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二重奏 (デュオ)
朱色の二重奏 (デュエット) 1
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誕生日のお祝いの後で、そそくさと部屋に戻った響を、青藍が追いかけて行った。その横顔に決意を読み取って、真朱は響の発情期を知った。15歳になってから初めての響の発情期に、青藍は仕掛けようと計画していたのだろうが、それが誕生日当日になるとは思ってもいなかっただろう。
キッチンではまだ薫が夕飯の後片付けをしているが、薫の部屋は響の部屋の隣りで、声が聞こえるかもしれない。そんなことを薫は気にしないのかもしれないが、真朱は悔しいような、落ち着かないような、不思議な気分になる。
発情期のフェロモンが漏れない体質だと言っている響のフェロモンを、青藍だけが強く感じる。それは運命なのかもしれないが、真朱も薫に甘い香りがするのは感じるのに、発情期もフェロモンも完璧に操れてしまう『上位オメガ』の薫の発情期を引き出すことができないのだ。
「何が欲しいんですか?」
キッチンから手を拭きながら出てきた薫が、唐突に問いかけて、真朱は心臓が口から飛び出そうになった。驚いた顔で薫を見ていると、くすくすと笑われてしまう。
「小さい頃から、真朱さん、何か欲しいものがあるとそういう顔をしてましたよ」
お腹がいっぱいにならなかったか、誕生日プレゼントが足りなかったか、それとも青藍がもらったものが欲しかったか。そういう細かいところに、薫はよく気が付いてくれたし、聞かれればいつも真朱は素直に答えていた。薫に対して嘘を吐くことや隠し事をすることは、真朱には考えられなかった。
誰よりも信頼して、大好きで、愛しているひと。
「せいちゃんが、響さんを追い駆けて行ってしもた」
「青藍さんだけが大人になるみたいで、寂しいんですか?」
言われて初めて、そうなのかもしれないと真朱は思う。ずっと青藍の方が大人びていて、真朱は年相応に幼かった。聡い青藍と鈍い真朱。同じアルファで双子なのに、周囲は全く違うように二人を扱った。
「薫さんは、せいちゃんの気持ち、知ってはるの?」
隠し事ができない真朱の気持ちも、薫は気付いているだろうが、その点について何か言われたことはない。素直な真朱と逆で、隠し事の上手な青藍の気持ちも、薫は察したのだろうか。
「そうじゃないかと思っていましたが、去年、アルファのための薬を処方して欲しいと相談されたときに、本人から聞きました」
「薫さんには、言うてたんか」
『上位オメガ』としてアルファを傅かせる薫は、青藍も素直にさせてしまうらしい。二人きりの秘密があったことが知れると、悔しいような気分になって、真朱は俯いてしまう。その両頬に手を当てて、薫が再度問いかける。
「何か欲しいものがあるんでしょう?」
バレている。
甘く微笑む薫の表情に、真朱は確信した。
「小さい頃から、響さんは俺らを年相応の子どもとして扱ってくれて、それはものすごく嬉しかった。やけど、薫さんは俺らを子どもやのうて、『男』として育ててくれはったよね」
「えぇ、二人はアルファで、男の子ですから」
盲目的に可愛がるのは響の役割で、男としてアルファとして確りと生きていけるように育てるのが薫の役割だと自分で決めたのだという。男慣れしていない響にはできない部分を、薫が担おうと思ったのだ。
「せいちゃんが、響さんのこと抱いてしもても、ええの?」
まだ誕生日が来ていない中学二年生に進級してすぐの13歳の青藍に、薫は唆すように「フランスの法律を調べるように」言ったのを真朱も知っている。それはまるで、15歳になったら響を抱いてしまえと煽るような行動だった。
