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五章 十六歳の性教育
1.秋桜を植えるために
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夏休みの終わりにロヴィーサ嬢と海に行った。
プライベートビーチでロヴィーサ嬢は白い水着を着て泳いでいた。
僕はロヴィーサ嬢の白い水着がとても眩しくて、美しくて見惚れてしまった。
「そんなに見ないでください、エド殿下」
「ロヴィーサ嬢が眩しいから」
「恥ずかしいです」
恥ずかしがるロヴィーサ嬢に水をかけられても僕は幸せだった。
日焼けで肌がピリピリするが、それもロヴィーサ嬢が用意してくれた乳液を塗ると和らぐ。海での一日はとても楽しかった。
王城の庭を散歩した。
そのときにはロヴィーサ嬢と魔族の国の王城の庭で見た向日葵の話をした。
「向日葵は迫力がありましたよね」
「わたくしの身長くらいまで伸びているものもありましたわ」
「この国でも向日葵を育てられないでしょうか」
母上の好きだった花ならば育てたい。
椿は木だったので無理かもしれないが、桜は王城の庭にある。チューリップも秋桜も植えることができる。向日葵だって育てられるだろう。
「向日葵は夏の時期だけですからその後に何を植えるかですね」
「秋桜はダメなのですか?」
「時期が被ってしまいます」
向日葵や秋桜の種はお祖父様とお祖母様から分けてもらうとして、植える場所を考えなければいけない。
これは僕一人で決められることではない。父上やエリアス兄上やエルランド兄上にも相談しなければいけない。
王城の中に入ると、父上とエリアス兄上とユリウス義兄上とエルランド兄上が待っていてくれる。
僕は父上とエリアス兄上とユリウス義兄上とエルランド兄上に話をした。
「母上の好きだった向日葵や秋桜を植えることができないでしょうか?」
「庭にスペースを確保することができるか?」
「必要ならばどこかのスペースを空けることもできますが」
「それでよろしいのですか?」
エリアス兄上にユリウス義兄上が言葉を添える。
父上は少し迷っているようだった。
「この庭のありのままを母上は好きだったのではないでしょうか? エドの気持ちは分かりますが、変えてしまうのは何か違う気がします」
エルランド兄上に言われて、僕は勘違いをしていたことに気付く。
母上は花が好きだった。向日葵も秋桜も好きだったに違いないが、他の花を切ってまで植えることを望まなかっただろう。
「僕の短慮でした。母上はそんなことは望んでいないでしょう」
ごめんなさいと僕が謝ると、父上もエリアス兄上もエルランド兄上も僕を慰めてくれる。
「エドはシーラを知らぬのだから慕わしく思うのは仕方がない」
「母上の好きな花を植えたかっただけなのだよな」
「どうにかできないものかな」
僕がしゅんと俯いていると、ロヴィーサ嬢が口を開いた。
「向日葵は植える時期が被ってしまうので無理ですが、チューリップと秋桜ならば、両立できるのではないですか?」
「チューリップの球根を出して、土を休ませている間に、秋桜を植えるのか」
「土は栄養素がなくなってしまうかもしれませんが、その辺りはアルマス様と相談して栄養剤を作っていただくのもいいと思うのです」
「アルマス殿はマンドラゴラ兵団を作ったくらい薬草の調合に長けていましたね」
チューリップを植えて、枯れた後、球根を取り出した土。そこに秋桜を植えるということで話は纏まりそうだった。
父上もエリアス兄上もロヴィーサ嬢の意見に賛成している。
「エドを悲しませずに済みました。ロヴィーサ嬢、ありがとうございます」
「エド殿下の思いを叶えられてよかったです」
エルランド兄上もユリウス義兄上も、ロヴィーサ嬢に感謝していた。
秋に向けて魔族の国から分けてもらった秋桜の種が植えられることになった。
「ロヴィーサ嬢のおかげで秋桜をこの国で見られそうです」
「エド殿下が植えて欲しいとお願いされたからですよ」
「ロヴィーサ嬢が解決策を探ってくれました」
僕とロヴィーサ嬢が話していると、父上とエリアス兄上も話している。
「椿はどこか植えられる場所があるのではないか」
「魔族の国から椿の木を輸入しましょうか」
「少しでもいい、シーラの好きだった花を私も見たい」
「父上……」
エリアス兄上もユリウス義兄上も、エルランド兄上も、父上が母上の名前を口にできていることに気付いているはずだ。父上は母上の死に悲しみはしているものの、気持ちに区切りがつけられたことを僕もエリアス兄上もユリウス義兄上もエルランド兄上も理解していた。
「エド、鼻の頭の皮がむけているよ。ロヴィーサ嬢と海に行ったのかな?」
「そうなのです。とても楽しかったです」
帰り際にエルランド兄上に声をかけられて、僕は元気いっぱい答える。
まだ僕はロヴィーサ嬢とキスをできていないし、名実ともに婚約者になれていないのだが、そんなことを吹き飛ばすくらい海は楽しかった。
「バーベキューをしたのですよ。ロヴィーサ嬢がお肉やお魚やおにぎりを焼いてくれたのです」
「お野菜もありましたよ」
「そうでした。あまり食べなかったので忘れてました」
「エド殿下はお肉とお魚と焼きおにぎりばかり食べていましたね」
くすくすと笑われてしまうが、それも僕には心地よい。
ロヴィーサ嬢が笑っていると、僕も笑いたくなってくる。
「楽しい夏休みだったみたいだな」
「エド、高等学校の五年生に進級おめでとう」
「来週から高等学校が始まるのですか? 五年生も頑張ってくださいね」
父上とエリアス兄上とユリウス義兄上に声をかけられて、僕は元気よく「はい!」と返事をした。
ロヴィーサ嬢とミエト家に帰ると、ロヴィーサ嬢が夏休みの宿題を全部見てくれる。夏休みの宿題は早めに終わらせていたが、魔族の国に行ったり、お誕生日会があったり、海に行ったりしたので、見直しがまだだった。
「エド殿下、ここの綴りがおかしくなっていますよ」
「本当だ! すぐに直します」
指摘されて僕は辞書のページを捲って、綴りが間違っていないことを確かめて書き直す。専門用語や長い単語は時々僕は綴りを間違えてしまう。
「四年生最後の試験も、綴りを間違えたのですよね」
「回答は合っていたのに、綴りで間違えてしまうのはもったいないですね」
「単語の練習をもっとしないといけませんね」
辞書を手に気合を入れる僕にロヴィーサ嬢が頷いている。
「綴りが違うと全く違う意味になってしまう単語もありますからね。それで点数を落とすのはとても悔しいでしょう」
「悔しいです。僕は高等学校の残りの四回の試験を、全部満点で終わりたいのです」
それが僕の野望だとロヴィーサ嬢に打ち明ければ、ロヴィーサ嬢は辞書のぺーじをくしゃくしゃにしてしまった。
「ロヴィーサ嬢、何を!?」
「こうすることで辞書を引くのが早くなるのです。ページとページの間に隙間ができて、開きやすくなっているでしょう?」
「そうなんですか!?」
大胆なことをするロヴィーサ嬢に、僕は驚きながらも辞書のページを全部くしゃくしゃにして広げていった。
「本当は、辞書を作った方に申し訳ないのですが、勉強のためなので仕方がないです」
「本をこんな風に扱うのは初めてです」
「わたくしは雑誌の中の取っておきたい文章などは、そのページだけ切り取って小冊子のようにしています」
「本を切るのですか?」
「はい。それならばかさばらずに持っておけますから」
ミエト家の書庫はロヴィーサ嬢の曾お祖父様の手記を中心にもう完全に埋まってしまっている。そんな中でロヴィーサ嬢が自分に必要な文章を手元に持っておく方法を考えると、そうなってしまうのだろう。
辞書のページをくしゃくしゃにしたのも信じられないが、本を切るのも僕の感覚では信じられなかった。
「こんな使い方があるのですね」
「スピード重視の方法で、正攻法ではないかもしれませんが」
それでも、ロヴィーサ嬢は僕の勉強が捗るためにこの方法を教えてくれた。
「ロヴィーサ嬢の辞書もこうなっているのですか」
「高等学校で使っていた辞書はそうなっています」
