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2章:セントフィリアの冒険
26話.フェルミナの冒険⑤:海戦開戦
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ロイド・エル・ハートブルクが誘拐されてから
2時間前。
さらに付け加えると、オルゴラズベリーがロイドを救出してから1時間前。
クラーケン討伐隊はその任を達成すべく、港から出航した。
セントラルフィリアは海に面した港町であり、その沿岸は弧を描くような形をしている。
そのため、上空から見た海面はさながら三日月のようになっていた。
出航した船には30人の冒険者が乗り込んでいる。
リアもフェルミナも船に乗っていた。
その船は老朽化により、劣化しているが、かなりの大型船だ。
この街の領主、カイル・エル・ハートブルクがクラーケン討伐の為なら是非協力したいと言って貸してくれたらしい。
とはいえ、いくら大きくてもこんな古い船であのクラーケンに挑むのは如何なものか、とフェルミナは思う。
クラーケンは、魔獣の中でも特に大型の部類だ。
老朽化した船など、大型船であっても足の一振りで大破してしまうのではないかと危惧した。
そのことをリアに聞くと、どんな船でもクラーケンの前じゃ同じよ、という返答が返ってきた。
領主カイルはもっと丈夫な船を貸してくれるよう進言してくれたらしいが、流石にそんな船は借りられないとギルドマスター、カジットとリアは断ったようだ。
確かにリアの言う通りクラーケンの前ではどんな船もスナック菓子のように握り潰されて終わりだろう。
だが、それでも耐久時間は船の強度によって変わってくる。
だからより長い時間原型を留められる船の方が好ましいはずだ。
正直私なら船が壊れる損害など、必要な対価だと思うが、リアはとにかく被害を最小限に収めたいらしい。
私はある程度は仕方ないと思うが、リアは妥協する気はないようだった。
この前聞かせてもらったリアの過去の話。
理不尽な事件だとフェルミナは思った。
貴族がそのような横暴な存在だということはフェルミナも知っている。
だが、リアは理不尽な目に合ったことよりも、自分が村人を救えなかったことのほうを
気にしているようだ。
普通の人間ならば、貴族から追放された悲劇に傷心するだろうに。
その考え方からリアの生来の気高さとでもいうべき正義の心を感じた。
そういう人間の強い信念は嫌いじゃない。
応援したくなる。
とはいえ、その信念によりプレッシャーで剣が鈍ってしまうようでは本末転倒だ。
この前の模擬戦や宴会の場でみた彼女の様子から、精神面で実力が発揮できないようなことはないとは思うが、少し心配でもある。
少しお節介かもしれないけど、提案してみましょうか。
「ねぇ、リア。どっちがクラーケンを倒せるか、勝負しない?」
「え?」
何を言ってるか分からないとでも言いたげな目でリアがこちらを振り返る。
「相手は最強ランクの魔獣よ。流石にそんな余裕は」
「いいじゃない。そっちの方がリアもいい緊張感で戦えると思うわよ」
「フェルちゃん、確かに貴方は強いけど舐めすぎよ。相手はS級の」
「分かってるわ。でもまぁ大丈夫でしょ。それより、私納得いかないことがあるのよね」
「え?」
◇◇
船はしばらく海の上を走る。
船が通った軌跡は穏やかな漣が立ち、航海は順調そのものだった。
だが、突然ガクンと船が岩に乗り上げたような衝撃が走る。
あまりに大きな揺れに何人かはバランスを崩し、甲板に手をついていた。
まだ陸からはかなり近い。
過去に奴が出現した時の前例にも当てはまる事態だ。
間違いない。
とはいえ、こんな陸に近いところで遭遇するなんて。
「クラーケンよ!全員戦闘準備!」
リアが叫ぶ。
冒険者たちもリアの号令よりも先に何が起きたか悟ったのだろう。
号令に呼応して瞬時に動き出した。
フェルミナはリアから聞いたクラーケンの情報を思い出す。
なんでもクラーケンが人を襲う時はまず、船を止めるらしい。
そして、中の人間達を船の中に蛸足を突っ込み手探りで探し、捉えて喰らう。
船ごと大破させてしまうと、粉々になった船に紛れて、クラーケンの好物である人間にありつけなくなってしまうからだ。
だから、クラーケンはその船に乗る人間が居なくなるまで、船を壊さない。
リアはその習性を利用して作戦を立てていた。
海面から蛸の足が姿を表し、船の中にその巨大な足を突っ込む。
船が既に劣化している事を理解してか、クラーケンの足の動きに船を壊さないような慎重さを感じる。
だが、それでも人間を1人捉えるには充分な速度で、蛸足は動き、早速冒険者を1人捉えた。
「うわあああああ」
蛸足に巻きつけられた冒険者は、雄叫びを上げる。
だが、そんな悲鳴はお構いなしに、蛸の足は一気に冒険者を船の外には引きずり出そうとする。
「ファイアボール!」
「ウィンドカッター!」
冒険者達が魔法でクラーケンの蛸足を削り、捕まった者を助けようとするが、蛸足はびくともしない。
足の肉が少し削れた程度だ。
人間に例えると薄皮一枚剥けた程度の損傷だろう。
そのまままずは1人目。
一気に捕まった冒険者は外に引っ張り出され、そのまま海に引き摺り込まれようとしている。
その直前。
冒険者を捉えていた蛸足の一本がズバッと切り落とされた。
とても巨大な蛸足が2箇所裂けて海に落ちていった。
1本の足は2人の冒険者によって切り落とされたのだ。
1人はリア・エリーゼ・ヴァイロン、
自由の騎士団と呼ばれるS級冒険者の一角だ。
「まず1本目。私のポイントね」
リアが言いながら、蛸足から捕まった冒険者を救い出す。
「ノリノリじゃない。けど、今の私のポイントでしょ?」
そして、もう1人今回飛び入り参加者のフェルミである。
他の冒険者が一斉にフェルミの方を凝視した。
フェルミの強さを信じていなかったものは、衝撃を受けたのだ。
「いいえ、私の方が早かったわ」
「リアって意外と負けず嫌いなのね」
堪らず、クラーケンは蛸足を海水に引っ込めた。
軟体動物でも痛みは感じているようだ。
だが、これでクラーケンが終わるとはだれも思っていなかった。
ここからが本番なのだ。
そして、海戦の火蓋は切って落とされた。
____________________
読んでくださり、ありがとうございます。
次回投稿は4月7日(金)の20時からになります。
もし少しでも気に入っていただけたのであれば
お気に入り登録お願いします。(>_<)
気になった点があればお気軽に感想を書いてくださると嬉しいです。
リアのスピンオフ「ヴァイロン家の少女が探す夢の続き~名家から追放された天才女騎士が最強の冒険者を目指すまでの物語~」も投稿してるのでよかったらそちらも是非。
2時間前。
さらに付け加えると、オルゴラズベリーがロイドを救出してから1時間前。
クラーケン討伐隊はその任を達成すべく、港から出航した。
セントラルフィリアは海に面した港町であり、その沿岸は弧を描くような形をしている。
そのため、上空から見た海面はさながら三日月のようになっていた。
出航した船には30人の冒険者が乗り込んでいる。
リアもフェルミナも船に乗っていた。
その船は老朽化により、劣化しているが、かなりの大型船だ。
この街の領主、カイル・エル・ハートブルクがクラーケン討伐の為なら是非協力したいと言って貸してくれたらしい。
とはいえ、いくら大きくてもこんな古い船であのクラーケンに挑むのは如何なものか、とフェルミナは思う。
クラーケンは、魔獣の中でも特に大型の部類だ。
老朽化した船など、大型船であっても足の一振りで大破してしまうのではないかと危惧した。
そのことをリアに聞くと、どんな船でもクラーケンの前じゃ同じよ、という返答が返ってきた。
領主カイルはもっと丈夫な船を貸してくれるよう進言してくれたらしいが、流石にそんな船は借りられないとギルドマスター、カジットとリアは断ったようだ。
確かにリアの言う通りクラーケンの前ではどんな船もスナック菓子のように握り潰されて終わりだろう。
だが、それでも耐久時間は船の強度によって変わってくる。
だからより長い時間原型を留められる船の方が好ましいはずだ。
正直私なら船が壊れる損害など、必要な対価だと思うが、リアはとにかく被害を最小限に収めたいらしい。
私はある程度は仕方ないと思うが、リアは妥協する気はないようだった。
この前聞かせてもらったリアの過去の話。
理不尽な事件だとフェルミナは思った。
貴族がそのような横暴な存在だということはフェルミナも知っている。
だが、リアは理不尽な目に合ったことよりも、自分が村人を救えなかったことのほうを
気にしているようだ。
普通の人間ならば、貴族から追放された悲劇に傷心するだろうに。
その考え方からリアの生来の気高さとでもいうべき正義の心を感じた。
そういう人間の強い信念は嫌いじゃない。
応援したくなる。
とはいえ、その信念によりプレッシャーで剣が鈍ってしまうようでは本末転倒だ。
この前の模擬戦や宴会の場でみた彼女の様子から、精神面で実力が発揮できないようなことはないとは思うが、少し心配でもある。
少しお節介かもしれないけど、提案してみましょうか。
「ねぇ、リア。どっちがクラーケンを倒せるか、勝負しない?」
「え?」
何を言ってるか分からないとでも言いたげな目でリアがこちらを振り返る。
「相手は最強ランクの魔獣よ。流石にそんな余裕は」
「いいじゃない。そっちの方がリアもいい緊張感で戦えると思うわよ」
「フェルちゃん、確かに貴方は強いけど舐めすぎよ。相手はS級の」
「分かってるわ。でもまぁ大丈夫でしょ。それより、私納得いかないことがあるのよね」
「え?」
◇◇
船はしばらく海の上を走る。
船が通った軌跡は穏やかな漣が立ち、航海は順調そのものだった。
だが、突然ガクンと船が岩に乗り上げたような衝撃が走る。
あまりに大きな揺れに何人かはバランスを崩し、甲板に手をついていた。
まだ陸からはかなり近い。
過去に奴が出現した時の前例にも当てはまる事態だ。
間違いない。
とはいえ、こんな陸に近いところで遭遇するなんて。
「クラーケンよ!全員戦闘準備!」
リアが叫ぶ。
冒険者たちもリアの号令よりも先に何が起きたか悟ったのだろう。
号令に呼応して瞬時に動き出した。
フェルミナはリアから聞いたクラーケンの情報を思い出す。
なんでもクラーケンが人を襲う時はまず、船を止めるらしい。
そして、中の人間達を船の中に蛸足を突っ込み手探りで探し、捉えて喰らう。
船ごと大破させてしまうと、粉々になった船に紛れて、クラーケンの好物である人間にありつけなくなってしまうからだ。
だから、クラーケンはその船に乗る人間が居なくなるまで、船を壊さない。
リアはその習性を利用して作戦を立てていた。
海面から蛸の足が姿を表し、船の中にその巨大な足を突っ込む。
船が既に劣化している事を理解してか、クラーケンの足の動きに船を壊さないような慎重さを感じる。
だが、それでも人間を1人捉えるには充分な速度で、蛸足は動き、早速冒険者を1人捉えた。
「うわあああああ」
蛸足に巻きつけられた冒険者は、雄叫びを上げる。
だが、そんな悲鳴はお構いなしに、蛸の足は一気に冒険者を船の外には引きずり出そうとする。
「ファイアボール!」
「ウィンドカッター!」
冒険者達が魔法でクラーケンの蛸足を削り、捕まった者を助けようとするが、蛸足はびくともしない。
足の肉が少し削れた程度だ。
人間に例えると薄皮一枚剥けた程度の損傷だろう。
そのまままずは1人目。
一気に捕まった冒険者は外に引っ張り出され、そのまま海に引き摺り込まれようとしている。
その直前。
冒険者を捉えていた蛸足の一本がズバッと切り落とされた。
とても巨大な蛸足が2箇所裂けて海に落ちていった。
1本の足は2人の冒険者によって切り落とされたのだ。
1人はリア・エリーゼ・ヴァイロン、
自由の騎士団と呼ばれるS級冒険者の一角だ。
「まず1本目。私のポイントね」
リアが言いながら、蛸足から捕まった冒険者を救い出す。
「ノリノリじゃない。けど、今の私のポイントでしょ?」
そして、もう1人今回飛び入り参加者のフェルミである。
他の冒険者が一斉にフェルミの方を凝視した。
フェルミの強さを信じていなかったものは、衝撃を受けたのだ。
「いいえ、私の方が早かったわ」
「リアって意外と負けず嫌いなのね」
堪らず、クラーケンは蛸足を海水に引っ込めた。
軟体動物でも痛みは感じているようだ。
だが、これでクラーケンが終わるとはだれも思っていなかった。
ここからが本番なのだ。
そして、海戦の火蓋は切って落とされた。
____________________
読んでくださり、ありがとうございます。
次回投稿は4月7日(金)の20時からになります。
もし少しでも気に入っていただけたのであれば
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