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四重奏
四重奏 朱 1
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真朱にとって、周囲は怖い人間ばかりだった。気が付けば両親は亡くなっていておらず、双子の片割れである青藍もずっと怖い顔をして警戒している。引き取ってくれた叔母は真朱と青藍に優しいとは言えなかったし、その尻馬に乗るように従兄もこっそりと真朱と青藍をいじめた。
通っていた保育園でも叔母の態度が良くないのもあったのだろうが、従兄のお下がりの最低限の衣服しか与えられていないがりがりに痩せた真朱と青藍は奇異の目で見られて、特に一人でいるのが怖くてお手洗いに青藍としか行けない真朱はオムツも外れなくて、生育不良の問題児と認識されていたような気がする。
それを全部変えたのは、敷島の家に二人が引き取られたことだった。叔母の家にように青藍は緊張して固い表情だったが、優しくていい匂いのする薫と響の二人に、真朱はすぐに懐いてしまった。
特に初日の夜に寂しくて怖くて、母親なんて覚えているはずがないのに、抱き締めて包み込んでくれる存在が欲しくて「ママ」と泣いてしまったときに、「薫さんじゃダメですか?」と問いかけて抱き締めてくれた薫は、真朱には特別な相手になった。
一般的に優れていると言われるアルファの中でも、青藍は年の割りに頭がいいのだが、年相応の判断力しかない真朱の才能は、三味線にだけ向けられている。両親が三味線の弾き手で、青藍も上手だが、真朱も三味線だけは負けていない。
「かおるさん、きいてぇ」
毎日薫に一曲披露する中には、祖父母の家で習ったものだけでなく、自分で聞いて覚えたものもあった。
「それ、クラシックですね。私の携帯の着信音と同じです」
「かおるさんのきいて、おぼえたんや。きいたところしか、わからへんから、ここまでしかひかれへんのやけど」
「その曲好きですか? 今度、楽譜を買いに行きましょうか」
小学校に入ってから通うようになった新しい三味線のお教室では、民謡以外の曲も好きなものを選ばせてくれる。クラシックを引くようになったのは、薫の気を引きたい気持ちがあったからだったが、真朱は民謡以外にも興味を持ってテレビで聞いた曲をコピーしたりもしていた。
「がくふよりも、CDがええんやけど、たかいやろか?」
「リビングでみんなで聞くのもいいですよね。CDと楽譜とどちらも買いましょうか」
音楽家として、感覚的な部分が優れている真朱は、耳で聞いたものを再現する方が、楽譜を読むよりもイメージがわいた。三味線の音域は限られているし、旋律も一つだけなので、オーケストラを再現はできないが、オーケストラの雰囲気を青藍と二人でパート分けすれば出せるかもしれない。
その話を青藍と響にすれば、響がいいことを教えてくれた。
「指揮の練習をするときに、ピアノ奏者二人に演奏してもらうんだって。二人でもオーケストラ、ある程度は再現できるんじゃないかな」
音域が広いことと、同時に音を弾けること、押すだけで音が出ることなど、ピアノは楽器としては非常に応用の利くもので、それと三味線を比べることはできないが、それでも響の言葉は真朱に希望を与えてくれる。
「せいちゃんは、ひきたいきょく、ないんか?」
「ジャズにちょっときょうみがあるんやけど」
「ジャズのCDいっぱいあるよ。クラシックと交代で聞こうか」
青藍が興味があるジャズのCDを偶然響が持っているのではなくて、響が好きだから青藍はジャズに興味があるのだと真朱は気付いていた。自分が薫がクラシックが好きだから弾きたいと思うのと同じ。
18歳の年の差も、薫と響が日本人の容貌をしていないことも、体格がいいことも、薫の方は『上位オメガ』といってフェロモンも発情期も操れてアルファを傅かせて、響の方はフェロモンが出ることなくアルファに作用しない体質であることも、なにもかも、真朱と青藍には関係はなかった。
「かおるさんがうんめいやなかったら、おれはうんめいなんかいらへん」
小学校に入学してから、自分のことを「まー」と呼ぶのは恥ずかしくなって、一生懸命青藍を真似して「おれ」にした真朱。
