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四章 奏歌くんとの四年目
14.クリスマス公演の脚本
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クリスマス公演は普段ならば過去の公演の一場面を切り取ったり、メドレー曲を歌ったりするのだが、今回は試験的に短い脚本を一つ演じてみようという話になっていた。
海香の書いた脚本なのだが、それに目を通すと私はたくさんの疑問符が頭の中に浮かんできた。
平和な地球を守る国王の財産を狙う悪党たち。男前で女好きの悪党が華村先輩演じる主人公で、性別がどちらとも言えない中性的な悪党が私の役。二人は恋人同士なのだが、女好きの悪党が正義の味方の女警官に惚れてしまう。
男前の悪党を巡る、性別がどちらとも言えない悪党と女警官との恋の鞘当て、それに女警官に惚れる男警官が入ってきて、その男警官と性別がどちらとも言えない悪党がまたいい雰囲気になったりして、絡み合う恋愛模様と進む国家の財産を狙う大事件。
脚本を見終わった華村先輩と百合は笑っていた。
「さすが海香さん」
「これはギリギリを攻めたわね」
華村先輩よりも背が高い私がやる中性的な役は、身体は男性に生まれてしまったけれど、心はどちらでもないという微妙なもの。華村先輩や、男警官との絡みが男性同士のものにも見えるのが大事なのだと書かれている。
「男性同士の恋愛を否定するつもりはないけど……私と華村先輩が!?」
「この男警官、喜咲さんだって」
「喜咲さん!?」
身長180センチ近くて体格のいい喜咲さんならば、確かに私との釣り合いが取れるだろうが、華村先輩は身長165センチで、実のところ166センチの百合よりも小柄である。それでも歌とダンスと演技で男らしく見せるのだから流石トップスターといったところ。
「華村先輩が退団した後は喜咲さんがトップスターになるんじゃないかって言われてるしね」
華村先輩も数年のうちには退団する。私と同期の喜咲さんが次のトップスターになるのならば、私もそろそろ順番が来るかもしれないと気を引き締めた。
「海瑠はある意味、トップスターのもう一人の相手役だもんね」
「どういう意味? 相手役は百合でしょう?」
トップの男役と女役は夫婦と思って過ごせというのがこの劇団の信念だった。百合はそれでいくと何人もの相手役を持っているが、その誰とも上手くやって来た。こんなに長くトップの女役を務められるのも百合だからだと評価されている。
「私もトップスターになれるのかな」
いつかなりたいと思うトップスターの男役。男性とも女性とも分からない役を振られたり、女性役もやらされる私だから、可能性は低いのかもしれないが、これでも私は男役のトップスターを目指していた。
年齢の若さから何度もトップスターになる機会を逃してはいたが、私と同期の名前が上がってくるようになったらそろそろ私もトップスターの座を夢見てもいいのかもしれない。
クリスマス公演に向けて、役作りからみっちりと気合を入れて行うことになった。
男性の姿でありながらも、妖艶な女性にも見える顔立ちで、時々女装もする。
「海香、この役はなんなの……」
色々とツッコミどころがあったが、私は順調に役に入れたと思う。
クリスマス公演では美歌さんのために確保する予定のチケットを沙紀ちゃんの譲る約束になっていた。
稽古の後で奏歌くんを迎えに行ってマンションの前で沙紀ちゃんと待ち合わせをしていると、コートを着た沙紀ちゃんが足を震わせて立っていた。スカートは短いがタイツは履かない派のようでハイソックスとの間に見える太ももが寒々しい。
「海瑠さん、クリスマス公演のことでお話があるって聞きました」
「美歌さんが沙紀ちゃんにチケットを譲ってあげてって。大ファンの沙紀ちゃんが見る方がいいでしょうって言ってくれたの」
それ以外にも秋公演の日に茉優ちゃんを真里さんから守ってくれたお礼でもあるのだが、それを言っても無意識のうちにお稲荷さんの加護が働く沙紀ちゃんはピンとこないだろう。
チケットの入った封筒を手渡すと、中身を確認して目を輝かせる。
「めちゃくちゃいい席だ! ありがとうございます!」
「僕の隣りに座って見るんだよ」
「うん、奏歌くん、楽しもうね!」
沙紀ちゃんが奏歌くんの手を取って喜んでいるけれど、不思議と嫉妬心はわいてこなかった。沙紀ちゃんが以前に高校の先輩のことが好きだと言っていたこと、奏歌くんとは友達だということがはっきり分かっているからだろう。
どちらかといえば沙紀ちゃんは私の方に憧れの視線を向けてくる。
「ちょっと例年とは変わってるけど、見に来てね」
沙紀ちゃんに挨拶すると奏歌くんとマンションの部屋に上がって行った。時刻的にはちょっと遅いおやつを食べる。今日のおやつは用意していなくて良いと奏歌くんが言っていたので楽しみにしていたのだが、奏歌くんはリュックサックの中から箱を取り出した。
小さな箱の中に二つ舟型のスイートポテトが入っている。
「やっちゃんと昨日手作りしたんだ。海瑠さんにも食べて欲しくて取っておいたんだよ」
「奏歌くんの手作り!」
喜んでお皿の上に乗せてミルクティーを淹れると、奏歌くんが作り方を教えてくれる。
「サツマイモを電子レンジで火を通して、潰して、牛乳とお砂糖とバターと卵と混ぜるんだ。それを型の中に入れて、卵黄を上に塗って焼いたら出来上がり」
「難しくない?」
「そんなに難しくないよ。今度海瑠さんとも作る?」
奏歌くんに誘われて私は胸が沸き立つ。
奏歌くんの作ったスイートポテトはお店のものよりも甘さは控えめだったがとても美味しかった。ミルクティーを飲みながらだとぱくぱく食べられてしまう。
「いつも奏歌くんとやっちゃんや美歌さんはお菓子やお料理を作ってるけど、そういうレシピはどこから見つけてくるの?」
スイートポテトを食べ終わってミルクティーを飲みながらの私の問いかけに、奏歌くんが腕組みをする。
「海瑠さんは新聞を取ってないかもしれないけど、新聞の今日のお料理らんにのってたりするんだ」
「新聞? 読んだことないかも」
「後、やっちゃんはお料理の雑誌も買ってる」
「雑誌も!? 研究熱心ね」
「インターネットで調べることもある」
色んな方法で料理のレシピというのは手に入るものだと私は学んだ。いつか私も奏歌くんと色んなお菓子やお料理を作れるようになるのだろうか。
「この部屋でも奏歌くんとお料理ができる?」
聞いてみると奏歌くんは難しい顔になった。
電子レンジにオーブントースター、ガスコンロはあるが、それ以外にもまだ必要なのだろうか。
「お菓子を作るのは計量器や泡だて器、お料理用の刷毛、ボウル、その他いっぱい道具がいるんだ」
「少しずつ買っていけないかな?」
「海瑠さんと僕が将来一緒に暮らすんだったら、必要だよね」
奏歌くんの言葉に私はこくこくと頷いた。
この部屋にはもう奏歌くんの部屋があるし、奏歌くんがいつ一緒に住んでも構わない。ただし、恋愛関係になるのは私が劇団を退団してからで、奏歌くんとは清いお付き合いをしなければいけないのは決まっていた。
トップスターになってから退団したいし、できる限りは長く劇団に所属したい。
奏歌くんの方も高校を卒業しなければ同棲の許可は下りないのではないのだろうか。
奏歌くんが大きくなっても泊まれるように部屋にベッドを用意しているけれど、奏歌くんは成長に伴って忙しくなってあまりこの部屋にも来なくなるのかもしれない。
それを考えると寂しさが胸に渦巻く。
「高校を出たら、国際的な資格を取りたいんだ」
「国際的な資格?」
「そう。いつか海瑠さんも僕も、ここから離れて違う場所に行かないといけないかもしれないでしょう? そのときにどんな場所でも通用する資格が欲しい」
国際的な調理関係の資格を取りたいと言う奏歌くんは真剣に将来を見据えていた。私にとっては劇団の退団の後はまだ全く何も決まっていないが、奏歌くんにとってはそこから先が私と結婚しての人生の始まりなのかもしれない。
高校を卒業した奏歌くんはどんな男前になっているだろう。今でも十分男前なのにそれ以上男前になっているかもしれない奏歌くん。
想像するだけで私はうっとりとしてしまう。
海香の書いた脚本なのだが、それに目を通すと私はたくさんの疑問符が頭の中に浮かんできた。
平和な地球を守る国王の財産を狙う悪党たち。男前で女好きの悪党が華村先輩演じる主人公で、性別がどちらとも言えない中性的な悪党が私の役。二人は恋人同士なのだが、女好きの悪党が正義の味方の女警官に惚れてしまう。
男前の悪党を巡る、性別がどちらとも言えない悪党と女警官との恋の鞘当て、それに女警官に惚れる男警官が入ってきて、その男警官と性別がどちらとも言えない悪党がまたいい雰囲気になったりして、絡み合う恋愛模様と進む国家の財産を狙う大事件。
脚本を見終わった華村先輩と百合は笑っていた。
「さすが海香さん」
「これはギリギリを攻めたわね」
華村先輩よりも背が高い私がやる中性的な役は、身体は男性に生まれてしまったけれど、心はどちらでもないという微妙なもの。華村先輩や、男警官との絡みが男性同士のものにも見えるのが大事なのだと書かれている。
「男性同士の恋愛を否定するつもりはないけど……私と華村先輩が!?」
「この男警官、喜咲さんだって」
「喜咲さん!?」
身長180センチ近くて体格のいい喜咲さんならば、確かに私との釣り合いが取れるだろうが、華村先輩は身長165センチで、実のところ166センチの百合よりも小柄である。それでも歌とダンスと演技で男らしく見せるのだから流石トップスターといったところ。
「華村先輩が退団した後は喜咲さんがトップスターになるんじゃないかって言われてるしね」
華村先輩も数年のうちには退団する。私と同期の喜咲さんが次のトップスターになるのならば、私もそろそろ順番が来るかもしれないと気を引き締めた。
「海瑠はある意味、トップスターのもう一人の相手役だもんね」
「どういう意味? 相手役は百合でしょう?」
トップの男役と女役は夫婦と思って過ごせというのがこの劇団の信念だった。百合はそれでいくと何人もの相手役を持っているが、その誰とも上手くやって来た。こんなに長くトップの女役を務められるのも百合だからだと評価されている。
「私もトップスターになれるのかな」
いつかなりたいと思うトップスターの男役。男性とも女性とも分からない役を振られたり、女性役もやらされる私だから、可能性は低いのかもしれないが、これでも私は男役のトップスターを目指していた。
年齢の若さから何度もトップスターになる機会を逃してはいたが、私と同期の名前が上がってくるようになったらそろそろ私もトップスターの座を夢見てもいいのかもしれない。
クリスマス公演に向けて、役作りからみっちりと気合を入れて行うことになった。
男性の姿でありながらも、妖艶な女性にも見える顔立ちで、時々女装もする。
「海香、この役はなんなの……」
色々とツッコミどころがあったが、私は順調に役に入れたと思う。
クリスマス公演では美歌さんのために確保する予定のチケットを沙紀ちゃんの譲る約束になっていた。
稽古の後で奏歌くんを迎えに行ってマンションの前で沙紀ちゃんと待ち合わせをしていると、コートを着た沙紀ちゃんが足を震わせて立っていた。スカートは短いがタイツは履かない派のようでハイソックスとの間に見える太ももが寒々しい。
「海瑠さん、クリスマス公演のことでお話があるって聞きました」
「美歌さんが沙紀ちゃんにチケットを譲ってあげてって。大ファンの沙紀ちゃんが見る方がいいでしょうって言ってくれたの」
それ以外にも秋公演の日に茉優ちゃんを真里さんから守ってくれたお礼でもあるのだが、それを言っても無意識のうちにお稲荷さんの加護が働く沙紀ちゃんはピンとこないだろう。
チケットの入った封筒を手渡すと、中身を確認して目を輝かせる。
「めちゃくちゃいい席だ! ありがとうございます!」
「僕の隣りに座って見るんだよ」
「うん、奏歌くん、楽しもうね!」
沙紀ちゃんが奏歌くんの手を取って喜んでいるけれど、不思議と嫉妬心はわいてこなかった。沙紀ちゃんが以前に高校の先輩のことが好きだと言っていたこと、奏歌くんとは友達だということがはっきり分かっているからだろう。
どちらかといえば沙紀ちゃんは私の方に憧れの視線を向けてくる。
「ちょっと例年とは変わってるけど、見に来てね」
沙紀ちゃんに挨拶すると奏歌くんとマンションの部屋に上がって行った。時刻的にはちょっと遅いおやつを食べる。今日のおやつは用意していなくて良いと奏歌くんが言っていたので楽しみにしていたのだが、奏歌くんはリュックサックの中から箱を取り出した。
小さな箱の中に二つ舟型のスイートポテトが入っている。
「やっちゃんと昨日手作りしたんだ。海瑠さんにも食べて欲しくて取っておいたんだよ」
「奏歌くんの手作り!」
喜んでお皿の上に乗せてミルクティーを淹れると、奏歌くんが作り方を教えてくれる。
「サツマイモを電子レンジで火を通して、潰して、牛乳とお砂糖とバターと卵と混ぜるんだ。それを型の中に入れて、卵黄を上に塗って焼いたら出来上がり」
「難しくない?」
「そんなに難しくないよ。今度海瑠さんとも作る?」
奏歌くんに誘われて私は胸が沸き立つ。
奏歌くんの作ったスイートポテトはお店のものよりも甘さは控えめだったがとても美味しかった。ミルクティーを飲みながらだとぱくぱく食べられてしまう。
「いつも奏歌くんとやっちゃんや美歌さんはお菓子やお料理を作ってるけど、そういうレシピはどこから見つけてくるの?」
スイートポテトを食べ終わってミルクティーを飲みながらの私の問いかけに、奏歌くんが腕組みをする。
「海瑠さんは新聞を取ってないかもしれないけど、新聞の今日のお料理らんにのってたりするんだ」
「新聞? 読んだことないかも」
「後、やっちゃんはお料理の雑誌も買ってる」
「雑誌も!? 研究熱心ね」
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色んな方法で料理のレシピというのは手に入るものだと私は学んだ。いつか私も奏歌くんと色んなお菓子やお料理を作れるようになるのだろうか。
「この部屋でも奏歌くんとお料理ができる?」
聞いてみると奏歌くんは難しい顔になった。
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「お菓子を作るのは計量器や泡だて器、お料理用の刷毛、ボウル、その他いっぱい道具がいるんだ」
「少しずつ買っていけないかな?」
「海瑠さんと僕が将来一緒に暮らすんだったら、必要だよね」
奏歌くんの言葉に私はこくこくと頷いた。
この部屋にはもう奏歌くんの部屋があるし、奏歌くんがいつ一緒に住んでも構わない。ただし、恋愛関係になるのは私が劇団を退団してからで、奏歌くんとは清いお付き合いをしなければいけないのは決まっていた。
トップスターになってから退団したいし、できる限りは長く劇団に所属したい。
奏歌くんの方も高校を卒業しなければ同棲の許可は下りないのではないのだろうか。
奏歌くんが大きくなっても泊まれるように部屋にベッドを用意しているけれど、奏歌くんは成長に伴って忙しくなってあまりこの部屋にも来なくなるのかもしれない。
それを考えると寂しさが胸に渦巻く。
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「そう。いつか海瑠さんも僕も、ここから離れて違う場所に行かないといけないかもしれないでしょう? そのときにどんな場所でも通用する資格が欲しい」
国際的な調理関係の資格を取りたいと言う奏歌くんは真剣に将来を見据えていた。私にとっては劇団の退団の後はまだ全く何も決まっていないが、奏歌くんにとってはそこから先が私と結婚しての人生の始まりなのかもしれない。
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