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一章 王子と冒険者の出会い
24.冬休みの終わり
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結論として、蟹のモンスターは美味しかった。
ロヴィーサ嬢が焼いてくれて、殻を割って食べやすいようにして出してくれたのだが、大きな脚に身がたっぷりと詰まっていて、食べ甲斐があって、何もつけなくても味が凝縮されていた。
僕は何度も蟹味噌はちょっと大人の味だったけれど、身を蟹味噌につけて食べると更に美味しく、締めの蟹雑炊まで食べると僕はお腹がいっぱいだった。
ロヴィーサ嬢も僕に合わせて蟹を仕入れて食べていたが、ロヴィーサ嬢の蟹は小さなものだった。
「蟹の雑炊がこんなに美味しいなんて! 最高の気分です」
「蟹のモンスターも美味しく食べてもらってよかったと思いますよ」
「ロヴィーサ嬢、ご馳走様でした」
明日からは高等学校が始まるが僕はお弁当を楽しみにしていた。鳥のモンスターの肉も手に入れたので、お弁当には鳥のモンスターの料理が入っているのではないかと思っていたのだ。
「マジックポーチに食材を入れていますが、公爵家になったのですから、屋敷を増設してもいいかもしれません。魔族の国から技術者を呼んで、エド殿下のための食材庫を作ろうかと思っています」
「僕のための食材庫!?」
「わたくしも公爵家の当主として、今は父上が執務を請け負ってくれていますが、正式に執務をするようになれば、頻繁には狩りに出られないかもしれません。エド殿下のための食材が傷まないように保管できる場所が必要だと思うのです」
公爵家になればお屋敷を増築するのは当然のことだった。もっと大きなお屋敷に建て替えることもあり得るだろう。
それを、ロヴィーサ嬢は僕の食料の保管庫という限定的な場所を作るために増築すると言っている。
「僕のためにいいのですか?」
「ミエト家はエド殿下が住みよい場所でありたいのです」
ロヴィーサ嬢の心遣いに僕は深く感謝した。
魔窟のある所領をミエト家に下賜した父上もだが、ロヴィーサ嬢も僕のことをよく考えてくれている。
僕はやはり結婚相手を正しく選べたのだと直感していた。
高等学校が始まると、僕の隣りに座ったアルマスが嬉しそうに話しかけてきた。
「大根一号も人参二号も蕪三号も、すごくいい子で、お腹が空いたら自分たちで土に埋まってるんだ。外は寒いから部屋の中に専用の鉢を置いたよ。家主が来たときも、鉢に飛び込んで、観葉植物のふりをしてくれたんだよ」
「マンドラゴラは賢いんだね」
「大根一号と人参二号と蕪三号が可愛いから、俺の弟妹も喜んでる」
アルマスに兄弟がいたのは薄々気付いていたけれど、弟妹だったというのは初めて聞いた。
「アルマスには弟と妹がいるの?」
「そうだよ。弟が一人、妹が一人だ」
アルマスは長男だった。
末っ子の僕と相性がいいわけだ。
世話焼きの長男のアルマスと、ちょっと甘えっ子の僕で、ちょうどいいのだ。
「アルマス、謝らせてくれ」
僕とアルマスが話していると、震える声で近寄って来た人物がいた。ハーヤネン公爵家の次男で、今は後継者になっているヘンリッキだ。
「何を謝るんだ?」
全く分かっていない様子できょとんとしているアルマスに、ヘンリッキが頭を下げる。
「兄の言葉を信じてしまって、アルマスをエドヴァルド殿下から遠ざけようとしてしまった。すまない」
ヘンリッキの言葉に父上の下した沙汰が思い出される。
――ヘンリッキ、そなたは『素行の悪い友人に第三王子殿下が騙されている、お救いしなければ』という兄の偽りの言葉に騙されたが、王子、ひいては王家の忠心は本物で、まだ年も幼く更生の余地があると判断する。
