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第一章 勘違い勇者と魔王
18.魔王の目にも涙
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使用人に囲まれて、冷たい視線を投げかけられて、食べ物が喉を通りそうもなかったイサギのために、エドヴァルドはお弁当を作って王宮に送り出してくれた。
王宮までの道を歩いていると、サナの顔が浮かんで、心拍数が上がって、冷や汗がにじみ出てくる。エドヴァルドの顔を思い浮かべたときの足元がふわふわするような感じではなく、暗殺を失敗した後の恐怖がイサギを支配しそうになっていた。
片手でカフスボタンの入った小さな紺のビロードの巾着を握り締め、もう片方の手で昨夜キスしてもらった額をなぞる。
震えながらも、イサギは逃げずに王宮の応接室に辿り着いた。
先に来ていたレンとセカンドに歩み寄られる。
「サナさんは、本当に来るっちゃろか……」
「ファースト女王の命令やから、来ると思うけど」
女王の命令であっても、気に入らなければ出てこない。そういう勝手なところがあるからこそ、サナが『魔王』と呼ばれるのも理解できる。
それでも、レンに対する気持ちに偽りはないはずだった。
「参上仕りましたけど、うちの従弟が阿呆なこと言いよったって?」
「サナちゃん……じ、自分に正直になった方がええ!」
「うちは最初から自分に正直にしか生きてへんよ」
応接室に現れて、セカンド女王に一礼したサナは、横目でじとりとイサギを睨み付ける。口を閉じて、イサギはレンに視線で助けを求めた。
「サナさんは、俺を……わたくしを、どうされたいのですか?」
「……イサギには、コウエン領の言葉で喋ってるんやろ。うちには他人行儀で……」
「だって、サナさん、領主やから。気安く話しかけて良い雰囲気じゃないし、何より、そんな美人に、俺も、乱暴な喋りしたくないとよ」
「うちかて、王都の上品な喋りやあらしまへんよ?」
「サナさんのは……色っぽいし、イサギさんのは、人懐っこくて可愛いもん?」
素で喋るレンを見上げるサナの目元が、ほんのりと朱鷺色に染まっている。恋する眼差しに、席を外そうとするイサギを、セカンドが引き留めた。
「ご自分のなさったことの結果を見ないのは無責任でしてよ」
「セカンド女王さん、楽しんでへん?」
ひそひそと話している間にも、レンの袖をそっとサナの白く華奢な指が摘まんだ。あの手が魔術を紡いで、恐ろしい怪力を出すことも知っているが、それを感じさせない可憐にも思える動きに、イサギは挙動不審になってしまう。
黒いサナの目に薄っすらと涙の膜が張った。
「うちのこと、色っぽいて思うてくれてはるん?」
「そ、それは……凄くお美しい方だと思っとるけど、俺は捨て子やったし、領主様と釣り合うとか、思えんっちゃけど。魔術の才能があるならまだしも……俺とサナさんは、全然才能の方向性が違うやろ?」
魔術師としての才能は、生まれながらに決まっている。それを使いこなせるように訓練して、手に入れるのが制御力なわけだが、そちらには伸びしろがあっても、才能は完全に血統で決まってしまう。
「前のセイリュウ領の領主のこと、レンさんは知ってはる?」
「サナさんの前の? 聞いたことはあるけど、そげなん、詳しくは知らんよ」
「跡継ぎになれる優秀な魔術師を最初の妻が産めへんかったから、高齢になってから、子どもと妻を捨てて、魔術の才能のある若い後妻と作った子どもが、イサギとツムギや。うちの両親も、魔術師として才能のある子どもを作るためだけに結婚して、うちが生まれた後は、それぞれに愛人を持って別々に暮らしとる。そんなんで幸せやなんて、うちは思えへんのよ」
エドヴァルドほどではないが長身のレンは、中身と魔術の凶悪さに比べて見た目は小柄で華奢なサナよりもかなり背が高い。逞しい胸にそっと手を置いて、サナは間近からレンの顔を見上げていた。
褐色の肌に彫りの深いレンは、白い肌に伏目がちのサナと顔立ちも全く違う。
「サナさんは……」
「うちは、自分の選んだひとと結婚したい! 自分の選んだひとの子どもしか産みたない。それで、次の領主がうちの子やなくても、それはそれで構わん。次の領主はどこの子でも、領主として正しく領民を導けるように教育する」
魔術学校を領地に作ったのもそのためだし、学校の給食を無料にしたのだって、子どもが働き手にならずに一食を必ず食べられるからと、親が学校に送り出してくれることを願っての行為だった。
領地全体に教育が行き届き、才能のある魔術師が育てられるようになれば、サナが領主でなくても良くなる日が来る。
「あんさんが、好きや。セカンド女王はんがドラゴンになってしもても、自分の命を顧みずに忠実に側におろうとして、そのくせ、うちを綺麗やって言うて……うちに美しいもんを作ってくれる、あんさんが好きや。結婚してください」
すぅっとサナの白い頬を、涙が伝う。息を飲んで動けないレンの前で、サナは着物の裾をさばいて、床に膝を付いた。
請うようにレンの手の甲に額を擦り付ける。
「お願いや。うちは自分が無茶苦茶やって知ってる。やからこそ、真面目で正直で、真摯なレンさんに側におって欲しい」
「俺も……サナさんが、好きです」
手を取ってサナを立たせて、レンが答えたのに、見守っていたセカンドとイサギは顔を見合わせてガッツポーズをした。
「サナさんは、攻撃の魔術で、俺は魔術具に魔術を込めることしかできん、相性の悪い相手かもしれん。それでも、サナさんが俺を望んでくれるんやったら、俺を、サナさんのものにしてください」
褐色の手が、白い頬を流れる涙を拭えば、サナはその逞しい胸にしっかりと抱き付いた。
「全て、お姉様もお許しになったことです。レン様、今までわたくしの元で、よく尽くしてくださいました。サナ様、レン様はわたくしにとっては、唯一無二の心許せる友人です。どうかよろしくお願いいたします」
「セカンド女王はん、ありがとうございます」
「セカンドではなくなったのですよ」
嬉しそうに微笑んだセカンドは、昨日、イサギが帰った後に、ファーストの伴侶のリュリュが必死に考えた名前を、まだ発表していないので極秘だと前置きして、教えてくれた。
「お姉様がローズ、わたくしがダリアと、リュリュ様が付けてくださったのです」
美しく凛々しく、それでいて強いファーストは、リュリュにとっては白い薔薇のように思えたのだという。セカンドはダリアのように華やかに感じられたと。
平凡にも思える花の名前だったが、生まれるのと同時に母を亡くし、父からは名前も付けられずに顧みられなかった二人からしてみれば、それは最高の贈り物だった。
ダリアという名前になったセカンドは、「発表されたら、どうか、わたくしのことはダリアと呼んでくださいませね」と微笑んでレンをサナの元へ送り出した。
「お前の望みがこれだけやったとは到底思えへんのやけど」
「エドさんのことは、ちゃんとする。まずは、セイリュウ領に帰らなあかんのや」
自分の恋を叶えることだけを従弟が願ったと信じていないサナは、流石にイサギのことをよく分かっている。イサギの持っている情報は多くはないが、エドヴァルドがセイリュウ領で失くし物をしたのだけは確かだった。
戻って探さなければいけない。
――身を飾るもの。テンロウ家の紋章が入っている。二つで対になっていて、魔術が込められている。失くしたのは一つ。一つでは魔術は発動しない
「対になっとるもの……イヤリングか、指輪か……魔術が込められてて、失くしたのは片方だけで、8年前にセイリュウ領でサナちゃんと見合いに来たときに……」
ぼんやりとしたままで通り過ぎてしまったが、エドヴァルドの屋敷の入口には、テンロウ家の紋章が描かれていた気がする。思い出そうとして、イサギは手にずっと握っていて、手汗で少しだけ湿った巾着を持ち上げた。
紐を緩めてひっくり返すと、青いカメオのカフスボタンに、狼の横顔が彫られている。
「サナちゃん、テンロウ領の紋章て……」
「お前、何を寝ぼけとるんか?」
「俺は、何を見てたんや!? 阿呆か!? 阿呆なんか!?」
何を失くしたのかエドヴァルドに問いかけたイサギに、彼は正直に答えた。
――私は……何も失くしていませんよ
「失くしてへんよな……だって」
――私とあなたの思い出です。どうか、元気で
そう言ってエドヴァルドは、幼いイサギにそれをくれたのだから。
王宮までの道を歩いていると、サナの顔が浮かんで、心拍数が上がって、冷や汗がにじみ出てくる。エドヴァルドの顔を思い浮かべたときの足元がふわふわするような感じではなく、暗殺を失敗した後の恐怖がイサギを支配しそうになっていた。
片手でカフスボタンの入った小さな紺のビロードの巾着を握り締め、もう片方の手で昨夜キスしてもらった額をなぞる。
震えながらも、イサギは逃げずに王宮の応接室に辿り着いた。
先に来ていたレンとセカンドに歩み寄られる。
「サナさんは、本当に来るっちゃろか……」
「ファースト女王の命令やから、来ると思うけど」
女王の命令であっても、気に入らなければ出てこない。そういう勝手なところがあるからこそ、サナが『魔王』と呼ばれるのも理解できる。
それでも、レンに対する気持ちに偽りはないはずだった。
「参上仕りましたけど、うちの従弟が阿呆なこと言いよったって?」
「サナちゃん……じ、自分に正直になった方がええ!」
「うちは最初から自分に正直にしか生きてへんよ」
応接室に現れて、セカンド女王に一礼したサナは、横目でじとりとイサギを睨み付ける。口を閉じて、イサギはレンに視線で助けを求めた。
「サナさんは、俺を……わたくしを、どうされたいのですか?」
「……イサギには、コウエン領の言葉で喋ってるんやろ。うちには他人行儀で……」
「だって、サナさん、領主やから。気安く話しかけて良い雰囲気じゃないし、何より、そんな美人に、俺も、乱暴な喋りしたくないとよ」
「うちかて、王都の上品な喋りやあらしまへんよ?」
「サナさんのは……色っぽいし、イサギさんのは、人懐っこくて可愛いもん?」
素で喋るレンを見上げるサナの目元が、ほんのりと朱鷺色に染まっている。恋する眼差しに、席を外そうとするイサギを、セカンドが引き留めた。
「ご自分のなさったことの結果を見ないのは無責任でしてよ」
「セカンド女王さん、楽しんでへん?」
ひそひそと話している間にも、レンの袖をそっとサナの白く華奢な指が摘まんだ。あの手が魔術を紡いで、恐ろしい怪力を出すことも知っているが、それを感じさせない可憐にも思える動きに、イサギは挙動不審になってしまう。
黒いサナの目に薄っすらと涙の膜が張った。
「うちのこと、色っぽいて思うてくれてはるん?」
「そ、それは……凄くお美しい方だと思っとるけど、俺は捨て子やったし、領主様と釣り合うとか、思えんっちゃけど。魔術の才能があるならまだしも……俺とサナさんは、全然才能の方向性が違うやろ?」
魔術師としての才能は、生まれながらに決まっている。それを使いこなせるように訓練して、手に入れるのが制御力なわけだが、そちらには伸びしろがあっても、才能は完全に血統で決まってしまう。
「前のセイリュウ領の領主のこと、レンさんは知ってはる?」
「サナさんの前の? 聞いたことはあるけど、そげなん、詳しくは知らんよ」
「跡継ぎになれる優秀な魔術師を最初の妻が産めへんかったから、高齢になってから、子どもと妻を捨てて、魔術の才能のある若い後妻と作った子どもが、イサギとツムギや。うちの両親も、魔術師として才能のある子どもを作るためだけに結婚して、うちが生まれた後は、それぞれに愛人を持って別々に暮らしとる。そんなんで幸せやなんて、うちは思えへんのよ」
エドヴァルドほどではないが長身のレンは、中身と魔術の凶悪さに比べて見た目は小柄で華奢なサナよりもかなり背が高い。逞しい胸にそっと手を置いて、サナは間近からレンの顔を見上げていた。
褐色の肌に彫りの深いレンは、白い肌に伏目がちのサナと顔立ちも全く違う。
「サナさんは……」
「うちは、自分の選んだひとと結婚したい! 自分の選んだひとの子どもしか産みたない。それで、次の領主がうちの子やなくても、それはそれで構わん。次の領主はどこの子でも、領主として正しく領民を導けるように教育する」
魔術学校を領地に作ったのもそのためだし、学校の給食を無料にしたのだって、子どもが働き手にならずに一食を必ず食べられるからと、親が学校に送り出してくれることを願っての行為だった。
領地全体に教育が行き届き、才能のある魔術師が育てられるようになれば、サナが領主でなくても良くなる日が来る。
「あんさんが、好きや。セカンド女王はんがドラゴンになってしもても、自分の命を顧みずに忠実に側におろうとして、そのくせ、うちを綺麗やって言うて……うちに美しいもんを作ってくれる、あんさんが好きや。結婚してください」
すぅっとサナの白い頬を、涙が伝う。息を飲んで動けないレンの前で、サナは着物の裾をさばいて、床に膝を付いた。
請うようにレンの手の甲に額を擦り付ける。
「お願いや。うちは自分が無茶苦茶やって知ってる。やからこそ、真面目で正直で、真摯なレンさんに側におって欲しい」
「俺も……サナさんが、好きです」
手を取ってサナを立たせて、レンが答えたのに、見守っていたセカンドとイサギは顔を見合わせてガッツポーズをした。
「サナさんは、攻撃の魔術で、俺は魔術具に魔術を込めることしかできん、相性の悪い相手かもしれん。それでも、サナさんが俺を望んでくれるんやったら、俺を、サナさんのものにしてください」
褐色の手が、白い頬を流れる涙を拭えば、サナはその逞しい胸にしっかりと抱き付いた。
「全て、お姉様もお許しになったことです。レン様、今までわたくしの元で、よく尽くしてくださいました。サナ様、レン様はわたくしにとっては、唯一無二の心許せる友人です。どうかよろしくお願いいたします」
「セカンド女王はん、ありがとうございます」
「セカンドではなくなったのですよ」
嬉しそうに微笑んだセカンドは、昨日、イサギが帰った後に、ファーストの伴侶のリュリュが必死に考えた名前を、まだ発表していないので極秘だと前置きして、教えてくれた。
「お姉様がローズ、わたくしがダリアと、リュリュ様が付けてくださったのです」
美しく凛々しく、それでいて強いファーストは、リュリュにとっては白い薔薇のように思えたのだという。セカンドはダリアのように華やかに感じられたと。
平凡にも思える花の名前だったが、生まれるのと同時に母を亡くし、父からは名前も付けられずに顧みられなかった二人からしてみれば、それは最高の贈り物だった。
ダリアという名前になったセカンドは、「発表されたら、どうか、わたくしのことはダリアと呼んでくださいませね」と微笑んでレンをサナの元へ送り出した。
「お前の望みがこれだけやったとは到底思えへんのやけど」
「エドさんのことは、ちゃんとする。まずは、セイリュウ領に帰らなあかんのや」
自分の恋を叶えることだけを従弟が願ったと信じていないサナは、流石にイサギのことをよく分かっている。イサギの持っている情報は多くはないが、エドヴァルドがセイリュウ領で失くし物をしたのだけは確かだった。
戻って探さなければいけない。
――身を飾るもの。テンロウ家の紋章が入っている。二つで対になっていて、魔術が込められている。失くしたのは一つ。一つでは魔術は発動しない
「対になっとるもの……イヤリングか、指輪か……魔術が込められてて、失くしたのは片方だけで、8年前にセイリュウ領でサナちゃんと見合いに来たときに……」
ぼんやりとしたままで通り過ぎてしまったが、エドヴァルドの屋敷の入口には、テンロウ家の紋章が描かれていた気がする。思い出そうとして、イサギは手にずっと握っていて、手汗で少しだけ湿った巾着を持ち上げた。
紐を緩めてひっくり返すと、青いカメオのカフスボタンに、狼の横顔が彫られている。
「サナちゃん、テンロウ領の紋章て……」
「お前、何を寝ぼけとるんか?」
「俺は、何を見てたんや!? 阿呆か!? 阿呆なんか!?」
何を失くしたのかエドヴァルドに問いかけたイサギに、彼は正直に答えた。
――私は……何も失くしていませんよ
「失くしてへんよな……だって」
――私とあなたの思い出です。どうか、元気で
そう言ってエドヴァルドは、幼いイサギにそれをくれたのだから。
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