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記憶
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札幌ももう夏が始まっている
ベランダに出て煙草に火をつけた。
天気がいいなぁと思いつつ
家を出る用事も無いのでぼーっとしていた。
本当の目的は天気がいいからでもなく、
煙草を吸いたかった訳でもない。
彼が帰ってくるのを待っているだけなんだ。
小学校二年生の時親が離婚し、
私は姉と共に母親の方に引き取られ
三人暮らしを始めた。
私の母はとても弱い人だった。
別れてすぐに男の人と毎週夜にでかけた。
帰りを待つと深夜0時を過ぎる頃だった。
私が成長するにつれて、
毎週が毎日に変わっていくのも
知らない人が家に来るのも
当たり前のようになっていた。
姉は母とよく衝突して
家に帰って来ることもすくなくなり
姉は高校卒業とともにお腹に赤ちゃんができたと打ち明けて、家を出た。
私が高校に進学すると
母のストレスの矛先は私になり
手を出されることも増えていった。
3年間地獄の日々だった。
自分が生きていくためのお金と
卒業したらすぐに家を出るために必死に
ファミレスでバイトをした。
高3の終わり、わたしには初めて彼氏ができた。
とても優しい人だった。
彼は両親が他界しており祖父母と暮らしていた。
私の家庭の事情を聞いてくれて
一緒に泣いてくれた。
初めて全てを話せる人だった。
何もかも頼り切ってしまい、
私が母親のように理不尽に泣いたり喚いても彼は離れていかなかった。
1人暮らしを始めてからも何度も家に来て
いろんなところにつれていってくれて、
たくさんの初めてをくれた人だった。
ボロボロな私を支えてくれた。
それでも若さゆえだったのか、
大学進学をして、楽しそうにしてる彼氏に
私は嫉妬してしまっていたんだろう。
耐えきれなくなり19の夏、別れを切り出してしまった。
彼も私に対して疲れてしまっていたのか
少し待ってほしい。
と言った一週間後に別れを告げられた。
私自身わたしを愛せる人なんていないし
私もひとを愛すことができるのだろうか。
人と上手く付き合えていける自信がなくなっていて
そこから落ちてくのは一瞬だった。
卒業して正社員で入った飲食店を辞め
新しく契約社員として事務の仕事を始めた。
夜の時間が空き、1人の夜が寂しいと感じた。
ガールズバー、キャバクラ、チャットレディ
続きはしないけどいろんなものに手を出して
お小遣い程度にお金を稼いだ。
それでも心の穴が埋まる訳なかった。
友人が出会い系アプリをやっていたのがきっかけで始め
何人かの人と実際にあった。
ほとんどが、体の関係をもって
触れられてるときだけ
愛情を感じたかった。
愛情とは似ても似つかないものでもよかった、寂しさが紛れるのなら。
ベランダに出て煙草に火をつけた。
天気がいいなぁと思いつつ
家を出る用事も無いのでぼーっとしていた。
本当の目的は天気がいいからでもなく、
煙草を吸いたかった訳でもない。
彼が帰ってくるのを待っているだけなんだ。
小学校二年生の時親が離婚し、
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私の母はとても弱い人だった。
別れてすぐに男の人と毎週夜にでかけた。
帰りを待つと深夜0時を過ぎる頃だった。
私が成長するにつれて、
毎週が毎日に変わっていくのも
知らない人が家に来るのも
当たり前のようになっていた。
姉は母とよく衝突して
家に帰って来ることもすくなくなり
姉は高校卒業とともにお腹に赤ちゃんができたと打ち明けて、家を出た。
私が高校に進学すると
母のストレスの矛先は私になり
手を出されることも増えていった。
3年間地獄の日々だった。
自分が生きていくためのお金と
卒業したらすぐに家を出るために必死に
ファミレスでバイトをした。
高3の終わり、わたしには初めて彼氏ができた。
とても優しい人だった。
彼は両親が他界しており祖父母と暮らしていた。
私の家庭の事情を聞いてくれて
一緒に泣いてくれた。
初めて全てを話せる人だった。
何もかも頼り切ってしまい、
私が母親のように理不尽に泣いたり喚いても彼は離れていかなかった。
1人暮らしを始めてからも何度も家に来て
いろんなところにつれていってくれて、
たくさんの初めてをくれた人だった。
ボロボロな私を支えてくれた。
それでも若さゆえだったのか、
大学進学をして、楽しそうにしてる彼氏に
私は嫉妬してしまっていたんだろう。
耐えきれなくなり19の夏、別れを切り出してしまった。
彼も私に対して疲れてしまっていたのか
少し待ってほしい。
と言った一週間後に別れを告げられた。
私自身わたしを愛せる人なんていないし
私もひとを愛すことができるのだろうか。
人と上手く付き合えていける自信がなくなっていて
そこから落ちてくのは一瞬だった。
卒業して正社員で入った飲食店を辞め
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それでも心の穴が埋まる訳なかった。
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ほとんどが、体の関係をもって
触れられてるときだけ
愛情を感じたかった。
愛情とは似ても似つかないものでもよかった、寂しさが紛れるのなら。
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