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第三章 結婚に向けて
1.セイリュウ領の年明け
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年越しはゆっくりと家族で過ごせたのだが、年明けは早朝からツムギとクリスティアンが王都に戻って、家はまたイサギとエドヴァルドだけになってしまった。朝ご飯にはみんなでお節を食べられたので、イサギとエドヴァルドは満足していた。
「二人きりになってしもたなぁ」
「そうですね」
「びにゃあ!」
「はいはい、お前らもおるの分かってるで、ポチ、タマ、ぴーちゃん」
脚にすり寄るスイカ猫のタマと、尻尾だけでなくお尻まで振る南瓜頭犬のポチと、穂を扇状に広げて存在をアピールするぴーちゃんを、イサギが膝を曲げて撫でていく。ポチとタマに去年の秋祭りで加わったぴーちゃんは、今年も枯れる気配なく、元気だった。
「サナさんとレンさんのご挨拶、ポチとタマとぴーちゃんも連れて行きますか?」
「俺らがあいさつしてる間に、畑の方見て回ってもらっとこうかな」
三匹を連れて領主の御屋敷に行って、ポチとタマとぴーちゃんは畑に放す。害獣や野鳥の被害がないか、三匹はそれぞれに見回りに行った。
お屋敷に通されて、お雑煮を振舞ってもらっている間に、サナとレンが小さな栗色の髪の女の子を連れてきた。年の頃は3歳くらいだろうか。
「年末にうちらの娘になったカナエや」
「次期セイリュウ領の領主やけん、よろしくね」
現在妊娠中のサナだが、攻撃魔術が得意なサナと魔術具に魔術を込めるのが得意なレンでは、分野が違いすぎる。魔術の才能は血統でしか受け継がれないので、生まれてくる子どもは、サナほど攻撃には優れていないだろう。
そうであったとしても、前の領主の妻であるイサギとツムギの母親は、生まれてきた二人にサナを暗殺させて、領主の座を奪おうとしていた。過去の過ちを繰り返さないために、サナとレンはイサギの異母兄の魔術の才能の極めて高いカナエを養女にして、次期後継者として育てるつもりのようだった。
「イサギさんのお母様の違うお兄さんのお子さんということは、姪っ子さんになりますよね?」
「俺、前の奥さんについてはよぉ知らへんのや」
最終的には国王に取り入って、国中に悪名を轟かせた魔女となった母親が、自分の方が優秀な子を産めると前の領主を誘惑して追い出してしまった前妻とその子どもたちとは、イサギは全く関わりがなかった。
異母兄の娘で、姪っ子だと言われても、実感がわかない。
「うちの娘やから、従姉の子にもなるんやで」
「おばさんのむすめじゃないです。おとうさんのむすめです」
「俺はサナさんと結婚しとるけん、俺の娘やったら、サナさんの娘なんよ?」
「……おとうさんのむすめです」
ぷっくりと小さな頬を膨らませて、サナに反抗的な態度をとるカナエに、イサギは震えてしまった。こんなことをイサギが言おうものなら、サナから半殺し……いや、八割殺されてしまう。
「サナちゃんを『おばさん』て……『魔王』のサナちゃんを……」
「誰が魔王や! うちはこんなにカナエちゃんを可愛がってるのに」
「おとうさんとわかれたらいいですよ」
「いーやーやー! めっちゃ苦労して結婚してもろたのに、別れたりせぇへん。赤さんも産まれるんや」
「落ち着いて、サナさん。俺がサナさんと別れるわけないやろ」
「そうやな、レンさん」
大人気なく騒ぎ立てるサナの姿など見たことがなくて、イサギは呆然と立ち尽くしてしまった。新年用に可愛い赤い着物を着せられて、髪も結ってもらっているカナエと手を繋いで、レンがエドヴァルドとイサギの前に出る。
警戒していたが、対抗するのはサナにだけのようで、カナエは礼儀正しくぴょこんとお辞儀をした。
「カナエです。よろしくおねがいします」
「俺はイサギや。サナちゃんとは、従姉弟同士で、カナエちゃんのお父さんの……」
「カナエのおとうさんは、レンさんです」
「俺の友達やね。仕事のための薬草を育ててくれとるんよ」
「私はイサギさんの婚約者のエドヴァルドです。エドとでも呼んでください」
「イサギさんと、エドさん……おとうさんのおともだちで、おしごとなかまなのですね」
友達と言われて、以前ならばサナの配偶者が友達など恐ろしくて震え上がっていただろうが、学校に通って友達ができたイサギは、そう言われて嬉しいと思っている自分に気付いた。穏やかなエドヴァルドの笑顔に、カナエも笑顔になっている。
