姉の様子が、おかしいです。

続

158 パンケーキ

翌朝

アリスは、まだ夢の中だ。


コンコン。

「アリスー。ア〇ミカの店へ行こう。」

下町へ行った時に、購入した調味料の店の名前が、ジークの中では『アン〇カの店』になったようだ。

返事をまたずに、部屋へと入る。


「ぐぅーーーーーーー。」


起きないアリス。


「わぁーー！窓の外に、リ〇ァイがいる。」

大声を上げる、ジーク。


「心臓を捧げよーーーー！」


叫びながら、ガバッと飛び起き、拳を胸にあてるアリス。


「オマエなー。」

思いっきり、呆れた顔をジークがする。


「んんんーーー？なんで、ジークが部屋にいるの？」

ゴシゴシと瞼をこするアリス。

「今日、しゃぶしゃぶパーティーをするだろう。ドンタコ酢を買いにアン〇カの店に一緒に行こう。と誘いに来たんだよ。」

下町か～。また、行ってみたいと思っていたんだよね。

「いいわよ。朝食を食べたら、行きましょう。」

「じゃあ、食堂で待ってるよ。」

ジークが部屋を出て行く。

「下町へ行くんだったら、中華服がいいわね。」

クローゼットから、中華服を出して着替える。

食堂へ行くと、父、母、クラウス、ジークが待っていた。

「遅れてごめんなさい。」

急いで席につく。

「ジークは、昨晩はうちに泊まっていたの？」

アリスは、試食の後、部屋から出なかったので、気づかなかった。

「あぁ、しゃぶしゃぶパーティーの準備があるからな。」

というか、ほぼアリスの邸に住み着いている。

「今日の朝食も美味しいな。」

嬉しそうに、パクつくジーク。

今朝の朝食メニューは、パンケーキにベーコンと目玉焼きが乗せられている。

前世で食べたパンケーキを試行錯誤で完成させたのだ。

アリスは前世で、パンケーキを作ったことがない。

ホットケーキミックスで、ホットケーキは作ったことはあるが。

料理長と一緒に、頑張って作ったパンケーキ。

やっと、納得のいくパンケーキができたのだ。

「このパンケーキ、という料理も美味しいな。」

父も満足そうだ。

「えぇ、パンケーキのお店を出したら、流行りそうですわね。」

母が、ランジェリーショップに続いて、パンケーキのお店を出しそう。

「エイドリアン神様に感謝を～。」

クラウスがパンケーキのお皿を掲げる。

「「エイドリアン神様に感謝を～～～。」」

父と母もお皿を掲げる。


「おかわり～～～。」


ジークは、お皿を掲げて給仕におかわりを要求した。