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同じ穴の狢
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その日はとても暑い日だった。
北海道なのに最高気温が33度に達するという、道民からすれば地獄のような日だった。
そんな中お互いくっついて寝ていた私たちは、気温の上昇とともにだんだんと離れていき、ついに私は狭いシングルベッドから身を投げ出してしまった。
「ぐえっ」
「ん…水咲さん?大丈夫ですか?」
どうやら百合ちゃんを起こしてしまったらしい。
「あー、大丈夫、大丈夫。よくあることだから…」
ベッドの下でひっくり返ったまま壁に掛けてある時計を確認する。
「十時か…まあ日曜だし、いっか」
「えっ、もう十時ですか、起きなきゃ」
「別に大丈夫よ、何もしない親父がいるわけでもなし、日曜の朝に寝坊したぐらい、何でもないわよ」
「でも、明日から役所に行ったりしないといけないんですよね?書類とか、ちゃんと準備しとかないと」
「あー…百合ちゃんは偉いねえ、私よりしっかりしてる」
ベッドの上にのそりと上がって、百合ちゃんの頭をなでる。
「いえ…別に、そんなことないですよ…」
照れてる百合ちゃんもかわいい。
「しっかし、今日は暑いわね…窓全開でも全く涼しくない」
「ほんとですね…昨日までそんな暑くなかったのに」
「とりあえず、扇風機つけよ」
使い古されてプラの部分が黄ばんだ扇風機は、熱い空気をかき回し始めた。
正直あまり涼しくはないが、これでもないよりマシだ。
「さてと、とりあえず朝ごはん食べよっか」
適当に作ったおにぎりとインスタントの味噌汁をすすりながら、ワイドショーを眺める。
いつもと違う事と言えば、おにぎりと味噌汁なんていつもは作らないし、ローテーブルの横にかわいい女の子が座っているのも普段とは違うことだ。
モノクロだった日常に花が咲いたようだ。
「百合ちゃんはほんとにかわいいなあ」
「…!?何ですか藪から棒に」
「えっ?声に出てた?」
これではただの不審者である。
「いやその、ほんとにかわいいなと思って、うん」
「何ですかそれ…そんなこと言ったら、水咲さんだってきれいですよ」
「へひゃ!?私は…そんなことないと思うけど…」
そう言うと、百合ちゃんがぐいと顔を寄せてきた。
「いいえ、ちゃんと見ればわかります」
私の前髪を持ち上げて、百合ちゃんは続ける。
「鼻筋も通ってますし、あごのラインも良いですし、何より目がきれいです」
「そ、そんな褒めなくても…あと、百合ちゃん、お顔が近い…」
「へっ?あ…」
みるみる真っ赤になる百合ちゃん。
「そんなかわいくてきれいなお顔が近くにあると、照れちゃう…」
百合ちゃんのように具体的には表せないけど、彼女のお顔はとってもかわいいのだ。
「すいません、水咲さん…」
お互い真っ赤になって、少し離れる。
そんな気まずい空気を、玄関のチャイムがぶち壊した。
「みっさきー!暇だから遊びに来ちゃったー!いるー?」
「アオイ!?来るなんて言ってたっけ!?」
「んーん?暇だから来ただけー」
「いつも来るときは連絡しろって言ってるでしょ…」
「さっきラインしたよ?」
「はあ?いつよ…」
スマホを確認すると、確かに
『今から行くわ!』
の一言が届いていた。
ほんの五十秒前に。
「あのねアオイ、これ着いてから送ったでしょ」
「あら、ばれた?ごめーん、じゃ、お邪魔しまーす」
彼女は石沢アオイ。
中学の時からの友達で、今は電気技師をやっている。
電気技師というからには機械に強く、ちょくちょく変なものを作ってはうちに持ってくる変な奴である。
しかも重度のロリコンである。だから友達なんだが。
はあとため息をついて振り返ると、アオイは百合ちゃんを見て硬直していた。
「…水咲殿?これは事案でござるか?幼女誘拐事案でござるか?ついに…ついにやってしまったか水咲よ…」
