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五章 奏歌くんとの五年目
13.真里さんと運命
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尾行されていた。
それに気付いたのはさくらを保育園にお迎えに行って、美歌さんの車まで抱っこして連れて行っている途中だった。
茉優ちゃんの誕生日も終わって季節は冬の兆しを見せ始めている。保育園にさくらをお迎えに行って欲しいと海香から連絡があったのは、早めに稽古が終わって私が篠田家にお邪魔して奏歌くんを迎えに来ているときだった。ちょうど美歌さんの仕事も終わって帰って来たので、美歌さんが保育園に寄って、奏歌くんと私をマンションまで送ってくれると車を出してくれたのだ。
奏歌くんと私と美歌さんと三人でのお迎えになったけれど、さくらは美歌さんの顔を見ると笑顔で床にお腹を付けたままで手足を動かしてずりばいをしようとして、なぜか後ろに進んで美歌さんの元に到達できずにいた。
「奏歌もあれやってたわ。この時期の子はみんなやるのね」
美歌さんの方に行きたい気持ちと、ずりばいをしても近付かないもどかしさに泣きだしたさくらを美歌さんが抱き上げる。オムツ交換台に連れて行かれて、布オムツから紙オムツに替えられたさくらは、美歌さんに両手を広げて抱っこを求めている。
美歌さんは外がかなり寒くなっているので海香のお気に入りの白菜のおくるみでさくらを包んで抱っこした。その間に奏歌くんが汚れ物を纏めて美歌さんの鞄に入れる。
「ご機嫌で離乳食もよく食べていましたよ」
「ありがとうございました」
担任の先生に挨拶をして保育園の門から出たまでは良かったのだ。
そこに立っていたのは真里さんだった。
「嘘でしょ。まさか、その子が運命わけ?」
指を差して嘲笑う真里さんに、さくらが異変を感じて「うー!」と唸る。ここで泣きださないあたり、強いワーキャットだ。
「そんな赤ん坊を本気で育てるつもり? しかも、女の子でしょう? 知ってる、女の子との間には子どもはできないんだよ?」
完全に馬鹿にした口調の真里さんに美歌さんが冷ややかに告げる。
「女性が好きで何が悪いの?」
「嘘。美歌さん、そういう趣味だったんだ」
「あなたこそ、安彦が好きなくせに!」
大事に守られているさくらだが、真里さんが本気を出せばひとを操る能力で操られてしまうかもしれない。生後七か月程度の赤ん坊を操ったところで何か問題があるのかと考えて、私は重大な問題に気付いてしまった。
「奏歌くん、さくらを守って!」
さくらは奏歌くんの暗示の能力で人間の姿を保っているが、それが解けてしまえば猫の姿になってしまうかもしれない。保育園の近くで保育園の保護者もいる中で、猫の姿を見せてしまったら全員の記憶を操らなければいけなくなる。
それが分かっているのか、真里さんはにやにやとしている。
「僕に対する篠田家の出入り禁止と、今までの暴言を撤回して欲しいな。僕は美歌さんと仲良くしたいんだよ。奏歌とも」
猫にならないようにかけた暗示の能力が解かれれば、大惨事になるのを真里さんは勘付いている。こんな小さな赤ん坊が猫になる能力を制御できるはずがないのだから。
警戒していると、奏歌くんが美歌さんと真里さんの間に入った。
「僕だって、父さんと同じことができるんだよ?」
「奏歌、可愛い息子と争いたくない」
「父さんの可愛いは、嘘だ! 本当に可愛いなら、僕の幸せを願ってくれるはずでしょう? 父さんは小さい頃から、自分の都合のいいときだけ僕に構って、それ以外では僕を放置してた」
真里さんのことをよく知らない時期に写真撮影をしたが、写真が取れると真里さんは奏歌くんのことを忘れたかのようにさっさと消えてしまった。いつもそうだと奏歌くんがため息を吐いていたのを覚えている。
「奏歌、どきなさい。もう一度海瑠さんのことを忘れたくないだろう?」
「僕が可愛いんだったら、そんな脅し文句は絶対に言わない! 父さんなんて信じない!」
言い争う声に、誰かが近付いてくる。
「どうされたんですか?」
スーツ姿の男性に真里さんが顔を向けた。
「甘い匂い……」
え!?