「私たちはオメガで、枯れているわけではないですから、アルファが欲しいと思うこともあるのですよ。母が響にお見合いを持ってくるのも、オメガにはオメガの幸せがあると信じているからです」
奥手で保守的な響は、気軽にアルファを誘ったりしない。それは自分で無意識にフェロモンが他人に感じられないように抑えていることからも分かっていた。けれど、青藍には自分のフェロモンを付けて、フェロモンの香りが感じられるというのならば、無自覚だが響も青藍を想っているに違いないのだ。
説明されればその通りだったが、それならば自分はどうなるのだと真朱は唇を尖らせる。その唇を薫が指先でちょんと突く。
「ほら、欲しいものがあるって顔をしていますよ」
全て分かっているはずなのに、自分からは口に出さない狡い大人の薫に、真朱は息を吸い込んだ。
「薫さんや! 俺は、ずっと薫さんが欲しい」
腹の底から力を込めて言った真朱に、薫が青い目を細める。
「……やっと口にしましたね。でも、私は『上位オメガ』ですよ。しかも、オメガとしての自分を謳歌しています。真朱さんは、私のものになったら、一生私に傅かないといけないんですよ」
自分で言うのもなんですが、一番お勧めできない物件です。
そんなことを言われて、退くような真朱ではなかった。その場に膝をついて、薫の膝を撫でながら脛から足の甲まで手を落として、そこに顔を寄せてキスをする。
「そんなん、構へん。もう俺は薫さんの虜なんやから」
百戦錬磨で何人ものアルファを虜にしてきた、『上位オメガ』の薫。彼を落とすのに、恥も外聞もなかった。どんなことをしてでも構わない。真朱は薫のものになりたいし、薫を真朱のものにしたい。
「薫さんが俺のもんになって、俺が薫さんのもんになれるんやったら、何を投げ捨ててもいい。愛してる」
丁寧に足の甲に口付けてから上目遣いに見た薫は、うっとりと蕩けた表情をしていた。普段から僅かに香っている甘い匂いが、急激に濃厚に強くなる。
「響は無意識に青藍さんを誘っていたみたいですけど、私も雌として、雄に満たされたいという本能があるんですよ」
遊びの相手なら腐るほどいたが、フランスから日本に拠点を移した時点で、薫はその全てと手を切っていた。奔放にアルファを誑かし、欲望のままに食い散らかした17歳から22歳までの五年間。欲望は常にあったが、それを抑制する方法も薫は学んだ。
屈んだ薫の白い手が、さらりと真朱の頬を撫でる。至近距離で見つめるその目の青さと唇の赤さに、真朱は眩暈がしそうだった。
「こんなに私を誘惑する、悪い子……私を本気にさせたら、後悔しますよ?」
「後悔なんてせぇへん。薫さんになら、何をされてもいい」
最早、逆でも構わない。
オメガの薫がアルファの真朱を抱くのでも、薫を自分のものにできるのならば、真朱は少しも構わなかった。
「私が欲しいと言いなさい」
常に穏やかで凪いだ海のような青い目が、獲物を捕らえる肉食獣のように獰猛な欲望を湛えて真朱を見つめている。その視線だけでも真朱は我慢ができなくなりそうだった。
「薫さんが欲しい。薫さんだけがずっとずっと欲しかった。俺を薫さんのもんにしてください」
「本当に、真朱さんは可愛くていい子ですね」
息を飲む間もなく唇が重ねられた。驚いて半開きになった真朱の口腔を貪るように、薫の舌が蹂躙していく。強いフェロモンの香りに浮かされて、真朱は膝が笑って立ち上がることもできない。
歯列を割り、口蓋を舐め、舌を絡めて、薫が真朱の舌を自分の口に招く。舌先を吸われて、甘噛みをされて、口付けから解放されたときには、完全に真朱の腰は抜けていた。
「これから、もっと激しいことが起きるんですよ。怖気づきましたか?」
「こ、こわいのは、こわい……」
震える真朱の鼻から垂れた鼻血を、そっと薫がティッシュで押さえてくれる。興奮して頭の芯は痺れているし、腰も立たないような状態だったが、真朱の中心は臨戦態勢だった。
「かおるさんを、まんぞくさせられるかどうか、こわいけど……ぜんぶ、おれをかおるさんのもんにして?」