「なーにが事案よ。この子は私の妹よ」
ずびし、とアオイの脳天にチョップをしながら説明する。
「なーんだ。ただの妹か…って羨ましすぎるぅ!いつの間にこんな美少女な妹作ったのよこの裏切り者ぉ!」
もう一度脳天チョップをかましながら言う。
「裏切ってないし、そもそも血のつながった姉妹だし…あーもー、何言ってんだか」
「あの…この方は…」
「あ、ごめんね百合ちゃん。アホが移るから気にしなくていいわよ」
「え…でも…」
「もう、百合ちゃんは優しいんだから」
「優しい幼女…すこ」
両者の自己紹介も終わり、さて何の用かとアオイに尋ねてみると、もじもじしている。
どうやら持ってきた紙袋が原因のようだ。
「アオイ?その紙袋…何入ってんの?」
アオイはおずおずと紙袋を私に差し出した。
いつもは喜び勇んで中身を見せてくるアオイが、今日に限ってこんな反応をしているという事は、何かしら百合ちゃんに見せられないものである可能性が高い。
紙袋をさっと受け取り、軽く中身を確認する。
中には同人誌が四、五冊入っていた。
「これは…いつものってことでいいわね?」
確認すると、彼女は軽く頷いた。
私は少し待つよう伝え、自分の部屋に入りドアを閉めた。
アオイから受け取った同人誌の中身を確認すると、案の定子供には見せられない薄い本だった。
いつもであれば気に入った本を見せ合ったり交換したりするのだが、今日はそういうわけにもいかない。
「アイツ…ほんとケモロリ好きねー…」
まあ私も嫌いじゃないんだけど。
「さてと…」
こちらもアオイの気に入りそうなものや自分の気に入ったものをチョイスし、紙袋に入れる。
リビングに戻ると、アオイと百合ちゃんが話をしているところだった。
「え?一緒に寝たの?それってやっぱり事案では」
「じ、事案?よくわかりませんが、確かにちょっとふしだらでしたかね」
「おー、難しい言葉知ってるね、ふしだらだなんて…でも、ふしだらって言葉は恋愛関係に対して使う言葉だから、ちょっと違うんじゃない?」
「うーん…でもやっぱり、ふしだらでしたよ、昨日の夜は」
「おー?まさか、百合ちゃん水咲のことが…」
「何言ってんのよ」
またもや脳天チョップをかましながら、紙袋を渡す。
「いてて…おっ、今日も上物、あざーっす」
「じょ、上物…?まさか水咲さん、ヘンな薬とか渡したわけじゃ…」
百合ちゃんが不安げに訪ねてくると、不意にアオイが、
「大丈夫大丈夫。ただの本だから、ほら」
と、紙袋から本を出して表紙を見せてしまった。
「アオイっ…!」
さっきのもじもじした態度はいったい何だったんだ、あれはどこへ行った。
アオイの取り出した本は、スク水のケモ耳幼女がでかでかと描かれた、ギリギリ全年齢向けの物だった。
本のタイトルは、
『のじゃろりお狐様がスク水で大暴れする話』
だった。
「これはまた…刺激的というか…」
百合ちゃんは真っ赤になって手で目を覆うが、指を開いてガン見してしまっている。
案外この子ムッツリなのかもしれない、と考えながら、私はもう一度アオイに脳天チョップをかましていた。
「ごめん水咲、ついうっかり」
「ついうっかりで済む話じゃないわよ…」
「まあ、全年齢向けだし、多少はね?」
「良くない。選んだ私が言うのもなんだけど、あれはギリアウトよ」
「え、あれ、水咲さんの本なんですか」
「あっ」
気まずい雰囲気になる。
「ああいう本、まだあるんですか」
問いただすような口調で百合ちゃんが言う。
「いや、なんというか、まだあると言いますか、ほとんどああいうのと言いますか」
「ど、どこに隠してるんですか」
「それは言えないよ!」
「あ、そ、そうですよね…」
ちょっと動揺した百合ちゃんの口調から考えるに、まさかとは思うが…
「百合ちゃん、ひょっとしてこういうの読みたいとか?」
私の思っていたことをアオイがさらりと聞く。
百合ちゃんの顔がみるみる赤くなってゆく。
「そ、そんな破廉恥な本、よ、読みたいわけないじゃないですかー!!」