「でも、むりやりにつがいにしてしもたら、あのおとことかわらんわ」
発情期にうなじを噛んで抱いてしまえば、オメガはアルファの番になる。
保育園を卒園する前の店休日にいきなり薫を訪ねてきて、響に危害を加えることを匂わせたアルファのことを、真朱も青藍も忘れてはいない。特に薫を手に入れるために響を狙ったことを、真朱も青藍も許してはいなかった。
「かおるさんは、あんなふうにフェロモンつかうの、いやそうやった……」
「ひびきさんをおどしのネタにつかうやなんて、ろんがいや」
怒りに震える双子は、あの男性に復讐を考えていた。
周囲のひとは全て怖かった真朱は、薫という好きなひとと、響という大事な家族を得てから、なんとも思っていない相手から何を言われても怖くはなくなった。そういう輩は反応するから喜ぶのだ。完全に無関心で無視していると、そばに寄ってこなくなる。
小学校に入って少しだけ強くなった真朱は、青藍と一緒にあの男性が来たら店に呼んでくれるように響にこっそりと頼んでいた。
「みぶんのあるおひとやろ、こどもがおるまえで、へんなことできへんとおもうねん」
「けいたいでんわでさつえいしてやるーっておどすだけや」
「それでも充分危ないから、やめてほしいんだけど」
「おねがいや、かおるさんをまもりたい」
自分たちに見せたくない姿を見せてまで響を守った薫。フェロモンを操ってアルファを傅かせるのは、封印したと言っていたのに、あの男性が無理やりにそうしなければいけない状況を作ったのだ。
訴えかければ、響が遠い目をする。
「そうなんだよねぇ、彼、薫ちゃんに足蹴にされたい、ド変態だから……」
「あかーん! そんなへんたいとかおるさん、いっしょのくうきすわせたら、かおるさんがおかしなってまう!」
ほとんどのアルファが、オメガを支配したい本能を持っているが、薫のような特殊な『上位オメガ』の周囲に集まるのは、偉ぶった態度しか取れない中に鬱屈した支配されたい欲を抱えた者たちばかりで、言葉を選ばずに響が断じてしまうと「ド変態のドエム」らしいのだ。
そんな恐ろしい相手、薫に冷たくされればされるほど、「ご褒美」と喜んで通ってきてしまうではないか。それに対応しなければ、響に手を出すと薫を脅すなど、冗談ではない。
「真朱くん、青藍くん、背が伸びたみたいだから、採寸をしようか」
それは響との間の秘密の暗号だった。
「さいすんって、このこしつでええんやろ?」
「おじゃましまーす!」
鍵のかかっていない個室を思い切りよく開けると、以前来た男性が性懲りもなくメジャーを持って採寸している薫に迫っている。
「お客様ですよ、一応」
「かおるさーん! おれ、かおるさんにはかってもらいたいなぁ」
「もうおわったんとちゃいます?」
丸い絨毯が敷かれて、休める背もたれのない椅子もある鏡張りの個室の小さなテーブルの上に置いてある採寸表の項目が埋まっているのを、青藍が手に取って男性に突き付けた。
「かなり時間あったから、もう終わってるかと思った。ごめんね、薫ちゃん」
「響、お客様に謝って下さい。一応、お客様ですから」
「申し訳ありません」
頭を下げる響も、薫の脚にしがみ付いて男性を威嚇する真朱と、決定的証拠を突き付ける青藍に、ひっそりと親指を立てていた。
「次は布を選びに来るから、カオル、そのときにはもっと深い話をしよう」
「デザインの話以外致しませんよ」
ぴしゃりと断られて、男性は逃げるように店から出て行った。ドアの木のベルが鳴って、薫と響と青藍と真朱しか店内にいなくなって、薫が長々と吐いた息に、真朱がくしゃりと泣きそうな顔になる。
「お、おこってしもた? ごめんなさい、かおるさんを、どうしてもあぶないめにあわせたくなくて……」
「あのおとこはきらいやけど、おきゃくさんやし……おしごとのじゃまをしたんはごめんなさい」
しゅんとしたのは青藍も同じだが、それに対して薫は口元を押さえて笑いを堪えていたようだ。
「あーおかしい……尻尾巻いて逃げていきましたよ。お客様ですし、危ないことをしたのは確かです……が、助けてくださってありがとうございます」
膝をついて目線を合わせて微笑んでくれる薫に、真朱は思わず抱き付いてしまう。しっかりと抱き締められてから、はっとして体を離した。
「しょうがくせいになったから、だっこも、おひざにのるのも、もう、あかん?」
「いいえ、いつでもどうぞ」
初めて抱き締められた夜と同じく、鍛え上げられた薫の身体は逞しく、温かかった。
通っていた保育園でも叔母の態度が良くないのもあったのだろうが、従兄のお下がりの最低限の衣服しか与えられていないがりがりに痩せた真朱と青藍は奇異の目で見られて、特に一人でいるのが怖くてお手洗いに青藍としか行けない真朱はオムツも外れなくて、生育不良の問題児と認識されていたような気がする。
それを全部変えたのは、敷島の家に二人が引き取られたことだった。叔母の家にように青藍は緊張して固い表情だったが、優しくていい匂いのする薫と響の二人に、真朱はすぐに懐いてしまった。
特に初日の夜に寂しくて怖くて、母親なんて覚えているはずがないのに、抱き締めて包み込んでくれる存在が欲しくて「ママ」と泣いてしまったときに、「薫さんじゃダメですか?」と問いかけて抱き締めてくれた薫は、真朱には特別な相手になった。
一般的に優れていると言われるアルファの中でも、青藍は年の割りに頭がいいのだが、年相応の判断力しかない真朱の才能は、三味線にだけ向けられている。両親が三味線の弾き手で、青藍も上手だが、真朱も三味線だけは負けていない。
「かおるさん、きいてぇ」
毎日薫に一曲披露する中には、祖父母の家で習ったものだけでなく、自分で聞いて覚えたものもあった。
「それ、クラシックですね。私の携帯の着信音と同じです」
「かおるさんのきいて、おぼえたんや。きいたところしか、わからへんから、ここまでしかひかれへんのやけど」
「その曲好きですか? 今度、楽譜を買いに行きましょうか」
小学校に入ってから通うようになった新しい三味線のお教室では、民謡以外の曲も好きなものを選ばせてくれる。クラシックを引くようになったのは、薫の気を引きたい気持ちがあったからだったが、真朱は民謡以外にも興味を持ってテレビで聞いた曲をコピーしたりもしていた。
「がくふよりも、CDがええんやけど、たかいやろか?」
「リビングでみんなで聞くのもいいですよね。CDと楽譜とどちらも買いましょうか」
音楽家として、感覚的な部分が優れている真朱は、耳で聞いたものを再現する方が、楽譜を読むよりもイメージがわいた。三味線の音域は限られているし、旋律も一つだけなので、オーケストラを再現はできないが、オーケストラの雰囲気を青藍と二人でパート分けすれば出せるかもしれない。
その話を青藍と響にすれば、響がいいことを教えてくれた。
「指揮の練習をするときに、ピアノ奏者二人に演奏してもらうんだって。二人でもオーケストラ、ある程度は再現できるんじゃないかな」
音域が広いことと、同時に音を弾けること、押すだけで音が出ることなど、ピアノは楽器としては非常に応用の利くもので、それと三味線を比べることはできないが、それでも響の言葉は真朱に希望を与えてくれる。
「せいちゃんは、ひきたいきょく、ないんか?」
「ジャズにちょっときょうみがあるんやけど」
「ジャズのCDいっぱいあるよ。クラシックと交代で聞こうか」
青藍が興味があるジャズのCDを偶然響が持っているのではなくて、響が好きだから青藍はジャズに興味があるのだと真朱は気付いていた。自分が薫がクラシックが好きだから弾きたいと思うのと同じ。
18歳の年の差も、薫と響が日本人の容貌をしていないことも、体格がいいことも、薫の方は『上位オメガ』といってフェロモンも発情期も操れてアルファを傅かせて、響の方はフェロモンが出ることなくアルファに作用しない体質であることも、なにもかも、真朱と青藍には関係はなかった。
「かおるさんがうんめいやなかったら、おれはうんめいなんかいらへん」
小学校に入学してから、自分のことを「まー」と呼ぶのは恥ずかしくなって、一生懸命青藍を真似して「おれ」にした真朱。
「でも、むりやりにつがいにしてしもたら、あのおとことかわらんわ」
発情期にうなじを噛んで抱いてしまえば、オメガはアルファの番になる。
保育園を卒園する前の店休日にいきなり薫を訪ねてきて、響に危害を加えることを匂わせたアルファのことを、真朱も青藍も忘れてはいない。特に薫を手に入れるために響を狙ったことを、真朱も青藍も許してはいなかった。