「『素行の悪い友人に第三王子殿下が騙されている、お救いしなければ』という兄の偽りの言葉に騙されたってやつだよ」
「え!? そうなのか!?」
「そうみたいだよ。アルマスに足をかけようとして飛び越えられたり、アルマスに鬼の力の指輪を盗んだ罪を擦り付けようとしてただろ?」
「あれって、そうだったのか?」
嫌がらせをされた方のアルマスは、全く自覚がなかった。
言われて驚いているくらいのアルマスに、僕は苦笑してしまう。
「気にしなくていいよ。俺は何の実害もなかったんだからさ。それより、エドヴァルド殿下の魔法の前に立たされて怖かっただろ?」
「アルマス……君はこんな私に優しい言葉をかけてくれるのか」
ヘンリッキは涙ぐんで感激しているようだった。
僕はヘンリッキに聞きたいことがあった。
「ヘンリッキと兄のハンヌは仲が悪かったの?」
その件に関してヘンリッキは苦々しい表情になる。
「兄は私をずっと馬鹿にしていたのです。公爵家の嫡男として、私を家を継げない役立たずで、自分に何かあったときのスペアでしかないと言い続けていた。私は正直、兄が好きではなかったのです」
ヘンリッキと兄のハンヌとの溝は僕が想像した通り深かったようだ。
「兄に追い付かなければいけない。兄を見返したい。そんな思いすら、兄に利用されてしまった。私は兄の言うなりになって、アルマスに嫌がらせをして、ミエト公爵家に忍び込んでしまったのです」
その罪を消すことはできない。
できることはこれから更生して、それを周囲に見せることだ。
ヘンリッキの言うことに、アルマスが僕の顔を見る。
「ヘンリッキも友達になっていいんじゃないか?」
「僕もそう思う」
「私を学友に加えてくれるんですか!?」
「ヘンリッキのお兄さんはそれができないだろうから、ヘンリッキにそんなことを吹っかけて、できない様子を眺めて楽しんでたんだろう? それなら、本当の学友になって見返してやれよ。仲良くできるかどうかは、ヘンリッキの努力次第だからさ」
堂々と告げるアルマスにヘンリッキは頬を染めてアルマスを見詰めている。
もしかするとヘンリッキはアルマスのことが好きなんじゃないだろうか。
アルマスの方がヘンリッキを嫌っていないなら、僕は応援する立場に回るつもりだった。
「ヘンリッキ・ハーヤネンです。よろしくお願いします」
「アルマスだよ」
「エドヴァルド・ナーラライネンだよ」
深々と頭を下げるヘンリッキに僕もアルマスも軽く挨拶をした。
授業が終わって中庭でお弁当を食べるときに、僕はヘンリッキにくれぐれも注意するように言った。
「僕のお弁当の中身は、常人には毒になるものがたくさん入っている。ほとんどがそういうものだ。ヘンリッキは僕のお弁当には絶対に触っちゃダメだよ」
「分かりました、エドヴァルド殿下」
「エドヴァルド殿下は食事の後には口を漱いで、手も洗って、毒素が他の相手につかないようにものすごく気を付けているんだ」
「ご立派です」
アルマスも僕のお弁当について説明してくれる。
僕は安心してお弁当の蓋を開けた。
「鳥の唐揚げだ! タルタルソースもついてる! おにぎりに、卵焼きに、ジャガイモのグラタン!」
大喜びで食べ始める僕に、ヘンリッキが目を丸くしている。
「毒素が入っているとは思えない、普通のお弁当ですね」
「普通に見えるけれど、これは鳥のモンスターの唐揚げだし、タルタルソースと卵焼きはコカトリスの卵、ジャガイモはジャガイモマンドラゴラ、おにぎりのご飯も魔族の国から輸入された魔力を宿したものだよ」
「そんな風には全然見えないです」
「俺も最初は驚いたんだよ。エドヴァルド殿下はサラマンダーの腕を食べてただろ? お弁当の中身もそんな風かと思ったら、普通だった」
そういえば、高等学校入学初日に、僕はサラマンダーの腕を干したものをぽりぽりと食べていた。今ではサラマンダーの腕など食べたいと思わない。
鱗が多くて可食部位が少なくて、干したものをそのまま食べるのだが、口の中ががさがさしてあまり美味しくないのだ。
あの頃はまだ食べ物が潤沢になかったので、なんの疑問もなく食べていたが、僕はもう舌が肥えていた。
「美味しい……ロヴィーサ嬢の愛妻弁当はとても美味しい」
「まだ妻じゃないだろう」
「そうなんだけど、将来の妻だよ!」
感動する僕にアルマスがツッコミを入れる。ひたっていた気持ちを台無しにされた気分だったがアルマスなので許した。
「アルマスのお弁当は何なんだ?」
「俺のはパンだよ」
「パンだけか?」
「そうだよ」
パンだけしか持ってきていないアルマスにヘンリッキが申し出る。
僕もアルマスのお弁当がパンだけというのには気付いていたが、僕の食べるものはアルマスには受け付けないので、声をかけられずにいた。
「よ、よければ、私の屋敷の厨房で、アルマスのお弁当も作らせようか?」
「いいのか!?」
「兄の分は作らなくてよくなったし、一つ作るのも二つ作るのも同じだろう。厨房の料理人に頼んでみる」
「ありがとう、ヘンリッキ!」
明るくお礼を言われてヘンリッキが照れている。
ヘンリッキはやっぱりアルマスのことが好きだったのではないだろうか。意地悪をしたのも好意の裏返しというやつではないか。
僕はそんなことはないが、意地悪をすることでしか好意を表現できない幼稚な男子もいるということは知っている。ヘンリッキはそれだったのだろう。
今は素直になってアルマスに親切にしている。
親切にした方がアルマスからも好かれる可能性は高くなる。
「公爵家のお弁当、楽しみだなー」
アルマスは呑気に呟いていた。
ロヴィーサ嬢が焼いてくれて、殻を割って食べやすいようにして出してくれたのだが、大きな脚に身がたっぷりと詰まっていて、食べ甲斐があって、何もつけなくても味が凝縮されていた。
僕は何度も蟹味噌はちょっと大人の味だったけれど、身を蟹味噌につけて食べると更に美味しく、締めの蟹雑炊まで食べると僕はお腹がいっぱいだった。
ロヴィーサ嬢も僕に合わせて蟹を仕入れて食べていたが、ロヴィーサ嬢の蟹は小さなものだった。
「蟹の雑炊がこんなに美味しいなんて! 最高の気分です」
「蟹のモンスターも美味しく食べてもらってよかったと思いますよ」
「ロヴィーサ嬢、ご馳走様でした」
明日からは高等学校が始まるが僕はお弁当を楽しみにしていた。鳥のモンスターの肉も手に入れたので、お弁当には鳥のモンスターの料理が入っているのではないかと思っていたのだ。
「マジックポーチに食材を入れていますが、公爵家になったのですから、屋敷を増設してもいいかもしれません。魔族の国から技術者を呼んで、エド殿下のための食材庫を作ろうかと思っています」
「僕のための食材庫!?」
「わたくしも公爵家の当主として、今は父上が執務を請け負ってくれていますが、正式に執務をするようになれば、頻繁には狩りに出られないかもしれません。エド殿下のための食材が傷まないように保管できる場所が必要だと思うのです」
公爵家になればお屋敷を増築するのは当然のことだった。もっと大きなお屋敷に建て替えることもあり得るだろう。
それを、ロヴィーサ嬢は僕の食料の保管庫という限定的な場所を作るために増築すると言っている。
「僕のためにいいのですか?」
「ミエト家はエド殿下が住みよい場所でありたいのです」
ロヴィーサ嬢の心遣いに僕は深く感謝した。
魔窟のある所領をミエト家に下賜した父上もだが、ロヴィーサ嬢も僕のことをよく考えてくれている。
僕はやはり結婚相手を正しく選べたのだと直感していた。
高等学校が始まると、僕の隣りに座ったアルマスが嬉しそうに話しかけてきた。
「大根一号も人参二号も蕪三号も、すごくいい子で、お腹が空いたら自分たちで土に埋まってるんだ。外は寒いから部屋の中に専用の鉢を置いたよ。家主が来たときも、鉢に飛び込んで、観葉植物のふりをしてくれたんだよ」
「マンドラゴラは賢いんだね」
「大根一号と人参二号と蕪三号が可愛いから、俺の弟妹も喜んでる」
アルマスに兄弟がいたのは薄々気付いていたけれど、弟妹だったというのは初めて聞いた。
「アルマスには弟と妹がいるの?」
「そうだよ。弟が一人、妹が一人だ」
アルマスは長男だった。
末っ子の僕と相性がいいわけだ。
世話焼きの長男のアルマスと、ちょっと甘えっ子の僕で、ちょうどいいのだ。
「アルマス、謝らせてくれ」
僕とアルマスが話していると、震える声で近寄って来た人物がいた。ハーヤネン公爵家の次男で、今は後継者になっているヘンリッキだ。
「何を謝るんだ?」
全く分かっていない様子できょとんとしているアルマスに、ヘンリッキが頭を下げる。
「兄の言葉を信じてしまって、アルマスをエドヴァルド殿下から遠ざけようとしてしまった。すまない」
ヘンリッキの言葉に父上の下した沙汰が思い出される。
――ヘンリッキ、そなたは『素行の悪い友人に第三王子殿下が騙されている、お救いしなければ』という兄の偽りの言葉に騙されたが、王子、ひいては王家の忠心は本物で、まだ年も幼く更生の余地があると判断する。
「『素行の悪い友人に第三王子殿下が騙されている、お救いしなければ』という兄の偽りの言葉に騙されたってやつだよ」
「え!? そうなのか!?」
「そうみたいだよ。アルマスに足をかけようとして飛び越えられたり、アルマスに鬼の力の指輪を盗んだ罪を擦り付けようとしてただろ?」
「あれって、そうだったのか?」
嫌がらせをされた方のアルマスは、全く自覚がなかった。
言われて驚いているくらいのアルマスに、僕は苦笑してしまう。
「気にしなくていいよ。俺は何の実害もなかったんだからさ。それより、エドヴァルド殿下の魔法の前に立たされて怖かっただろ?」
「アルマス……君はこんな私に優しい言葉をかけてくれるのか」
ヘンリッキは涙ぐんで感激しているようだった。
僕はヘンリッキに聞きたいことがあった。
「ヘンリッキと兄のハンヌは仲が悪かったの?」
その件に関してヘンリッキは苦々しい表情になる。
「兄は私をずっと馬鹿にしていたのです。公爵家の嫡男として、私を家を継げない役立たずで、自分に何かあったときのスペアでしかないと言い続けていた。私は正直、兄が好きではなかったのです」
ヘンリッキと兄のハンヌとの溝は僕が想像した通り深かったようだ。
「兄に追い付かなければいけない。兄を見返したい。そんな思いすら、兄に利用されてしまった。私は兄の言うなりになって、アルマスに嫌がらせをして、ミエト公爵家に忍び込んでしまったのです」
その罪を消すことはできない。
できることはこれから更生して、それを周囲に見せることだ。
ヘンリッキの言うことに、アルマスが僕の顔を見る。
「ヘンリッキも友達になっていいんじゃないか?」
「僕もそう思う」
「私を学友に加えてくれるんですか!?」
「ヘンリッキのお兄さんはそれができないだろうから、ヘンリッキにそんなことを吹っかけて、できない様子を眺めて楽しんでたんだろう? それなら、本当の学友になって見返してやれよ。仲良くできるかどうかは、ヘンリッキの努力次第だからさ」
堂々と告げるアルマスにヘンリッキは頬を染めてアルマスを見詰めている。
もしかするとヘンリッキはアルマスのことが好きなんじゃないだろうか。
アルマスの方がヘンリッキを嫌っていないなら、僕は応援する立場に回るつもりだった。
「ヘンリッキ・ハーヤネンです。よろしくお願いします」
「アルマスだよ」
「エドヴァルド・ナーラライネンだよ」
深々と頭を下げるヘンリッキに僕もアルマスも軽く挨拶をした。
授業が終わって中庭でお弁当を食べるときに、僕はヘンリッキにくれぐれも注意するように言った。
「僕のお弁当の中身は、常人には毒になるものがたくさん入っている。ほとんどがそういうものだ。ヘンリッキは僕のお弁当には絶対に触っちゃダメだよ」
「分かりました、エドヴァルド殿下」
「エドヴァルド殿下は食事の後には口を漱いで、手も洗って、毒素が他の相手につかないようにものすごく気を付けているんだ」
「ご立派です」
アルマスも僕のお弁当について説明してくれる。
僕は安心してお弁当の蓋を開けた。
「鳥の唐揚げだ! タルタルソースもついてる! おにぎりに、卵焼きに、ジャガイモのグラタン!」
大喜びで食べ始める僕に、ヘンリッキが目を丸くしている。
「毒素が入っているとは思えない、普通のお弁当ですね」
「普通に見えるけれど、これは鳥のモンスターの唐揚げだし、タルタルソースと卵焼きはコカトリスの卵、ジャガイモはジャガイモマンドラゴラ、おにぎりのご飯も魔族の国から輸入された魔力を宿したものだよ」
「そんな風には全然見えないです」
「俺も最初は驚いたんだよ。エドヴァルド殿下はサラマンダーの腕を食べてただろ? お弁当の中身もそんな風かと思ったら、普通だった」
そういえば、高等学校入学初日に、僕はサラマンダーの腕を干したものをぽりぽりと食べていた。今ではサラマンダーの腕など食べたいと思わない。
鱗が多くて可食部位が少なくて、干したものをそのまま食べるのだが、口の中ががさがさしてあまり美味しくないのだ。
あの頃はまだ食べ物が潤沢になかったので、なんの疑問もなく食べていたが、僕はもう舌が肥えていた。
「美味しい……ロヴィーサ嬢の愛妻弁当はとても美味しい」
「まだ妻じゃないだろう」
「そうなんだけど、将来の妻だよ!」
感動する僕にアルマスがツッコミを入れる。ひたっていた気持ちを台無しにされた気分だったがアルマスなので許した。
「アルマスのお弁当は何なんだ?」
「俺のはパンだよ」
「パンだけか?」
「そうだよ」
パンだけしか持ってきていないアルマスにヘンリッキが申し出る。
僕もアルマスのお弁当がパンだけというのには気付いていたが、僕の食べるものはアルマスには受け付けないので、声をかけられずにいた。
「よ、よければ、私の屋敷の厨房で、アルマスのお弁当も作らせようか?」
「いいのか!?」
「兄の分は作らなくてよくなったし、一つ作るのも二つ作るのも同じだろう。厨房の料理人に頼んでみる」
「ありがとう、ヘンリッキ!」
明るくお礼を言われてヘンリッキが照れている。
ヘンリッキはやっぱりアルマスのことが好きだったのではないだろうか。意地悪をしたのも好意の裏返しというやつではないか。
僕はそんなことはないが、意地悪をすることでしか好意を表現できない幼稚な男子もいるということは知っている。ヘンリッキはそれだったのだろう。
今は素直になってアルマスに親切にしている。
親切にした方がアルマスからも好かれる可能性は高くなる。
「公爵家のお弁当、楽しみだなー」
アルマスは呑気に呟いていた。
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