骨の髄までドロドロに溶かされて堕とされても構わない。
床の上に座り込んで薫を見上げ、ティッシュで鼻を押さえてくぐもった声で告げた真朱を、その逞しい腕で薫は軽々と抱き上げてしまった。
キッチンではまだ薫が夕飯の後片付けをしているが、薫の部屋は響の部屋の隣りで、声が聞こえるかもしれない。そんなことを薫は気にしないのかもしれないが、真朱は悔しいような、落ち着かないような、不思議な気分になる。
発情期のフェロモンが漏れない体質だと言っている響のフェロモンを、青藍だけが強く感じる。それは運命なのかもしれないが、真朱も薫に甘い香りがするのは感じるのに、発情期もフェロモンも完璧に操れてしまう『上位オメガ』の薫の発情期を引き出すことができないのだ。
「何が欲しいんですか?」
キッチンから手を拭きながら出てきた薫が、唐突に問いかけて、真朱は心臓が口から飛び出そうになった。驚いた顔で薫を見ていると、くすくすと笑われてしまう。
「小さい頃から、真朱さん、何か欲しいものがあるとそういう顔をしてましたよ」
お腹がいっぱいにならなかったか、誕生日プレゼントが足りなかったか、それとも青藍がもらったものが欲しかったか。そういう細かいところに、薫はよく気が付いてくれたし、聞かれればいつも真朱は素直に答えていた。薫に対して嘘を吐くことや隠し事をすることは、真朱には考えられなかった。
誰よりも信頼して、大好きで、愛しているひと。
「せいちゃんが、響さんを追い駆けて行ってしもた」
「青藍さんだけが大人になるみたいで、寂しいんですか?」
言われて初めて、そうなのかもしれないと真朱は思う。ずっと青藍の方が大人びていて、真朱は年相応に幼かった。聡い青藍と鈍い真朱。同じアルファで双子なのに、周囲は全く違うように二人を扱った。
「薫さんは、せいちゃんの気持ち、知ってはるの?」
隠し事ができない真朱の気持ちも、薫は気付いているだろうが、その点について何か言われたことはない。素直な真朱と逆で、隠し事の上手な青藍の気持ちも、薫は察したのだろうか。
「そうじゃないかと思っていましたが、去年、アルファのための薬を処方して欲しいと相談されたときに、本人から聞きました」
「薫さんには、言うてたんか」
『上位オメガ』としてアルファを傅かせる薫は、青藍も素直にさせてしまうらしい。二人きりの秘密があったことが知れると、悔しいような気分になって、真朱は俯いてしまう。その両頬に手を当てて、薫が再度問いかける。
「何か欲しいものがあるんでしょう?」
バレている。
甘く微笑む薫の表情に、真朱は確信した。
「小さい頃から、響さんは俺らを年相応の子どもとして扱ってくれて、それはものすごく嬉しかった。やけど、薫さんは俺らを子どもやのうて、『男』として育ててくれはったよね」
「えぇ、二人はアルファで、男の子ですから」
盲目的に可愛がるのは響の役割で、男としてアルファとして確りと生きていけるように育てるのが薫の役割だと自分で決めたのだという。男慣れしていない響にはできない部分を、薫が担おうと思ったのだ。
「せいちゃんが、響さんのこと抱いてしもても、ええの?」
まだ誕生日が来ていない中学二年生に進級してすぐの13歳の青藍に、薫は唆すように「フランスの法律を調べるように」言ったのを真朱も知っている。それはまるで、15歳になったら響を抱いてしまえと煽るような行動だった。
「私たちはオメガで、枯れているわけではないですから、アルファが欲しいと思うこともあるのですよ。母が響にお見合いを持ってくるのも、オメガにはオメガの幸せがあると信じているからです」
奥手で保守的な響は、気軽にアルファを誘ったりしない。それは自分で無意識にフェロモンが他人に感じられないように抑えていることからも分かっていた。けれど、青藍には自分のフェロモンを付けて、フェロモンの香りが感じられるというのならば、無自覚だが響も青藍を想っているに違いないのだ。
