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魔王戦争
真実
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「こいつにはいくつか聞きたいことがある。とりあえず交渉は俺に任せてくれないか?」
そう言うと、アカリとシオリは頷いて、左右に分かれて道を空けた。
俺は歩いてネズミが捕らえられている牢獄に近づいて、話しかけることにする。
「さて……じゃあ、話を聞こうか。お前がここに来た目的は?」
「オマエらごとき、劣等種に語る言葉は持ち合わせてイナイ! とっととオレを、殺すことだな!」
「劣等種……か。俺等から見たらお前らこそが劣っているんだがな。まあいい。話す気が無いなら、お前の命はここまでということになるが?」
「……だったら、とっととオレを殺せ!」
ネズミは、軽く脅しただけで開き直ったような態度をとった。
実際のところ、どちらにせよこいつを逃がす選択肢は無かったのだが、だとしても諦めるのは早すぎないか?
「そこまでするのは、魔王のためか? 魔王の命令はお前の命よりも大事なのか?」
「オマエ、我らの魔王様のことを知っているのか!? ……どうしてそれを知っているんだ!」
「それを知りたかったら、俺の質問に答えることだ。お前が俺の質問に答えたら、こちらも質問に答えてやろう。……お前達の目的は、ここに刺さっていた聖剣だな?」
「……」
ネズミは俺の質問に対して「はい」でも「いいえ」でもなく、沈黙という答えで返してきた。
まあ実際のところ、こいつらの目的が聖剣だということは、こいつらがここに来たときの会話などからすでにわかりきっていることだから、答えてもらう必要もなく明らかなことなのだが……
「お前らが聖剣を求めるのは、聖剣を手にした者が得られる莫大な力が目的か?」
「……」
「だがあれは、勇者以外が手にすると暴走するリスクがある。どうやって持ち帰るつもりだったんだ?」
「……」
「それとも、そうか。持ち帰って誰かに渡すのではなく、聖剣の力で人間界を侵略するのが目的か?」
「……バカめ。劣等種の土地になど我らは興味が無い! 奢るな、劣等種が!」
「なに? お前達の目的は、人間界の侵略ではないのか?」
「……」
ネズミは一瞬だけ俺の問いに答えたが、すぐに「しまった」という顔をして黙り込んだ。
だがその答えは、俺の予想からはかなり外れていた。
俺は、ネズミを含めた全ての魔物、そしてそれを率いる魔王の目的は、人間界の侵略なのだと思い込んでいた。
俺達が最初に召喚されたとき、魔術師長は「魔王を倒すために勇者を召喚した」と言うようなことをいっていた。
それに、凶悪な魔王が人間界の村を一つ滅ぼして、海を越えてまで魔物の軍勢を引き連れた魔王子が来て、そして人間界の結界が消えた今、その時を超える規模の魔物がこの場所を目指して迫ってきていることも、その確信を補強する。
今まで俺は「魔物とはそういうもの」だと思い込んでいたから疑問に思うことはなかったのだが……
だが、改めて振り返ってみると、魔物の動きがあまりにも愚直すぎないか?
最初に村が焼かれたとき。
あの時現れた魔物は、勇者が召喚されたことを知っているようだった。
だから、その勇者を倒すために、魔物の軍勢を引き連れた魔王子を送り込む。
だがその魔王子は、俺や真の勇者の手によって葬られ、このときの戦いは人間側の勝利で終わる。
この時点で、人間には簡単には勝てないと、理解できたはずではないのか?
少なくとも、支配が簡単ではないことはわかったはずだ。
何せこちらには、一騎当千とも言えるSレア以上のギフトを持った勇者が、ティナ達も含めれば十人近くもいる。
シオリのように、ギフトは弱くても、レベルを上げた結果戦えるようになった勇者もいる。
そのうちの一人でも生き残っていたら、いつ転覆するともわからない状態での支配統治ということになる。
とてもではないが、大軍を犠牲にしてまで占領する価値があるとは思えない……
「イツキ、私からも質問して良いですか?」
「何か聞きたいことがあるのか? 良いぜ。俺は少し、情報の整理をしたいから……」
シオリが、ネズミに聞きたいことがあるというので、俺は順番を譲ることにした。
ただ、すでに黙り混みを決めてしまったネズミに対して何を聞いても無駄な気はしているのだが……
シオリはネズミに近づくと、一冊の本をどこかから取り出して、ページをめくりながらネズミに聞いた。
「あなた、グラット族ですね。通常は数百から数千の群れで暮らしているはずですが……ここに来たのはあなただけですか?」
「……」
シオリの問いに、相変わらずネズミは黙っている。
だが、その点に関しては俺から補足がある。
「シオリ、お前達がここに来る前には8匹ぐらいいたぞ。こいつ以外は俺が倒すか、魔術の結果炎になって死んだが。……ほら、あそこにネズミの死骸が三つ転がっているだろ? あれが、魔術で自死したやつだ」
「そうですか……ですが、だとしても数が少なすぎます。グラット族は、個の力ではなく数の力で狩りをする魔物だと。この本には『一匹見たら、百匹いると思え』と書いてあるほどです。十にも満たない数で行動しているのは、やはり不自然です」
「そういうものなのか?」
シオリが読んでいるのは、シオリのギフトである『図書館』から取り出した本で、そこには魔界の生き物に関する情報まで詳しく載っているらしい。
その本によると、このネズミ……グラット族は、基本的に臆病な性格で、数の差が十倍以上にならない限り、襲いかかってくることは無いらしい。
最初に一人でいた俺を襲ったのは、相手が「劣等種」と呼んでいるような格下だと思っていたからと考えれば説明ができるが、そもそもこの少数だけで行動していたことの理由はそれでは説明できない。
「おそらく、何らかの事情があるのでしょう。群れから見捨てられたのか、あるいは逆に、彼らが群れを見捨てたのか……」
「ッ……チガウ! 我らは、我らの主を魔王とするために!」
「魔王と、する? それは、お前達の主とやらが新たな魔王になる……つまり、今の魔王を倒して、下剋上を果たすと言うことか?」
「……? 劣等種は何を言っているんだ? ……やはりバカなのか?」
ネズミは俺を見て、本気で馬鹿にするような顔をしている。
魔王を倒して下剋上というのは、そんなにおかしいことなのか? だが、だとしたら魔王になるとは……
魔王を倒せないのに、新たな魔王になるということは、魔王は魔王を倒した者がなるようなシステムではなく、何らかの基準を満たした者がなるものなのか?
だとしたら、もしかしたらこの世界には複数の魔王が存在するのか?
混乱している俺をよそに、シオリは「なるほど」と一言つぶやき、何らかの確信を持ったような顔でネズミに聞いた。
「……グラット族の術士、あなたに質問……いえ、確認です。『魔王の座は空席である』。つまり『現時点で魔王は存在しない』……そうですね?」
「当たり前ダロ? だからこそ俺等はそれぞれに魔王を名乗り、名実ともに魔王となるために……もしかして劣等種は、そんなことも知らなかったのか!?」
そう言うと、アカリとシオリは頷いて、左右に分かれて道を空けた。
俺は歩いてネズミが捕らえられている牢獄に近づいて、話しかけることにする。
「さて……じゃあ、話を聞こうか。お前がここに来た目的は?」
「オマエらごとき、劣等種に語る言葉は持ち合わせてイナイ! とっととオレを、殺すことだな!」
「劣等種……か。俺等から見たらお前らこそが劣っているんだがな。まあいい。話す気が無いなら、お前の命はここまでということになるが?」
「……だったら、とっととオレを殺せ!」
ネズミは、軽く脅しただけで開き直ったような態度をとった。
実際のところ、どちらにせよこいつを逃がす選択肢は無かったのだが、だとしても諦めるのは早すぎないか?
「そこまでするのは、魔王のためか? 魔王の命令はお前の命よりも大事なのか?」
「オマエ、我らの魔王様のことを知っているのか!? ……どうしてそれを知っているんだ!」
「それを知りたかったら、俺の質問に答えることだ。お前が俺の質問に答えたら、こちらも質問に答えてやろう。……お前達の目的は、ここに刺さっていた聖剣だな?」
「……」
ネズミは俺の質問に対して「はい」でも「いいえ」でもなく、沈黙という答えで返してきた。
まあ実際のところ、こいつらの目的が聖剣だということは、こいつらがここに来たときの会話などからすでにわかりきっていることだから、答えてもらう必要もなく明らかなことなのだが……
「お前らが聖剣を求めるのは、聖剣を手にした者が得られる莫大な力が目的か?」
「……」
「だがあれは、勇者以外が手にすると暴走するリスクがある。どうやって持ち帰るつもりだったんだ?」
「……」
「それとも、そうか。持ち帰って誰かに渡すのではなく、聖剣の力で人間界を侵略するのが目的か?」
「……バカめ。劣等種の土地になど我らは興味が無い! 奢るな、劣等種が!」
「なに? お前達の目的は、人間界の侵略ではないのか?」
「……」
ネズミは一瞬だけ俺の問いに答えたが、すぐに「しまった」という顔をして黙り込んだ。
だがその答えは、俺の予想からはかなり外れていた。
俺は、ネズミを含めた全ての魔物、そしてそれを率いる魔王の目的は、人間界の侵略なのだと思い込んでいた。
俺達が最初に召喚されたとき、魔術師長は「魔王を倒すために勇者を召喚した」と言うようなことをいっていた。
それに、凶悪な魔王が人間界の村を一つ滅ぼして、海を越えてまで魔物の軍勢を引き連れた魔王子が来て、そして人間界の結界が消えた今、その時を超える規模の魔物がこの場所を目指して迫ってきていることも、その確信を補強する。
今まで俺は「魔物とはそういうもの」だと思い込んでいたから疑問に思うことはなかったのだが……
だが、改めて振り返ってみると、魔物の動きがあまりにも愚直すぎないか?
