103 / 180
四章 キスがしたい十五歳
13.お祖父様の仮病
しおりを挟む
魔族の国のお祖父様が倒れた。
手紙で知らされた事実に、僕は急いでアルマスのところに行っていた。
魔族の国のお祖父様は、魔王などと呼ばれているが、とても高齢なのだ。いつ何が起きてもおかしくはない。
ロヴィーサ嬢と共にアルマスを訪ねた僕は、アルマスにお願いしをした。
「アルマスとアクセリとアンニーナ嬢は隣国の疫病も治めたよね。魔族の国の国王陛下である僕のお祖父様が倒れたみたいなんだ。お祖父様を助けてくれない?」
「俺にできるか分からないけど、最善を尽くすよ」
僕のお願いにアルマスは即答してくれた。
不安な気持ちのままアルマスとアクセリとアンニーナ嬢を連れて、僕は魔族の国の王城に向かう。ロヴィーサ嬢と爺やも一緒だ。
王城に入ると僕は真っすぐにお祖父様のところに通された。
「エドヴァルド、来てくれたのか」
「お祖父様、ご無事で何よりです。容体はどうなのですか?」
「エドヴァルドの顔を見たらすっかり治ってしまったよ」
お祖父様はそう言うのだが、僕は心配でならない。
お祖父様が倒れたことは僕以外に知らされていないようだし、何か重大な異変がお祖父様の中で起きているのではないだろうか。
僕以外に知らされていないのは、僕がアルマスという隣国の疫病を治した友人を持っていて、アルマスの力が借りたかったからに違いない。
ダミアーン伯父上はまだ結婚していない。
魔族の国では結婚しなければ国王の座を継ぐことができないので、それを考慮して公にしていないということも充分に考えられる。
「お祖父様、僕の親友のアルマスとその弟のアクセリと妹のアンニーナ嬢を連れて来ました。この三人は隣国の疫病を治す薬湯を作ったのです。きっとお祖父様も治してくれると信じています」
「いや、エドヴァルド、私は本当に……」
「僕を心配させまいと嘘を吐くのはやめてください。お祖父様、無理をなさらず、ベッドに横になっていてください」
「元気なのだよ、エドヴァルド」
「僕のためにそんな無理をして。大丈夫ですからね。アルマス、お願い!」
僕はお祖父様をベッドに寝かせて厨房を使わせてもらうことにした。
アルマスが自分のマジックポーチからマンドラゴラを取り出す。大根マンドラゴラの大根一号と人参マンドラゴラの人参二号と蕪マンドラゴラの蕪三号も飛び出してきていた。
「魔族の国の国王陛下のために、頼む」
「びゃい!」
取り出された蕪マンドラゴラが、菱形の口も凛々しく手を上げている。
頭の葉っぱを切り取られて、ぐつぐつと沸騰した鍋の中に、蕪マンドラゴラが自分の意志で飛び込もうとする。
湯気を上げる鍋の前ではさすがに躊躇うのか、足取りがゆっくりになっている。
蕪マンドラゴラの献身に、エーメルと姿が重なって僕は泣きそうになっていた。
「待ったー!」
それを止めたのはものすごい勢いで入って来たお祖父様だった。蕪マンドラゴラを掴んで抱き締める。葉っぱを切られて頭がつるつるになった蕪マンドラゴラは、じたばたと暴れて鍋に飛び込もうとしている。
「必要ないのだ。私が悪かった。仮病だ、仮病」
「え!?」
仮病と言われて僕はお祖父様の過去のことを思い出す。お祖父様は僕に会いたいがために仮病を使ったことがあった。
僕はすっかりと騙されてしまったが、今回も仮病だったようだ。
「本当にお身体は何ともないのですか?」
「この通り元気だ。エドヴァルドの国では先帝陛下が国王の座を譲って、子どもたちとゆったり暮らしていると聞いて、羨ましくて堪らなくて。私はまだ国王の座を譲ることができない! いつになったらダミアーンは結婚するのだ!」
途中から怒りの矛先がダミアーン伯父上になってしまったが、ダミアーン伯父上は涼しい顔をしている。
