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始まりはテンプレ ②

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扉が開くとそこからは騎士っぽい人達が出てきました。カシャカシャ言わせて私達をビビらせてたのは、この人達みたいです。金属の塊を装備してる割には動きが機敏!
でもまあ顔も見えてるし、相手が人間ならまあそこまで怖くないです。音はするのに姿が見えないっていうのは、それだけで恐怖を駆り立てるものだったんですね。クラスのみんなもわかりやすく安堵の息をついてます。
その次は魔術師ですよ~!ってかんじのローブと杖を持ったおじいさんと、その弟子ってかんじのローブ装備の人達。そして最後に入ってきたのが、いかにも王さまですっておじさんでした。
まず金ぴかで、でっかい宝石が山ほどついた冠でしょ。マントも引きずるほど長い上に、なんかエフェクトでもかかってんのかってくらいピカピカで、裏地もいかにも金かけてます~って感じの細かい刺繍による模様付き。
服もひらひらしてたり、なんか勲章っぽいのがいっぱいついてる。それに腕輪に指輪とかの装飾にも、これでもかってくらい宝石がびっしり。全身でおいくら…というより総重量いくらってかんじよね。

ただこれらも高身長のイケメンとかイケオジが身に着けてりゃ、まださまになってたかもしれないけど…。どう見てもビール腹の短足、ハゲ散らかしたそこらのおっさんという三重苦。
え…王族って大抵は美人のお姫さまをお嫁さんにするから、代を重ねるごとに美男美女になっていくものじゃないの?え?なに?このおっさん呪いでもかけられてんの?

「あー…ゴホン。なにやら失礼なことを考えている者もいるようだが、皆心して聞くが良い!」

騎士の中でも上役っぽそうなオジサマが、一歩前に出てしゃべり始めました。頬もこけてるしなんか苦労人っぽそう?

「君達を召喚したのは勇者が国を興したとされる我が国、レントールである。そして今、その歴史あるレントール国に未曽有の危機が迫っているのだ!平和で豊かな国土を持つ我が国を狙う野蛮な獣人!人を陥れることを好む卑劣な魔人!そしてそれらに与することを良しとした下劣な裏切り者共!!つまりこの国以外の者達は、すべて卑しい者達で満たされているのだ…ッ!そしてそのような者達に、我らの民が蹂躙されぬよう目を見張り、あるいは慈悲深く寛大な心で野蛮な者共を許し、改心させ、せめて国の中では平和に暮らしていけるよう我らも骨を折っているのだが、悲しいことに世界を見渡してもこのように人道的な国は我が国以外なく、孤立無援である。…ここまで言えばもう理解しているだろうが、現在この国はとても厳しい状態だ。なので!そのために君達を召喚したのだ!!我が国の初代王、勇者マサタカ王のように勇気と知恵、そして異世界の民のみが持つ凄まじい能力を持ってこの国を!そして世界を!救ってくれないだろうか…ッ?!」


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