明らかに動揺した声で叫びながら、百合ちゃんはアオイに脳天チョップを繰り出すのであった。
北海道なのに最高気温が33度に達するという、道民からすれば地獄のような日だった。
そんな中お互いくっついて寝ていた私たちは、気温の上昇とともにだんだんと離れていき、ついに私は狭いシングルベッドから身を投げ出してしまった。
「ぐえっ」
「ん…水咲さん?大丈夫ですか?」
どうやら百合ちゃんを起こしてしまったらしい。
「あー、大丈夫、大丈夫。よくあることだから…」
ベッドの下でひっくり返ったまま壁に掛けてある時計を確認する。
「十時か…まあ日曜だし、いっか」
「えっ、もう十時ですか、起きなきゃ」
「別に大丈夫よ、何もしない親父がいるわけでもなし、日曜の朝に寝坊したぐらい、何でもないわよ」
「でも、明日から役所に行ったりしないといけないんですよね?書類とか、ちゃんと準備しとかないと」
「あー…百合ちゃんは偉いねえ、私よりしっかりしてる」
ベッドの上にのそりと上がって、百合ちゃんの頭をなでる。
「いえ…別に、そんなことないですよ…」
照れてる百合ちゃんもかわいい。
「しっかし、今日は暑いわね…窓全開でも全く涼しくない」
「ほんとですね…昨日までそんな暑くなかったのに」
「とりあえず、扇風機つけよ」
使い古されてプラの部分が黄ばんだ扇風機は、熱い空気をかき回し始めた。
正直あまり涼しくはないが、これでもないよりマシだ。
「さてと、とりあえず朝ごはん食べよっか」
適当に作ったおにぎりとインスタントの味噌汁をすすりながら、ワイドショーを眺める。
いつもと違う事と言えば、おにぎりと味噌汁なんていつもは作らないし、ローテーブルの横にかわいい女の子が座っているのも普段とは違うことだ。
モノクロだった日常に花が咲いたようだ。
「百合ちゃんはほんとにかわいいなあ」
「…!?何ですか藪から棒に」
「えっ?声に出てた?」
これではただの不審者である。
「いやその、ほんとにかわいいなと思って、うん」
「何ですかそれ…そんなこと言ったら、水咲さんだってきれいですよ」
「へひゃ!?私は…そんなことないと思うけど…」
そう言うと、百合ちゃんがぐいと顔を寄せてきた。
「いいえ、ちゃんと見ればわかります」
私の前髪を持ち上げて、百合ちゃんは続ける。
「鼻筋も通ってますし、あごのラインも良いですし、何より目がきれいです」
「そ、そんな褒めなくても…あと、百合ちゃん、お顔が近い…」
「へっ?あ…」
みるみる真っ赤になる百合ちゃん。
「そんなかわいくてきれいなお顔が近くにあると、照れちゃう…」
百合ちゃんのように具体的には表せないけど、彼女のお顔はとってもかわいいのだ。
「すいません、水咲さん…」
お互い真っ赤になって、少し離れる。
そんな気まずい空気を、玄関のチャイムがぶち壊した。
「みっさきー!暇だから遊びに来ちゃったー!いるー?」
「アオイ!?来るなんて言ってたっけ!?」
「んーん?暇だから来ただけー」
「いつも来るときは連絡しろって言ってるでしょ…」
「さっきラインしたよ?」
「はあ?いつよ…」
スマホを確認すると、確かに
『今から行くわ!』
の一言が届いていた。
ほんの五十秒前に。
「あのねアオイ、これ着いてから送ったでしょ」
「あら、ばれた?ごめーん、じゃ、お邪魔しまーす」
彼女は石沢アオイ。
中学の時からの友達で、今は電気技師をやっている。
電気技師というからには機械に強く、ちょくちょく変なものを作ってはうちに持ってくる変な奴である。
しかも重度のロリコンである。だから友達なんだが。
はあとため息をついて振り返ると、アオイは百合ちゃんを見て硬直していた。
「…水咲殿?これは事案でござるか?幼女誘拐事案でござるか?ついに…ついにやってしまったか水咲よ…」
「なーにが事案よ。この子は私の妹よ」
ずびし、とアオイの脳天にチョップをしながら説明する。