「かおるさんは、あんなふうにフェロモンつかうの、いやそうやった……」
「ひびきさんをおどしのネタにつかうやなんて、ろんがいや」
怒りに震える双子は、あの男性に復讐を考えていた。
周囲のひとは全て怖かった真朱は、薫という好きなひとと、響という大事な家族を得てから、なんとも思っていない相手から何を言われても怖くはなくなった。そういう輩は反応するから喜ぶのだ。完全に無関心で無視していると、そばに寄ってこなくなる。
小学校に入って少しだけ強くなった真朱は、青藍と一緒にあの男性が来たら店に呼んでくれるように響にこっそりと頼んでいた。
「みぶんのあるおひとやろ、こどもがおるまえで、へんなことできへんとおもうねん」
「けいたいでんわでさつえいしてやるーっておどすだけや」
「それでも充分危ないから、やめてほしいんだけど」
「おねがいや、かおるさんをまもりたい」
自分たちに見せたくない姿を見せてまで響を守った薫。フェロモンを操ってアルファを傅かせるのは、封印したと言っていたのに、あの男性が無理やりにそうしなければいけない状況を作ったのだ。
訴えかければ、響が遠い目をする。
「そうなんだよねぇ、彼、薫ちゃんに足蹴にされたい、ド変態だから……」
「あかーん! そんなへんたいとかおるさん、いっしょのくうきすわせたら、かおるさんがおかしなってまう!」
ほとんどのアルファが、オメガを支配したい本能を持っているが、薫のような特殊な『上位オメガ』の周囲に集まるのは、偉ぶった態度しか取れない中に鬱屈した支配されたい欲を抱えた者たちばかりで、言葉を選ばずに響が断じてしまうと「ド変態のドエム」らしいのだ。
そんな恐ろしい相手、薫に冷たくされればされるほど、「ご褒美」と喜んで通ってきてしまうではないか。それに対応しなければ、響に手を出すと薫を脅すなど、冗談ではない。
「真朱くん、青藍くん、背が伸びたみたいだから、採寸をしようか」
それは響との間の秘密の暗号だった。
「さいすんって、このこしつでええんやろ?」
「おじゃましまーす!」
鍵のかかっていない個室を思い切りよく開けると、以前来た男性が性懲りもなくメジャーを持って採寸している薫に迫っている。
「お客様ですよ、一応」
「かおるさーん! おれ、かおるさんにはかってもらいたいなぁ」
「もうおわったんとちゃいます?」
丸い絨毯が敷かれて、休める背もたれのない椅子もある鏡張りの個室の小さなテーブルの上に置いてある採寸表の項目が埋まっているのを、青藍が手に取って男性に突き付けた。
「かなり時間あったから、もう終わってるかと思った。ごめんね、薫ちゃん」
「響、お客様に謝って下さい。一応、お客様ですから」
「申し訳ありません」
頭を下げる響も、薫の脚にしがみ付いて男性を威嚇する真朱と、決定的証拠を突き付ける青藍に、ひっそりと親指を立てていた。
「次は布を選びに来るから、カオル、そのときにはもっと深い話をしよう」
「デザインの話以外致しませんよ」
ぴしゃりと断られて、男性は逃げるように店から出て行った。ドアの木のベルが鳴って、薫と響と青藍と真朱しか店内にいなくなって、薫が長々と吐いた息に、真朱がくしゃりと泣きそうな顔になる。
「お、おこってしもた? ごめんなさい、かおるさんを、どうしてもあぶないめにあわせたくなくて……」
「あのおとこはきらいやけど、おきゃくさんやし……おしごとのじゃまをしたんはごめんなさい」
しゅんとしたのは青藍も同じだが、それに対して薫は口元を押さえて笑いを堪えていたようだ。
「あーおかしい……尻尾巻いて逃げていきましたよ。お客様ですし、危ないことをしたのは確かです……が、助けてくださってありがとうございます」
膝をついて目線を合わせて微笑んでくれる薫に、真朱は思わず抱き付いてしまう。しっかりと抱き締められてから、はっとして体を離した。
「しょうがくせいになったから、だっこも、おひざにのるのも、もう、あかん?」
「いいえ、いつでもどうぞ」
初めて抱き締められた夜と同じく、鍛え上げられた薫の身体は逞しく、温かかった。
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