「あしが、ちょっといたいです」
「傷も治ってないけんね。ご挨拶も終わったから、お部屋で休もうか」
「はい。またあとで、イサギさん、エドさん」
「今度、薬草畑に来たら、ポチとタマとぴーちゃんを紹介したるわ」
まだ小さなカナエが長時間正装でじっとしているのは難しいと判断したレンは、先にカナエを部屋に連れて行った。
お澄ましに丸餅に三つ葉と鶏肉のお雑煮を食べながら、サナからカナエの話を聞く。魔術を抑えきれず、最終的には閉じ込められていた離れを壊してしまう程の才能を持つカナエは、魔術が極めて強いわけでもない両親には御しきれず、放置されていたという。
「陶器の破片やら、木のかけらやら、壁の破片の散乱した不衛生な部屋で、裸足で、破れた汚れた服を着て、一人で生活させられてたんや」
食事などは持って行っていたようだが、それ以外は風呂にも入れておらず、夏場だけ菜園の水場で水浴びが許されたが、それ以外はお湯は危ないという理由で触らせてもらっていない。食事も食べようとして、無意識に発動させた魔術でお茶碗やお椀を割ってしまって、食べられないこともしばしばだった。
まだ4歳になっていないカナエの話からでは、いつ頃から離れに閉じ込められていたのか定かではないが、両親のことを「ごはんをもってきてくれるひと」「あついひに、みずあびをさせてくれるひと」程度の認識しかなかった。気が付けばあの離れに閉じ込められていて、両親は魔術を暴発させるカナエを怖がって近付いても来なかった。
「レンさんが抱っこしたら、懐くのも分かるわ……レンさんってば、良いお父さんやからなぁ」
「もっと早くに渡してくれていれば……いえ、今でも十分早いですね」
4歳にもならない幼児を、魔術の才能だけで次期後継者として領主に渡す。あまりにも幼すぎるという自覚は、両親にもあったには違いない。それでも渡そうと決めたのは、サナの妊娠の噂を聞いたからで、「現領主が次期領主を指名して、各領主と女王と議会で話し合う」という法が制定されれば、生まれてきた赤ん坊をサナが次期領主にして、カナエになど見向きもしないかもしれないと焦ったのだろう。
「レンさんがええお父さんで良かったなぁ」
「うちのこと、お母ちゃんて認めてくれへんのよ……」
「それは、あの子、レンさんが好きなんじゃないですかね」
「ふぁー!? レンさんはうちの旦那様やで!?」
エドヴァルドの言葉に、悲鳴を上げたサナ。声を聞きつけて、レンが駆け寄ってくる。
「どげんしたとね?」
「カナエちゃんが、レンさんのこと、好きやて、エドさんが!」
「甘えられる相手がまだ、俺しかおらんのやろうねぇ。サナさんのことは、赤ちゃんがおるけん、試してるんやと思うんよ」
赤ん坊が生まれても変わらずに自分を愛してくれるか。
年上の兄姉は、弟妹が産まれると、自分が愛されるかどうか不安になるという。特にカナエは本当の両親が両親らしいことをしてくれなかったから、次に引き取ったサナが自分を愛してくれているのか、どこまで許してくれるのかを、計っている時期に違いないとレンは言う。
「言われてみればそうかもしれへん。うちは後継者やなんて全然拘ってへんけど、自分の子を後継者にどうしてもしたいってひとが実際におったわけやし」
「……あのひとは、何を考えてたんやろ」
可愛がられた記憶などなく、サナに劣る子だ、二人まとめてならサナを殺せるかもしれないとだけ魔術を教え込んだイサギとツムギの母親が、何を考えていたのか、イサギには想像もつかない。
「母親とは、難しいものですね」
「エドさんのお母さんも……」
テンロウ領でエドヴァルドの母親も、クリスティアンが生まれて、離乳食に毒を混ぜられてから、異様に神経質になってしまった。
セイリュウ領の新領主暗殺に失敗して、次は国王に取り入ったイサギの母親。セイリュウ領の生まれであることは訛りから分かるが、それ以外のことを、イサギは彼女について全く知らない。病床の父親からも引き離されて、親子らしい会話があったことは一度もない。
「俺の……お母さん」
「いつか、王都の牢を訪ねてみますか?」
大罪人として、イサギの母親は王都のダリア女王がドラゴンにされたときに篭った牢屋に、入れられている。逃げられることのないように厳重に魔術で結界を張ったそこから、彼女が出ることは生きている間はない。
まだ生きていて、話ができる状態だということはイサギにも教えられている。
会いたいのか、話したいのか、それとも顔も見たくないのか、それすらも今のイサギには分からなかった。
「二人きりになってしもたなぁ」
「そうですね」
「びにゃあ!」
「はいはい、お前らもおるの分かってるで、ポチ、タマ、ぴーちゃん」
脚にすり寄るスイカ猫のタマと、尻尾だけでなくお尻まで振る南瓜頭犬のポチと、穂を扇状に広げて存在をアピールするぴーちゃんを、イサギが膝を曲げて撫でていく。ポチとタマに去年の秋祭りで加わったぴーちゃんは、今年も枯れる気配なく、元気だった。
「サナさんとレンさんのご挨拶、ポチとタマとぴーちゃんも連れて行きますか?」
「俺らがあいさつしてる間に、畑の方見て回ってもらっとこうかな」
三匹を連れて領主の御屋敷に行って、ポチとタマとぴーちゃんは畑に放す。害獣や野鳥の被害がないか、三匹はそれぞれに見回りに行った。
お屋敷に通されて、お雑煮を振舞ってもらっている間に、サナとレンが小さな栗色の髪の女の子を連れてきた。年の頃は3歳くらいだろうか。
「年末にうちらの娘になったカナエや」
「次期セイリュウ領の領主やけん、よろしくね」
現在妊娠中のサナだが、攻撃魔術が得意なサナと魔術具に魔術を込めるのが得意なレンでは、分野が違いすぎる。魔術の才能は血統でしか受け継がれないので、生まれてくる子どもは、サナほど攻撃には優れていないだろう。
そうであったとしても、前の領主の妻であるイサギとツムギの母親は、生まれてきた二人にサナを暗殺させて、領主の座を奪おうとしていた。過去の過ちを繰り返さないために、サナとレンはイサギの異母兄の魔術の才能の極めて高いカナエを養女にして、次期後継者として育てるつもりのようだった。
「イサギさんのお母様の違うお兄さんのお子さんということは、姪っ子さんになりますよね?」
「俺、前の奥さんについてはよぉ知らへんのや」
最終的には国王に取り入って、国中に悪名を轟かせた魔女となった母親が、自分の方が優秀な子を産めると前の領主を誘惑して追い出してしまった前妻とその子どもたちとは、イサギは全く関わりがなかった。
異母兄の娘で、姪っ子だと言われても、実感がわかない。
「うちの娘やから、従姉の子にもなるんやで」
「おばさんのむすめじゃないです。おとうさんのむすめです」
「俺はサナさんと結婚しとるけん、俺の娘やったら、サナさんの娘なんよ?」
「……おとうさんのむすめです」
ぷっくりと小さな頬を膨らませて、サナに反抗的な態度をとるカナエに、イサギは震えてしまった。こんなことをイサギが言おうものなら、サナから半殺し……いや、八割殺されてしまう。
「サナちゃんを『おばさん』て……『魔王』のサナちゃんを……」
「誰が魔王や! うちはこんなにカナエちゃんを可愛がってるのに」
「おとうさんとわかれたらいいですよ」
「いーやーやー! めっちゃ苦労して結婚してもろたのに、別れたりせぇへん。赤さんも産まれるんや」
「落ち着いて、サナさん。俺がサナさんと別れるわけないやろ」
「そうやな、レンさん」
大人気なく騒ぎ立てるサナの姿など見たことがなくて、イサギは呆然と立ち尽くしてしまった。新年用に可愛い赤い着物を着せられて、髪も結ってもらっているカナエと手を繋いで、レンがエドヴァルドとイサギの前に出る。
警戒していたが、対抗するのはサナにだけのようで、カナエは礼儀正しくぴょこんとお辞儀をした。
「カナエです。よろしくおねがいします」
「俺はイサギや。サナちゃんとは、従姉弟同士で、カナエちゃんのお父さんの……」
「カナエのおとうさんは、レンさんです」
「俺の友達やね。仕事のための薬草を育ててくれとるんよ」
「私はイサギさんの婚約者のエドヴァルドです。エドとでも呼んでください」
「イサギさんと、エドさん……おとうさんのおともだちで、おしごとなかまなのですね」
友達と言われて、以前ならばサナの配偶者が友達など恐ろしくて震え上がっていただろうが、学校に通って友達ができたイサギは、そう言われて嬉しいと思っている自分に気付いた。穏やかなエドヴァルドの笑顔に、カナエも笑顔になっている。
「あしが、ちょっといたいです」
「傷も治ってないけんね。ご挨拶も終わったから、お部屋で休もうか」
「はい。またあとで、イサギさん、エドさん」
「今度、薬草畑に来たら、ポチとタマとぴーちゃんを紹介したるわ」