「自分が孫に会いたくて、孫を心配させた責任を私に押し付けないでください」
「全く、酷い祖父ですわ。エドヴァルド、ごめんなさいね」
ダミアーン伯父上もお祖母様も、お祖父様の仮病を見抜いていたようだ。僕だけがすっかりと騙されてしまった。
「勘違いをして失礼を致しました、国王陛下」
アルマスが膝をついて頭を下げて、アクセリとアンニーナ嬢も膝をついている。魔族の国の国王陛下であるお祖父様とは、騎士号の授与のときに会ったくらいで、親しく話をしたわけではないから緊張しているのだろう。
「我が国の騎士、バックリーン家の子息と令嬢だな」
「アルマス・バックリーンです」
「弟のアクセリ・バックリーンです」
「妹のアンニーナ・バックリーンです」
挨拶をするアルマスとアクセリとアンニーナ嬢に、お祖母様とダミアーン伯父上がお祖父様を見る。
「エドヴァルドが父上を心配して連れて来たのですよ。マンドラゴラの葉っぱまで切らせて。お詫びに歓待しなければ」
「その通りですわね。お茶の用意を致しましょう」
魔族の食事を人間に食べられるようにして、人間の食事から魔族も栄養を取れるようにしたアルマスとアクセリとアンニーナ嬢は、魔族の国でも騎士号を持つバックリーン家の子息と令嬢であり、歓待されるに相応しいというのがダミアーン伯父上とお祖母様の考えのようだ。
「マンドラゴラの葉っぱは何にでも使えますし、また生えてきます」
「覚悟を決めて鍋に飛び込もうとしていたマンドラゴラの気持ちも父上は無碍にした。お詫びをさせてくれるか?」
「お詫びではなくて、普通のお茶会がいいです。私たちは何もお詫びされるようなことはしていません」
どこまでも控えめなアルマスの言葉に、ダミアーン伯父上がじとりとお祖父様を睨む。お祖父様は頭がつるつるになった蕪マンドラゴラを抱いたまま頭を下げた。
「すまなかった。この蕪マンドラゴラは責任をもって私が飼う」
「謝ることはありません。私たちの勘違いでしたので」
どこまでも責任を追及しないアルマスに、お祖父様も罪悪感を覚えたようだ。
しっかりと蕪マンドラゴラを抱いたままお茶の準備をさせた。
お茶の準備ができると、僕とロヴィーサ嬢が同じソファに座る。アルマスとアクセリとアンニーナ嬢は同じソファに座っている。
ソファと言っても一人用ではなく、ベッドにでもなりそうな大きなものだ。
お祖父様とお祖母様が一緒に座って、ダミアーン伯父上は一人で座っていた。
「アンニーナ嬢は幾つになったのかな?」
「十一歳です。夏にお誕生日が来るので、来年から高等学校に入学します」
「高等学校でしっかりと学ぶといい」
「はい、ありがとうございます」
アンニーナ嬢と言葉を交わしているダミアーン伯父上に、お祖母様が何か気付いたようだ。
「ダミアーン、もしかして、あなた、そのお嬢さんと?」
「まさか。アンニーナ嬢はまだ十一歳ですよ」
「いや、ダミアーンは魔族でアンニーナ嬢は人間。それくらいの年の差は関係ない」
お祖父様までが乗り気になっている。
「アンニーナ嬢、ダミアーンのことをどう思う?」
「父上、何を聞いているのですか」
「素敵な方だと思います。わたくし、一目で心を奪われました。平民だったわたくしが身分もわきまえずに声をかけると、王太子殿下は高等学校で勉強をしなさいと仰いました」
「高等学校を卒業したら、ダミアーンも考えると言ったのだな?」
「父上!」
僕の前ではいつも余裕ある伯父で、落ち着いているダミアーン伯父上のこんな姿は初めて見たかもしれない。
アンニーナ嬢がダミアーン伯父上の運命の相手というのもあながち間違いではないのかもしれない。
「アンニーナ嬢はまだ高等学校にも入学していません。これからのお話ですよね」
ロヴィーサ嬢が助け舟を出して、お祖父様の追及は止んだのだった。
手紙で知らされた事実に、僕は急いでアルマスのところに行っていた。
魔族の国のお祖父様は、魔王などと呼ばれているが、とても高齢なのだ。いつ何が起きてもおかしくはない。
ロヴィーサ嬢と共にアルマスを訪ねた僕は、アルマスにお願いしをした。
「アルマスとアクセリとアンニーナ嬢は隣国の疫病も治めたよね。魔族の国の国王陛下である僕のお祖父様が倒れたみたいなんだ。お祖父様を助けてくれない?」
「俺にできるか分からないけど、最善を尽くすよ」
僕のお願いにアルマスは即答してくれた。
不安な気持ちのままアルマスとアクセリとアンニーナ嬢を連れて、僕は魔族の国の王城に向かう。ロヴィーサ嬢と爺やも一緒だ。
王城に入ると僕は真っすぐにお祖父様のところに通された。
「エドヴァルド、来てくれたのか」
「お祖父様、ご無事で何よりです。容体はどうなのですか?」
「エドヴァルドの顔を見たらすっかり治ってしまったよ」
お祖父様はそう言うのだが、僕は心配でならない。
お祖父様が倒れたことは僕以外に知らされていないようだし、何か重大な異変がお祖父様の中で起きているのではないだろうか。
僕以外に知らされていないのは、僕がアルマスという隣国の疫病を治した友人を持っていて、アルマスの力が借りたかったからに違いない。
ダミアーン伯父上はまだ結婚していない。
魔族の国では結婚しなければ国王の座を継ぐことができないので、それを考慮して公にしていないということも充分に考えられる。
「お祖父様、僕の親友のアルマスとその弟のアクセリと妹のアンニーナ嬢を連れて来ました。この三人は隣国の疫病を治す薬湯を作ったのです。きっとお祖父様も治してくれると信じています」
「いや、エドヴァルド、私は本当に……」
「僕を心配させまいと嘘を吐くのはやめてください。お祖父様、無理をなさらず、ベッドに横になっていてください」
「元気なのだよ、エドヴァルド」
「僕のためにそんな無理をして。大丈夫ですからね。アルマス、お願い!」
僕はお祖父様をベッドに寝かせて厨房を使わせてもらうことにした。
アルマスが自分のマジックポーチからマンドラゴラを取り出す。大根マンドラゴラの大根一号と人参マンドラゴラの人参二号と蕪マンドラゴラの蕪三号も飛び出してきていた。
「魔族の国の国王陛下のために、頼む」
「びゃい!」
取り出された蕪マンドラゴラが、菱形の口も凛々しく手を上げている。
頭の葉っぱを切り取られて、ぐつぐつと沸騰した鍋の中に、蕪マンドラゴラが自分の意志で飛び込もうとする。
湯気を上げる鍋の前ではさすがに躊躇うのか、足取りがゆっくりになっている。
蕪マンドラゴラの献身に、エーメルと姿が重なって僕は泣きそうになっていた。
「待ったー!」
それを止めたのはものすごい勢いで入って来たお祖父様だった。蕪マンドラゴラを掴んで抱き締める。葉っぱを切られて頭がつるつるになった蕪マンドラゴラは、じたばたと暴れて鍋に飛び込もうとしている。
「必要ないのだ。私が悪かった。仮病だ、仮病」
「え!?」
仮病と言われて僕はお祖父様の過去のことを思い出す。お祖父様は僕に会いたいがために仮病を使ったことがあった。
僕はすっかりと騙されてしまったが、今回も仮病だったようだ。
「本当にお身体は何ともないのですか?」
「この通り元気だ。エドヴァルドの国では先帝陛下が国王の座を譲って、子どもたちとゆったり暮らしていると聞いて、羨ましくて堪らなくて。私はまだ国王の座を譲ることができない! いつになったらダミアーンは結婚するのだ!」
途中から怒りの矛先がダミアーン伯父上になってしまったが、ダミアーン伯父上は涼しい顔をしている。
「自分が孫に会いたくて、孫を心配させた責任を私に押し付けないでください」
「全く、酷い祖父ですわ。エドヴァルド、ごめんなさいね」
