222 / 528
八章 エリザベートの学園入学
12.クリスタちゃんの晴れ舞台
しおりを挟む
ケーキを食べて紅茶を飲んで、楽しくお茶会を終えると、両親とクリスタちゃんとレーニちゃんとふーちゃんとまーちゃんと部屋に戻った。部屋まではエクムント様が送って下さった。
「辺境伯ともお茶ができてよかった」
「国王陛下と王妃殿下とディッペル公爵夫妻と話ができて光栄でした」
「辺境伯領にはまだまだ独立派が隠れているようだが、辺境伯ははっきりとオルヒデー帝国側につくと表明してくれている。おかげで安心できているよ」
「辺境伯とエリザベート嬢は城下町の散策に行かれたそうではないですか。ハインリヒから聞きましたよ」
「エリザベート嬢と王立図書館と王立植物園を見て来ました」
「仲睦まじいようで何よりだ」
わたくしとエクムント様の仲は国の根幹に関わる。王家に近いこの国唯一の公爵家であるディッペル家と、辺境の辺境伯家の繋がりが強ければ強いほど、この国は強固な一つの国として繋がり合える。
逆にわたくしとエクムント様が不仲であったりすると、オルヒデー帝国が揺らぎかねないので、国王陛下も王妃殿下もわたくしとエクムント様の仲には関心を持っていらっしゃるのだ。
「王立図書館でエクムント様はわたくしの髪と目が目立ってしまったのをさり気なく守ってくださいました。エクムント様の優しさにわたくしはとても幸せな気持ちになりました」
素直な感想を口にすると、エクムント様も微笑んでくれているし、国王陛下も王妃殿下も頷きながら聞いてくださった。
部屋に戻ったら疲れたのかふーちゃんがベッドに倒れていた。お昼寝をしたまーちゃんは元気いっぱいでふーちゃんのシャツを引っ張って遊びに誘っているが、ふーちゃんは起き上がらない。
レーニちゃんがベッドの端に腰かけてふーちゃんに声をかけている。
「フランツ様どうされたのですか?」
「わたし、レーニじょうとおちゃをしたかったの」
「それで拗ねていらっしゃったのですか!?」
「だって、テーブルがべつべつだったんだもの。レーニじょうはおねえさまたちとたのしそうにはなしていて、わたし、なかまはずれにされたきぶんだった」
悲しそうに言うふーちゃんにレーニちゃんがふーちゃんの手を取る。
「わたくしと一緒に絵本を読みませんか?」
「レーニじょう、えほんをよんでくれるのですか?」
「フランツ様も字が読めるようになっているのでしょう? わたくしに読んでくださいませんか?」
「わたし、じょうずによめませんよ?」
「構いません。フランツ様が読んでくださるのをわたくし、静かに聞いていますわ。分からないところがあれば、教えます」
拗ねてベッドに突っ伏していたふーちゃんが体を起こす。お気に入りの列車の絵本を持って来て、レーニちゃんとソファに座って読み出した。まーちゃんも隣りのソファに座って絵本を覗き込んでいる。レーニちゃんのおかげでふーちゃんのご機嫌も治ってわたくしはホッとしていた。
ふーちゃんも年上のわたくしたちのグループに混ざりたかったようだが、両親と一緒のテーブルに振り分けられてしまって、寂しい思いをしたようだ。ふーちゃんがレーニちゃんにたどたどしく絵本を読んで聞かせているのを、まーちゃんも目をくりくりさせて聞いていて、部屋の中は和やかな空気が流れていた。
翌日には遂にクリスタちゃんとハインリヒ殿下の婚約が来春に成立することを宣言する昼食会が開かれた。昼食会に参加するクリスタちゃんの髪をレーニちゃんが丁寧に結っていく。
前髪は編み込みにして、後ろは纏めてアップにしているクリスタちゃんはいつもよりも大人びて見えた。
昼食会にはわたくしもレーニちゃんも招待されていないので、クリスタちゃんだけが参加することになる。
「お姉様、緊張します。誰かが『異議あり』と言って来たらどうしましょう?」
「そのときには国王陛下とハインリヒ殿下もいます。お父様とお母様もいてくださいます」
「クリスタ様ならきっと認められます。クリスタ様、とてもお綺麗ですよ」
