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第五章 アイドルの企み
百話
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「ふう~ん」
桃澤はグラスを傾けながら俺の話を聞いていた。
「そんなことがあったのねえ~、可哀想だわぁ~」
「……これで満足ですか」
「ええ、貴方の話は面白かったわ」
桃澤は立ち上がると俺の隣に座り、体を擦り寄せた。
「じゃあ、私と結婚して、あの兎山とかいう愚鈍でだらしない冴えない男と縁切ってくれるわよね?」
「……その前に一つお聞きしたい事が」
「嫌よ」
桃澤は俺の頬を叩いた。
勢いでソファから転げ落ちる。
「あいつに対する質問は受け付けないわ。あのウスノロを地獄の底まで叩き落とすためならなんだってする。あいつについて考えただけで反吐が出るわ」
俺は頬を擦りながら立ち上がり、再びソファに座った。
「失礼いたしました、では、兎山さん以外で、これは私の単純な疑問です。」
「わかったわ」
俺はソファに座り直した。
「熊井雄介さんとの交際ですが、一年間交際されていたというのは本当でしょうか」
桃澤は目をぱちくりと瞬かせた後、大声で笑った。
「あはははは!あんたも興味あるの!?とんだ俗物ね!ゴシップ記者にでもなったほうが良かったんじゃなぁい?いいわ、恋人の間に隠し事なんて無い方がいいわよね、特別に教えてあげる」
桃澤は俺に耳打ちした。
「一年なんて嘘。本当はたった二ヶ月よ」
桃澤はグラスを傾けながら俺の話を聞いていた。
「そんなことがあったのねえ~、可哀想だわぁ~」
「……これで満足ですか」
「ええ、貴方の話は面白かったわ」
桃澤は立ち上がると俺の隣に座り、体を擦り寄せた。
「じゃあ、私と結婚して、あの兎山とかいう愚鈍でだらしない冴えない男と縁切ってくれるわよね?」
「……その前に一つお聞きしたい事が」
「嫌よ」
桃澤は俺の頬を叩いた。
勢いでソファから転げ落ちる。
「あいつに対する質問は受け付けないわ。あのウスノロを地獄の底まで叩き落とすためならなんだってする。あいつについて考えただけで反吐が出るわ」
俺は頬を擦りながら立ち上がり、再びソファに座った。
「失礼いたしました、では、兎山さん以外で、これは私の単純な疑問です。」
「わかったわ」
俺はソファに座り直した。
「熊井雄介さんとの交際ですが、一年間交際されていたというのは本当でしょうか」
桃澤は目をぱちくりと瞬かせた後、大声で笑った。
「あはははは!あんたも興味あるの!?とんだ俗物ね!ゴシップ記者にでもなったほうが良かったんじゃなぁい?いいわ、恋人の間に隠し事なんて無い方がいいわよね、特別に教えてあげる」
桃澤は俺に耳打ちした。
「一年なんて嘘。本当はたった二ヶ月よ」
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