説明されればその通りだったが、それならば自分はどうなるのだと真朱は唇を尖らせる。その唇を薫が指先でちょんと突く。
「ほら、欲しいものがあるって顔をしていますよ」
全て分かっているはずなのに、自分からは口に出さない狡い大人の薫に、真朱は息を吸い込んだ。
「薫さんや! 俺は、ずっと薫さんが欲しい」
腹の底から力を込めて言った真朱に、薫が青い目を細める。
「……やっと口にしましたね。でも、私は『上位オメガ』ですよ。しかも、オメガとしての自分を謳歌しています。真朱さんは、私のものになったら、一生私に傅かないといけないんですよ」
自分で言うのもなんですが、一番お勧めできない物件です。
そんなことを言われて、退くような真朱ではなかった。その場に膝をついて、薫の膝を撫でながら脛から足の甲まで手を落として、そこに顔を寄せてキスをする。
「そんなん、構へん。もう俺は薫さんの虜なんやから」
百戦錬磨で何人ものアルファを虜にしてきた、『上位オメガ』の薫。彼を落とすのに、恥も外聞もなかった。どんなことをしてでも構わない。真朱は薫のものになりたいし、薫を真朱のものにしたい。
「薫さんが俺のもんになって、俺が薫さんのもんになれるんやったら、何を投げ捨ててもいい。愛してる」
丁寧に足の甲に口付けてから上目遣いに見た薫は、うっとりと蕩けた表情をしていた。普段から僅かに香っている甘い匂いが、急激に濃厚に強くなる。
「響は無意識に青藍さんを誘っていたみたいですけど、私も雌として、雄に満たされたいという本能があるんですよ」
遊びの相手なら腐るほどいたが、フランスから日本に拠点を移した時点で、薫はその全てと手を切っていた。奔放にアルファを誑かし、欲望のままに食い散らかした17歳から22歳までの五年間。欲望は常にあったが、それを抑制する方法も薫は学んだ。
屈んだ薫の白い手が、さらりと真朱の頬を撫でる。至近距離で見つめるその目の青さと唇の赤さに、真朱は眩暈がしそうだった。
「こんなに私を誘惑する、悪い子……私を本気にさせたら、後悔しますよ?」
「後悔なんてせぇへん。薫さんになら、何をされてもいい」
最早、逆でも構わない。
オメガの薫がアルファの真朱を抱くのでも、薫を自分のものにできるのならば、真朱は少しも構わなかった。
「私が欲しいと言いなさい」
常に穏やかで凪いだ海のような青い目が、獲物を捕らえる肉食獣のように獰猛な欲望を湛えて真朱を見つめている。その視線だけでも真朱は我慢ができなくなりそうだった。
「薫さんが欲しい。薫さんだけがずっとずっと欲しかった。俺を薫さんのもんにしてください」
「本当に、真朱さんは可愛くていい子ですね」
息を飲む間もなく唇が重ねられた。驚いて半開きになった真朱の口腔を貪るように、薫の舌が蹂躙していく。強いフェロモンの香りに浮かされて、真朱は膝が笑って立ち上がることもできない。
歯列を割り、口蓋を舐め、舌を絡めて、薫が真朱の舌を自分の口に招く。舌先を吸われて、甘噛みをされて、口付けから解放されたときには、完全に真朱の腰は抜けていた。
「これから、もっと激しいことが起きるんですよ。怖気づきましたか?」
「こ、こわいのは、こわい……」
震える真朱の鼻から垂れた鼻血を、そっと薫がティッシュで押さえてくれる。興奮して頭の芯は痺れているし、腰も立たないような状態だったが、真朱の中心は臨戦態勢だった。
「かおるさんを、まんぞくさせられるかどうか、こわいけど……ぜんぶ、おれをかおるさんのもんにして?」
骨の髄までドロドロに溶かされて堕とされても構わない。
床の上に座り込んで薫を見上げ、ティッシュで鼻を押さえてくぐもった声で告げた真朱を、その逞しい腕で薫は軽々と抱き上げてしまった。
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