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涼香のお料理編 in夏休み
夏休みにて 17
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夏休みの昼のこと。
そろそろご飯食べたいなあ、と思っていた涼音に、涼香が宣言する。
「今日は私がご飯を作るわ!」
「怪我しますよ?」
水原家の食器は涼香がドジしても大丈夫なようにプラスチック製の物ばかりだが、包丁など調理器具はそうでない。
「私に失礼ではないの? 包丁を使う時はにゃんにゃんの手というのは分かっているわ」
いくら涼香でも、今更包丁で料理下手ヒロインみたく絆創膏まみれにはならないだろう。
「いやまあ……はいそうですか。で、なにを?」
「クリームシチューよ!」
「真夏‼」
「ルウを使えば一瞬よ! それに、あつりょくなべという物を使ってみたいのよ」
「えぇ……」
まあそれなら大丈夫だろうか、と涼音は考える。
「いつも涼音に作ってもらってばっかりだから。たまにはお返ししたいのよ」
「そういうことなら……。あたしも手伝いますね」
仕方なく了承する涼音であったが――。
「涼音の手は借りないわ!」
しかし待ったと手を突き出す涼香である。
これは涼音に対する日頃の感謝だ、手伝って貰うと感謝にならない。
「涼音は見守ってくれるだけでいいのよ」
綺麗なウインクを決める涼香であった。
そろそろご飯食べたいなあ、と思っていた涼音に、涼香が宣言する。
「今日は私がご飯を作るわ!」
「怪我しますよ?」
水原家の食器は涼香がドジしても大丈夫なようにプラスチック製の物ばかりだが、包丁など調理器具はそうでない。
「私に失礼ではないの? 包丁を使う時はにゃんにゃんの手というのは分かっているわ」
いくら涼香でも、今更包丁で料理下手ヒロインみたく絆創膏まみれにはならないだろう。
「いやまあ……はいそうですか。で、なにを?」
「クリームシチューよ!」
「真夏‼」
「ルウを使えば一瞬よ! それに、あつりょくなべという物を使ってみたいのよ」
「えぇ……」
まあそれなら大丈夫だろうか、と涼音は考える。
「いつも涼音に作ってもらってばっかりだから。たまにはお返ししたいのよ」
「そういうことなら……。あたしも手伝いますね」
仕方なく了承する涼音であったが――。
「涼音の手は借りないわ!」
しかし待ったと手を突き出す涼香である。
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