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二章 高等学校二年生の王子
29.ロヴィーサ嬢の秘密
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隣国から帰るときに、ヒルダ姉上は僕の髪を撫でてしみじみとしていた。
「エドのお誕生日にはミルカとカスパル様と一緒に行きますからね」
「お待ちしています、ヒルダ姉上。ヒルダ姉上が幸せそうで、カスパル王太子殿下がヒルダ姉上とミルカのことを本当に愛しているのが分かって、よかったです」
お礼を言って頭を下げていると、カスパル王太子殿下から提案がある。
「私のことは義兄上と呼んでもらえませんか?」
「よろしいのですか? それでは、私のことはエドと呼んでください」
「はい、エド殿下」
「カスパル義兄上」
カスパル兄上とも距離が縮まった気がした隣国訪問だった。
僕のお誕生日は目前なので、お誕生日に我が国に来るつもりだったならば行かなくてもよかったかもしれないが、行かなかったらこんな風にゆっくりとした時間を持つことはできなかった。
お誕生日には僕は主賓なので貴族たちの対応に忙しく追われることになるだろう。多分ミルカをじっくり見ることも抱っこすることもできなかった。
「ミルカ殿下可愛かったですね」
「僕はミルカに恥じない叔父になろうと思います」
「ご立派です、エド殿下」
魔法石で一気にミエト家まで帰って、一息ついているとロヴィーサ嬢が夢見るように呟いている。ミルカが可愛かったのは確かなので僕も同じ気持ちだった。
「ヒルダ姉上は魔族の血が入っていますよね。ミルカにも当然魔族の血が入っている。ということは、ミルカは僕と同じものが食べられます」
「毒素を抜けば誰でも食べられますが、毒素を抜いていないものを間違って口にしても、ミルカ殿下ならば安心ですね」
魔族の血が繋がっていくということは素晴らしいことだと僕は感じていた。
海に行く約束をしていたので、ロヴィーサ嬢と準備をして魔法石で一気に海まで飛ぶ。今年は僕は目標があった。
ロヴィーサ嬢にもそれに協力してほしい。
「僕は泳げるようになりたいのです。ロヴィーサ嬢が魔窟で水の中に入って行くときに、僕は一緒に行けませんが、間違えて落ちてしまったときに、ロヴィーサ嬢の手を煩わせたくありません」
それだけでなく、魔窟の海産物を養殖している水場に渡された通路は、ぬるぬるとして滑りやすいのだ。僕が滑って落ちてしまって危険に晒されたら、ロヴィーサ嬢も狩りどころではなくなってしまうだろう。
僕の主張にロヴィーサ嬢は深く頷いた。
「水着を用意しますか?」
「魔窟に入るときは服を着たままです。軽装で海に入ってみましょう」
「分かりました。わたくしも冒険者の格好のまま海に入りますわ」
海沿いのコテージを借りて着替えを終えた僕とロヴィーサ嬢は、サンダルをはいて海まで歩いて行く。白い砂浜に太陽が照りかえして眩しくて目を開けていられない。
目を細めたままで海に足を入れると、冷たさと重さに驚いた。
濡れた衣服は重いと理解していたが、これは思ったよりも動きにくそうだ。
「衣服に足を取られそうになりま……うわぁ!?」
波が来て転んでしまった僕は、水の中に上半身も浸かってしまう。何とか起き上がったが全身ずぶ濡れで、服は濡れていて重いし、動きにくくて叶わない。
「エド殿下、脱ぎましょう」
「え?」
「水の中に落ちたら服を脱いでしまう練習をしましょう」
泳ぐより先にそれが大事だとロヴィーサ嬢は考えたようだ。
確かに僕は水の中を甘く見ていた。ロヴィーサ嬢は服を着たままで水の中を軽快に移動していくので全然意識していなかったが、服は濡れると重くて身動きが取れなくなる。
のそのそとシャツを脱いで上半身裸になると、かなり動きが取りやすくなった。脱いだ服は爺やに持っていてもらう。
上半身裸で下半身はパンツをはいた状態で、水の中を歩くようにして移動していくと、ロヴィーサ嬢が教えてくれる。
「水に落ちても体の表面の一割は水面に出ると言われています。その一割を、顔にするように意識してください」
「泳ぐのではないですか?」
「まずは浮くことからです」
力を抜いて顔が出るようにじっとしていると、何とか顔だけは出して浮くことができた。
「妙に力が入っていると沈んでしまいます。水に落ちたらまずは呼吸の確保を考えてください」
「は、はい」
「それから手で水を掻いて、進んでみましょう。立ち泳ぎを覚えましょうね」
ロヴィーサ嬢が教えてくれているのは立ち泳ぎのようだった。
立ったまま顔は出して呼吸を確保して、手と足を掻いて進む。
足の付く場所まで到達すると、僕はホッとして全身の力が抜けた。
「とてもお上手でしたよ。次は平泳ぎをやってみましょう。顔を出したまま泳ぐのですよ」
顔を出したままの平泳ぎの形を習って、手と足を動かして、僕は泳ぐ。覚えは悪くないようで、僕はその日のうちに泳げるようになっていた。
着替えてミエト家に魔法石で帰ってから、シャワーを浴びた僕は疲れ切ってソファに突っ伏していた。お腹もぺこぺこで、もう動けない。
晩ご飯の準備はロヴィーサ嬢が一人でしてくれた。
ロヴィーサ嬢のお父上も呼んで、晩ご飯を食べる。
「今日はすき焼きですよ」
「すき焼き?」
「牛肉と野菜をお出汁と砂糖と醤油で甘辛く煮て、生卵を潜らせて食べるのです」
いい匂いに僕のお腹が鳴き出す。涎が垂れそうなくらい、テーブルの鍋の中からはいい香りがしていた。
コカトリスの卵を爺やに魔法で特殊処理してもらって、鍋から取った薄切りの牛肉を生卵にくぐらせて食べる。生卵が牛肉についた甘辛い味をマイルドにしてどれだけでも食べられそうである。
野菜も生卵につけて食べるととても美味しい。
「すき焼きか……久しぶりに食べるな」
「父上も遠慮なく食べてくださいね。そうしないと、なくなりますよ」
「いただこう」
ロヴィーサ嬢のお父上もロヴィーサ嬢に言われて食べ始めた。
あまりにも美味しくて僕は鍋半分くらい食べてしまったのではないだろうか。ご飯もお代わりをした。
最後に残っている生卵をもったいなく思っていると、ロヴィーサ嬢が微笑んで自分のご飯の上に生卵をかけた。
「なんですか、それは!?」
「卵かけご飯ですよ。卵がすき焼きの旨味を吸っていて、美味しいのです」
「僕も食べたいです!」
遠慮なくご飯茶碗を差し出した僕に、ロヴィーサ嬢が三杯目を盛ってくれる。ご飯の上に残っていた生卵をかけて混ぜるとそれだけで美味しそうな黄色いご飯になる。
食べるとすき焼きの旨味と、ご飯の甘さと、卵の味で、美味しすぎて僕は卵かけご飯を掻き込んでいた。
「エドヴァルド殿下はよくお食べになりますね」
「ロヴィーサ嬢のご飯が美味しすぎるのです。こんな美味しいご飯を毎日作ってくれて、ロヴィーサ嬢はどこからレシピを入手しているのですか?」
ロヴィーサ嬢のお父上と比べると僕は三倍くらい食べてしまったかもしれない。ずっと疑問に思っていたことをロヴィーサ嬢に聞けば、答えが返ってくる。
「魔族の曽祖父は召喚魔法を使えたようなのです」
「召喚魔法というと、神獣を使役したりする、あれですか?」
「それが、料理にだけ特化した召喚魔法だったようなのです」
ロヴィーサ嬢の曾お祖父様は召喚魔法を使えた。
それは幻獣や神獣を使役する召喚魔法ではなくて、料理に特化したものだった。
「どの国からでも、どんな世界からでも、料理のレシピを取り寄せられる召喚魔法だったようで、書庫には曾祖父の取り寄せたレシピがぎっしり詰まっているのですよ」
「見てみたいです!」
「それでは、食後に書庫に行きましょう」
食事が終わるとロヴィーサ嬢と僕はミエト家の書庫に行った。
書庫には本も並んでいたが、それより多く手書きの手記が残っていた。
本棚の中から手記を取り出して、ロヴィーサ嬢がページを捲る。そこにはすき焼きのレシピが絵と共に書かれていた。
「曾祖父は絵も上手だったようです。分かりやすいでしょう?」
「これを見てロヴィーサ嬢は毎日メニューを増やしているのですね」
「そうなのですよ。エド殿下も自由にここに出入りして、食べたいものがあったらリクエストしてください。わたくしが材料を揃えます」
無数のまだ見ぬメニューが本棚の中に眠っていて、それを見て食べたいものがあればロヴィーサ嬢にリクエストできる。
まだまだ美味しいものを食べられる気配に僕はわくわくしていた。
「エドのお誕生日にはミルカとカスパル様と一緒に行きますからね」
「お待ちしています、ヒルダ姉上。ヒルダ姉上が幸せそうで、カスパル王太子殿下がヒルダ姉上とミルカのことを本当に愛しているのが分かって、よかったです」
お礼を言って頭を下げていると、カスパル王太子殿下から提案がある。
「私のことは義兄上と呼んでもらえませんか?」
「よろしいのですか? それでは、私のことはエドと呼んでください」
「はい、エド殿下」
「カスパル義兄上」
カスパル兄上とも距離が縮まった気がした隣国訪問だった。
僕のお誕生日は目前なので、お誕生日に我が国に来るつもりだったならば行かなくてもよかったかもしれないが、行かなかったらこんな風にゆっくりとした時間を持つことはできなかった。
お誕生日には僕は主賓なので貴族たちの対応に忙しく追われることになるだろう。多分ミルカをじっくり見ることも抱っこすることもできなかった。
「ミルカ殿下可愛かったですね」
「僕はミルカに恥じない叔父になろうと思います」
「ご立派です、エド殿下」
魔法石で一気にミエト家まで帰って、一息ついているとロヴィーサ嬢が夢見るように呟いている。ミルカが可愛かったのは確かなので僕も同じ気持ちだった。
「ヒルダ姉上は魔族の血が入っていますよね。ミルカにも当然魔族の血が入っている。ということは、ミルカは僕と同じものが食べられます」
「毒素を抜けば誰でも食べられますが、毒素を抜いていないものを間違って口にしても、ミルカ殿下ならば安心ですね」
魔族の血が繋がっていくということは素晴らしいことだと僕は感じていた。
海に行く約束をしていたので、ロヴィーサ嬢と準備をして魔法石で一気に海まで飛ぶ。今年は僕は目標があった。
ロヴィーサ嬢にもそれに協力してほしい。
「僕は泳げるようになりたいのです。ロヴィーサ嬢が魔窟で水の中に入って行くときに、僕は一緒に行けませんが、間違えて落ちてしまったときに、ロヴィーサ嬢の手を煩わせたくありません」
それだけでなく、魔窟の海産物を養殖している水場に渡された通路は、ぬるぬるとして滑りやすいのだ。僕が滑って落ちてしまって危険に晒されたら、ロヴィーサ嬢も狩りどころではなくなってしまうだろう。
僕の主張にロヴィーサ嬢は深く頷いた。
「水着を用意しますか?」
「魔窟に入るときは服を着たままです。軽装で海に入ってみましょう」
「分かりました。わたくしも冒険者の格好のまま海に入りますわ」
海沿いのコテージを借りて着替えを終えた僕とロヴィーサ嬢は、サンダルをはいて海まで歩いて行く。白い砂浜に太陽が照りかえして眩しくて目を開けていられない。
目を細めたままで海に足を入れると、冷たさと重さに驚いた。
濡れた衣服は重いと理解していたが、これは思ったよりも動きにくそうだ。
「衣服に足を取られそうになりま……うわぁ!?」
波が来て転んでしまった僕は、水の中に上半身も浸かってしまう。何とか起き上がったが全身ずぶ濡れで、服は濡れていて重いし、動きにくくて叶わない。
「エド殿下、脱ぎましょう」
「え?」
「水の中に落ちたら服を脱いでしまう練習をしましょう」
泳ぐより先にそれが大事だとロヴィーサ嬢は考えたようだ。
確かに僕は水の中を甘く見ていた。ロヴィーサ嬢は服を着たままで水の中を軽快に移動していくので全然意識していなかったが、服は濡れると重くて身動きが取れなくなる。
のそのそとシャツを脱いで上半身裸になると、かなり動きが取りやすくなった。脱いだ服は爺やに持っていてもらう。
上半身裸で下半身はパンツをはいた状態で、水の中を歩くようにして移動していくと、ロヴィーサ嬢が教えてくれる。
「水に落ちても体の表面の一割は水面に出ると言われています。その一割を、顔にするように意識してください」
「泳ぐのではないですか?」
「まずは浮くことからです」
力を抜いて顔が出るようにじっとしていると、何とか顔だけは出して浮くことができた。
「妙に力が入っていると沈んでしまいます。水に落ちたらまずは呼吸の確保を考えてください」
「は、はい」
「それから手で水を掻いて、進んでみましょう。立ち泳ぎを覚えましょうね」
ロヴィーサ嬢が教えてくれているのは立ち泳ぎのようだった。
立ったまま顔は出して呼吸を確保して、手と足を掻いて進む。
足の付く場所まで到達すると、僕はホッとして全身の力が抜けた。
「とてもお上手でしたよ。次は平泳ぎをやってみましょう。顔を出したまま泳ぐのですよ」
顔を出したままの平泳ぎの形を習って、手と足を動かして、僕は泳ぐ。覚えは悪くないようで、僕はその日のうちに泳げるようになっていた。
着替えてミエト家に魔法石で帰ってから、シャワーを浴びた僕は疲れ切ってソファに突っ伏していた。お腹もぺこぺこで、もう動けない。
晩ご飯の準備はロヴィーサ嬢が一人でしてくれた。
ロヴィーサ嬢のお父上も呼んで、晩ご飯を食べる。
「今日はすき焼きですよ」
「すき焼き?」
「牛肉と野菜をお出汁と砂糖と醤油で甘辛く煮て、生卵を潜らせて食べるのです」
いい匂いに僕のお腹が鳴き出す。涎が垂れそうなくらい、テーブルの鍋の中からはいい香りがしていた。
コカトリスの卵を爺やに魔法で特殊処理してもらって、鍋から取った薄切りの牛肉を生卵にくぐらせて食べる。生卵が牛肉についた甘辛い味をマイルドにしてどれだけでも食べられそうである。
野菜も生卵につけて食べるととても美味しい。
「すき焼きか……久しぶりに食べるな」
「父上も遠慮なく食べてくださいね。そうしないと、なくなりますよ」
「いただこう」
ロヴィーサ嬢のお父上もロヴィーサ嬢に言われて食べ始めた。
あまりにも美味しくて僕は鍋半分くらい食べてしまったのではないだろうか。ご飯もお代わりをした。
最後に残っている生卵をもったいなく思っていると、ロヴィーサ嬢が微笑んで自分のご飯の上に生卵をかけた。
「なんですか、それは!?」
「卵かけご飯ですよ。卵がすき焼きの旨味を吸っていて、美味しいのです」
「僕も食べたいです!」
遠慮なくご飯茶碗を差し出した僕に、ロヴィーサ嬢が三杯目を盛ってくれる。ご飯の上に残っていた生卵をかけて混ぜるとそれだけで美味しそうな黄色いご飯になる。
食べるとすき焼きの旨味と、ご飯の甘さと、卵の味で、美味しすぎて僕は卵かけご飯を掻き込んでいた。
「エドヴァルド殿下はよくお食べになりますね」
「ロヴィーサ嬢のご飯が美味しすぎるのです。こんな美味しいご飯を毎日作ってくれて、ロヴィーサ嬢はどこからレシピを入手しているのですか?」
ロヴィーサ嬢のお父上と比べると僕は三倍くらい食べてしまったかもしれない。ずっと疑問に思っていたことをロヴィーサ嬢に聞けば、答えが返ってくる。
「魔族の曽祖父は召喚魔法を使えたようなのです」
「召喚魔法というと、神獣を使役したりする、あれですか?」
「それが、料理にだけ特化した召喚魔法だったようなのです」
ロヴィーサ嬢の曾お祖父様は召喚魔法を使えた。
それは幻獣や神獣を使役する召喚魔法ではなくて、料理に特化したものだった。
「どの国からでも、どんな世界からでも、料理のレシピを取り寄せられる召喚魔法だったようで、書庫には曾祖父の取り寄せたレシピがぎっしり詰まっているのですよ」
「見てみたいです!」
「それでは、食後に書庫に行きましょう」
食事が終わるとロヴィーサ嬢と僕はミエト家の書庫に行った。
書庫には本も並んでいたが、それより多く手書きの手記が残っていた。
本棚の中から手記を取り出して、ロヴィーサ嬢がページを捲る。そこにはすき焼きのレシピが絵と共に書かれていた。
「曾祖父は絵も上手だったようです。分かりやすいでしょう?」
「これを見てロヴィーサ嬢は毎日メニューを増やしているのですね」
「そうなのですよ。エド殿下も自由にここに出入りして、食べたいものがあったらリクエストしてください。わたくしが材料を揃えます」
無数のまだ見ぬメニューが本棚の中に眠っていて、それを見て食べたいものがあればロヴィーサ嬢にリクエストできる。
まだまだ美味しいものを食べられる気配に僕はわくわくしていた。
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