「羨望剣犬笛」の詳細

歴史・時代 完結 短編
第4回歴史・時代小説大賞 大賞受賞
 笛鳴らしの方治は居残りである。  居残りとは遊びの金が支払えず、妓楼に留め置かれた者をいう。本来ならば肩身が狭くて然るべきところだが、あちらこちらから「先生」と呼び親しまれるこの男は、少しばかり異なる居残りであるようだった。  剣術使いでもある彼と、数奇な運命を辿り妓楼に属す事になった娘。そして上方戻りの凶賊。彼らの生が麻糸の如くもつれあう時、笛に似て非なるその音が響く。
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登録日 2018.04.30