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三部 番外編・後日談
チワワの結婚 1
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この世で一番恐ろしい従姉から結婚の許可は降りたのだが、結婚式をするかどうかで、晃と霧恵で意見が分かれてしまった。大概のことは晃は霧恵に譲るし、霧恵の意志を尊重するのだが、結婚式については晃にも希望があったようだ。
「霧恵さんのウエディングドレス姿が見たいんや! お願いします!」
「もう6年も一緒に住んでるし、結婚状態じゃない。今更式はしなくてもいいわよ」
「ウエディングドレスうううううううう!」
土下座の体勢から床に蹲って泣き出した晃のそばに膝をついて、霧恵がその背中を撫でる。
「撮影で着たことあるのよねぇ……式は面倒だし、しないけど、ドレス、持ってきて着ましょうか?」
「ほんま?」
ぐしゃぐしゃの泣き顔の晃が顔を上げて、洟を垂らしたままにぱぁと笑うのに、霧恵は目を細めた。長身で鍛え上げた身体つき、胸も大きな霧恵は、その体のラインが一番美しく見えるように専用に作ってもらったドレスがある。青みがかったドレスだが、他に着られるモデルがいないので、買い取らないかという話は出ていた。
「初夜で、アナタのためだけにドレスを着るのはどうかしら?」
「そ、それ、脱がせてもええんか?」
「どうかしらねぇ?」
買い取りならば、汚しても構わない。
意地悪に笑いながらもそう囁くと、晃の顔が真っ赤になる。着たままで行為に及ぶのもまた楽しいと、晃は想像しているのだろう。
「俺のは貸し衣裳で構へんから、写真撮ってもええ?」
「プロのカメラマンが友人にいるわ。豪華に撮ってもらいましょう」
話は纏まって、その日のうちに籍を入れてしまって、晃は舞園晃になって、会社も退職すると決めたようだった。開発途中の薬があるので、3ヶ月ほどは引き継ぎもあって辞められないが、その後は霧恵の専属マネージャーになるという。
晃が25歳、霧恵が35歳。
個人的にプロのカメラマンを雇って、スタジオも借り切っての撮影会は、非常に豪華で、結婚式をしたいという晃の気持ちを満足させたようだった。
青みがかったタイトなドレスは、首筋は清楚に立襟で隠れているが、胸元が菱形に空いていて、霧恵の胸の谷間を強調していた。シンプルなヴェールをそっと捲り上げて、教会のようなセットの前で晃が誓いのキスをする。指輪の交換も、霧恵が恥じらう晃をお姫様抱っこする場面も、晃の首のチョーカーを外して霧恵がうなじに噛み付くふりをするのも、全部写真におさめてもらって、アルバムにしてもらった。
「霧恵さん、最高に綺麗や」
「チワワちゃんも可愛いわよ」
細身の純白のタキシードの裾がフリルのようになっているものを着せられた晃は、整った可愛い顔立ちも相まって、非常に可愛らしかった。うなじを噛む様子をカメラマンからオーダーされたのも、晃がオメガと思われているからだ。
「オメガ同士の結婚なんて珍しいですけど、男女なら関係ないですもんね……発情期が重なったら凄いんでしょうね」
「そういう下世話な想像を、うちの可愛い子ですると、踏むわよ?」
どこをとは言わないが、メタリックブルーのハイヒールの踵を鳴らすと、カメラマンは黙り込んでしまった。撮影の付き合いでそういう趣味なのを知っているので、若干嬉しそうだったのは否めないが、黙ってくれたのでよしとする。
アルバムを受け取って、晃が着替えてドレスのままの霧恵の手を引いて車までエスコートしてくれた。ドレスの裾とヴェールを踏まないようにしながら、駐車場で車の助手席に乗り込むと、運転席に乗り込んだ晃の目が潤んでいた。
「霧恵さんと、ほんまに結婚したんやな……」
「アルバムは、玲さんの分もあるから、今度届けましょうね」
「は、はい!」
まだ玲と直接会うのは怖いようだが、霧恵を挟んでならなんとか同じ場所にいることまではできるようになったのは、かなりの成長だ。
「お楽しみはこれからでしょう?」
フェロモンも発情期も操れる霧恵は、晃を誘うことなど簡単だ。安全運転のために車の中で誘ったりはしないが、家に戻れば容赦するつもりはない。今夜はある意味、初夜なのだから。
撮影でドレスを着る前に、シャワーは浴びていたし、化粧だけクレンジングシートで落とすと、晃の手を引いてベッドに導く。その頃には霧恵の身体からはフェロモンが発せられて、発情状態になっていた。『上位オメガ』の発情期は他のオメガのように自分が陶酔してしまうのではなく、アルファを強く引き付けて蕩けさせてしまう。快楽の予感に目がとろりとした晃をベッドの上に軽々と放り投げてしまって、霧恵は枕元に用意していたものを差し出した。
いわゆるウエディングランジェリーと呼ばれるそれは、身体を補正してドレスの下で花嫁が美しく見えるように助けるものだけではなく、夫婦の初夜の楽しみのために作られたものもある。
透け透けの純白のレースのそれを、さっさと服を剥がして全裸にしてしまった晃に着せて行く。抵抗できない晃の中心は既に勃ち上がって雫を滲ませているのに、窮屈な下着の中に収納されてしまって、焦れた晃が涙ぐんだ。
「霧恵さんに、触るぅ……あきらくんのあきらくん、苦しいぃ」
「とても可愛いわよ。ここ、どうしたら楽になるかしらねぇ。こうかしら?」
「びゃあ!?」
透ける下着の上からはむりと唇に咥えられて、晃が妙な声を上げて腰を跳ねさせる。充満するフェロモンに酔わされて、晃は限界だったのだろう。
「出るっ! 出てまうぅ!」
「出していいわよ?」
「いややぁ! 霧恵さんの中で出したいぃ!」
涙と洟でぐしゃぐしゃの顔が可愛くて、柔く唇でレース越しに扱き上げると、あっさりと達した晃が下着を白濁で汚す。ぼろぼろと零れる涙を舌で舐めて、その手を胸に導くと、菱形になった切れ目から手を差し込んで、晃が必死に揉んできた。
胸を揉んでいる間は幸せそうだったが、光沢のあるドレスの横や後ろに手を滑らせて、晃の顔がだんだんと焦りに変わってくる。
「これ、どうなってるんや?」
体のラインが綺麗に見えるように背中は編み上げになっているし、裾から手を突っ込もうとしてもとにかく布地が多くて霧恵の肌まで到達しない。
「触りたい……霧恵さん、触りたいぃ! ふぇ……ひぐっ……」
焦らしに焦らして泣かせたくてこのドレスを選んだのだが、予想した以上にその効果を発揮してしまって、霧恵は多少晃が可哀そうになって、脇の下に隠れているチャックを降ろして、首の横のチャックも降ろして、上半身を晒す。撮影用だったので、その後にあまり着ることが考えられていなくて、脱ぎ着が非常にしにくい作りになっていた。
「そ、そんなとこに」
「宇宙服の脱皮っぽいわよね」
笑いながらドレスの横から身体をスライドさせて脱いでいく霧恵を、晃が期待した目で見つめていた。晃と寝るようになるまで、アルファのぎらぎらとした欲望にまみれたオーラも、抱きたいという要求も、屈服させて逆にドロドロにさせて搾り取って、恥をかかせてやることしか考えたことがなかったが、晃のものならば心地よい。
密やかに霧恵も気付かないように晃が、オーラで霧恵を守っているというのを聞いた日から、晃の存在をそばにいなくても感じたし、晃は霧恵の身体の一部のような感覚だった。
白濁で汚れた下着をずらして晃の中心を取り出せば、もう芯を持って元気を取り戻している。
「こっちのお口でイきたい? それとも、こっちかしら?」
補正用のウエディングアンダーウェアを脱いで全裸になった霧恵は、唇を指先で辿ってから、その指を脚の間の濡れた場所に持っていく。
「下の、お口で、あきらくんのあきらくん、食べてくらはい!」
「素直ねぇ」
いい子にはご褒美を。
跨って薄い胸に両手を付きながら、霧恵は腰を落として濡れた場所に逞しい晃の中心を飲み込んでいく。内壁を擦り上げるそれは、立派で、体格に見合った深さのある霧恵の中にも根元まで飲み込むのは難しいくらいだった。
長身で体格がいい霧恵は、小柄な女性よりはそこが深く広くなっているようで、あまりお粗末なものだと締め付けるのが面倒だし、「がばがば」と思われるのも癪なので、例え気に入ってホテルに入ったアルファであろうとも、そこを見て気に入らなければ、フェロモンで腰を抜けさせて、何もせずに帰ることがある。
「晃のは、本当に、美味しいわぁ」
しっかりと逞しい晃のものはそんなことなく、霧恵を存分に満足させてくれる。
「ひぁぁっ! しめたらっ、でるぅ!」
達するのが早いのを気にしているようで、泣いてしまうがそれも可愛いだけだった。
「いいのよ、たくさんイって? それだけ、あたしの身体で感じてくれてるってことでしょう?」
「きもちいぃ、からぁっ! きりえしゃんの、なかぁっ!」
悲鳴のように叫んで、どくどくと晃の中心が弾ける。白濁が胎を濡らすのに、霧恵は下腹を押さえてうっとりとため息を吐く。
「もっとよ。まだ、足りない」
「ひぃっ! まだ、イったばっかり……ひぁぁっ!」
立て続けに絶頂させるのも、搾り取るのも、霧恵の得意技だ。フェロモンと締め付けで晃を追い上げて、霧恵の中から白濁が逆流して太ももを伝い、晃の纏う乱れたレースの下着を汚すまで。
霧恵は容赦なく晃の上で腰を振り続けた。
「明が良いと思うのよ」
「めい?」
「赤ちゃんの名前。チワワちゃんは5月生まれだし、明って読み方を変えたら『あきら』とも読めるし、漢字に同じ『日』が入ってるわ。男の子でも、女の子でもどっちでも使えるし」
「明ちゃん……赤さんの名前が、俺、由来でええの?」
「霧は『雨』が入ってるし、あたしと対にもなってるのよ」
初夜の後のピロートークで、ベッドの上で転がりながら、ずっと考えていたことを口にすると、晃は何度も「明ちゃん」と呟いて、嬉しそうにしていた。
その発情期で計算したように妊娠できたのは、やはり、霧恵が『上位オメガ』だったからかもしれない。
「霧恵さんのウエディングドレス姿が見たいんや! お願いします!」
「もう6年も一緒に住んでるし、結婚状態じゃない。今更式はしなくてもいいわよ」
「ウエディングドレスうううううううう!」
土下座の体勢から床に蹲って泣き出した晃のそばに膝をついて、霧恵がその背中を撫でる。
「撮影で着たことあるのよねぇ……式は面倒だし、しないけど、ドレス、持ってきて着ましょうか?」
「ほんま?」
ぐしゃぐしゃの泣き顔の晃が顔を上げて、洟を垂らしたままにぱぁと笑うのに、霧恵は目を細めた。長身で鍛え上げた身体つき、胸も大きな霧恵は、その体のラインが一番美しく見えるように専用に作ってもらったドレスがある。青みがかったドレスだが、他に着られるモデルがいないので、買い取らないかという話は出ていた。
「初夜で、アナタのためだけにドレスを着るのはどうかしら?」
「そ、それ、脱がせてもええんか?」
「どうかしらねぇ?」
買い取りならば、汚しても構わない。
意地悪に笑いながらもそう囁くと、晃の顔が真っ赤になる。着たままで行為に及ぶのもまた楽しいと、晃は想像しているのだろう。
「俺のは貸し衣裳で構へんから、写真撮ってもええ?」
「プロのカメラマンが友人にいるわ。豪華に撮ってもらいましょう」
話は纏まって、その日のうちに籍を入れてしまって、晃は舞園晃になって、会社も退職すると決めたようだった。開発途中の薬があるので、3ヶ月ほどは引き継ぎもあって辞められないが、その後は霧恵の専属マネージャーになるという。
晃が25歳、霧恵が35歳。
個人的にプロのカメラマンを雇って、スタジオも借り切っての撮影会は、非常に豪華で、結婚式をしたいという晃の気持ちを満足させたようだった。
青みがかったタイトなドレスは、首筋は清楚に立襟で隠れているが、胸元が菱形に空いていて、霧恵の胸の谷間を強調していた。シンプルなヴェールをそっと捲り上げて、教会のようなセットの前で晃が誓いのキスをする。指輪の交換も、霧恵が恥じらう晃をお姫様抱っこする場面も、晃の首のチョーカーを外して霧恵がうなじに噛み付くふりをするのも、全部写真におさめてもらって、アルバムにしてもらった。
「霧恵さん、最高に綺麗や」
「チワワちゃんも可愛いわよ」
細身の純白のタキシードの裾がフリルのようになっているものを着せられた晃は、整った可愛い顔立ちも相まって、非常に可愛らしかった。うなじを噛む様子をカメラマンからオーダーされたのも、晃がオメガと思われているからだ。
「オメガ同士の結婚なんて珍しいですけど、男女なら関係ないですもんね……発情期が重なったら凄いんでしょうね」
「そういう下世話な想像を、うちの可愛い子ですると、踏むわよ?」
どこをとは言わないが、メタリックブルーのハイヒールの踵を鳴らすと、カメラマンは黙り込んでしまった。撮影の付き合いでそういう趣味なのを知っているので、若干嬉しそうだったのは否めないが、黙ってくれたのでよしとする。
アルバムを受け取って、晃が着替えてドレスのままの霧恵の手を引いて車までエスコートしてくれた。ドレスの裾とヴェールを踏まないようにしながら、駐車場で車の助手席に乗り込むと、運転席に乗り込んだ晃の目が潤んでいた。
「霧恵さんと、ほんまに結婚したんやな……」
「アルバムは、玲さんの分もあるから、今度届けましょうね」
「は、はい!」
まだ玲と直接会うのは怖いようだが、霧恵を挟んでならなんとか同じ場所にいることまではできるようになったのは、かなりの成長だ。
「お楽しみはこれからでしょう?」
フェロモンも発情期も操れる霧恵は、晃を誘うことなど簡単だ。安全運転のために車の中で誘ったりはしないが、家に戻れば容赦するつもりはない。今夜はある意味、初夜なのだから。
撮影でドレスを着る前に、シャワーは浴びていたし、化粧だけクレンジングシートで落とすと、晃の手を引いてベッドに導く。その頃には霧恵の身体からはフェロモンが発せられて、発情状態になっていた。『上位オメガ』の発情期は他のオメガのように自分が陶酔してしまうのではなく、アルファを強く引き付けて蕩けさせてしまう。快楽の予感に目がとろりとした晃をベッドの上に軽々と放り投げてしまって、霧恵は枕元に用意していたものを差し出した。
いわゆるウエディングランジェリーと呼ばれるそれは、身体を補正してドレスの下で花嫁が美しく見えるように助けるものだけではなく、夫婦の初夜の楽しみのために作られたものもある。
透け透けの純白のレースのそれを、さっさと服を剥がして全裸にしてしまった晃に着せて行く。抵抗できない晃の中心は既に勃ち上がって雫を滲ませているのに、窮屈な下着の中に収納されてしまって、焦れた晃が涙ぐんだ。
「霧恵さんに、触るぅ……あきらくんのあきらくん、苦しいぃ」
「とても可愛いわよ。ここ、どうしたら楽になるかしらねぇ。こうかしら?」
「びゃあ!?」
透ける下着の上からはむりと唇に咥えられて、晃が妙な声を上げて腰を跳ねさせる。充満するフェロモンに酔わされて、晃は限界だったのだろう。
「出るっ! 出てまうぅ!」
「出していいわよ?」
「いややぁ! 霧恵さんの中で出したいぃ!」
涙と洟でぐしゃぐしゃの顔が可愛くて、柔く唇でレース越しに扱き上げると、あっさりと達した晃が下着を白濁で汚す。ぼろぼろと零れる涙を舌で舐めて、その手を胸に導くと、菱形になった切れ目から手を差し込んで、晃が必死に揉んできた。
胸を揉んでいる間は幸せそうだったが、光沢のあるドレスの横や後ろに手を滑らせて、晃の顔がだんだんと焦りに変わってくる。
「これ、どうなってるんや?」
体のラインが綺麗に見えるように背中は編み上げになっているし、裾から手を突っ込もうとしてもとにかく布地が多くて霧恵の肌まで到達しない。
「触りたい……霧恵さん、触りたいぃ! ふぇ……ひぐっ……」
焦らしに焦らして泣かせたくてこのドレスを選んだのだが、予想した以上にその効果を発揮してしまって、霧恵は多少晃が可哀そうになって、脇の下に隠れているチャックを降ろして、首の横のチャックも降ろして、上半身を晒す。撮影用だったので、その後にあまり着ることが考えられていなくて、脱ぎ着が非常にしにくい作りになっていた。
「そ、そんなとこに」
「宇宙服の脱皮っぽいわよね」
笑いながらドレスの横から身体をスライドさせて脱いでいく霧恵を、晃が期待した目で見つめていた。晃と寝るようになるまで、アルファのぎらぎらとした欲望にまみれたオーラも、抱きたいという要求も、屈服させて逆にドロドロにさせて搾り取って、恥をかかせてやることしか考えたことがなかったが、晃のものならば心地よい。
密やかに霧恵も気付かないように晃が、オーラで霧恵を守っているというのを聞いた日から、晃の存在をそばにいなくても感じたし、晃は霧恵の身体の一部のような感覚だった。
白濁で汚れた下着をずらして晃の中心を取り出せば、もう芯を持って元気を取り戻している。
「こっちのお口でイきたい? それとも、こっちかしら?」
補正用のウエディングアンダーウェアを脱いで全裸になった霧恵は、唇を指先で辿ってから、その指を脚の間の濡れた場所に持っていく。
「下の、お口で、あきらくんのあきらくん、食べてくらはい!」
「素直ねぇ」
いい子にはご褒美を。
跨って薄い胸に両手を付きながら、霧恵は腰を落として濡れた場所に逞しい晃の中心を飲み込んでいく。内壁を擦り上げるそれは、立派で、体格に見合った深さのある霧恵の中にも根元まで飲み込むのは難しいくらいだった。
長身で体格がいい霧恵は、小柄な女性よりはそこが深く広くなっているようで、あまりお粗末なものだと締め付けるのが面倒だし、「がばがば」と思われるのも癪なので、例え気に入ってホテルに入ったアルファであろうとも、そこを見て気に入らなければ、フェロモンで腰を抜けさせて、何もせずに帰ることがある。
「晃のは、本当に、美味しいわぁ」
しっかりと逞しい晃のものはそんなことなく、霧恵を存分に満足させてくれる。
「ひぁぁっ! しめたらっ、でるぅ!」
達するのが早いのを気にしているようで、泣いてしまうがそれも可愛いだけだった。
「いいのよ、たくさんイって? それだけ、あたしの身体で感じてくれてるってことでしょう?」
「きもちいぃ、からぁっ! きりえしゃんの、なかぁっ!」
悲鳴のように叫んで、どくどくと晃の中心が弾ける。白濁が胎を濡らすのに、霧恵は下腹を押さえてうっとりとため息を吐く。
「もっとよ。まだ、足りない」
「ひぃっ! まだ、イったばっかり……ひぁぁっ!」
立て続けに絶頂させるのも、搾り取るのも、霧恵の得意技だ。フェロモンと締め付けで晃を追い上げて、霧恵の中から白濁が逆流して太ももを伝い、晃の纏う乱れたレースの下着を汚すまで。
霧恵は容赦なく晃の上で腰を振り続けた。
「明が良いと思うのよ」
「めい?」
「赤ちゃんの名前。チワワちゃんは5月生まれだし、明って読み方を変えたら『あきら』とも読めるし、漢字に同じ『日』が入ってるわ。男の子でも、女の子でもどっちでも使えるし」
「明ちゃん……赤さんの名前が、俺、由来でええの?」
「霧は『雨』が入ってるし、あたしと対にもなってるのよ」
初夜の後のピロートークで、ベッドの上で転がりながら、ずっと考えていたことを口にすると、晃は何度も「明ちゃん」と呟いて、嬉しそうにしていた。
その発情期で計算したように妊娠できたのは、やはり、霧恵が『上位オメガ』だったからかもしれない。
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