ空間の道と王様の森の守塚とを区切る所に付けられたのではないだろうか。今回おそらくはオルドリッジの魔人と思われる「黒い怖いの」が壊したのはモーリスの守塚とダンジョンとを切り離した扉だろう。この為モーリスのダンジョンのバランスが崩れて小規模なスタンピードが起きる事になったと推察する。だが、今、王様の森に魔物が溢れ出すと言うのであれば、第三の『首』本体の封印が解け始めているか、モーリスのダンジョンと繋がった事で空間の道を封じた扉が壊されるかのどちらかだ」
『カルロ、すごい、カルロ!』
『だから助けてほしいんだ。仲間も王様もいるあの森を守ってほしい。僕たちはあそこに行く力はないんだ。大きい人達もそんなに沢山の魔物と戦う事はできない
『森が無くなってしまったら、新しい妖精が生まれなくなってしまうの』
「そうだ、さっき届いていた、兄様からの書簡を……」
妖精たちとの話を途切れさせることが出来ずにそのままにしていた書簡を僕は恐る恐る開いた。緊急の連絡は触れただけで声が聞こえるようになっているけれど、これは普通の書簡だった。でもとても、嫌な予感がする。
<王城の裏の森で異変があると報告が入った。森の動物たちが一斉に逃げ出している。何が起きているのか確認して分かったらまた連絡をするよ>
「……ほんとに……スタンピードが起きる」
言葉が、漏れ落ちた。
王城の裏手の森の奥、モーリスのダンジョンと繋がった道からやって来る魔物たちが王城から王都の街に溢れ出す。
「兄様に、アル兄様に知らせないと」
けれど知らせはそれだけではなかった。
「カルロス様、エドワード様! レイモンド様より至急の書簡でございます」
チェスター自らが温室に駆け込んでくるのを僕は呆然と見つめてしまった。
「……南の守塚の封印が危うい。至急封印をしなおさなければなるまい」
「………………」
何を、どうやって、優先させたらいいんだろう。
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