64 / 73
3章:動く世界とやりたいことをする魔獣四王
58話.下手人
しおりを挟む
「よかろう。場所は2か月後、死の庭でだ。楽しみだな」
「死の庭?」
セレーネが呟く。
「逃すわけないやろ」
マクラが、人化を解き、襲いかかる。
今度はマクラだけではない。フェルミナもオルも人型のまま部分的に人化を解き、襲いかかる。
並のものなら恐怖でショック死してしまうのではないないかと思えるほどの力の波動が空間を支配した。
だが、そんな彼女たちの攻撃が届く前に、ネメシスはその場から忽然と姿を消してしまった。
チッとマクラは大きく舌打ちをした。
「2ヶ月後」
セレーネが小さく呟いた。
◇◇
その場に残された者たちの間には気まずい空気が流れた。
「それで、あの者は何者なんでしょうか?」
初めに発言したのはオルの唯一の部下ディアボロスだった。黒い執事服を着た悪魔は、重たい沈黙の中でも普段と変わらない軽い口調で言う。
「そうっす。絶対やばい奴っすよ。なんかヤバいこと言ってたし」
「ま、真蜘羅さま、あいつは一体」
「あー、あいつは…」
マクラが説明を始める。
その一方で、1人がっくりと項垂れている人物がいた。
ルナだった。
「ル、ルナ様大丈夫…ですか?」
ロイドがルナに駆け寄る。
大丈夫なはずはない。人族、魔族、魔獣を巻き込んだ戦争など、ルナが許容できるはずがない。
そうでなくても、ルナにとっては衝撃の事実を一気に聞かされたのだ。
ルナは心も強いと魔獣四王は全員信じていた。
この程度ではへこたれないと。
だが、それでも立ち直るには少し時間が必要なはずだ。
「リアさんもなにか…あれ、リアさん?」
ロイドは共に付き添いとしてきていて、ルナとの信頼も高いリアに助けを求めようとした。
だが、そこでリアがいないことに気づく。
正直この場も放っておける状況ではない。
誰もがネメシスの登場に、動揺し、不安を隠せないでいるようだった。
S級魔獣であるマナフたちですら、ネメシスの圧倒的な存在感に当てられてこのざまなのだ。
ただの子供であるロイド君も心配だし(と言うか、よく発狂しなかったなと感心しているくらい。肝が据わった子だ。オルのおかげかな?)、外で待機している魔獣の配下たちもきっと不安を感じている事だろう。
だが、地下の方で起こっているもう一つの事件を置いておくこともできない。
「待って。話はあとで。そう、ね。フェルミナ!ついてきて!」
「え?」
そう言ってセレーネは一気に駆け出した。
◇◇
時は遡り、ちょうどネメシスがセレーネたち相手に気持ちよく語っている頃。
地下にそんな声が聞こえるはずもなく、牢屋は静まり返っていた。
だが、近くの音は反響しよく聞こえた。
カツン、カツンと1つの足音が聞こえてきた。
その音を聞くのは、当然幽閉されている2人。
タナ・アルティミスとモア・アウグスモンドだ。
「にぃーはっはっは」
陰鬱とした空気の流れる牢獄に場違いな甲高い笑い声が聞こえてくる。
そして、声は次第に近づき、1人の女が近づいてきた。
「誰?」
「お、お前は!?」
タナとモアは疑問の声を上げた。
「んー?下手人♡」
そこに来た女、ミリーナ・リリエンタールはにんまりと笑って答えた。
その笑いには、意地の悪い殺気がこもっていることを、似たような趣味を持ち、彼女の同類に近いタナはヒシヒシと感じ取っていた。
◇◇
上目遣いで可愛い仕草を保ちながらゆっくりとミリーナはタナとモアに近づいた。
ミリーナには、ネメシスから2つの指示が与えられていた。
1つは、地下に幽閉されているタナ・アルティミスとモア・アウグスモンドを始末する事。
魔獣四王の小娘共がネメシス様にくぎ付けになっている今なら容易すぎる任務だとミリーナはほくそ笑んだ。
なんせ動けない人間2人を殺すだけなのだから。
自分で洗脳しておいてなんだが、モアの貴族主義は気持ち悪いと思っていたし、超感覚もよって肌から敏感に痛みの兆候を感じ取れるタナに、避けようのないナイフを突きつけるのはとても楽しそうに思えた。
嗜虐心が刺激され、思わず舌なめずりをしてしまう。
「お前は!?なぜここに!?」
驚いた顔をしてモアが立ち上がるが、モアの手をつないでいた鎖がガシャンという音を立て、モアの行動を阻害した。
「モアくん?知ってるの?」
不思議そうな顔をしてタナが尋ねる。
「ゼイ伯爵と時々一緒にいた女だ。伯爵からは協力者だと伺っていたが」
「久しぶりだね。モアちゃん。お貴族さまに仕えてきた君なら今日来た目的は大体見当がついてるんじゃないかなぁ?」
「どういう意味だ!?」
「…分かってるのか鈍いのか。まぁいいや。君の失態にゼイ伯爵はお怒りなんだよ。それで、君たちの抹殺を命じてきたってわけ」
「なっ!?」
まぁ嘘だけど。
「わかったら苦痛を受け入れて死んでね♡」
そして、ミリーナは牢屋の柵に近づき鍵穴を覗き込んだ。
「んじゃ、よろしくね」
私のつぶやきが誰に対する言葉かとタナは不思議そうに首を傾げた。
ま、そうだろうなと思いつつ作業を開始する。
モアは意気消沈という具合に俯いている。
3秒でガチャンという音がして扉があいた。さすが私!鮮やかな手口。
牢屋に入ると、タナは敵意を向けてこちらを睨んできた。
嗜虐心が一層刺激された。
タナは顔はいい。
いい感じにイカレてるし、実力も高い。
そんな奴がかわいい私に屈服して、顔を歪ませる姿を早く見たい。
「にぃーはっは。隣の人。なんだか落ち込んでるねー。まずは君で楽しもうか」
「へぇー。楽しむってなにして?」
「それはもちろん、動けない君にたくさんいいことして」
その瞬間、ニヤリとタナが大きく顔を歪めて笑った。
え?
予想外の反応に困惑して私は一瞬固まる。
その瞬間、顔中から疼痛が走る。
右目の視界が溶けるようにぼやけた。
何が起こったのか確認する前に、私は急いでその場から距離を取る。
顔に手を当てると、複数のナイフが突き刺さっていた。
タナの手元に目をやると、彼を捉えていたはずの手錠は外れていた。
こじ開けたのではなく、まるで最初から鍵が開いていたかのように。
私はそれが誰の仕業なのか、すぐに理解した。
タナが収納袋からナイフを取り出し、襲い掛かってくる。
私は後ろにあった牢屋の柵を物理で破壊し、後ろに飛びのく。
バラバラになった柵が辺りに散らばった。
「…っ、セレーネェ!!」
おそらく今回の事態を裏で操っていた忌々しい女の叫ぶ。
あー、ほんと忌々しい。このような状況になった場合、撤退しろと言われていたが、もう関係ない。
殺す。あいつが守ろうとしていたものは全て。
__________________________
読んでくださりありがとうございます。
面白かったら感想、お気に入り登録お願いします。
「死の庭?」
セレーネが呟く。
「逃すわけないやろ」
マクラが、人化を解き、襲いかかる。
今度はマクラだけではない。フェルミナもオルも人型のまま部分的に人化を解き、襲いかかる。
並のものなら恐怖でショック死してしまうのではないないかと思えるほどの力の波動が空間を支配した。
だが、そんな彼女たちの攻撃が届く前に、ネメシスはその場から忽然と姿を消してしまった。
チッとマクラは大きく舌打ちをした。
「2ヶ月後」
セレーネが小さく呟いた。
◇◇
その場に残された者たちの間には気まずい空気が流れた。
「それで、あの者は何者なんでしょうか?」
初めに発言したのはオルの唯一の部下ディアボロスだった。黒い執事服を着た悪魔は、重たい沈黙の中でも普段と変わらない軽い口調で言う。
「そうっす。絶対やばい奴っすよ。なんかヤバいこと言ってたし」
「ま、真蜘羅さま、あいつは一体」
「あー、あいつは…」
マクラが説明を始める。
その一方で、1人がっくりと項垂れている人物がいた。
ルナだった。
「ル、ルナ様大丈夫…ですか?」
ロイドがルナに駆け寄る。
大丈夫なはずはない。人族、魔族、魔獣を巻き込んだ戦争など、ルナが許容できるはずがない。
そうでなくても、ルナにとっては衝撃の事実を一気に聞かされたのだ。
ルナは心も強いと魔獣四王は全員信じていた。
この程度ではへこたれないと。
だが、それでも立ち直るには少し時間が必要なはずだ。
「リアさんもなにか…あれ、リアさん?」
ロイドは共に付き添いとしてきていて、ルナとの信頼も高いリアに助けを求めようとした。
だが、そこでリアがいないことに気づく。
正直この場も放っておける状況ではない。
誰もがネメシスの登場に、動揺し、不安を隠せないでいるようだった。
S級魔獣であるマナフたちですら、ネメシスの圧倒的な存在感に当てられてこのざまなのだ。
ただの子供であるロイド君も心配だし(と言うか、よく発狂しなかったなと感心しているくらい。肝が据わった子だ。オルのおかげかな?)、外で待機している魔獣の配下たちもきっと不安を感じている事だろう。
だが、地下の方で起こっているもう一つの事件を置いておくこともできない。
「待って。話はあとで。そう、ね。フェルミナ!ついてきて!」
「え?」
そう言ってセレーネは一気に駆け出した。
◇◇
時は遡り、ちょうどネメシスがセレーネたち相手に気持ちよく語っている頃。
地下にそんな声が聞こえるはずもなく、牢屋は静まり返っていた。
だが、近くの音は反響しよく聞こえた。
カツン、カツンと1つの足音が聞こえてきた。
その音を聞くのは、当然幽閉されている2人。
タナ・アルティミスとモア・アウグスモンドだ。
「にぃーはっはっは」
陰鬱とした空気の流れる牢獄に場違いな甲高い笑い声が聞こえてくる。
そして、声は次第に近づき、1人の女が近づいてきた。
「誰?」
「お、お前は!?」
タナとモアは疑問の声を上げた。
「んー?下手人♡」
そこに来た女、ミリーナ・リリエンタールはにんまりと笑って答えた。
その笑いには、意地の悪い殺気がこもっていることを、似たような趣味を持ち、彼女の同類に近いタナはヒシヒシと感じ取っていた。
