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三章 王子と母の思い出
7.魔窟の下層の調査
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魔窟の深層部への調査は、ミエト領に置いて非常に重要な課題だった。
魔窟が何層になっていて、深層部がどうなっているかはまだロヴィーサ嬢も把握していない。
これはかなり時間をかけた調査になるのではないか。
調査の準備をするロヴィーサ嬢にも力が入る。
高等学校と研究課程が休みの週末に二日がかりで調査は行われる。
ロヴィーサ嬢とはよく計画を練っておいた。
「一日目に右側の海産物のエリアの行けるところまで行きましょう」
「帰りは魔法石を使えばいいですから、行きの時間だけ考えておけばいいです」
「それは助かります、エド殿下」
「二日目は左側ですね」
「それも帰りは魔法石をお願いしてもよろしいですか?」
「もちろんです」
使えるものは利用した方がいい。
僕がロヴィーサ嬢と話していると、爺やがそっと耳打ちしてくれる。
「行けるところまで行ったら、そこで魔法石に記録を残すといいかもしれません」
「そうか、次はその場所から進めるね」
そうすればそこまでの道のりは省けるので次回の調査が楽になる。
僕はそのこともロヴィーサ嬢に言った。ロヴィーサ嬢は魔法石を使うことに賛成で、僕にお願いしていた。
それにしてもお祖父様が作らせてくださった魔法石は非常に便利だ。使いこなせばもっともっと便利になるのではないだろうか。
僕は魔法石に可能性を見出していた。
週末に魔窟まで魔法石で飛んで、右側の海産物の養殖場から調査していく。
中に入ると上層階が荒らされているのが分かった。
「あのドラゴンが食い荒らして行ったようですね」
「僕のご飯が!」
「下層に行くほど強いモンスターが出る。それを放置すると、他のモンスターを食い荒らしながら上層に来て、外に出てしまうようですね」
「それなら、定期的な下層の狩りが必要ですね」
下層にどんなモンスターがいるのかも僕はよく分からなかったが、降りていくうちに見えて来る。
上層は、鮭やホタテや白身魚や昆布や蟹や海老などの小型のモンスターだったが、下層には蟹をやたらと巨大化したものや、ウナギの味がするドラゴンの幼体や、巨大な蛸や烏賊のモンスターがいた。
幼体は地上に行ったドラゴンが産んだものだろう。
ウナギの味がするドラゴンの幼体はそのままにして、ロヴィーサ嬢は巨大な蟹や蛸や烏賊を狩っていく。
最下層まで到達することはできなかったが、その辺りは荒らされていないので、それより下からモンスターはまだ出て来ていないのだろう。
狩りの終わった水辺で座って僕とロヴィーサ嬢と爺やはお弁当を食べた。
爺やは遠慮したのだが、こういうときなので一緒に食べてもらう。普段は爺やは僕が食事をするときには給仕をしていて、一緒に食事は取らない。
「たくさん狩れましたね」
「エド殿下、今日はシーフード祭りですよ」
「シーフード祭り!」
なんて美味しそうな祭りなのだろう。
上層でロヴィーサ嬢は鮭や白身魚やマグロも狩っていたし、晩ご飯はとても豪華になりそうだ。
巨大な蟹を担いで、蛸や烏賊やその他の海産物は捌いてマジックポーチに入れて、ロヴィーサ嬢は僕と爺やと一緒にミエト家に帰った。
帰ってシャワーを浴びると、ロヴィーサ嬢は厨房に行く。僕も厨房に行って、料理を手伝う。
「爺やさん、刺し盛りを作りたいのです。魚や烏賊や海老の処理をお願いできますか」
「心得ました」
爺やは魚や烏賊や海老が生で食べられるように寄生虫や菌を処理する特殊魔法を使える。爺やが処理した魚や烏賊を、ロヴィーサ嬢は刺身にしていった。
海老は皮を剥いて刺身にする。蛸は滑りを取って茹でてから切っていく。
出来上がった刺し盛りにロヴィーサ嬢は蒸して剥いた蟹やキュウリやたくあんも添えていく。
「すごい量のお刺身ですね」
「エド殿下、ご飯を炊いてくれますか?」
「はい!」
僕はお米をといでご飯を炊いた。