ダミアーン伯父上もお祖母様も、お祖父様の仮病を見抜いていたようだ。僕だけがすっかりと騙されてしまった。
「勘違いをして失礼を致しました、国王陛下」
アルマスが膝をついて頭を下げて、アクセリとアンニーナ嬢も膝をついている。魔族の国の国王陛下であるお祖父様とは、騎士号の授与のときに会ったくらいで、親しく話をしたわけではないから緊張しているのだろう。
「我が国の騎士、バックリーン家の子息と令嬢だな」
「アルマス・バックリーンです」
「弟のアクセリ・バックリーンです」
「妹のアンニーナ・バックリーンです」
挨拶をするアルマスとアクセリとアンニーナ嬢に、お祖母様とダミアーン伯父上がお祖父様を見る。
「エドヴァルドが父上を心配して連れて来たのですよ。マンドラゴラの葉っぱまで切らせて。お詫びに歓待しなければ」
「その通りですわね。お茶の用意を致しましょう」
魔族の食事を人間に食べられるようにして、人間の食事から魔族も栄養を取れるようにしたアルマスとアクセリとアンニーナ嬢は、魔族の国でも騎士号を持つバックリーン家の子息と令嬢であり、歓待されるに相応しいというのがダミアーン伯父上とお祖母様の考えのようだ。
「マンドラゴラの葉っぱは何にでも使えますし、また生えてきます」
「覚悟を決めて鍋に飛び込もうとしていたマンドラゴラの気持ちも父上は無碍にした。お詫びをさせてくれるか?」
「お詫びではなくて、普通のお茶会がいいです。私たちは何もお詫びされるようなことはしていません」
どこまでも控えめなアルマスの言葉に、ダミアーン伯父上がじとりとお祖父様を睨む。お祖父様は頭がつるつるになった蕪マンドラゴラを抱いたまま頭を下げた。
「すまなかった。この蕪マンドラゴラは責任をもって私が飼う」
「謝ることはありません。私たちの勘違いでしたので」
どこまでも責任を追及しないアルマスに、お祖父様も罪悪感を覚えたようだ。
しっかりと蕪マンドラゴラを抱いたままお茶の準備をさせた。
お茶の準備ができると、僕とロヴィーサ嬢が同じソファに座る。アルマスとアクセリとアンニーナ嬢は同じソファに座っている。
ソファと言っても一人用ではなく、ベッドにでもなりそうな大きなものだ。
お祖父様とお祖母様が一緒に座って、ダミアーン伯父上は一人で座っていた。
「アンニーナ嬢は幾つになったのかな?」
「十一歳です。夏にお誕生日が来るので、来年から高等学校に入学します」
「高等学校でしっかりと学ぶといい」
「はい、ありがとうございます」
アンニーナ嬢と言葉を交わしているダミアーン伯父上に、お祖母様が何か気付いたようだ。
「ダミアーン、もしかして、あなた、そのお嬢さんと?」
「まさか。アンニーナ嬢はまだ十一歳ですよ」
「いや、ダミアーンは魔族でアンニーナ嬢は人間。それくらいの年の差は関係ない」
お祖父様までが乗り気になっている。
「アンニーナ嬢、ダミアーンのことをどう思う?」
「父上、何を聞いているのですか」
「素敵な方だと思います。わたくし、一目で心を奪われました。平民だったわたくしが身分もわきまえずに声をかけると、王太子殿下は高等学校で勉強をしなさいと仰いました」
「高等学校を卒業したら、ダミアーンも考えると言ったのだな?」
「父上!」
僕の前ではいつも余裕ある伯父で、落ち着いているダミアーン伯父上のこんな姿は初めて見たかもしれない。
アンニーナ嬢がダミアーン伯父上の運命の相手というのもあながち間違いではないのかもしれない。
「アンニーナ嬢はまだ高等学校にも入学していません。これからのお話ですよね」
ロヴィーサ嬢が助け舟を出して、お祖父様の追及は止んだのだった。
1
お気に入りに追加
202
あなたにおすすめの小説
【完結】王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは要らないですか?
