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第19話 地下室へ

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「ごちそうさまでした」
「ぽよよん、ぷるるん」
「ギブアップダゼ」

 途中、ルーシーにもサンドイッチをあげてみたら一瞬で焦げた塊になってしまったけど、喜んでくれたみたいで良かった。
 スライムさんもいつもより美味しそうに食べてくれたから、私もいつもより嬉しいな。

 片付けも終えて、今はまったりタイム。
 ルーシーは、コンロに戻って眠ってしまった(コンロの内ひとつがベッド、コンロの内ひとつがお風呂、コンロの内ひとつがトイレらしい。詳しくは、恥ずかしがりのルーシーが教えてくれなかったため、不明)。

 スライムさんも、今は私の膝の上で休んでいる。
 今日の予定を頭の中で立てていく私は、スライムさんをなでなでしながらも、スケジュールを組み上げる。

 まずは、地下室で貯蔵のチェックをしないと。

 最近食材を調達していなかったから、もう食料備蓄が心もとないはず。
 足りないものをしっかりメモしよう。

 次は、食材を調達に行く。
 そして最後は、バーベキューだ。
 祝いの宴を開催するのだ。

「よし、スライムさん、今日は狩りへ行きましょう」

 ○○○

 ・・・・・・狩り?
 野生動物を仕留めて食材とするあれか。

 なるほど確かに店もない、こんなほぼ無人島ではそうするよりほかないだろう。

 今までの記憶は結構靄がかかったように曖昧なので、具体的にどうするのかはわからないが。

「ぷるぷる?」
「?」

 クレナは首を傾げる。やはり疑問は伝わりそうもないか。
 からだをクエスチョンマークにでもできれば伝わるだろうか、と考えたところでクレナがボクを抱えたまま立ち上がり、歩きだした。

 着いたのは、地下室の入り口だ。
 小さなドアを開くと、薄暗い階段が下へと続いている。
 かなりボロく、汚れていて、正直、かなり不気味だった。

「ぷるぷる?」
「スライムさん、何か伝えてくれようとしてますか? ・・・・・・うーん、でも全然わかりません!」

 クレナは素直で正直な子だ。
 直球とも言える。
 ボクは疑問を振動で伝えるのをやめた。

 階段を下ると、天井の低い小部屋に着いた。

 そこには、いくつかの食材。

 冷たく冷え冷えとした空気。

 そして体育座りでこちらを振り返る毛むくじゃらの大男がいた。

 空間を割るような悲鳴が地下の小部屋に響き渡った。
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