彼岸の契約者

あとがき

と、いう訳で『彼岸の契約者』如何だったでしょうか？

………え？また新作だって？ハハッなんの事やらおっしゃることがよくわからないですな。



………………



………えぇ、えぇ、嘘ですとも。すんごいわかります。また新作です。既存の最新話を書かずにまた新作です。懲りないですね私。

今回のキーワードは『異形』という物でした。今作に出て来たのは『霧の異形』でしたが、『異形』はさまざまな物がいます。『色恋の異形』とか『懺悔の異形』とか、そんな異形がいたら面白そうですよね。あ、『理不尽の異形』とかも面白そう……理不尽なクレーマーさん方は多分全員こいつのせいですね、彼岸の契約者さん達に至急討伐してもらいましょう。


そして今作二つ目のキーワードは『彼岸』でした。今作の彼岸の対となる表現は現世としていますが、本来『彼岸』の対は『此岸』なんですよね。今作の『彼岸』は『現世とは違う別の世界』としているので、わかりやすいように対となる表現を『現世』としています。


作中に出てきた『彼岸の意志』とは、『彼岸』そのものが有する意志…つまり言葉のままです。存在ではなく、別世界である『彼岸』そのものが意志を持ってるんですね。どうやらそれに接触できるのは限られた人間だけらしいですが。


今作はその『異形』と『彼岸』の凌ぎ合いを書いてみました。作中では『彼岸』の契約者が『正義』っぽく書かれていますが、『彼岸の契約者』がやっていることは殺人と変わりませんし、『異形』は『異形』で人に迷惑かけまくってるので、どちらもどっち……っと言った感じです。唯一の良心はカヲリちゃんだけですね……まぁ、異形が人間に取り憑かなければ彼岸も動くことはないので、どっちかというと異形側が悪いと言った感じでしょうか。

異形がなんで人間に取り憑くのか？というのは死良坂さんも行っていた通り、理解しようとするだけ時間の無駄です。人間とは違う生き物ですので、まぁ僕たちが「カラス～なぜ鳴くの～」って疑問を持っても結局カラスにしかわかりませんよね？「カラスの勝手でしょ～」っとしか言えません。それと同じです「異形～なぜ憑くの～」って考えても「異形の勝手でしょ～」っとしかいえないんです。そういう理解でいいと思います。

んさて、今作は『一応』短編読み切りという形を取る予定ではありますが、もしかしたら続編を出す事があるかもしれません。その時はまた別の異形が出てくるのでしょうね。っと言っても更新がいつになるかもわかりませんし、下手したら一年後とかもっとかかるかもしれませんので、期待せず待っていてください。

では今回はこの辺で筆を置きましょう。


幽零