曽根原ツタ
恋愛
「クラウス様、あなたのことがお嫌いなんですって」
エルヴィアナと婚約者クラウスの仲はうまくいっていない。
最近、王女が一緒にいるのをよく見かけるようになったと思えば、とあるパーティーで王女から婚約者の本音を告げ口され、別れを決意する。更に、彼女とクラウスは想い合っているとか。
(王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは身を引くとしましょう。クラウス様)
しかし。破局寸前で想定外の事件が起き、エルヴィアナのことが嫌いなはずの彼の態度が豹変して……?
小説家になろう様でも更新中
前世を思い出したのでクッキーを焼きました。〔ざまぁ〕
ラララキヲ
恋愛
侯爵令嬢ルイーゼ・ロッチは第一王子ジャスティン・パルキアディオの婚約者だった。
しかしそれは義妹カミラがジャスティンと親しくなるまでの事。
カミラとジャスティンの仲が深まった事によりルイーゼの婚約は無くなった。
ショックからルイーゼは高熱を出して寝込んだ。
高熱に浮かされたルイーゼは夢を見る。
前世の夢を……
そして前世を思い出したルイーゼは暇になった時間でお菓子作りを始めた。前世で大好きだった味を楽しむ為に。
しかしそのクッキーすら義妹カミラは盗っていく。
「これはわたくしが作った物よ!」
そう言ってカミラはルイーゼの作ったクッキーを自分が作った物としてジャスティンに出した…………──
そして、ルイーゼは幸せになる。
〈※死人が出るのでR15に〉
〈※深く考えずに上辺だけサラッと読んでいただきたい話です(;^∀^)w〉
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げました。
※女性向けHOTランキング14位入り、ありがとうございます!!
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
婚約者が王子に加担してザマァ婚約破棄したので父親の騎士団長様に責任をとって結婚してもらうことにしました
山田ジギタリス
恋愛
女騎士マリーゴールドには幼馴染で姉弟のように育った婚約者のマックスが居た。
でも、彼は王子の婚約破棄劇の当事者の一人となってしまい、婚約は解消されてしまう。
そこで息子のやらかしは親の責任と婚約者の父親で騎士団長のアレックスに妻にしてくれと頼む。
長いこと男やもめで女っ気のなかったアレックスはぐいぐい来るマリーゴールドに推されっぱなしだけど、先輩騎士でもあるマリーゴールドの母親は一筋縄でいかなくて。
脳筋イノシシ娘の猪突猛進劇です、
「ザマァされるはずのヒロインに転生してしまった」
「なりすましヒロインの娘」
と同じ世界です。
このお話は小説家になろうにも投稿しています
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
多産を見込まれて嫁いだ辺境伯家でしたが旦那様が閨に来ません。どうしたらいいのでしょう?
あとさん♪
恋愛
「俺の愛は、期待しないでくれ」
結婚式当日の晩、つまり初夜に、旦那様は私にそう言いました。
それはそれは苦渋に満ち満ちたお顔で。そして呆然とする私を残して、部屋を出て行った旦那様は、私が寝た後に私の上に伸し掛かって来まして。
不器用な年上旦那さまと割と飄々とした年下妻のじれじれラブ(を、目指しました)
※序盤、主人公が大切にされていない表現が続きます。ご気分を害された場合、速やかにブラウザバックして下さい。ご自分のメンタルはご自分で守って下さい。
※小説家になろうにも掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる