296 / 528
十章 ふーちゃんとまーちゃんの婚約
3.新年度の前に
しおりを挟む
春休みが終わるとわたくしとクリスタちゃんは学園の寮に戻る。
ふーちゃんもまーちゃんも聞き分けがよくなっていて、わたくしとクリスタちゃんが王都に戻るときにも震えて我慢していたが、泣いたり、駄々を捏ねたりはしなかった。
「フランツ、マリア、行ってきますね」
「次は王都でハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお誕生日のときに会いましょう」
「エリザベートおねえさま、クリスタおねえさま、いってらっしゃい」
「わたくし、なかない。いいこでまってます」
ふーちゃんとまーちゃんが可愛くて、わたくしはふーちゃんを抱き締めて、クリスタちゃんがまーちゃんを抱き締めて、しばらく離れられなかった。
ふーちゃんとまーちゃんに見送られて馬車に乗って、列車に乗り換えて、王都の学園の寮に戻った。
寮に戻ると昼食の時間だったので、荷物を部屋に置くと食堂に行く。
食堂にはレーニちゃんとミリヤムちゃんがいた。
「ミリヤム嬢をペオーニエ寮のテーブルにお招きしていたのです」
「ありがとうございます、レーニ様。ローゼン寮のテーブルではわたくし一人なので寂しかったですわ」
「ミリヤム嬢とはわたくしは友人ですからね」
レーニちゃんとミリヤムちゃんと一緒に座って、わたくしとクリスタちゃんも食事をした。
「お茶の時間にはまた集まりましょう」
「今日はノエル殿下はいらっしゃいませんからね」
わたくしが誘えば、レーニちゃんも答えてくれる。
学園の授業が始まっていればノエル殿下のお茶会がペオーニエ寮の中庭のサンルームで行われるのだが、今日は授業がないのでノエル殿下は学園に登校していない。
王族であるハインリヒ殿下とノルベルト殿下、隣国の王女でノルベルト殿下の婚約者であるノエル殿下は、寮には所属しているが、寮で暮らしてはおらず、王宮から学園に通っている。
授業がない日は学園に通う必要がないので、ノエル殿下もノルベルト殿下もハインリヒ殿下もいない。サンルームをわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとミリヤムちゃんだけで使うのは難しかった。サンルームの鍵はノエル殿下やノルベルト殿下やハインリヒ殿下が出入りするので、厳重に管理されているのだ。
そうなると、自然とお茶会は食堂で行うしかなくなってしまう。
他にも食堂でお茶会をするグループがあるかもしれないが、食堂は全校生徒が入れるくらい広いので、距離を取ることができた。
「お茶会の時間に、春休みの宿題を見てくださいますか?」
「一緒に確認しましょう、ミリヤム嬢」
「レーニ嬢、わたくしたちも一緒に確認しませんか?」
「よろしくお願いします、クリスタ嬢」
約束をして、お茶会の時間までわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんはペオーニエ寮の部屋に、ミリヤムちゃんはローゼン寮の部屋に戻って行った。
部屋に戻ると楽な格好に着替える。
授業は明日から始まるので、今日までは制服を着て食堂に行く必要もない。
寛いでいると、ドアがノックされた。
「エリザベート嬢、クリスタ嬢、わたくしです。レーニ・リリエンタールです」
「レーニちゃん、いらっしゃいませ」
「どうしたのですか、レーニちゃん?」
レーニちゃんを部屋に入れると、レーニちゃんは持っていた手紙をわたくしとクリスタちゃんに見せて来た。
「ラルフ・ホルツマン……ホルツマン家の子息からではないですか」
「授業の後で教室に来るので、迷惑ですとお伝えしたら、手紙を送ってくるようになったのです」
「見せていただいていいですか?」
「見てくださいませ」
手紙の中身を見れば、ラルフ殿が伯爵家の次男で、婿入り先を探していること、レーニちゃんとはいとこ同士なのでちょうどいいのではないかということが書かれている。
「ホルツマン家にはいい印象がないのでお断りしたいのですが、何度言っても聞いてくれないのです」
「レーニちゃんは公爵家の令嬢ではないですか。伯爵家のラルフ殿と釣り合いませんわ」
「何より、嫌がられているのが分かっていない様子ですね」
手紙に目を通してわたくしもクリスタちゃんもしかめっ面になってしまう。レーニちゃんを困らせるとは許せない。
「ノエル殿下にも報告して、対処法を考えましょう」
「レーニちゃん、相談してくれてありがとうございます。このことはミリヤムちゃんにも話して、女子みんなで考えていきましょう」
「ありがとうございます。他にひとがいる場所では話しにくくて。ノエル殿下にもミリヤムちゃんにも相談に乗って欲しいです」
ミリヤムちゃんは子爵家の令嬢なので、相談に乗ることはできても実際に行動に移すことは難しいだろう。それでも聞いてもらえるのと、聞いてもらえないのとでは全然違う。
知っておいてもらうだけでレーニちゃんは安心するだろう。
「わたくしに婚約をする相手がいたらよかったのですが……」
「レーニちゃんはふーちゃんをどう思っていますか?」
「ふーちゃんですか? 婚約の約束はしていますが、まだ小さいので、婚約は無理だと思っております」
「ふーちゃんがレーニちゃんを大好きなことには気付いていますか?」
「それは……まだふーちゃんは六歳ですから」
六歳のふーちゃんがレーニちゃんと結婚を考えていると言っても、誰も本気にはしないだろう。
しかし、わたくしという前例があるし、レーニちゃんがそもそもリリエンタール家の後継者を降りたのは、ディッペル家に嫁ぐ準備をするためだった。
「わたくしは辺境伯領のためですが、八歳で婚約しましたわ。ふーちゃんもレーニちゃんのために、婚約ができたらいいのですが」
レーニちゃんがふーちゃんを嫌っていないのであれば、まだ婚約はできないかもしれないが、その婚約の約束くらいは正式にしてもいいのではないだろうか。三つ子の魂百までというが、わたくしもふーちゃんより小さな時期からエクムント様が大好きだったし、ふーちゃんも今より小さい頃からレーニちゃんのことが好きで詩を読んでいた。
お互いに想い合っているのならば、公爵家同士でつり合いも取れているし、年は離れているが、レーニちゃんのお母様とお父様も七歳年が離れているので、これくらいは許容範囲だと思われる。
手紙の話と婚約の話はこれから考えることにして、時間になったのでわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんは食堂に行った。
食堂ではミリヤムちゃんが所在なさそうに端の方に立っていた。
「ミリヤム嬢、お待たせしましたか?」
「いえ、わたくしが早く来てしまったのです」
「ミリヤム嬢とも同じ寮だったら、一緒に過ごす時間が長くとれるのに」
「わたくしがペオーニエ寮に入れるわけがありませんわ」
少し肩を落としているようなミリヤムちゃんとペオーニエ寮のテーブルに着いてお茶と軽食を注文する。
紅茶を飲みながらサンドイッチとケーキを食べて、ミリヤムちゃんとわたくしが宿題を見合って、レーニちゃんとクリスタちゃんが宿題を見せ合っている。
「エリザベート様、失礼ですが、この問題、読み間違っておりませんか?」
「あ、そうかもしれません。もう一度見直してみますわ」
去年一年わたくしがしっかりと教えたおかげなのか、わたくしの間違いを指摘できるようになってきている。わたくしも珍しく問題を読み間違って答えが違ってしまっていたようだ。
もう一度読み直すと、自分の間違いに気付いて正しい答えを導き出すことができた。
「レーニ嬢、この問題を見てみてください」
「わたくし、間違っていますか?」
クリスタちゃんもレーニちゃんに間違いを指摘していた。
宿題の見直しが終わると、わたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんはペオーニエ寮に、ミリヤムちゃんはローゼン寮に戻っていく。
来たときよりもミリヤムちゃんの表情が明るくなっているようで、わたくしは少し安心していた。
残る問題はあるが、とりあえずは新年度に向けて準備ができた。
ふーちゃんもまーちゃんも聞き分けがよくなっていて、わたくしとクリスタちゃんが王都に戻るときにも震えて我慢していたが、泣いたり、駄々を捏ねたりはしなかった。
「フランツ、マリア、行ってきますね」
「次は王都でハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお誕生日のときに会いましょう」
「エリザベートおねえさま、クリスタおねえさま、いってらっしゃい」
「わたくし、なかない。いいこでまってます」
ふーちゃんとまーちゃんが可愛くて、わたくしはふーちゃんを抱き締めて、クリスタちゃんがまーちゃんを抱き締めて、しばらく離れられなかった。
ふーちゃんとまーちゃんに見送られて馬車に乗って、列車に乗り換えて、王都の学園の寮に戻った。
寮に戻ると昼食の時間だったので、荷物を部屋に置くと食堂に行く。
食堂にはレーニちゃんとミリヤムちゃんがいた。
「ミリヤム嬢をペオーニエ寮のテーブルにお招きしていたのです」
「ありがとうございます、レーニ様。ローゼン寮のテーブルではわたくし一人なので寂しかったですわ」
「ミリヤム嬢とはわたくしは友人ですからね」
レーニちゃんとミリヤムちゃんと一緒に座って、わたくしとクリスタちゃんも食事をした。
「お茶の時間にはまた集まりましょう」
「今日はノエル殿下はいらっしゃいませんからね」
わたくしが誘えば、レーニちゃんも答えてくれる。
学園の授業が始まっていればノエル殿下のお茶会がペオーニエ寮の中庭のサンルームで行われるのだが、今日は授業がないのでノエル殿下は学園に登校していない。
王族であるハインリヒ殿下とノルベルト殿下、隣国の王女でノルベルト殿下の婚約者であるノエル殿下は、寮には所属しているが、寮で暮らしてはおらず、王宮から学園に通っている。
授業がない日は学園に通う必要がないので、ノエル殿下もノルベルト殿下もハインリヒ殿下もいない。サンルームをわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとミリヤムちゃんだけで使うのは難しかった。サンルームの鍵はノエル殿下やノルベルト殿下やハインリヒ殿下が出入りするので、厳重に管理されているのだ。
そうなると、自然とお茶会は食堂で行うしかなくなってしまう。
他にも食堂でお茶会をするグループがあるかもしれないが、食堂は全校生徒が入れるくらい広いので、距離を取ることができた。
「お茶会の時間に、春休みの宿題を見てくださいますか?」
「一緒に確認しましょう、ミリヤム嬢」
「レーニ嬢、わたくしたちも一緒に確認しませんか?」
「よろしくお願いします、クリスタ嬢」
約束をして、お茶会の時間までわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんはペオーニエ寮の部屋に、ミリヤムちゃんはローゼン寮の部屋に戻って行った。
部屋に戻ると楽な格好に着替える。
授業は明日から始まるので、今日までは制服を着て食堂に行く必要もない。
寛いでいると、ドアがノックされた。
「エリザベート嬢、クリスタ嬢、わたくしです。レーニ・リリエンタールです」
「レーニちゃん、いらっしゃいませ」
「どうしたのですか、レーニちゃん?」
レーニちゃんを部屋に入れると、レーニちゃんは持っていた手紙をわたくしとクリスタちゃんに見せて来た。
「ラルフ・ホルツマン……ホルツマン家の子息からではないですか」
「授業の後で教室に来るので、迷惑ですとお伝えしたら、手紙を送ってくるようになったのです」
「見せていただいていいですか?」
「見てくださいませ」
手紙の中身を見れば、ラルフ殿が伯爵家の次男で、婿入り先を探していること、レーニちゃんとはいとこ同士なのでちょうどいいのではないかということが書かれている。
「ホルツマン家にはいい印象がないのでお断りしたいのですが、何度言っても聞いてくれないのです」
「レーニちゃんは公爵家の令嬢ではないですか。伯爵家のラルフ殿と釣り合いませんわ」
「何より、嫌がられているのが分かっていない様子ですね」
手紙に目を通してわたくしもクリスタちゃんもしかめっ面になってしまう。レーニちゃんを困らせるとは許せない。
「ノエル殿下にも報告して、対処法を考えましょう」
「レーニちゃん、相談してくれてありがとうございます。このことはミリヤムちゃんにも話して、女子みんなで考えていきましょう」
「ありがとうございます。他にひとがいる場所では話しにくくて。ノエル殿下にもミリヤムちゃんにも相談に乗って欲しいです」
ミリヤムちゃんは子爵家の令嬢なので、相談に乗ることはできても実際に行動に移すことは難しいだろう。それでも聞いてもらえるのと、聞いてもらえないのとでは全然違う。
知っておいてもらうだけでレーニちゃんは安心するだろう。
「わたくしに婚約をする相手がいたらよかったのですが……」
「レーニちゃんはふーちゃんをどう思っていますか?」
「ふーちゃんですか? 婚約の約束はしていますが、まだ小さいので、婚約は無理だと思っております」
「ふーちゃんがレーニちゃんを大好きなことには気付いていますか?」
「それは……まだふーちゃんは六歳ですから」
六歳のふーちゃんがレーニちゃんと結婚を考えていると言っても、誰も本気にはしないだろう。
しかし、わたくしという前例があるし、レーニちゃんがそもそもリリエンタール家の後継者を降りたのは、ディッペル家に嫁ぐ準備をするためだった。
「わたくしは辺境伯領のためですが、八歳で婚約しましたわ。ふーちゃんもレーニちゃんのために、婚約ができたらいいのですが」
レーニちゃんがふーちゃんを嫌っていないのであれば、まだ婚約はできないかもしれないが、その婚約の約束くらいは正式にしてもいいのではないだろうか。三つ子の魂百までというが、わたくしもふーちゃんより小さな時期からエクムント様が大好きだったし、ふーちゃんも今より小さい頃からレーニちゃんのことが好きで詩を読んでいた。
お互いに想い合っているのならば、公爵家同士でつり合いも取れているし、年は離れているが、レーニちゃんのお母様とお父様も七歳年が離れているので、これくらいは許容範囲だと思われる。
手紙の話と婚約の話はこれから考えることにして、時間になったのでわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんは食堂に行った。
食堂ではミリヤムちゃんが所在なさそうに端の方に立っていた。
「ミリヤム嬢、お待たせしましたか?」
「いえ、わたくしが早く来てしまったのです」
「ミリヤム嬢とも同じ寮だったら、一緒に過ごす時間が長くとれるのに」
「わたくしがペオーニエ寮に入れるわけがありませんわ」
少し肩を落としているようなミリヤムちゃんとペオーニエ寮のテーブルに着いてお茶と軽食を注文する。
紅茶を飲みながらサンドイッチとケーキを食べて、ミリヤムちゃんとわたくしが宿題を見合って、レーニちゃんとクリスタちゃんが宿題を見せ合っている。
「エリザベート様、失礼ですが、この問題、読み間違っておりませんか?」
「あ、そうかもしれません。もう一度見直してみますわ」
去年一年わたくしがしっかりと教えたおかげなのか、わたくしの間違いを指摘できるようになってきている。わたくしも珍しく問題を読み間違って答えが違ってしまっていたようだ。
もう一度読み直すと、自分の間違いに気付いて正しい答えを導き出すことができた。
「レーニ嬢、この問題を見てみてください」
「わたくし、間違っていますか?」
クリスタちゃんもレーニちゃんに間違いを指摘していた。
宿題の見直しが終わると、わたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんはペオーニエ寮に、ミリヤムちゃんはローゼン寮に戻っていく。
来たときよりもミリヤムちゃんの表情が明るくなっているようで、わたくしは少し安心していた。
残る問題はあるが、とりあえずは新年度に向けて準備ができた。
31
お気に入りに追加
1,688
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる