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第五章
反撃の刃
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遥翔は平然と辰巳が持参してきたタブレットを突き返した。
「これの何が問題なんだ?」
「大問題でしょう!我社は副業を禁止しているんですよ?」
あまりにも飄々とした遥翔の態度に、辰巳は思わず声を荒げてしまった。
「他の従業員は業務規程にのっとった勤務をしているんですよ?そんな社員達にどう説明するつもりですか?」
他の社員がいくらの給料でどんな生活をしているかなど、微塵も興味はない。
もっと言えば業務規程が何なのかさえ知りはしない。
副業と副収入が同じだと言われてしまっては自分の首を絞めてしまうことにもなりかねない。
ここはもっともらしい言葉で『業務規程』である『副業』を突き詰めることが必要だ。
そして緒方を解雇、あわよくば離婚という形に持っていきさえすれば、まだ自分の権力を大きくする事ができる。
「これはとてつもなく大きな問題と言えるでしょう」
大きな問題になってくれなくては困るのだ。
「借金なんて抱えて、返すために副業で水商売に足を突っ込むなんて言語道断ですよ」
辰巳は依舞稀を見下した視線を送り、はんっと鼻で笑った。
辰巳にとって水商売の女は自分の支配欲を満足させるだけのアウトカーストである。
そんな女が自分よりも強い立場になるかも知れないなど、絶対に許されることではない。
何が何でも引き摺り下ろす。
そう思っていたのだが。
「お前は自分の立場がよくわかっていないようだな」
遥翔はそう言ってデスクに頬杖をついて口角を上げた。
「これの何が問題なんだ?」
「大問題でしょう!我社は副業を禁止しているんですよ?」
あまりにも飄々とした遥翔の態度に、辰巳は思わず声を荒げてしまった。
「他の従業員は業務規程にのっとった勤務をしているんですよ?そんな社員達にどう説明するつもりですか?」
他の社員がいくらの給料でどんな生活をしているかなど、微塵も興味はない。
もっと言えば業務規程が何なのかさえ知りはしない。
副業と副収入が同じだと言われてしまっては自分の首を絞めてしまうことにもなりかねない。
ここはもっともらしい言葉で『業務規程』である『副業』を突き詰めることが必要だ。
そして緒方を解雇、あわよくば離婚という形に持っていきさえすれば、まだ自分の権力を大きくする事ができる。
「これはとてつもなく大きな問題と言えるでしょう」
大きな問題になってくれなくては困るのだ。
「借金なんて抱えて、返すために副業で水商売に足を突っ込むなんて言語道断ですよ」
辰巳は依舞稀を見下した視線を送り、はんっと鼻で笑った。
辰巳にとって水商売の女は自分の支配欲を満足させるだけのアウトカーストである。
そんな女が自分よりも強い立場になるかも知れないなど、絶対に許されることではない。
何が何でも引き摺り下ろす。
そう思っていたのだが。
「お前は自分の立場がよくわかっていないようだな」
遥翔はそう言ってデスクに頬杖をついて口角を上げた。
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(執筆期間:2022/05/03〜05/24)
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
2022/05/30、エタニティブックスにて一位、本当に有難うございます!
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
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○表紙絵は市瀬雪さまに依頼しました。
(作品シェア以外での無断転載など固くお断りします)
○雪さま
(Twitter)https://twitter.com/yukiyukisnow7?s=21
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