真里さんの口から漏れた言葉に私は息を飲む。
真里さんも運命のひとに出会ったのだろうか。
「待って。僕は……あっ!」
スーツの男性に近寄ろうとした真里さんに、素早く美歌さんが足払いを入れる。倒れた真里さんを助け起こそうとするスーツの男性を、近くにいた保育園の保護者らしきおばさんが止めた。
「このひと、さくらちゃんを誘拐しようとしてたわ。通報しといたから!」
美歌さんと奏歌くんと真里さんの言い争いが、保育園の保護者のおばさんにはそう聞こえたようだ。立ち上がって縋ろうとする真里さんを、スーツの男性は取り押さえる。
「警察が来るまで、俺が確保しておきます。さくらちゃんたちは、安全な場所に」
このスーツの男性も保育園の保護者だった。
無事に警察がやって来て、真里さんを連れて行こうとするが、その警察の男性はスーツ姿の男性にそっくりだった。
「兄さん、うちの保育園に出た不審者だ。よろしく」
「あぁ……こんなに可愛い顔してるのに、不審者だなんて」
スーツ姿の男性と警察官の男性は兄弟のようだ。
「こっちも甘い香り……どういうこと?」
困惑した表情のままで真里さんは運命のひとだからなのか抵抗できずに警察官に連れて行かれてしまった。
安堵で力が抜けた奏歌くんが私に縋り付いてくる。
「海瑠さん、うちの父さんがごめんね」
「ううん、奏歌くん、さくらと美歌さんを守って格好良かったよ」
抱き締めると奏歌くんが私の背中に手を回す。
「嫌なこといっぱい言っちゃった……」
「奏歌くんにとっては父親だもんね」
「でも、絶対にさくらちゃんを守らなきゃいけなかったから」
すんっと洟を啜る奏歌くんに私の肩が濡れるのが分かる。泣くくらいにつらくて悲しかったのに奏歌くんは私たちを守ってくれた。その勇気に私は惚れ直してしまった。
「それにしても真里さんの運命のひと……」
「どっちだったんでしょうね」
スーツ姿の保育園保護者の男性か、警察官の男性か。兄弟だったら血が近いので匂いが似ているということもあるだろう。
どちらにせよ、真里さんの運命のひとは見付かって、真里さんの興味はそちらに行くに違いない。スーツ姿の男性は既婚者のようだし真里さんになびくことはないだろうが、警察官の男性はどうなのだろう。
「ちょっと、おかしいわ」
駐車場まで辿り着いてベビーシートにさくらを乗せながら美歌さんが笑っている。
「私とさくらちゃんは女性同士で子どもができないって言ってたあのひとの運命が、男性なんて」
恐らくはやっちゃんに執着していたように真里さんも本当は男性の方が好きなタイプなのだろう。それを誤魔化して美歌さんに手を出したり、奏歌くんという息子がいることを誇ったりしていたが、運命ははっきりと真里さんの嗜好を見抜いていたということだ。
「うー……」
それにしても、真里さんがスーツ姿の男性に近寄ろうとしたときに転んだり、通報されたりしたのは、ベビーシートで可愛く声を出しているさくらのせいかもしれないと思ってしまう。
「さくらちゃんには、バステト様のご加護があるんじゃない?」
「奏歌くんもそう思う?」
お稲荷さんも元はインドの神様だというから、本性が猫のさくらにエジプトの猫の神様であるバステト様のご加護があってもおかしくはない。さくらが美歌さんを守るためにそのご加護を発揮したのだとしたら、まだ七か月なのに末恐ろしい。
「周囲から見たら、おかしかったでしょうね」
まだくすくすと笑っている美歌さんに私はさくらを抱いて真里さんと対峙していた美歌さんと、そこに割って入る奏歌くんの姿を思い浮かべる。可愛い白菜のおくるみに包まれた七か月の赤ん坊に真剣に立ち向かおうとしている百歳を超えた吸血鬼の真里さん。
言われてみればその光景は非常にシュールだった。
涙を拭いた奏歌くんもくすくすと笑いだす。
「父さん、恥ずかしくてもう僕たちの前に顔を出せないんじゃない?」
「そうじゃなくても、自分の運命のひとを追いかけるのに夢中になってるかもしれないわ」
とりあえずは、真里さんの件はこれで落着したようだった。
問題はまだあるのだが。
「安彦に、まだ言えてないのよね」
美歌さんがぽつりと呟く。
私と奏歌くんの間をなかなか認められなくて、茉優ちゃんが運命のひとだということも受け入れられなかったやっちゃんは、さくらが美歌さんの運命のひとだと知ったら卒倒してしまうのではないだろうか。