まだ小さなカナエが長時間正装でじっとしているのは難しいと判断したレンは、先にカナエを部屋に連れて行った。
お澄ましに丸餅に三つ葉と鶏肉のお雑煮を食べながら、サナからカナエの話を聞く。魔術を抑えきれず、最終的には閉じ込められていた離れを壊してしまう程の才能を持つカナエは、魔術が極めて強いわけでもない両親には御しきれず、放置されていたという。
「陶器の破片やら、木のかけらやら、壁の破片の散乱した不衛生な部屋で、裸足で、破れた汚れた服を着て、一人で生活させられてたんや」
食事などは持って行っていたようだが、それ以外は風呂にも入れておらず、夏場だけ菜園の水場で水浴びが許されたが、それ以外はお湯は危ないという理由で触らせてもらっていない。食事も食べようとして、無意識に発動させた魔術でお茶碗やお椀を割ってしまって、食べられないこともしばしばだった。
まだ4歳になっていないカナエの話からでは、いつ頃から離れに閉じ込められていたのか定かではないが、両親のことを「ごはんをもってきてくれるひと」「あついひに、みずあびをさせてくれるひと」程度の認識しかなかった。気が付けばあの離れに閉じ込められていて、両親は魔術を暴発させるカナエを怖がって近付いても来なかった。
「レンさんが抱っこしたら、懐くのも分かるわ……レンさんってば、良いお父さんやからなぁ」
「もっと早くに渡してくれていれば……いえ、今でも十分早いですね」
4歳にもならない幼児を、魔術の才能だけで次期後継者として領主に渡す。あまりにも幼すぎるという自覚は、両親にもあったには違いない。それでも渡そうと決めたのは、サナの妊娠の噂を聞いたからで、「現領主が次期領主を指名して、各領主と女王と議会で話し合う」という法が制定されれば、生まれてきた赤ん坊をサナが次期領主にして、カナエになど見向きもしないかもしれないと焦ったのだろう。
「レンさんがええお父さんで良かったなぁ」
「うちのこと、お母ちゃんて認めてくれへんのよ……」
「それは、あの子、レンさんが好きなんじゃないですかね」
「ふぁー!? レンさんはうちの旦那様やで!?」
エドヴァルドの言葉に、悲鳴を上げたサナ。声を聞きつけて、レンが駆け寄ってくる。
「どげんしたとね?」
「カナエちゃんが、レンさんのこと、好きやて、エドさんが!」
「甘えられる相手がまだ、俺しかおらんのやろうねぇ。サナさんのことは、赤ちゃんがおるけん、試してるんやと思うんよ」
赤ん坊が生まれても変わらずに自分を愛してくれるか。
年上の兄姉は、弟妹が産まれると、自分が愛されるかどうか不安になるという。特にカナエは本当の両親が両親らしいことをしてくれなかったから、次に引き取ったサナが自分を愛してくれているのか、どこまで許してくれるのかを、計っている時期に違いないとレンは言う。
「言われてみればそうかもしれへん。うちは後継者やなんて全然拘ってへんけど、自分の子を後継者にどうしてもしたいってひとが実際におったわけやし」
「……あのひとは、何を考えてたんやろ」
可愛がられた記憶などなく、サナに劣る子だ、二人まとめてならサナを殺せるかもしれないとだけ魔術を教え込んだイサギとツムギの母親が、何を考えていたのか、イサギには想像もつかない。
「母親とは、難しいものですね」
「エドさんのお母さんも……」
テンロウ領でエドヴァルドの母親も、クリスティアンが生まれて、離乳食に毒を混ぜられてから、異様に神経質になってしまった。
セイリュウ領の新領主暗殺に失敗して、次は国王に取り入ったイサギの母親。セイリュウ領の生まれであることは訛りから分かるが、それ以外のことを、イサギは彼女について全く知らない。病床の父親からも引き離されて、親子らしい会話があったことは一度もない。
「俺の……お母さん」
「いつか、王都の牢を訪ねてみますか?」
大罪人として、イサギの母親は王都のダリア女王がドラゴンにされたときに篭った牢屋に、入れられている。逃げられることのないように厳重に魔術で結界を張ったそこから、彼女が出ることは生きている間はない。
まだ生きていて、話ができる状態だということはイサギにも教えられている。
会いたいのか、話したいのか、それとも顔も見たくないのか、それすらも今のイサギには分からなかった。
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