その間にロヴィーサ嬢は海苔や大葉を用意していて、今日の晩ご飯は刺し盛りだけではなさそうだ。
出来上がった刺し盛りと炊きあがったご飯を居間に持って行って、テーブルに乗せると、ロヴィーサ嬢がお手本を見せてくれた。
「海苔の上にご飯を敷いて、お好きなお刺身を乗せるのです。それを巻いて、お醤油をつけて食べます」
「巻き寿司を自分で作るんですね」
「そうです、手巻き寿司です」
マグロの刺身をロヴィーサ嬢は海苔で巻いている。僕は烏賊の刺身を海苔で巻いた。
「イクラもありますからね」
「後で食べます」
ご飯と一緒に食べるお刺身はとても美味しい。種類も色々あって、選ぶのがとても楽しい。
蟹を巻いてもいいし、イクラを巻いてもいい。
楽しくて僕は食べ過ぎてしまった。
お腹がいっぱいになってソファで休んでいる僕に、ロヴィーサ嬢がお茶と透明なお餅のようなものに黄な粉がかかったものを出してくれる。
「これは何ですか?」
「わらび餅です。つるんとして美味しいのですよ」
食べてみると、つるりとした食感でとても美味しい。黄な粉の優しい甘さがつるつるもちもちの食感によく合った。
わらび餅まで食べてしまって、僕はお腹がいっぱいで苦しいくらいだった。
翌日には左側の畜産物の養殖場に行った。
下層に降りていくにつれてモンスターが大きくなっていく。
巨大な猪のモンスターもいたし、ミノタウロスもいた。最下層まではいけなかったが進めた一番の下層にいたのは、牛とブタを合わせたようなドラゴンだった。
ロヴィーサ嬢は駆け込んで角を掴んでドラゴンを投げ飛ばす。投げ飛ばされて壁にめり込んだドラゴンは昏倒している。
ドラゴンが昏倒している間にロヴィーサ嬢が大振りのナイフで止めを刺した。
「レバーペーストとソーセージが作れそうですね」
「レバーペーストとソーセージ! 自家製でできるものなのですか?」
僕は加工肉の食品に憧れがあったが、自家製では作れないと思い込んでいた。
ロヴィーサ嬢は僕の顔を見てにっこりと微笑む。
「やってみます。レシピがあると思うので、それを見ればできると思います」
僕は加工肉の食品まで食べられる。
幸せに胸が高鳴る。
「ロヴィーサ嬢、食べるのが楽しみです」
「今日はここでお弁当を食べて帰りましょうね」
「はい。ロヴィーサ嬢、お疲れさまでした」
「エド殿下にお怪我がなくてよかったです」
周囲の安全をしっかりと確認してから、僕とロヴィーサ嬢と爺やはお弁当を食べた。お弁当を食べていると、何か動くものがあって、ロヴィーサ嬢が大振りのナイフを構えて立ち上がる。
「ぷぎ……」
顔を出したのは、先ほどの牛とブタを合わせたようなドラゴンの幼体だった。まだ幼く小さいドラゴンが数体いるようだ。
「次の狩りのためにこの幼体は残しておきましょう」
「養殖場ですからね。全部狩ってしまうと困りますよね」
ロヴィーサ嬢と僕の意見は一致した。
魔窟にモンスターが溢れて地上に現れては困るが、魔窟のモンスターを狩り尽くしても困る。魔窟のモンスターは僕の食料となるからだ。
ロヴィーサ嬢がミエト領を統治している限りは、魔窟の安全は保たれる。
これからも定期的に魔窟の調査に入って、僕は美味しいご飯を食べられる。
帰ってからロヴィーサ嬢は担いできたドラゴンを捌いて、肝臓をレバーペーストにして、血をソーセージにするというレシピを熱心に見ていた。
「血がソーセージになるのですか?」
「ブラッドソーセージといってとても希少で美味しいようですよ」
「ブラッドソーセージ」
そんなものは初めて聞いたけれど、ロヴィーサ嬢が作るのならば美味しいに決まっている。涎が出そうな僕にロヴィーサ嬢は他のレシピも見ていた。
「ベーコンも作れそうですね」
「ベーコンも!?」
「エド殿下はベーコン、お好きですよね」
「大好きです!」
ポトフに入れてもいいし、卵と一緒にカリカリになるまで焼いてもいい。美味しい自家製ベーコンが出来上がるのを想像するとお腹が鳴ってしまう。
「初めてですから、失敗したらすみません」
「ロヴィーサ嬢なら大丈夫ですよ。僕もお手伝いします」
「心強いです、エド殿下」