今は生まれたばかりの赤ちゃんに興味がある奏歌くんと、育児経験のある美歌さんがさくらの面倒をみるために海香と宙夢さんを手伝っていると思っているようだが、真実を知らされたらやっちゃんは一体どうなってしまうのか。
興味があるような、やっちゃんの心臓が心配なような、私は複雑な心境だった。
それに気付いたのはさくらを保育園にお迎えに行って、美歌さんの車まで抱っこして連れて行っている途中だった。
茉優ちゃんの誕生日も終わって季節は冬の兆しを見せ始めている。保育園にさくらをお迎えに行って欲しいと海香から連絡があったのは、早めに稽古が終わって私が篠田家にお邪魔して奏歌くんを迎えに来ているときだった。ちょうど美歌さんの仕事も終わって帰って来たので、美歌さんが保育園に寄って、奏歌くんと私をマンションまで送ってくれると車を出してくれたのだ。
奏歌くんと私と美歌さんと三人でのお迎えになったけれど、さくらは美歌さんの顔を見ると笑顔で床にお腹を付けたままで手足を動かしてずりばいをしようとして、なぜか後ろに進んで美歌さんの元に到達できずにいた。
「奏歌もあれやってたわ。この時期の子はみんなやるのね」
美歌さんの方に行きたい気持ちと、ずりばいをしても近付かないもどかしさに泣きだしたさくらを美歌さんが抱き上げる。オムツ交換台に連れて行かれて、布オムツから紙オムツに替えられたさくらは、美歌さんに両手を広げて抱っこを求めている。
美歌さんは外がかなり寒くなっているので海香のお気に入りの白菜のおくるみでさくらを包んで抱っこした。その間に奏歌くんが汚れ物を纏めて美歌さんの鞄に入れる。
「ご機嫌で離乳食もよく食べていましたよ」
「ありがとうございました」
担任の先生に挨拶をして保育園の門から出たまでは良かったのだ。
そこに立っていたのは真里さんだった。
「嘘でしょ。まさか、その子が運命わけ?」
指を差して嘲笑う真里さんに、さくらが異変を感じて「うー!」と唸る。ここで泣きださないあたり、強いワーキャットだ。
「そんな赤ん坊を本気で育てるつもり? しかも、女の子でしょう? 知ってる、女の子との間には子どもはできないんだよ?」
完全に馬鹿にした口調の真里さんに美歌さんが冷ややかに告げる。
「女性が好きで何が悪いの?」
「嘘。美歌さん、そういう趣味だったんだ」
「あなたこそ、安彦が好きなくせに!」
大事に守られているさくらだが、真里さんが本気を出せばひとを操る能力で操られてしまうかもしれない。生後七か月程度の赤ん坊を操ったところで何か問題があるのかと考えて、私は重大な問題に気付いてしまった。
「奏歌くん、さくらを守って!」
さくらは奏歌くんの暗示の能力で人間の姿を保っているが、それが解けてしまえば猫の姿になってしまうかもしれない。保育園の近くで保育園の保護者もいる中で、猫の姿を見せてしまったら全員の記憶を操らなければいけなくなる。
それが分かっているのか、真里さんはにやにやとしている。
「僕に対する篠田家の出入り禁止と、今までの暴言を撤回して欲しいな。僕は美歌さんと仲良くしたいんだよ。奏歌とも」
猫にならないようにかけた暗示の能力が解かれれば、大惨事になるのを真里さんは勘付いている。こんな小さな赤ん坊が猫になる能力を制御できるはずがないのだから。
警戒していると、奏歌くんが美歌さんと真里さんの間に入った。
「僕だって、父さんと同じことができるんだよ?」
「奏歌、可愛い息子と争いたくない」
「父さんの可愛いは、嘘だ! 本当に可愛いなら、僕の幸せを願ってくれるはずでしょう? 父さんは小さい頃から、自分の都合のいいときだけ僕に構って、それ以外では僕を放置してた」
真里さんのことをよく知らない時期に写真撮影をしたが、写真が取れると真里さんは奏歌くんのことを忘れたかのようにさっさと消えてしまった。いつもそうだと奏歌くんがため息を吐いていたのを覚えている。
「奏歌、どきなさい。もう一度海瑠さんのことを忘れたくないだろう?」
「僕が可愛いんだったら、そんな脅し文句は絶対に言わない! 父さんなんて信じない!」
言い争う声に、誰かが近付いてくる。
「どうされたんですか?」
スーツ姿の男性に真里さんが顔を向けた。
「甘い匂い……」
え!?
真里さんの口から漏れた言葉に私は息を飲む。
真里さんも運命のひとに出会ったのだろうか。
「待って。僕は……あっ!」
スーツの男性に近寄ろうとした真里さんに、素早く美歌さんが足払いを入れる。倒れた真里さんを助け起こそうとするスーツの男性を、近くにいた保育園の保護者らしきおばさんが止めた。
「このひと、さくらちゃんを誘拐しようとしてたわ。通報しといたから!」
美歌さんと奏歌くんと真里さんの言い争いが、保育園の保護者のおばさんにはそう聞こえたようだ。立ち上がって縋ろうとする真里さんを、スーツの男性は取り押さえる。
「警察が来るまで、俺が確保しておきます。さくらちゃんたちは、安全な場所に」
このスーツの男性も保育園の保護者だった。
無事に警察がやって来て、真里さんを連れて行こうとするが、その警察の男性はスーツ姿の男性にそっくりだった。
「兄さん、うちの保育園に出た不審者だ。よろしく」
「あぁ……こんなに可愛い顔してるのに、不審者だなんて」
スーツ姿の男性と警察官の男性は兄弟のようだ。
「こっちも甘い香り……どういうこと?」
困惑した表情のままで真里さんは運命のひとだからなのか抵抗できずに警察官に連れて行かれてしまった。
安堵で力が抜けた奏歌くんが私に縋り付いてくる。
「海瑠さん、うちの父さんがごめんね」
「ううん、奏歌くん、さくらと美歌さんを守って格好良かったよ」
抱き締めると奏歌くんが私の背中に手を回す。
「嫌なこといっぱい言っちゃった……」
「奏歌くんにとっては父親だもんね」
「でも、絶対にさくらちゃんを守らなきゃいけなかったから」
すんっと洟を啜る奏歌くんに私の肩が濡れるのが分かる。泣くくらいにつらくて悲しかったのに奏歌くんは私たちを守ってくれた。その勇気に私は惚れ直してしまった。
「それにしても真里さんの運命のひと……」
「どっちだったんでしょうね」
スーツ姿の保育園保護者の男性か、警察官の男性か。兄弟だったら血が近いので匂いが似ているということもあるだろう。
どちらにせよ、真里さんの運命のひとは見付かって、真里さんの興味はそちらに行くに違いない。スーツ姿の男性は既婚者のようだし真里さんになびくことはないだろうが、警察官の男性はどうなのだろう。
「ちょっと、おかしいわ」
駐車場まで辿り着いてベビーシートにさくらを乗せながら美歌さんが笑っている。
「私とさくらちゃんは女性同士で子どもができないって言ってたあのひとの運命が、男性なんて」
恐らくはやっちゃんに執着していたように真里さんも本当は男性の方が好きなタイプなのだろう。それを誤魔化して美歌さんに手を出したり、奏歌くんという息子がいることを誇ったりしていたが、運命ははっきりと真里さんの嗜好を見抜いていたということだ。
「うー……」
それにしても、真里さんがスーツ姿の男性に近寄ろうとしたときに転んだり、通報されたりしたのは、ベビーシートで可愛く声を出しているさくらのせいかもしれないと思ってしまう。
「さくらちゃんには、バステト様のご加護があるんじゃない?」
「奏歌くんもそう思う?」
お稲荷さんも元はインドの神様だというから、本性が猫のさくらにエジプトの猫の神様であるバステト様のご加護があってもおかしくはない。さくらが美歌さんを守るためにそのご加護を発揮したのだとしたら、まだ七か月なのに末恐ろしい。
「周囲から見たら、おかしかったでしょうね」
まだくすくすと笑っている美歌さんに私はさくらを抱いて真里さんと対峙していた美歌さんと、そこに割って入る奏歌くんの姿を思い浮かべる。可愛い白菜のおくるみに包まれた七か月の赤ん坊に真剣に立ち向かおうとしている百歳を超えた吸血鬼の真里さん。
言われてみればその光景は非常にシュールだった。
涙を拭いた奏歌くんもくすくすと笑いだす。
「父さん、恥ずかしくてもう僕たちの前に顔を出せないんじゃない?」
「そうじゃなくても、自分の運命のひとを追いかけるのに夢中になってるかもしれないわ」
とりあえずは、真里さんの件はこれで落着したようだった。
問題はまだあるのだが。
「安彦に、まだ言えてないのよね」
美歌さんがぽつりと呟く。
私と奏歌くんの間をなかなか認められなくて、茉優ちゃんが運命のひとだということも受け入れられなかったやっちゃんは、さくらが美歌さんの運命のひとだと知ったら卒倒してしまうのではないだろうか。
今は生まれたばかりの赤ちゃんに興味がある奏歌くんと、育児経験のある美歌さんがさくらの面倒をみるために海香と宙夢さんを手伝っていると思っているようだが、真実を知らされたらやっちゃんは一体どうなってしまうのか。
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