◇◇
上目遣いで可愛い仕草を保ちながらゆっくりとミリーナはタナとモアに近づいた。
ミリーナには、ネメシスから2つの指示が与えられていた。
1つは、地下に幽閉されているタナ・アルティミスとモア・アウグスモンドを始末する事。
魔獣四王の小娘共がネメシス様にくぎ付けになっている今なら容易すぎる任務だとミリーナはほくそ笑んだ。
なんせ動けない人間2人を殺すだけなのだから。
自分で洗脳しておいてなんだが、モアの貴族主義は気持ち悪いと思っていたし、超感覚もよって肌から敏感に痛みの兆候を感じ取れるタナに、避けようのないナイフを突きつけるのはとても楽しそうに思えた。
嗜虐心が刺激され、思わず舌なめずりをしてしまう。
「お前は!?なぜここに!?」
驚いた顔をしてモアが立ち上がるが、モアの手をつないでいた鎖がガシャンという音を立て、モアの行動を阻害した。
「モアくん?知ってるの?」
不思議そうな顔をしてタナが尋ねる。
「ゼイ伯爵と時々一緒にいた女だ。伯爵からは協力者だと伺っていたが」
「久しぶりだね。モアちゃん。お貴族さまに仕えてきた君なら今日来た目的は大体見当がついてるんじゃないかなぁ?」
「どういう意味だ!?」
「…分かってるのか鈍いのか。まぁいいや。君の失態にゼイ伯爵はお怒りなんだよ。それで、君たちの抹殺を命じてきたってわけ」
「なっ!?」
まぁ嘘だけど。
「わかったら苦痛を受け入れて死んでね♡」
そして、ミリーナは牢屋の柵に近づき鍵穴を覗き込んだ。
「んじゃ、よろしくね」
私のつぶやきが誰に対する言葉かとタナは不思議そうに首を傾げた。
ま、そうだろうなと思いつつ作業を開始する。
モアは意気消沈という具合に俯いている。
3秒でガチャンという音がして扉があいた。さすが私!鮮やかな手口。
牢屋に入ると、タナは敵意を向けてこちらを睨んできた。
嗜虐心が一層刺激された。
タナは顔はいい。
いい感じにイカレてるし、実力も高い。
そんな奴がかわいい私に屈服して、顔を歪ませる姿を早く見たい。
「にぃーはっは。隣の人。なんだか落ち込んでるねー。まずは君で楽しもうか」
「へぇー。楽しむってなにして?」
「それはもちろん、動けない君にたくさんいいことして」
その瞬間、ニヤリとタナが大きく顔を歪めて笑った。
え?
予想外の反応に困惑して私は一瞬固まる。
その瞬間、顔中から疼痛が走る。
右目の視界が溶けるようにぼやけた。
何が起こったのか確認する前に、私は急いでその場から距離を取る。
顔に手を当てると、複数のナイフが突き刺さっていた。
タナの手元に目をやると、彼を捉えていたはずの手錠は外れていた。
こじ開けたのではなく、まるで最初から鍵が開いていたかのように。
私はそれが誰の仕業なのか、すぐに理解した。
タナが収納袋からナイフを取り出し、襲い掛かってくる。
私は後ろにあった牢屋の柵を物理で破壊し、後ろに飛びのく。
バラバラになった柵が辺りに散らばった。
「…っ、セレーネェ!!」
おそらく今回の事態を裏で操っていた忌々しい女の叫ぶ。
あー、ほんと忌々しい。このような状況になった場合、撤退しろと言われていたが、もう関係ない。
殺す。あいつが守ろうとしていたものは全て。
__________________________
読んでくださりありがとうございます。
面白かったら感想、お気に入り登録お願いします。
1
お気に入りに追加
474
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
元悪役令嬢はオンボロ修道院で余生を過ごす
こうじ
ファンタジー
両親から妹に婚約者を譲れと言われたレスナー・ティアント。彼女は勝手な両親や裏切った婚約者、寝取った妹に嫌気がさし自ら修道院に入る事にした。研修期間を経て彼女は修道院に入る事になったのだが彼女が送られたのは廃墟寸前の修道院でしかも修道女はレスナー一人のみ。しかし、彼女にとっては好都合だった。『誰にも邪魔されずに好きな事が出来る!これって恵まれているんじゃ?』公爵令嬢から修道女になったレスナーののんびり修道院ライフが始まる!
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる