姉の様子が、おかしいです。

続

162 しゃぶしゃぶパーティー 2

今夜のしゃぶしゃぶパーティーは、ジークの家族も招待している。

もちろん全員、服装は中華服だ。

中華服も大量に発注したのだ。

鍋を食べる時以外に、着る事はないだろうけれど。

邸の使用人やハート家の護衛騎士達も交代で、パーティーに参加する。

ジークの家の分のビッグボアも消費しきれていないので、今夜のしゃぶしゃぶで使うように、厨房へ運んできた。

厨房では、料理人達が大忙しだ。

大量に肉を切っていかなければならない。

しかも、薄切りで。

アリスもビッグボアの肉の薄切りを手伝っている。

ジークは、芋の皮むきだ。

料理長が慌てている。

なんせ、他家の公爵子息が芋の皮むきをしているのだから。

「ジークハルト様、そんな事は私共に任せてください。」

「料理長、これぐらい出来るよ。気にしないでくれ。」

ジークは、黙々と皮を剥いて行く。

「料理長、ジークなら大丈夫よ。」

ジークは、おやつにポテチが食べたいだけなのだから。

ジークなりに気をつかっているのだろう。

しゃぶしゃぶパーティーを言い出したのは、ジークだし。

その為に、料理長達は、大忙しなのだから。

おやつにポテチを作ってくれ。とは言えないのだろう。


「ポテチもいいけど、フライドポテトもいいな～。」

ふんふん。と鼻歌を歌いながら、芋の皮むきをするジークだった。