最初に村が焼かれたとき。
あの時現れた魔物は、勇者が召喚されたことを知っているようだった。
だから、その勇者を倒すために、魔物の軍勢を引き連れた魔王子を送り込む。
だがその魔王子は、俺や真の勇者の手によって葬られ、このときの戦いは人間側の勝利で終わる。
この時点で、人間には簡単には勝てないと、理解できたはずではないのか?
少なくとも、支配が簡単ではないことはわかったはずだ。
何せこちらには、一騎当千とも言えるSレア以上のギフトを持った勇者が、ティナ達も含めれば十人近くもいる。
シオリのように、ギフトは弱くても、レベルを上げた結果戦えるようになった勇者もいる。
そのうちの一人でも生き残っていたら、いつ転覆するともわからない状態での支配統治ということになる。
とてもではないが、大軍を犠牲にしてまで占領する価値があるとは思えない……
「イツキ、私からも質問して良いですか?」
「何か聞きたいことがあるのか? 良いぜ。俺は少し、情報の整理をしたいから……」
シオリが、ネズミに聞きたいことがあるというので、俺は順番を譲ることにした。
ただ、すでに黙り混みを決めてしまったネズミに対して何を聞いても無駄な気はしているのだが……
シオリはネズミに近づくと、一冊の本をどこかから取り出して、ページをめくりながらネズミに聞いた。
「あなた、グラット族ですね。通常は数百から数千の群れで暮らしているはずですが……ここに来たのはあなただけですか?」
「……」
シオリの問いに、相変わらずネズミは黙っている。
だが、その点に関しては俺から補足がある。
「シオリ、お前達がここに来る前には8匹ぐらいいたぞ。こいつ以外は俺が倒すか、魔術の結果炎になって死んだが。……ほら、あそこにネズミの死骸が三つ転がっているだろ? あれが、魔術で自死したやつだ」
「そうですか……ですが、だとしても数が少なすぎます。グラット族は、個の力ではなく数の力で狩りをする魔物だと。この本には『一匹見たら、百匹いると思え』と書いてあるほどです。十にも満たない数で行動しているのは、やはり不自然です」
「そういうものなのか?」
シオリが読んでいるのは、シオリのギフトである『図書館』から取り出した本で、そこには魔界の生き物に関する情報まで詳しく載っているらしい。
その本によると、このネズミ……グラット族は、基本的に臆病な性格で、数の差が十倍以上にならない限り、襲いかかってくることは無いらしい。
最初に一人でいた俺を襲ったのは、相手が「劣等種」と呼んでいるような格下だと思っていたからと考えれば説明ができるが、そもそもこの少数だけで行動していたことの理由はそれでは説明できない。
「おそらく、何らかの事情があるのでしょう。群れから見捨てられたのか、あるいは逆に、彼らが群れを見捨てたのか……」
「ッ……チガウ! 我らは、我らの主を魔王とするために!」
「魔王と、する? それは、お前達の主とやらが新たな魔王になる……つまり、今の魔王を倒して、下剋上を果たすと言うことか?」
「……? 劣等種は何を言っているんだ? ……やはりバカなのか?」
ネズミは俺を見て、本気で馬鹿にするような顔をしている。
魔王を倒して下剋上というのは、そんなにおかしいことなのか? だが、だとしたら魔王になるとは……
魔王を倒せないのに、新たな魔王になるということは、魔王は魔王を倒した者がなるようなシステムではなく、何らかの基準を満たした者がなるものなのか?
だとしたら、もしかしたらこの世界には複数の魔王が存在するのか?
混乱している俺をよそに、シオリは「なるほど」と一言つぶやき、何らかの確信を持ったような顔でネズミに聞いた。
「……グラット族の術士、あなたに質問……いえ、確認です。『魔王の座は空席である』。つまり『現時点で魔王は存在しない』……そうですね?」
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