ロヴィーサ嬢とお揃いならばそれはそれでいいのかもしれないと僕は思い始めていた。
プライベートビーチでロヴィーサ嬢は白い水着を着て泳いでいた。
僕はロヴィーサ嬢の白い水着がとても眩しくて、美しくて見惚れてしまった。
「そんなに見ないでください、エド殿下」
「ロヴィーサ嬢が眩しいから」
「恥ずかしいです」
恥ずかしがるロヴィーサ嬢に水をかけられても僕は幸せだった。
日焼けで肌がピリピリするが、それもロヴィーサ嬢が用意してくれた乳液を塗ると和らぐ。海での一日はとても楽しかった。
王城の庭を散歩した。
そのときにはロヴィーサ嬢と魔族の国の王城の庭で見た向日葵の話をした。
「向日葵は迫力がありましたよね」
「わたくしの身長くらいまで伸びているものもありましたわ」
「この国でも向日葵を育てられないでしょうか」
母上の好きだった花ならば育てたい。
椿は木だったので無理かもしれないが、桜は王城の庭にある。チューリップも秋桜も植えることができる。向日葵だって育てられるだろう。
「向日葵は夏の時期だけですからその後に何を植えるかですね」
「秋桜はダメなのですか?」
「時期が被ってしまいます」
向日葵や秋桜の種はお祖父様とお祖母様から分けてもらうとして、植える場所を考えなければいけない。
これは僕一人で決められることではない。父上やエリアス兄上やエルランド兄上にも相談しなければいけない。
王城の中に入ると、父上とエリアス兄上とユリウス義兄上とエルランド兄上が待っていてくれる。
僕は父上とエリアス兄上とユリウス義兄上とエルランド兄上に話をした。
「母上の好きだった向日葵や秋桜を植えることができないでしょうか?」
「庭にスペースを確保することができるか?」
「必要ならばどこかのスペースを空けることもできますが」
「それでよろしいのですか?」
エリアス兄上にユリウス義兄上が言葉を添える。
父上は少し迷っているようだった。
「この庭のありのままを母上は好きだったのではないでしょうか? エドの気持ちは分かりますが、変えてしまうのは何か違う気がします」
エルランド兄上に言われて、僕は勘違いをしていたことに気付く。
母上は花が好きだった。向日葵も秋桜も好きだったに違いないが、他の花を切ってまで植えることを望まなかっただろう。
「僕の短慮でした。母上はそんなことは望んでいないでしょう」
ごめんなさいと僕が謝ると、父上もエリアス兄上もエルランド兄上も僕を慰めてくれる。
「エドはシーラを知らぬのだから慕わしく思うのは仕方がない」
「母上の好きな花を植えたかっただけなのだよな」
「どうにかできないものかな」
僕がしゅんと俯いていると、ロヴィーサ嬢が口を開いた。
「向日葵は植える時期が被ってしまうので無理ですが、チューリップと秋桜ならば、両立できるのではないですか?」
「チューリップの球根を出して、土を休ませている間に、秋桜を植えるのか」
「土は栄養素がなくなってしまうかもしれませんが、その辺りはアルマス様と相談して栄養剤を作っていただくのもいいと思うのです」
「アルマス殿はマンドラゴラ兵団を作ったくらい薬草の調合に長けていましたね」
チューリップを植えて、枯れた後、球根を取り出した土。そこに秋桜を植えるということで話は纏まりそうだった。
父上もエリアス兄上もロヴィーサ嬢の意見に賛成している。
「エドを悲しませずに済みました。ロヴィーサ嬢、ありがとうございます」
「エド殿下の思いを叶えられてよかったです」
エルランド兄上もユリウス義兄上も、ロヴィーサ嬢に感謝していた。
秋に向けて魔族の国から分けてもらった秋桜の種が植えられることになった。
「ロヴィーサ嬢のおかげで秋桜をこの国で見られそうです」
「エド殿下が植えて欲しいとお願いされたからですよ」
「ロヴィーサ嬢が解決策を探ってくれました」
僕とロヴィーサ嬢が話していると、父上とエリアス兄上も話している。
「椿はどこか植えられる場所があるのではないか」
「魔族の国から椿の木を輸入しましょうか」
「少しでもいい、シーラの好きだった花を私も見たい」
「父上……」
エリアス兄上もユリウス義兄上も、エルランド兄上も、父上が母上の名前を口にできていることに気付いているはずだ。父上は母上の死に悲しみはしているものの、気持ちに区切りがつけられたことを僕もエリアス兄上もユリウス義兄上もエルランド兄上も理解していた。
「エド、鼻の頭の皮がむけているよ。ロヴィーサ嬢と海に行ったのかな?」
「そうなのです。とても楽しかったです」
帰り際にエルランド兄上に声をかけられて、僕は元気いっぱい答える。
まだ僕はロヴィーサ嬢とキスをできていないし、名実ともに婚約者になれていないのだが、そんなことを吹き飛ばすくらい海は楽しかった。
「バーベキューをしたのですよ。ロヴィーサ嬢がお肉やお魚やおにぎりを焼いてくれたのです」
「お野菜もありましたよ」
「そうでした。あまり食べなかったので忘れてました」
「エド殿下はお肉とお魚と焼きおにぎりばかり食べていましたね」
くすくすと笑われてしまうが、それも僕には心地よい。
ロヴィーサ嬢が笑っていると、僕も笑いたくなってくる。
「楽しい夏休みだったみたいだな」
「エド、高等学校の五年生に進級おめでとう」
「来週から高等学校が始まるのですか? 五年生も頑張ってくださいね」
父上とエリアス兄上とユリウス義兄上に声をかけられて、僕は元気よく「はい!」と返事をした。
ロヴィーサ嬢とミエト家に帰ると、ロヴィーサ嬢が夏休みの宿題を全部見てくれる。夏休みの宿題は早めに終わらせていたが、魔族の国に行ったり、お誕生日会があったり、海に行ったりしたので、見直しがまだだった。
「エド殿下、ここの綴りがおかしくなっていますよ」
「本当だ! すぐに直します」
指摘されて僕は辞書のページを捲って、綴りが間違っていないことを確かめて書き直す。専門用語や長い単語は時々僕は綴りを間違えてしまう。
「四年生最後の試験も、綴りを間違えたのですよね」
「回答は合っていたのに、綴りで間違えてしまうのはもったいないですね」
「単語の練習をもっとしないといけませんね」
辞書を手に気合を入れる僕にロヴィーサ嬢が頷いている。
「綴りが違うと全く違う意味になってしまう単語もありますからね。それで点数を落とすのはとても悔しいでしょう」
「悔しいです。僕は高等学校の残りの四回の試験を、全部満点で終わりたいのです」
それが僕の野望だとロヴィーサ嬢に打ち明ければ、ロヴィーサ嬢は辞書のぺーじをくしゃくしゃにしてしまった。
「ロヴィーサ嬢、何を!?」
「こうすることで辞書を引くのが早くなるのです。ページとページの間に隙間ができて、開きやすくなっているでしょう?」
「そうなんですか!?」
大胆なことをするロヴィーサ嬢に、僕は驚きながらも辞書のページを全部くしゃくしゃにして広げていった。
「本当は、辞書を作った方に申し訳ないのですが、勉強のためなので仕方がないです」
「本をこんな風に扱うのは初めてです」
「わたくしは雑誌の中の取っておきたい文章などは、そのページだけ切り取って小冊子のようにしています」
「本を切るのですか?」
「はい。それならばかさばらずに持っておけますから」
ミエト家の書庫はロヴィーサ嬢の曾お祖父様の手記を中心にもう完全に埋まってしまっている。そんな中でロヴィーサ嬢が自分に必要な文章を手元に持っておく方法を考えると、そうなってしまうのだろう。
辞書のページをくしゃくしゃにしたのも信じられないが、本を切るのも僕の感覚では信じられなかった。
「こんな使い方があるのですね」
「スピード重視の方法で、正攻法ではないかもしれませんが」
それでも、ロヴィーサ嬢は僕の勉強が捗るためにこの方法を教えてくれた。
「ロヴィーサ嬢の辞書もこうなっているのですか」
「高等学校で使っていた辞書はそうなっています」
ロヴィーサ嬢とお揃いならばそれはそれでいいのかもしれないと僕は思い始めていた。
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