「お姉様、レーニ嬢、応援していてくださいね」
国王陛下が宣言した時点でハインリヒ殿下とクリスタちゃんの婚約は決まったこととなるのだが、それでもわたくしもレーニちゃんもいない場所に一人で行くクリスタちゃんはとても緊張しているようだ。クリスタちゃんの手を握ってわたくしはクリスタちゃんに囁く。
「きっと大丈夫です。クリスタはわたくしの自慢の妹ですからね」
「元子爵家の娘のくせにと言われたらどうしましょう」
「そんなことを言う輩は無視して構いません。クリスタが今ディッペル家の娘であることが大事なのです」
「でも……」
「お母様もシュレーゼマン子爵家の娘でした。それがキルヒマン侯爵家の養子になって、ディッペル家に嫁いでいます。クリスタが元ノメンゼン子爵家の娘だというのならば、お母様のことをそのひとたちはどう言うのでしょう。クリスタはお母様を卑しい出だと思っていますか?」
「いいえ、そんなことは全く思いません」
「それならば大丈夫です。クリスタはディッペル家から王家に嫁ぐのですからね」
クリスタちゃんの不安を払拭するようにわたくしが言えば、クリスタちゃんは勇気を得て頷き、顔を上げて両親と共に昼食会が開かれる会場に向かって行った。
昼食会が終わるまでわたくしとレーニちゃんとふーちゃんとまーちゃんで待っていたが、部屋で昼食を食べてお茶会に参加する準備をしているとふーちゃんとまーちゃんが足元に縋り付いてくる。
「エリザベートおねえさま、レーニじょう、いかないで」
「わたくち、たみちい」
「ふーちゃん、まーちゃん、わたくしとレーニ嬢はお茶会が終わったら帰ってきます」
「クリスタおねえさまは?」
「クリスタちゃんは晩餐会まで参加しなければいけないでしょうね」
お茶会と晩餐会の間には休憩が挟まって少しの間は部屋に戻れるかもしれないが、クリスタちゃんは慌ただしく晩餐会に向かうのだろう。それから夜までの時間をドレス姿で過ごさなければいけないと思うと、クリスタちゃんが疲れるだろうと気の毒になってくる。
部屋を出るとふーちゃんとまーちゃんの泣き声が聞こえてくる。ヘルマンさんもレギーナもいるのだが、後ろ髪引かれつつ、わたくしとレーニちゃんはお茶会の会場に行った。
お茶会ではクリスタちゃんはタキシードを着たハインリヒ殿下の腕に手を添えていた。和やかな様子で二人はお茶会に来たお客様たちに挨拶をしている。
「お姉様、わたくし、来春にハインリヒ殿下の婚約者となることが決まりました」
「クリスタ嬢と来春、婚約します。エリザベート嬢、今後ともよろしくお願いします」
「おめでとうございます。クリスタのこと、よろしくお願いします」
まだ一年近く準備期間があるが、国王陛下の名において宣言されたのならばそれが覆されることはない。クリスタちゃんがハインリヒ殿下の婚約者となることは確定したも同然なのだ。
「エリザベート嬢、今日はお迎えに行けずにすみませんでした」
「謝らないでくださいませ。いつもわたくしのことを気にかけてくださっていて、感謝しています」
「夏休みに辺境伯領に来たときには、ピクニックに行きましょう。涼しくて美しい湖畔があるのですよ」
「ピクニック! それはフランツもマリアも喜ぶでしょう」
エクムント様との話も弾んでわたくしは心がうきうきとして来る。
クリスタちゃんの件もこれで一安心だ。
「エクムント殿とお茶をして感じました。王家はもっと辺境伯領のことを知らなければいけない。父上に話をして、私とノルベルト兄上がエクムント殿の誕生日にお茶会に行けるように相談してみます」
「それは光栄です。辺境伯領でハインリヒ殿下とノルベルト殿下に見て頂きたいものがたくさんあります」
「僕も弟の意見に賛成です。父上に話をしてみます」
今年のエクムント様のお誕生日はハインリヒ殿下とノルベルト殿下も参加して、豪華になりそうな気配がしていた。
「お姉様、レーニ嬢、昼食会のことを聞いて欲しいのです。お茶を致しましょう?」
