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第7章  厄災

233. 真実と約束

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色々な種類の蜂蜜を沢山買ってねと頼んだら、ロジャーは何と店にある全種類の蜂蜜を2つずつ買っていた。
学園から帰ってきてずらりと並んだ蜂蜜の瓶を見て、僕は思わず声を失ってしまったよ。
さすが、侯爵家の執事やる事が大胆だね。

蜂蜜には色々な花の種類があって、レンゲ、アカシア、レモン、リンゴ、クローバー、オレンジ、百花、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ローズマリー、クリ等など。
紅茶に入れたり、パンに塗ったり、ヨーグルトに入れたりするだけじゃなくてお料理にも使えるって書いてあったからシェフにも試してもらおう。

父様からは妖精の声を知らせてくれてありがとうという声の書簡が来ていた。
父様からの声の書簡は珍しくてすごく嬉しかった。

でも何が「間違い」で、何を「眠らせる」と妖精たちは言っていたのだろう。

「何だろう魔人の事かな。もしかしてまた見つかったのかな」

背中が思わずゾクリとした。もしもそうだったら出来る限り結界の中にいる事にしよう。
結界の魔法陣を付与した洋服も着て。ああ、でも前回も学園には出てきてしまったんだ。学園は結界があるけれどそれでも人の中に入り込んで出入りが出来てしまうから。だとしたら……。

「ああ、そうか」

せっかく妖精が教えてくれたんだもの。僕自身が眠りの魔法を取得すればいいんだ。僕はルシルのように魔物や魔人を浄化して消してしまう事は出来ないけれど、眠らせる事が有効なのであれば、とりあえずはそれを取得すればいい。そうすればマーティン君やダニエル君が、捕まえる魔道具を持って来てくれるのを待つ事が出来る。
眠っているならば、兄様のように、聖水を使った水魔法で水檻を作って入れておくのもいいかもしれない。

眠りの魔法。何の属性の魔法なんだろう。お祖父様は知っていらっしゃるかな。書簡で聞いてみようかな。あ、ブライトン先生、じゃなくてジョシュアが護衛になってくれたんだからジョシュアに聞いてもいいかもしれない。でもやっぱり新しい魔法を取得するなら兄様にもお知らせしておかないといけないな。

そう考えてまずは眠りの魔法というものがあるのかどうかを確認しなければいけない。
僕はジョシュアを呼んだ。

「ジョシュア、教えてほしい事があるんだ。というかブライトン先生」
「どうされたんですか?」

久しぶりにブライトン先生と呼ぶとジョシュアは少し照れたような顔をした。

「うん。えっとね、相手を眠らせてしまう様な魔法ってあるのかな。知っている?」
「眠りの魔法ですか?そうですね。精神系の状態異常魔法ですね。ありますよ」

ジョシュアはさらりとそう言った。

「それって魔法の属性は何だろう? 僕にも取得が可能かな」
「ああ、そうですね。エドワード様は闇属性を持っているので可能だと思います。でもどうしていきなり眠りの魔法なんですか?」

そう訊かれて、僕は妖精の事を話した。ジョシュアは僕の魔法の先生だったし、お祖父様との魔法の勉強会にも参加をしているから僕の加護の事もしっているし、実は一緒に参加をしているハリーの加護の事も知っている。

「……なるほど、妖精のアドバイスですか。妖精と言うとどうしても気まぐれで悪戯好きっていうイメージがあるのですが、その点は大丈夫ですか?」
「うん。マイペースな所はあるけれど人を騙して楽しむような子たちじゃないと思うんだ。でももしそうだとしても精神系の魔法は僕は持っていないから、取得をしておいてもいいかなって思ったよ」
「そうですね。エドワード様も他の人に悪戯をされるような方ではないですしね」
「ええ⁉ 何それ。魔法で悪戯をするような人がいるの?」

僕が驚いたような声を上げるとジョシュアは少しだけ困ったような顔をして「ああ……まぁ……」と言葉を濁した。そして改めて笑いながら頷いてくれた。

「分かりました。とりあえずはそうだな。カルロス様に確認をして取得をしましょう。何となくその方がいいような気がします」
「はい。今週は妖精たちに会えたら蜂蜜をごちそうするので、お祖父様との訓練は来週になりますが、取得にも時間がかかると思うので、もう少し早めにお会いできないか確認をしていただけると助かります。勿論お祖父様のご都合に合わせます」
「はい、ではそのように。カルロス様との勉強会になるとこの間のも押しかけてくるかもしれませんがよろしいでしょうか」
「ええっと、ミッチェル君のお兄様ですね? はい。大丈夫です」
「良かった。本当にカルロス様を尊敬しているので喜びます。では日程が決まりましたらお知らせ致します」
「よろしくお願いします」

こうして僕は眠りの魔法の取得についてお願いをして、それから今日の朝のお礼と、闇属性だと眠りの魔法の取得が可能なのでお祖父様と相談をして取得をしたいという事を書簡にして兄様に送った。
よし、とりあえずはこれでいいかな。後はお祖父様のお返事を待って、週末には蜂蜜を持って妖精たちにご馳走をして。そう考えていたら……


「失礼いたします。エドワード様、アルフレッド様が至急お話をしたいとの事です」
「アル兄様が?」

マリーが部屋にやって来てそう言った途端、兄様が部屋にやってきた。

「エディ、これはどういう事なのかな」
「え? アル兄様?」

マリーとのやりとりを遮るような声に僕は驚いて顔を上げる。
そこにはいつもとは違って何だか少し余裕がないような、硬い顔をした兄様がいた。
どうやら受け取った書簡を見て、転移をして帰ってきたらしい。

「お帰りなさい。アル兄様。えっと……何か」
「今送られてきた書簡を見たよ。少し話がしたいんだ。いいかな? エディ」
「は、はい」

いいかなと言いながら有無を言わせないような雰囲気に僕はただ驚いていた。だって、兄様がこんな風にするのは初めてだと思う。何だろう。何があったんだろう。僕は一体何をしてしまったんだろう。

「今一番結界が強いのはエディの部屋だから」と言われて、そのまま僕の部屋で話をする事になった。
部屋に入ると兄様はすぐに遮音をかけて、テーブルセットのソファに座った。

「あの、アル兄様……」
「どうして眠りの魔法を取得しようと思ったのかな」
「え」
「なぜ、エディが眠りの魔法を取得するの?」
「そ、それは」
「エディは、また無茶をするつもりでいるの? 何をしようとしているの? どこまで知っているの?」

兄様がこんな風に矢継ぎ早に問いかけてくる事はない。
どうしてだか分からないけれど、兄様は怒っているんだ。僕はそう思って呆然としてしまった。

「答えて、エディ。何をしようと思ったの?」

怒っている筈なのに、兄様の瞳は見ている方が苦しくなるような、悲しみにも似たようなものを伝えてきて、どうしていいのか分からなくなる。どうしよう。どうしたらいいんだろう。

「ま、魔人に……」
「魔人……?」
「もしかしたら……また出てきてしまうかもしれない、魔人に、有効な事なのかと、思って」
「え………」
「妖精たちが、言っていた事は、僕には何だかよく分からなくて。だけど、もしかしたら魔人の事かなって。眠りの魔法が効くなら取得をしておけばって。学園は結界があるけど、もしかしたらまた誰かの中に入って、やって来てしまう可能性があるかもしれないから。そうしたら、兄様たちが魔道具を持ってくるまでの間位は眠らせて時間を稼げるかもしれないって、思って……それで……。お、囮になろうとか思っていない……だから……」

とぎれとぎれにそう言うと、兄様の目が大きく見開かれて……クシャリと顔が歪んだ。

「……ごめん」

そうして次の瞬間、僕は立ち上がった兄様に、テーブル越しに抱き寄せられていた。

「ア、アル兄様?」
「ごめん。ごめんね、エディ。驚かせて、怒ったような顔をして、ごめん」
「い、いいえ。だい、大丈夫です」

何だろう。何があったんだろう。でもきっと魔人の事ではなかったんだ。
兄様がこんな風に慌てるなんて、きっと何かが起きている。
だけど、それを知るのは怖い気がした。
そしてそう思うそばから、知らない事も怖いと思った。

「…………何が、あったのか、聞いては駄目ですか?」

そう言うと兄様はそっと僕の身体を離して、それから少しだけ考えるようにして「少しだけ待っていて」と部屋出ていき、しばらくしてから戻ってきた。
少し疲れているような顔をしていた。

「兄様、あの、無理には」
「ううん。大丈夫だよ。さっきはごめんね。何だか色々あって、自分の中に余裕がなくなってしまった。怖がらせるような事を言ってすまなかった」

兄様はそう言って頭を下げると一つ息をついてからゆっくりと口を開いた。

「父上から、了承を得た。実は、封印場所の一つが見つかったんだ」
「え!」

それは予想をしていなかった言葉だった。
だって、ハワード先生が先に調査の進捗情報をお知らせに来ると思っていたから。
僕がそう言うと兄様は再び口を開く。

「メイソン子爵は王室の許可を得て様々な所の情報を閲覧できるようになった。そしてエディたちから伝えられた情報もとても役に立った。モーガン伯爵のお祖父様ともお話が出来たし、カーライル領に逃げてきたというハーヴィン領の者とも話をしたそうだ。伯爵家の家令だった人だった。ロマースクからの地図も役に立った。そうして何か所かの候補地が絞られて、一番確率が高く、気になっていたハーヴィンの中にある封印候補地を昨日調査をしてきたんだ」
「き、昨日」

何だか驚くような事が次々に知らされる。

「隠しておくつもりはなかったけれど、それをきちんと説明できる状況でもなかった。今朝エディから知らせてもらった妖精から話も、具体的にどうしたらいいのか会議をしたけれど、答えが出なくて。そんな時にエディから眠りの魔法の取得についての書簡がきたから、何を知っているのか、何をしようと思っているのか、どうしようもなく不安になったんだ」
「す、すみませんでした。そんな事になっているなんて思っていなくて」

僕がそう言うと兄様は緩く首を横に振った。

「訊かないの?」
「え?」
「封印した場所がどこだか、訊かないの?」
「兄様が、お話をして下さるまで待ちます」

そう言うと兄様はもう一度クシャリと顔を歪めて、そして両手で自分の顔を隠してしまった。

「…………ごめんね、エディ。私の方が勇気がなかったね。話して、エディが居なくなったらと思ったら怖くなった。に近づいてほしくなかった…………あの場所に、行かせたくなかった。ごめんね」
「………アル兄様」

僕はアル兄様が泣いているように思った。ううん。本当は泣いてなんていないのかもしれないけれど、でも、そんな風に泣かないでほしいと思った。
僕は立ち上がってテーブル越しに兄様の頭を抱き締めていた。さっきの兄様は僕を抱き寄せてくれたけれど、僕には頭だけが精いっぱいだった。
でも、それでも……。

「エディ?」
「僕は、兄様がギュッとしてくれるといつも安心出来たから……だから…………」

しばらくの間、僕は兄様を抱き締めていた。いつもだったらこんな事は恥ずかしくて絶対に出来ないけど、なぜだか今はこうしたいと思った。

「……ありがとう。もう大丈夫だ。ふふふ、そうだね。安心出来たよ。エディ、話の続きをしよう」
「はい」

僕たちは改めて座りなおしてお互いの顔を見た。兄様はもういつも通りの顔をしている。

「驚かないで聞いてほしい。元ハーヴィン領の封印場所は、領主の館の地下にあった。エディが昔、暮らしていた屋敷だ」
「え………」
「エディの部屋も見てきたよ。隠れていた所も。そして地下の神の間と呼ばれている所にいた首も」
「………………」

僕は呆然としてそれを聞いていた。

「首の封印は解けかけていた。それでもまだ完全には解けていないようで、そこに居た。その姿をきちん見る事はとても出来なかったけれど、恐ろしいほどの負の力だった。そして恐ろしい魔物をび出す力を持っている。私たちは為す術もなく撤退をした。結界をかけて、逃げ出すだけで精一杯だった。これから、どうやってあれを眠らせて、解け掛けている封印を元に戻すのかという方法を探していく。あれを外に放つわけにはいかない。今はそういう状況だ」
「………はい」
「怖がらせてごめんね。だけど、約束をしてほしいんだ。例え眠りの魔法を取得しても、そこへは行かないでほしい。どうしたらいいのかみんなで考えるから。一人で行くような事だけはしないでほしいんだ。約束してほしい。無茶はしないって。何かあった時は今まで通りに話をするって」

真っ直ぐに見つめてくるブルーの瞳。ずっと、ずっと、僕を見つめてきてくれた大好きな瞳。

「はい。分かりました。お話して下さってありがとうございます。無茶はしません。これからもちゃんと話をします。絶対に、約束します」

そう言った僕に、兄様は「ありがとう」と言って笑った。







---------------
とても悩んだシーンですが、このまま載せる事にしました。
いつでもカッコいい兄様の弱さ。
でもここがあるから……乗り越えられるものもあるかなと。


あ、ハピエンですから。
主要キャラの死は自分が苦手なのでありません
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