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7月
フードコートにて
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「先輩は唐揚げにレモンかける派なんですね」
ある日のこと、ショッピングモールにやってきた涼香と涼音。二人はちょうど昼時ということで、ショッピングモール二階のフードコートに来ていた。
「私はレモンが好きなのよ」
唐揚げ定食の唐揚げにレモンをかけようとしながら、涼香は知っているでしょう? と首を傾げる。
「いや、いつもレモンだけ丸齧りしてたじゃないですか」
「たまにはかけたくなる時があるのよ」
「そうなんですねー」
そう言って涼音は注文したうどんをちゅるちゅる啜る。
「ふぐぅぃ!」
やはりうどんは食べやすい。
「目がぁ……目がぁ……‼」
出汁の香りが鼻を抜ける。
「涼音……!」
箸が止まらない。
「美味しい……」
「涼音!」
汁を吸った分厚いあげにかぶりつく。
「意地悪!」
「……なんですか」
涼音が鬱陶しそうに涼香を見る。周りに人がいっぱいるのにご飯ぐらい黙って食べられないのだろうか。
「レモンが目に入ったわ」
「まあいつも通りですね」
「冷たいわね」
「早く食べてください」
いつもなら少し優しくしてくれるのだが、なぜか涼音は冷たかった。
涼香は悲しくなってきた。せっかく二人で食事をしているのに、前に座る涼音の目が冷たい。
その悲しみを振り払うため、涼香はレモンにかぶりつく。
涼音が少し笑顔になってくれた。悲しい気持ちはもう無い、二人は食事を再開するのだった。
ある日のこと、ショッピングモールにやってきた涼香と涼音。二人はちょうど昼時ということで、ショッピングモール二階のフードコートに来ていた。
「私はレモンが好きなのよ」
唐揚げ定食の唐揚げにレモンをかけようとしながら、涼香は知っているでしょう? と首を傾げる。
「いや、いつもレモンだけ丸齧りしてたじゃないですか」
「たまにはかけたくなる時があるのよ」
「そうなんですねー」
そう言って涼音は注文したうどんをちゅるちゅる啜る。
「ふぐぅぃ!」
やはりうどんは食べやすい。
「目がぁ……目がぁ……‼」
出汁の香りが鼻を抜ける。
「涼音……!」
箸が止まらない。
「美味しい……」
「涼音!」
汁を吸った分厚いあげにかぶりつく。
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