「なーんだ。ただの妹か…って羨ましすぎるぅ!いつの間にこんな美少女な妹作ったのよこの裏切り者ぉ!」
もう一度脳天チョップをかましながら言う。
「裏切ってないし、そもそも血のつながった姉妹だし…あーもー、何言ってんだか」
「あの…この方は…」
「あ、ごめんね百合ちゃん。アホが移るから気にしなくていいわよ」
「え…でも…」
「もう、百合ちゃんは優しいんだから」
「優しい幼女…すこ」
両者の自己紹介も終わり、さて何の用かとアオイに尋ねてみると、もじもじしている。
どうやら持ってきた紙袋が原因のようだ。
「アオイ?その紙袋…何入ってんの?」
アオイはおずおずと紙袋を私に差し出した。
いつもは喜び勇んで中身を見せてくるアオイが、今日に限ってこんな反応をしているという事は、何かしら百合ちゃんに見せられないものである可能性が高い。
紙袋をさっと受け取り、軽く中身を確認する。
中には同人誌が四、五冊入っていた。
「これは…いつものってことでいいわね?」
確認すると、彼女は軽く頷いた。
私は少し待つよう伝え、自分の部屋に入りドアを閉めた。
アオイから受け取った同人誌の中身を確認すると、案の定子供には見せられない薄い本だった。
いつもであれば気に入った本を見せ合ったり交換したりするのだが、今日はそういうわけにもいかない。
「アイツ…ほんとケモロリ好きねー…」
まあ私も嫌いじゃないんだけど。
「さてと…」
こちらもアオイの気に入りそうなものや自分の気に入ったものをチョイスし、紙袋に入れる。
リビングに戻ると、アオイと百合ちゃんが話をしているところだった。
「え?一緒に寝たの?それってやっぱり事案では」
「じ、事案?よくわかりませんが、確かにちょっとふしだらでしたかね」
「おー、難しい言葉知ってるね、ふしだらだなんて…でも、ふしだらって言葉は恋愛関係に対して使う言葉だから、ちょっと違うんじゃない?」
「うーん…でもやっぱり、ふしだらでしたよ、昨日の夜は」
「おー?まさか、百合ちゃん水咲のことが…」
「何言ってんのよ」
またもや脳天チョップをかましながら、紙袋を渡す。
「いてて…おっ、今日も上物、あざーっす」
「じょ、上物…?まさか水咲さん、ヘンな薬とか渡したわけじゃ…」
百合ちゃんが不安げに訪ねてくると、不意にアオイが、
「大丈夫大丈夫。ただの本だから、ほら」
と、紙袋から本を出して表紙を見せてしまった。
「アオイっ…!」
さっきのもじもじした態度はいったい何だったんだ、あれはどこへ行った。
アオイの取り出した本は、スク水のケモ耳幼女がでかでかと描かれた、ギリギリ全年齢向けの物だった。
本のタイトルは、
『のじゃろりお狐様がスク水で大暴れする話』
だった。
「これはまた…刺激的というか…」
百合ちゃんは真っ赤になって手で目を覆うが、指を開いてガン見してしまっている。
案外この子ムッツリなのかもしれない、と考えながら、私はもう一度アオイに脳天チョップをかましていた。
「ごめん水咲、ついうっかり」
「ついうっかりで済む話じゃないわよ…」
「まあ、全年齢向けだし、多少はね?」
「良くない。選んだ私が言うのもなんだけど、あれはギリアウトよ」
「え、あれ、水咲さんの本なんですか」
「あっ」
気まずい雰囲気になる。
「ああいう本、まだあるんですか」
問いただすような口調で百合ちゃんが言う。
「いや、なんというか、まだあると言いますか、ほとんどああいうのと言いますか」
「ど、どこに隠してるんですか」
「それは言えないよ!」
「あ、そ、そうですよね…」
ちょっと動揺した百合ちゃんの口調から考えるに、まさかとは思うが…
「百合ちゃん、ひょっとしてこういうの読みたいとか?」
私の思っていたことをアオイがさらりと聞く。
百合ちゃんの顔がみるみる赤くなってゆく。
「そ、そんな破廉恥な本、よ、読みたいわけないじゃないですかー!!」
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