僕とロヴィーサ嬢で作るレバーペーストとブラッドソーセージとベーコン。
どれも美味しい予感しかしなかった。
魔窟が何層になっていて、深層部がどうなっているかはまだロヴィーサ嬢も把握していない。
これはかなり時間をかけた調査になるのではないか。
調査の準備をするロヴィーサ嬢にも力が入る。
高等学校と研究課程が休みの週末に二日がかりで調査は行われる。
ロヴィーサ嬢とはよく計画を練っておいた。
「一日目に右側の海産物のエリアの行けるところまで行きましょう」
「帰りは魔法石を使えばいいですから、行きの時間だけ考えておけばいいです」
「それは助かります、エド殿下」
「二日目は左側ですね」
「それも帰りは魔法石をお願いしてもよろしいですか?」
「もちろんです」
使えるものは利用した方がいい。
僕がロヴィーサ嬢と話していると、爺やがそっと耳打ちしてくれる。
「行けるところまで行ったら、そこで魔法石に記録を残すといいかもしれません」
「そうか、次はその場所から進めるね」
そうすればそこまでの道のりは省けるので次回の調査が楽になる。
僕はそのこともロヴィーサ嬢に言った。ロヴィーサ嬢は魔法石を使うことに賛成で、僕にお願いしていた。
それにしてもお祖父様が作らせてくださった魔法石は非常に便利だ。使いこなせばもっともっと便利になるのではないだろうか。
僕は魔法石に可能性を見出していた。
週末に魔窟まで魔法石で飛んで、右側の海産物の養殖場から調査していく。
中に入ると上層階が荒らされているのが分かった。
「あのドラゴンが食い荒らして行ったようですね」
「僕のご飯が!」
「下層に行くほど強いモンスターが出る。それを放置すると、他のモンスターを食い荒らしながら上層に来て、外に出てしまうようですね」
「それなら、定期的な下層の狩りが必要ですね」
下層にどんなモンスターがいるのかも僕はよく分からなかったが、降りていくうちに見えて来る。
上層は、鮭やホタテや白身魚や昆布や蟹や海老などの小型のモンスターだったが、下層には蟹をやたらと巨大化したものや、ウナギの味がするドラゴンの幼体や、巨大な蛸や烏賊のモンスターがいた。
幼体は地上に行ったドラゴンが産んだものだろう。
ウナギの味がするドラゴンの幼体はそのままにして、ロヴィーサ嬢は巨大な蟹や蛸や烏賊を狩っていく。
最下層まで到達することはできなかったが、その辺りは荒らされていないので、それより下からモンスターはまだ出て来ていないのだろう。
狩りの終わった水辺で座って僕とロヴィーサ嬢と爺やはお弁当を食べた。
爺やは遠慮したのだが、こういうときなので一緒に食べてもらう。普段は爺やは僕が食事をするときには給仕をしていて、一緒に食事は取らない。
「たくさん狩れましたね」
「エド殿下、今日はシーフード祭りですよ」
「シーフード祭り!」
なんて美味しそうな祭りなのだろう。
上層でロヴィーサ嬢は鮭や白身魚やマグロも狩っていたし、晩ご飯はとても豪華になりそうだ。
巨大な蟹を担いで、蛸や烏賊やその他の海産物は捌いてマジックポーチに入れて、ロヴィーサ嬢は僕と爺やと一緒にミエト家に帰った。
帰ってシャワーを浴びると、ロヴィーサ嬢は厨房に行く。僕も厨房に行って、料理を手伝う。
「爺やさん、刺し盛りを作りたいのです。魚や烏賊や海老の処理をお願いできますか」
「心得ました」
爺やは魚や烏賊や海老が生で食べられるように寄生虫や菌を処理する特殊魔法を使える。爺やが処理した魚や烏賊を、ロヴィーサ嬢は刺身にしていった。
海老は皮を剥いて刺身にする。蛸は滑りを取って茹でてから切っていく。
出来上がった刺し盛りにロヴィーサ嬢は蒸して剥いた蟹やキュウリやたくあんも添えていく。
「すごい量のお刺身ですね」
「エド殿下、ご飯を炊いてくれますか?」
「はい!」
僕はお米をといでご飯を炊いた。
その間にロヴィーサ嬢は海苔や大葉を用意していて、今日の晩ご飯は刺し盛りだけではなさそうだ。
出来上がった刺し盛りと炊きあがったご飯を居間に持って行って、テーブルに乗せると、ロヴィーサ嬢がお手本を見せてくれた。
「海苔の上にご飯を敷いて、お好きなお刺身を乗せるのです。それを巻いて、お醤油をつけて食べます」
「巻き寿司を自分で作るんですね」
「そうです、手巻き寿司です」
マグロの刺身をロヴィーサ嬢は海苔で巻いている。僕は烏賊の刺身を海苔で巻いた。
「イクラもありますからね」
「後で食べます」
ご飯と一緒に食べるお刺身はとても美味しい。種類も色々あって、選ぶのがとても楽しい。
蟹を巻いてもいいし、イクラを巻いてもいい。
楽しくて僕は食べ過ぎてしまった。
お腹がいっぱいになってソファで休んでいる僕に、ロヴィーサ嬢がお茶と透明なお餅のようなものに黄な粉がかかったものを出してくれる。
「これは何ですか?」
「わらび餅です。つるんとして美味しいのですよ」
食べてみると、つるりとした食感でとても美味しい。黄な粉の優しい甘さがつるつるもちもちの食感によく合った。
わらび餅まで食べてしまって、僕はお腹がいっぱいで苦しいくらいだった。
翌日には左側の畜産物の養殖場に行った。
下層に降りていくにつれてモンスターが大きくなっていく。
巨大な猪のモンスターもいたし、ミノタウロスもいた。最下層まではいけなかったが進めた一番の下層にいたのは、牛とブタを合わせたようなドラゴンだった。
ロヴィーサ嬢は駆け込んで角を掴んでドラゴンを投げ飛ばす。投げ飛ばされて壁にめり込んだドラゴンは昏倒している。
ドラゴンが昏倒している間にロヴィーサ嬢が大振りのナイフで止めを刺した。
「レバーペーストとソーセージが作れそうですね」
「レバーペーストとソーセージ! 自家製でできるものなのですか?」
僕は加工肉の食品に憧れがあったが、自家製では作れないと思い込んでいた。
ロヴィーサ嬢は僕の顔を見てにっこりと微笑む。
「やってみます。レシピがあると思うので、それを見ればできると思います」
僕は加工肉の食品まで食べられる。
幸せに胸が高鳴る。
「ロヴィーサ嬢、食べるのが楽しみです」
「今日はここでお弁当を食べて帰りましょうね」
「はい。ロヴィーサ嬢、お疲れさまでした」
「エド殿下にお怪我がなくてよかったです」
周囲の安全をしっかりと確認してから、僕とロヴィーサ嬢と爺やはお弁当を食べた。お弁当を食べていると、何か動くものがあって、ロヴィーサ嬢が大振りのナイフを構えて立ち上がる。
「ぷぎ……」
顔を出したのは、先ほどの牛とブタを合わせたようなドラゴンの幼体だった。まだ幼く小さいドラゴンが数体いるようだ。
「次の狩りのためにこの幼体は残しておきましょう」
「養殖場ですからね。全部狩ってしまうと困りますよね」
ロヴィーサ嬢と僕の意見は一致した。
魔窟にモンスターが溢れて地上に現れては困るが、魔窟のモンスターを狩り尽くしても困る。魔窟のモンスターは僕の食料となるからだ。
ロヴィーサ嬢がミエト領を統治している限りは、魔窟の安全は保たれる。
これからも定期的に魔窟の調査に入って、僕は美味しいご飯を食べられる。
帰ってからロヴィーサ嬢は担いできたドラゴンを捌いて、肝臓をレバーペーストにして、血をソーセージにするというレシピを熱心に見ていた。
「血がソーセージになるのですか?」
「ブラッドソーセージといってとても希少で美味しいようですよ」
「ブラッドソーセージ」
そんなものは初めて聞いたけれど、ロヴィーサ嬢が作るのならば美味しいに決まっている。涎が出そうな僕にロヴィーサ嬢は他のレシピも見ていた。
「ベーコンも作れそうですね」
「ベーコンも!?」
「エド殿下はベーコン、お好きですよね」
「大好きです!」
ポトフに入れてもいいし、卵と一緒にカリカリになるまで焼いてもいい。美味しい自家製ベーコンが出来上がるのを想像するとお腹が鳴ってしまう。
「初めてですから、失敗したらすみません」
「ロヴィーサ嬢なら大丈夫ですよ。僕もお手伝いします」
「心強いです、エド殿下」
僕とロヴィーサ嬢で作るレバーペーストとブラッドソーセージとベーコン。
どれも美味しい予感しかしなかった。
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