クリスタちゃんに誘われて、わたくしもレーニちゃんも快く頷いていた。
「辺境伯ともお茶ができてよかった」
「国王陛下と王妃殿下とディッペル公爵夫妻と話ができて光栄でした」
「辺境伯領にはまだまだ独立派が隠れているようだが、辺境伯ははっきりとオルヒデー帝国側につくと表明してくれている。おかげで安心できているよ」
「辺境伯とエリザベート嬢は城下町の散策に行かれたそうではないですか。ハインリヒから聞きましたよ」
「エリザベート嬢と王立図書館と王立植物園を見て来ました」
「仲睦まじいようで何よりだ」
わたくしとエクムント様の仲は国の根幹に関わる。王家に近いこの国唯一の公爵家であるディッペル家と、辺境の辺境伯家の繋がりが強ければ強いほど、この国は強固な一つの国として繋がり合える。
逆にわたくしとエクムント様が不仲であったりすると、オルヒデー帝国が揺らぎかねないので、国王陛下も王妃殿下もわたくしとエクムント様の仲には関心を持っていらっしゃるのだ。
「王立図書館でエクムント様はわたくしの髪と目が目立ってしまったのをさり気なく守ってくださいました。エクムント様の優しさにわたくしはとても幸せな気持ちになりました」
素直な感想を口にすると、エクムント様も微笑んでくれているし、国王陛下も王妃殿下も頷きながら聞いてくださった。
部屋に戻ったら疲れたのかふーちゃんがベッドに倒れていた。お昼寝をしたまーちゃんは元気いっぱいでふーちゃんのシャツを引っ張って遊びに誘っているが、ふーちゃんは起き上がらない。
レーニちゃんがベッドの端に腰かけてふーちゃんに声をかけている。
「フランツ様どうされたのですか?」
「わたし、レーニじょうとおちゃをしたかったの」
「それで拗ねていらっしゃったのですか!?」
「だって、テーブルがべつべつだったんだもの。レーニじょうはおねえさまたちとたのしそうにはなしていて、わたし、なかまはずれにされたきぶんだった」
悲しそうに言うふーちゃんにレーニちゃんがふーちゃんの手を取る。
「わたくしと一緒に絵本を読みませんか?」
「レーニじょう、えほんをよんでくれるのですか?」
「フランツ様も字が読めるようになっているのでしょう? わたくしに読んでくださいませんか?」
「わたし、じょうずによめませんよ?」
「構いません。フランツ様が読んでくださるのをわたくし、静かに聞いていますわ。分からないところがあれば、教えます」
拗ねてベッドに突っ伏していたふーちゃんが体を起こす。お気に入りの列車の絵本を持って来て、レーニちゃんとソファに座って読み出した。まーちゃんも隣りのソファに座って絵本を覗き込んでいる。レーニちゃんのおかげでふーちゃんのご機嫌も治ってわたくしはホッとしていた。
ふーちゃんも年上のわたくしたちのグループに混ざりたかったようだが、両親と一緒のテーブルに振り分けられてしまって、寂しい思いをしたようだ。ふーちゃんがレーニちゃんにたどたどしく絵本を読んで聞かせているのを、まーちゃんも目をくりくりさせて聞いていて、部屋の中は和やかな空気が流れていた。
翌日には遂にクリスタちゃんとハインリヒ殿下の婚約が来春に成立することを宣言する昼食会が開かれた。昼食会に参加するクリスタちゃんの髪をレーニちゃんが丁寧に結っていく。
前髪は編み込みにして、後ろは纏めてアップにしているクリスタちゃんはいつもよりも大人びて見えた。
昼食会にはわたくしもレーニちゃんも招待されていないので、クリスタちゃんだけが参加することになる。
「お姉様、緊張します。誰かが『異議あり』と言って来たらどうしましょう?」
「そのときには国王陛下とハインリヒ殿下もいます。お父様とお母様もいてくださいます」
「クリスタ様ならきっと認められます。クリスタ様、とてもお綺麗ですよ」
「お姉様、レーニ嬢、応援していてくださいね」
国王陛下が宣言した時点でハインリヒ殿下とクリスタちゃんの婚約は決まったこととなるのだが、それでもわたくしもレーニちゃんもいない場所に一人で行くクリスタちゃんはとても緊張しているようだ。クリスタちゃんの手を握ってわたくしはクリスタちゃんに囁く。
「きっと大丈夫です。クリスタはわたくしの自慢の妹ですからね」
「元子爵家の娘のくせにと言われたらどうしましょう」
「そんなことを言う輩は無視して構いません。クリスタが今ディッペル家の娘であることが大事なのです」
「でも……」
「お母様もシュレーゼマン子爵家の娘でした。それがキルヒマン侯爵家の養子になって、ディッペル家に嫁いでいます。クリスタが元ノメンゼン子爵家の娘だというのならば、お母様のことをそのひとたちはどう言うのでしょう。クリスタはお母様を卑しい出だと思っていますか?」
「いいえ、そんなことは全く思いません」
「それならば大丈夫です。クリスタはディッペル家から王家に嫁ぐのですからね」
クリスタちゃんの不安を払拭するようにわたくしが言えば、クリスタちゃんは勇気を得て頷き、顔を上げて両親と共に昼食会が開かれる会場に向かって行った。
昼食会が終わるまでわたくしとレーニちゃんとふーちゃんとまーちゃんで待っていたが、部屋で昼食を食べてお茶会に参加する準備をしているとふーちゃんとまーちゃんが足元に縋り付いてくる。
「エリザベートおねえさま、レーニじょう、いかないで」
「わたくち、たみちい」
「ふーちゃん、まーちゃん、わたくしとレーニ嬢はお茶会が終わったら帰ってきます」
「クリスタおねえさまは?」
「クリスタちゃんは晩餐会まで参加しなければいけないでしょうね」
お茶会と晩餐会の間には休憩が挟まって少しの間は部屋に戻れるかもしれないが、クリスタちゃんは慌ただしく晩餐会に向かうのだろう。それから夜までの時間をドレス姿で過ごさなければいけないと思うと、クリスタちゃんが疲れるだろうと気の毒になってくる。
部屋を出るとふーちゃんとまーちゃんの泣き声が聞こえてくる。ヘルマンさんもレギーナもいるのだが、後ろ髪引かれつつ、わたくしとレーニちゃんはお茶会の会場に行った。
お茶会ではクリスタちゃんはタキシードを着たハインリヒ殿下の腕に手を添えていた。和やかな様子で二人はお茶会に来たお客様たちに挨拶をしている。
「お姉様、わたくし、来春にハインリヒ殿下の婚約者となることが決まりました」
「クリスタ嬢と来春、婚約します。エリザベート嬢、今後ともよろしくお願いします」
「おめでとうございます。クリスタのこと、よろしくお願いします」
まだ一年近く準備期間があるが、国王陛下の名において宣言されたのならばそれが覆されることはない。クリスタちゃんがハインリヒ殿下の婚約者となることは確定したも同然なのだ。
「エリザベート嬢、今日はお迎えに行けずにすみませんでした」
「謝らないでくださいませ。いつもわたくしのことを気にかけてくださっていて、感謝しています」
「夏休みに辺境伯領に来たときには、ピクニックに行きましょう。涼しくて美しい湖畔があるのですよ」
「ピクニック! それはフランツもマリアも喜ぶでしょう」
エクムント様との話も弾んでわたくしは心がうきうきとして来る。
クリスタちゃんの件もこれで一安心だ。
「エクムント殿とお茶をして感じました。王家はもっと辺境伯領のことを知らなければいけない。父上に話をして、私とノルベルト兄上がエクムント殿の誕生日にお茶会に行けるように相談してみます」
「それは光栄です。辺境伯領でハインリヒ殿下とノルベルト殿下に見て頂きたいものがたくさんあります」
「僕も弟の意見に賛成です。父上に話をしてみます」
今年のエクムント様のお誕生日はハインリヒ殿下とノルベルト殿下も参加して、豪華になりそうな気配がしていた。
「お姉様、レーニ嬢、昼食会のことを聞いて欲しいのです。お茶を致しましょう?」
クリスタちゃんに誘われて、わたくしもレーニちゃんも快く頷いていた。
22
お気に入りに追加
1,688
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる